最近自分の小説をよく書き直してます。
第六話始まるよ。
眩い光から現れたのは二人の少女だった。
黛はその二人を見て「成程ね」と言いながら近付いていく。
その近付いてくる足音に反応したのか、二人の少女はバッと顔を上げる。
「黛!お前なのか!?」
「黛!?」
先程の少し低く耳に残りやすい透き通った桃髪少女の声と、少し甲高い声の青髪少女二人が、黛を見て大声を上げる。
少し警戒してるのか二人とも少し後退り、桃髪の少女は水色の拳銃を、青髪の少女は青い拳銃を片手に構えた。
「随分と警戒されてるみたいだね」
先程の大声にも驚かなかった黛でも、拳銃を向けられると少々驚いて身構えたが直ぐにいつも通りに戻った。
「黛さんが何かしたんじゃないですか?」
「いや呼び出した事しか」
「もしくは恨みがあるとか?」
「それは否定できないね」
どうやら黛はこの二人の少女に対して何かした事があるのか、ういはの言う恨みに対して否定できないようだ。
「ういは!?ういはもいるのか!?」
ういはの声を聞いて反応する桃髪の少女。
余程黛に気を取られていたようだ。
「はい、いますよー」
桃髪の少女に両手を振ってあげるういは。
「なになになんの騒ぎー?」
「急に眩しくなって驚いたわ」
アルスとアリスが眩しい光に釣られて家から出てきた。
二人の少女は、目の前にある家から急に扉の音がした為か、目線をそちらへ向ける。
「アルスさん、よく扉に引っ掛からなかったですね」
「はぁ!?誰が頭でっかちだ!」
「自意識過剰だね」
「お~?まゆくん表出て貰おうか?」
「
「あなた達、そんな事してる場合じゃないでしょ……」
ぶるーずの三人がいつものやり取りをし始め、それを後ろから見ていたアリスがため息吐きながらも間に入り、止めようとする。
どう考えても二人の少女に対しての対応ではない。
「リリ先輩……」
「いや分かってる。全くもって状況が読めない」
ぶるーずの茶番を見て二人は困惑しているようだ。
「さて……急に呼び出して申し訳ない」
流石に放っておくのは不味いと判断した黛が二人に声を掛ける。
「呼び出した?わたし達を?」
桃髪の少女リリに黛は頷く。
「いくら
「それができるみたいでさ。まぁ詳しい事は家の中で話そうか」
黛が長い袖から手を出し親指を立ててアリスの家に向ける。
アリスの家で話そうというのか。
その合図でういはとアルスは家へと足を運び始めるが、それ以外の三人はその場から動かない。
「その前に確認したい事がある」
偉く真剣な眼差しで質問する桃髪の少女。
その隣の青髪の少女も、黛の斜め後ろに立ってるアリスも同じく真剣な顔付きである。
取り敢えず黛はなにとだけ返す。
「そこの人形みたいな女性は誰だ」
見知らぬ場所で見知らぬ人を見掛けたら当然警戒もする。
先程から二人が拳銃を下げないのはアリスという女性がいるからだ。
「彼女の名はアリス・マーガトロイド。魔法使い
黛の言葉に二人は目を見開く。
「えっ、その名前は!?」
「そう、そのアリス・マーガトロイドだよ。霞」
余りの
「そんな馬鹿な事は……いえ、これは
青髪の少女、霞はアリスを見ながら確信したように頷く。
彼女は学習型AIであり分析する事を得意とする。
できるものは機械だけでなく、食べ物や道具、人や動物等、幅広いものを分析できるのだ。
恐らくその持ち前の分析でアリスを見て、記録したゲームの中のアリスとデータが一致していたのだろう。
「やっぱり本物か……取り敢えず話をしようか。今の現状について」
黛はそう言うと二人へ背を向け、アリスの家へと歩く。その横をアリスは着いて行くが、何やら黛に聞こえる範囲で呟き、それを聞いた黛はだろうねと返した。
勿論アリスの呟きは「最初からその話を出しなさいよ」である。
「因みに霞。ぶるーず三人は本物だったか?」
「本物だった」
それを聞いたリリは頷き、四人の後を着いて行く。
それを見て霞も着いて行った。
◇◆◇◆
「そっちの事情は
現在アリスの家の中。
ロングソファに座りながら出してくれた珈琲を飲むリリ。
「まあまだ推測の段階だけどその可能性が高いからね」
リリの隣に座る黛は最初に出してくれたお茶を飲みながらういはとアルスに目をやる。
相変わらず二人は窓から外の景色を見ているという
「その前に呼び出された私とリリ先輩はどうやって戻るの?」
霞の質問に黛は「策はある」とだけ返し、再びお茶を飲む。
「私達がゲーム?という世界のキャラクターねぇ。まさか作られた存在なんて」
アリスはその事実に驚きを隠せず、驚いてないように見せるためか白黒チェック模様のクッキーを片手に取る。
「そういえばちゃんと挨拶してなかった。にじさんじ所属バーチャルライバーの未来人、
そう言ってリリはアリスに手を差し出す。
「っ!!」
しかしその手を見て何を思ったのかアリスはその手から目を逸らした。その行為にリリは頭に疑問符を浮かべるが、変わらず手を差し出す。しかしアリスは頑なに握ろうとはしない。
「あれはういはだけだから大丈夫」
「いやよ!また腕を痛めるかもしれないわ!」
どうやらういはの握手のせいで、握手そのものにトラウマを起こしているようだ。
「一体なんの話?」
その場にいなかった為、分からないリリは黛に訊く。
「ういはと握手した時に思いっ切り腕を振られて痛めたらしく、それでその握手にも警戒して握らないんだろうね」
「えー……」
黛の言葉に素早く頷くアリス。相当握手が怖いのだろう。
握手しない理由に納得いかないリリは、取り敢えず差し出した手を戻す。
「つ、次いいかな」
霞の存在を忘れかけていた黛がどーぞと促す。
「に、にじさんじ所属バーチャルライバーの学習型AI、
リリに続いて霞も自己紹介をし、最後はアリスの番である。
「あ、アリス・マーガトロイド。魔法使いでもあり人形師でもあるわ。後握手は絶対にしないから!」
自己紹介した後直ぐにクッキーを口に運ぶ。
初めてリリと霞に会った時は警戒してたのか人形を後ろに
まあ握手に対しては思いっ切り警戒しているが。
「取り敢えず俺達の状況はこんな感じだけど、そっちの方はどうなってるのかな?」
黛がリリに疑問を投げる。
「こっちはこっちでてんやわんやしてるね」
「慌ててるというのは俺達に関しての事かな?」
「そうだね。配信が
それを聞いて黛は申し訳ないという気持ちが込み上げるが、それを表に出さず内容を詳しく訊く。
「社員というのは他のにじさんじライバーも含まれるのかな」
それにリリと霞は頷く。
「成程ね。つまり今のにじさんじは俺達を捜すのに一生懸命って感じか」
「そういうこと」
「神様達にも協力して貰ったけど、全員が見付けられないって頭抱えてたからね」
どうやらぶるーずのいる場所は相当特殊なようだ。
にじさんじという会社には人間は勿論、吸血鬼や魔女、鬼や魔王等の人外に加え、神様もいる。
神様は世界のあちこちを行き来でき、また人間の居場所が分かる力もあるのだ。つまり今のぶるーずのような行方不明を捜すには持ってこいである。
なのに居場所を突き止められなかったのはとても異例だ。
「成程ね。この世界には神様が来れない理由があるかもしれないね」
その言葉にアリスが否定する。
「此処には神様も普通にいるから原因それじゃないわ」
その言葉に三人は一斉にアリスに顔を向ける。
「神様が此処にもいるのか」
霞がそんな事を呟く。
その横では黛とリリが小さな声で話し合いをし始める。
すると外に映る夕暮れの景色に見飽きたういはが、アリスの座っているソファの隣に寄ってしゃがみ込む。
勿論人形目当てで。
「此処にも神様がいるんですねー」
「えぇそうよ。
「いろんなって事はいっぱいいるんですか!?」
「え、えぇ。いっぱいいると言えばいるけど」
そのアリスの一言にういははとんでもない事を言い始める。
「じゃあ今度、幻想郷の神様に会いに行きましょう!」
なんと神様に会いたいと言い始めたのだ。
更新が一時間遅れてすみません。
次の更新は一気に二話投稿します。