とある日、大地下修行場
「ハァ・・・ハァ・・・何なんやあいつの卍解は。あんなん反則やんけ・・・!」
辰徳が疲弊した状態で仰向けになりながら愚痴っていた
遡る事数十分前━━━
ドォン!
「はぁっ!」
「疾っ!」
ガギン!!
「さっきからずっと違和感があったが漸く分かったわ!」
「何が!」
「お前の魔力量が更に上がっとる事にや!
始解の状態で今までより10%くらい上がっとんのちゃうんか!」
「流石にバレたか・・・」
「あの合宿から帰ってきてから・・・いや、帰る日の朝から妙な違和感があったがその正体が始解での出力の上昇やとはな!」
「当たり前や。何のために毎日精神世界に潜ってた思っとんねん!」
「精神世界・・・まさか、お前・・・」
「さてここで問題だ。俺の刀の真の能力は何でしょうか?
圭吾には特に秘密だぜ?あいつには、然るべき時に見せてぇからな。
━━━━━━━卍 解」
「圭吾には悪いが、あんなん話したところで対処できるかいな・・・
しかも卍解のくせに四段階もあるなんて・・・!」
その頃仕事部屋では
「じゃあ人事はそのようにお願いします、
『うむ、この配置ならば問題なかろうて』
『ところで悠ちゃんや、あんたに新しい元帥になってもらいたんじゃが』
「ちゃん呼びはやめてくださいよミゼット
昇進については以前お話しした通り辞退させていただきます。元帥になってしまったら、向こうにいる主の護衛ができなくなりますから」
『残念だのう・・・』
「内示については
そう。悠飛がここ最近忙しかったのは局長である父が休暇で帰省していることもあって、その仕事が彼の元に回ってきていたので普段の3倍の仕事を捌いていたのである
「副長に仕事振ればいいのにわざわざ俺らの方に仕事回しやがって、あのダブスタクソ親父・・・!」
そんなこんなで人事の再配置も終え、束の間の休息に入るのだった・・・
時は進んでインターミドルミッドチルダ地区予選の日
ヴィヴィオ達の様子見と将来有望株の発掘のために第1会場に足を運ぶことにした
・・・・勿論これはお忍びでもある
普段から使っているプライベート用の着物を着て、スタンドの最上段から様子を見ていた
「ほう、ヴィヴィオは少し戦法を試しているのか。そしてあの子は確か、ザフィーラの教え子の・・・」
「ミウラだよ、悠飛」
「何だよ、せっかくお忍びで来てたっていうのに台無しじゃないか・・・ヴィータ」
「ま、アタシもミウラの様子見にきたんだけどね」
「あの戦法、お前が教えたのか?」
「うん。叩ける距離まで近づいて、近づいたらそのままぶっ叩けって」
「あの子中々才能あるな。ザフィーラの私塾で燻らせるのは勿体無いくらいに」
「まぁミウラにも事情があるんだよ。
それじゃあアタシはミウラの所に行ってくるから」
「ああ。また家でな」
そうしてヴィータと別れた後は
「ふむ。リオとコロナも成長していってるな」
これなら中の中から中の上あたりまで行くだろうな
「さて、アインハルトは・・・瞬殺かよ」
こりゃあ今大会は波乱の展開になりそうだな
そう思って帰ろうと思ったら何か場外戦が始まりそうな・・・
「ってあれはジークにヴィクターと、確かハリー・トライベッカだっけか?
しょうがねぇなぁ」フッ
「その辺にしておけ」
縛道の六十三・『鎖条鎖縛』
ギャリン
「なっ!?」
「これは!?」
「インターミドルのトップランカーが場外乱闘とは何事か。
自分達の知名度を考えよ」
「悠飛さん!?」
「誰だこの人?」
「知らないんですの?!」
「さすがにそれはないよ番長」
「ああっ!チャンピオンに総大将閣下!?」
「声が大きいわ戯け!見ろ、お前らのせいでせっかくお忍びで来てたのに騒ぎになっておるではないか」
会場は悠飛がいたことで騒然となっていた
「あっ、パパー!」
「見てたぞヴィヴィオ。その調子で頑張りなさい」
「うん!」
「総大将って何の?」
「ほんっとうに何もしらないんですのね!この方は初代天帝の血を引く直系の子孫にして時空管理局本局の総大将!
そしてかの三提督の愛弟子でもあられる龍神悠飛さんですのよ!」
「持ち上げすぎだヴィクター。それより、久しぶりだなジーク」パチン!
俺は指を鳴らして鎖条鎖縛を解きながら言う
「お久しぶりです。さっきの子が娘さんですか?」
「ああ。そしてあれが例の覇王の子孫、アインハルトだ」
「へぇ、あの子が・・・」
「何にしても、俺らは深い因縁で繋がれているんだ。お前とアインハルトは必ずぶつかるだろう」
「それにしても悠飛さん。また魔力が上がっておりませんか?」
「ちょっとな。ま、今年の戦技披露会で理由はわかるさ、お前らはな」
お忍びではなくなったがヴィヴィオ達の結果がわかって重畳であったのは言うまでもない
おまけ
「おい、お前がインターミドルの会場に連絡なしで行ったからこっちにまで問い合わせが来とったぞ!」
「もうちょっと考えて行動せいや!」
「お前らに言われとうないわ!!
誰のせいで毎度後始末が大変やったと思っとるんや!!!」
屋敷の仕事部屋で盛大なブーメランが飛んでいた
続く
次回からインターミドルの中盤に入って行きます