うp主の都合により長らくお待たせしました。
━あれから3日後━
「っ・・・ここは・・・どこ?」
「医務室だ。お前はあれから3日間眠っていたんだ。」
「貴方達、どうしてまだいるの?」
「無理しちゃだめ。」
「大丈夫よ、奏ちゃん。」
「まぁゆりっぺにしちゃ大変だったようだしな。」
「よくそんなものでリーダーが務まっていたものだな?」
「貴方達まで、一体何してるのよ?」
「影はもういないんじゃないの?じゃあ邪魔するものは何もないはず・・・」
「ああ、分かってる。」
「だったら・・・」
「まだ、お前が残ってるじゃないか。」
「え、」
「お前が残ってる。」
「あたし?!
はは・・そっか・・・なんて言うんだろ・・・」
「何だよ?」
「多分だけど、もうゆりの抱えてた葛藤は解けてる。」
「え!?」
「っ!!」
「そうなのか、ゆり?」
「うぇ!?
えと、それは、その・・・」
「よし、僕が催眠術で吐かせて「やめろコラーーーーーー!!!!!!」」
「と嫌がることは、適中・・・」
「へ?いや、そんなことないわ!あたしリーダーなのにそんな簡単に解けちゃってたらいい笑い草じゃない!」
「じゃあ催眠じゅむぐ!」
「そうよ解けたわよ!悪いかああああああああ!!!!!!!!!!」
「あ、認めた。」
「っ!!
はぁ・・・奏ちゃん、イジワルなんだ。」
「ゆりが天邪鬼なだけ。」
「貴女、言うのね。
でも、何となく嬉しいわ。」
「何が?」
「ゆりって呼んでくれて。」
「どうして?」
「だって、友達みたいじゃない?」
「友達・・・そうね。」
「というかゆり、俺が言ったこと忘れてねぇか?」
「え?」
「全てが終わったら、また話をしようって。
そんでちゃんとお別れをしようって言ったはずだぞ?」
「しょうがないじゃない。あの後もいっぱいいっぱいだったんだから。」
「それとこうも言ったぞ。
お前ら全員を見送るまで俺は残るって。」
「・・・そうだったわね。」
「じゃあ準備は無駄にならなかったわけだな。」
「ああ。」
「準備って・・・何か始まるの?」
「最後にしたいことがあるんだ。
奏、やったことないんだってさ。」
「え、何を?」
「他のみんなは?」
「もう全員行ったよ。」
「そっか、良かった。」
「龍神なんか、岩沢に告白されてたもんな?」
「え!?あの岩沢さんが!?」
「余計なことは言わんでいい・・・
ってか、お前ら岩沢にどんな印象持ってたんだよ?」
「「音楽チキ」」
「・・・左様か。」
「でもなんだかんだ言って、皆結構楽しんでたんだよなぁここの暮らし。
それが分かったぜ。
それも、ゆりっぺのおかげだと思う。」
「そう。」
「あ、高松も行けたんだぜ?
NPCになった後でも正気に戻れたんだ。」
「へぇ、そうなんだ。」
「あんま驚かないんだな?」
「?」
「NPCになったら戻れないって言ってなかったっけ?」
「思いの強さで、いつか人に戻れるようにしてあったのね・・・」
「?」
「ところで、その歌なんだっけ?
さっき作業してた時も口ずさんでたよな?」
「何だっけ?」
「岩沢の歌だよ。My Songだ。」
「ああ、あの曲か。」
「全校放送で流れたやつだな?全く・・・」
「いい曲よね。」
「うん!」
「体育館?」
「ああ。」
「わあ・・・」
「俺達で作ったんだ。字は全部龍神が。」
「そうなんだ。奏ちゃん、卒業式したことなかったんだ。」
「面白いのかなって。」
「面白かねぇよ。
女子は大抵泣くんだぜ?」
「ふん。これだから女は。」
「ふーん。」
「そもそも立華はずっと病院で生活してたらしいからな、無理もないさ。
俺みたいにいろんなところ飛び回って戦争に巻き込まれてたやつと違った意味でな。」
「その奏も、俺の心臓で延命できたみたいだけど、結局参加できなかったらしいからな。」
「「え!?」」
「あ、そういえば二人には言っておらなんだな・・・
音無の記憶がなかった原因ってのは、心臓が無かったからなんだよ。
で、その心臓を移植されたのが・・・」
「私だったの。」
「で、立華の心残りだったのは自身に心臓を提供してくれたドナーに会って『ありがとう』を言うことだったってわけさ。」
「そう言うことだったのね。」
「じゃあ、始めようか。」
「え?今から!?」
「なんのために着替えたんだよ?」
「いや、その・・・ほんとに消えるのかなって?
心の準備が・・・」
「なんだ、それでも元リーダーか?」
「な、何よ!」
「お前、皆が消えたらリーダーっぽくなくなったよな?なんか・・・」
「う・・・そ、そう?」
「確かになんか変わったな。」
「うぇ、どう?」
「端的にいえば女の子っぽくなった。」
「へ?それ、喜べばいいの?怒ればいいの?」
「戦い終えたらそんなこともわからない無垢な女の子に戻っちまったんだなぁ。
ゆりっぺも可愛いとこあんじゃん!」
「へ?うぇ!?あば、アバババババババババババババ!!!!」
「ふふふ。ゆり面白いなぁ。」
「よし、始めるぞ!」
「開式の辞
これより死んだ世界で戦ってきた、死んだ世界線戦の卒業式を執り行います。
ではまず、戦歌斉唱!」
「戦歌!?何それ?」
「死んだ世界戦線の歌だよ。校歌の代わりみたいなもの。」
「あたしそんなの作らせた覚えないわよ?」
「それは奏が作った。」
「貴女が作ったの!?
ってそもそも貴女戦線じゃないじゃない!」
「いいじゃねぇか。はぁい、歌詞回して。」
「メロディーは?」
「校歌ってだいたい似たようなもんじゃん?
適当に唄っとけば合うだろ?せーの!」
『おっそらの死んだ〜世界から〜
お送りし〜ますお気楽ナンバ〜
し〜ぬま〜でに〜食っとけ〜麻婆豆腐〜
あ〜あ〜麻婆豆腐〜麻婆豆腐〜』
「ってなんだよこの歌詞!?
先に誰かチェックしとけよ!唄っちまっただろ!?」
「まぁ奏ちゃんなりに一生懸命真剣に書いたんだから、そんなに言うことないじゃない。ねぇ?」
ゆりがそういうと立華はコクコクと頷いた
「真剣にって・・・お気楽ナンバーって堂々と書いてあるんだが?」
「でも、なんて言うんだろ?
奏の気持ちが詰まってる気がするよ。」
「どこにだよ?」
「頭からケツまで。」
「・・・そうだな、へへ!」
「やったね、奏ちゃん!」
「うん!」
「次は?」
「次は、卒業証書授与!」
「あるの?」
「作ったんだよ。これは龍神がな。」
「で、授与する校長は?」
「俺だよ!」
「うわぁ・・・」
「クソー!俺がジャンケンで負けたんだよ!文句あっか!?」
「ふん、貴様には適任だ。」
「さ、始めようぜ!」
「卒業証書授与
では、立華 奏!」
「はい!」
「次、仲村 ゆり!」
「はい!」
「それ、似合ってるわよ?」
「ほっとけ。」
「っ、ばか・・・」
「次、龍神 悠飛!」
「はい」
「次、直井 文人!」
「はい。」
「我を讃えよ。」
「ハァ!?
たく、お勤めご苦労様でした!」
「ふっ。」
「次、音無 結弦!
はい!」
「それ取れよ。」
「え?じゃあ・・・」
「日向 秀樹!」
「うぇ!?は、はい!
なんだよ、参ったなぁ。」
「ありがとな。」
「こちらこそ、すげー世話になった。」
そこから卒業生代表として音無が答辞を述べ、立華やゆりは少し感情が込み上げてきていた
かくいう俺自身も、この世界での生活が思いの外楽しかったが故に込み上げてくるものがあった
「全員起立!
仰げば尊し斉唱!」
『 仰げば尊し わが師の恩
教えの庭にも はや幾年
思えば いと疾し この年月
今こそ別れめ い』
「遅いぞ貴様!」
「何!?明らかにテメェが早かったろ!」
「あたしたちはあってたわよね?」
「せーの!」
『いざさらば』
「く、はははははは。」
最後はみんなで笑い合って、音無が閉式の辞を言い終えた
「さて、先に音無と日向と直井には言ってたが、
お前達の魂にはこの世界での縁者と会ったり、見たりするとこの世界での記憶が蘇るようにしてある。
行きたいやつから先に行け。」
「ふ、女の泣き顔なんて見たくない。
先に行く・・・」
そうして帽子をとった直井は泣いていた
「おめぇが泣いてんじゃねぇかよ。」
「音無さん、龍神さん、貴方達に出会えてなかったら、僕は、ずっと報われなくて・・・
でも、ぼくは・・・グスッ、もう迷いません。ありがとうございました!」
「お前が来世で報われるよう、祈っている。」
「ああ。もう行け。」
「ありがとう、ございます・・・」
「行ったか。
さて、次は誰が泣く番だ?」
「泣きなんてしないわよ。
奏ちゃん。争ってばっかりでごめんね?
どうしてもっと早く友達になれなかったのかな?
本当に、ごめんね。」
「ううん。」
「あたしね、長女でね、やんちゃな弟や妹を親代わりに面倒見てきたから、奏ちゃんにいろんなこと教えられたんだよ?
奏ちゃん世間知らずっぽいから、余計に心配なんだよ?
いろんなこと、できたのにね、いろんなことして遊びたかったのにね、もっと、もっと、時間があったらいいのにね・・・
もう・・・お別れだね。」
「うん。」
「さようなら、奏ちゃん・・・」
「うん。」
「龍神君も、本当はもっと話したかったのに、貴方には何も返せてもいないのに、もうお別れなんだね・・・」
「きっと会えるさ。なんてって俺は、最強の5人の筆頭なんだからな。政府の犬どもでも使って、何がなんでも見つけてみせるさ。
その前に、任務でばったりなんてこともあるかもな。」
「そうだったら、いいなぁ・・・
じゃあね!」
「ああ、ありがとなゆり。色々世話になりまくった。」
「リーダー、お疲れさん!」
「うん!じゃ、またどこかで!」
「ふぅ、まぁ俺だわな、順番的に。」
「だな、ユイが待ってるし。」
「ああ。絶対約束守んなきゃいけねぇし。」
「実のところ、俺も音無も本来はこの世界に来ることのなかった魂だからな。
俺は転生、音無は報われて死んできたんだから。」
「ほんっとお前らって特別だったんだよな。」
「だから安心してユイを迎えに行ってやれ。」
「長話もなんだ・・・ま、行くわ。」
「ああ。会えたら、ユイにもよろしく。」
「おう。運だけは残しまくってるはずだからな。
使いまくってくるぜ!」
「・・・おし!じゃあな、親友!!」
「あとはお前達だけだ。」
「もう思い残すことはないか?」
「・・・一つだけ。」
「ならこの場でやれ。見届けてやる。」
「・・・奏。」
「何?」
「お前と一緒にいた時間はとても楽しかったし、温かかった。
それで・・・・」
「?」
バシン
「い“っ!!何すんだよ!」
「男ならガツンと決めろ。」
「・・・俺は、お前が好きだ!」
「っ!」
「だから向こうで会えたら、結婚を前提として付き合ってほしい!」
「・・・嬉しい!
私も結弦のことが好き。だがら向こうで絶対見つけてね。」
「ああ、約束だ!」
「二人とも、そろそろ時間だ。最後に俺からの言葉だ。
・・・・・またな、結弦、奏!」
「・・・ああ!またな、悠飛!」
「またね、悠飛。」
「・・・全員行ったか。
やりきったんだよな、俺は・・・。」
これで満足だ。
ああ、この世界ではもう何にもいらねぇや・・・
じゃあな、魂の友よ・・・
15年前
バコッ! バキャ!
「がっ、テメェ・・・!」
「死ね。」
そう言って強盗殺人犯の首をへし折った
「・・・あなたは!」
「全員無事か?良かった。
皇族直属護衛部隊兼
「やっぱり、きてくれたのね・・・龍神君。」
「また会えたな、ゆり。」
死んだ世界編 完
ようやくVivid本編に戻れる
長い間外伝で大変申し訳ありませんでした。
次回からヴィヴィオ達の修行パートからチームナカジマのインターミドル編になります