アデルとヴァレリーが現代に蘇った
その二人からかつて討伐した魔物達の封印を確かめに行くということで俺は一旦風月庵に行っていた
「「おはよーございまーす!」」
「ほう、これはまた見事な」
「差し入れなのであります!」
「実は今朝、我々と親衛隊で果樹園の収穫を手伝ったのですが」
「ユッキー達にもおすそ分けをって」
「ありがとうでござる〜!」
「朝から賑やかだね」
「勇者殿御一行であるな」
「御館様!」
「イスカさん!」
「おはようございます!」
「お二人ともお出かけですか?」
「いや、俺もだ」
「そうなのでござる」
「昔のツレが訪ねてくるんでな」
「「へぇ・・・え?うわ!?」」
「はぁ〜」
「すご・・・」
「来る頃だと思ってたぜ」
『りゅ、竜〜!?』
「ヒナ〜!イスカ〜!お久しぶりなのです〜!」
「俺様達とクレイトスが迎えに来てやったぜ!」
「アデル!ヴァレリー!」
「おう!久しぶり!」
「ダルキアン卿とイスカさんって、あのお二人と?」
「それに悠飛様も?」
「旧い友人にござる」
「大昔の腐れ縁ってやつだ」
「要は勇者パーティーメンバーだ」
「よっと。リコ、エクレール!はやて達に伝えといてくれ!」
「行って来るでござる!」
ゴォオオオオオオオオオ!!!!!
「英雄王様が勇者として活躍いらしていた頃、御館様とイスカ様も悠飛様も勇者パーティーの一員だったのでござるよ。
『勇者』アデルと『召喚主』の姫様、『魔王』ヴァレリーと『鍛治師』イスカ、そして『若き剣豪』ヒナ・マキシマと『瞬神』悠飛」
「ヒナ・・・イスカさんも悠飛さんもそう呼ぶよね?」
「ブリオッシュ・ダルキアンというのは、ビスコッティで騎士になった時に当時の領主様に戴いた名前だそうでござる。
どちらも大切な名だとか」
「へぇ〜」
「改めて教学だ。龍を見たのも初めてだったし」
「クレイトスも勇者パーティーの一員にござる」
「そういえば、今日は皆様どちらに行かれたのでありましょうか?」
「南方、フレーゼ砂漠の方だそうでござるよ。魔物の封印を確かめに行くとか・・・」
その頃
「あっちぃ〜」
「相変わらずの熱さです」
「ぷはぁっ!お前らも今のうちに水分取っとけ。喉が渇いてなくても定期的に水分補給をする。砂漠での鉄則だ」ポイッ
「サンキュー」パシッ
「ありがとうございます」
「クレイトス!封印洞窟まであと一息、頼むでござるよ!」
そして封印洞窟
「やはり中は気温が低いな」
「ここも随分久しいでござる」
「全くだ」
「大地の精霊が元気です」
「平和でござるな」
話しながらどんどん奥へ進んでいく中でもあちこちに精霊がおり、守護力が満ちていることがわかる
「俺の封印刀は、どれも問題ないみたいだな」
「凄いのですよ、イスカ」
「ここに封じた魔物達、封印の眠りの中であるべき姿に戻ってくれれば良いのでござるが」
「俺の理論が確かなら、必ずそうなる。
魔物化ってのは土地神や精霊の病気なんだ。正しい治療をしてやりゃあ必ず治る」
「禍太刀の魔物なら、原因をひっこ抜きゃあ治るわけだしな」
「自然に発生した魔物を精霊化させてやるのがここの封印方式だ。
実験は上々、あとは結果を御覧じろさ」
「さすがは魔物博士と言われただけはあるな。『フィー』とアデルが魔物退治始めた時は渋ってたくせによ?」
「ま、まぁ魔物が暴れようが本来は俺の知ったこっちゃねぇんだがな!」
そんなこんなで随分奥まで行くとかなり寂れた封印刀が見えた
「この封印はかなり傷んでるな」
「三号封印・・・だいぶ昔だ」
「はて?この魔物は・・・」
「確か、大きなネズミの・・・」
「そうだ。厄介な奴だったな」
「この剣も、当時は名剣だったのですが・・・」
「おいバカ!不用意に触るんじゃねぇ!」
しかし時既に遅し
アデルが触ったところから剣が崩れていった
『第三号封印破損!緊急事態のため洞窟の一部区画を封鎖。魔物の外出を防止します!』
「この戯けが。傷んだ封印に触るバカがいるかよ!」
「迂闊でした!」
「まぁ、こういうこともあるさ」
「蘇るなら再び封印するまででござる!」
「出てきた瞬間を叩くぞ!」
『応!』
『封印担当者は魔物の対処にあたってください』
ビシィ!
「来るぞ!」
『チュー!』
「小鼠?」
「こんな魔物だったか?」
「ネズミたち待つでござる!暴れては!」
「封印中に分裂したのか?
こいつは想定外だが」
「ああ」
「だがまあ、とにかく捕まえなきゃよ!」
「そうだな。秘剣・『秋沙雨』!!」
ボボボボボン!!!
「玉化した!?」
「ということはこの子たちはもうフロニャ力の加護を!?」
「精霊化しかけてるんだ!
少なくとも魔物では無くなっている!」
「はいなのです!」
「そこの夫婦!喜ぶのは後にしてくれ!」
「食性も繁殖力も不明な半精霊。危険に変わりはないでござるよ!」
「然り!」
「そうでした」
「ヒナ!説得できねぇか?」
「皆腹を空かせていて、話が通じる状態ではないでござる!」
「チッ、しゃあねぇ!」
「はいなのです」
「二人とも、離れろ!」
「「え?うわぁあああああああ!?」」
「アデル!ヴァレリー!」
ぼんっ!
「二人とも・・・なっ」
「いたたたた」
「くそう、ネズミども・・・」
「お、お前ら・・・!」
『あ──ー!」
「なんだこりゃあ!?」
「若返ってしまったのです〜!」
「阿呆が・・・・」
「二人とも、一先ず・・・」
「ヒナ!上だ!」
「ん?おろおおおおおお!?」
ぼん!
「う、おもい・・・!」
「くっ、イスカ!三人抱えて走れるか!?」
「言われなくとも!」
「はぁああああああああああああああ!!!!!!」
ドバッ!
「こいつはまずいぜ」
「ここは私がなんとか!」
「アデル、それは・・・!」
ズガン!
「うわぁあああああ!
はんどうがぁ!!」
「ちぃっ!!」
ガバッ
「喰い殺せ『双頭龍』!!
『翔べ!!』」
バサァ!!
「乗れ、イスカ!」
「おう!」
「くっ!気合いじゃぁあああああああああああああああ!!!!!!」
そしてなんとか高台に飛び移れたが
「ここも安全ではござらんな」
眼下には大量のネズミが広がっていた
「アデル、ヴァレリー、何か手はねぇのか?」
「・・・だめだ。まおうもんがきどうしねぇ」
「・・・ヒナもこの様だしな」
「うっ・・・」
「やむをえないのです。きゅうえんをよぶのです」
「救援?」
「もしかしてシンク達か?」
「ぜんかい、ゆうしゃたちとむすんだネットワークがあるのです。
そのなも、『ブレイブコネクト』」
「もしもーし!わたしのこうはいたち〜!
いまちょっとよろしいですか?」
『あ、アデル様?』
『何やら様子が?』
『どうかされたのですか?』
「じつはいま、まものかんれんでちょっとピンチなのです。ゆうしゃたち、ちからをかしてくれませんか?」
『はい!』
『すぐ行きます!』
『何なら、皆も一緒に!』
「いいか?相手は大量のネズミだ。タモ網や投網なんかの漁具があると助かる。急いで準備してくれ!」
『了解!』
「双龍波斬!!」
ぼん!
「そろそろヤベェな」
「でござる」
『アデル様!ビスコッティ組準備できました!』
『ガレット&パスティヤージュ連合も!』
『準備万端です!』
「ナイスなのです!いとしきゆうしゃたち!
ブレイブコネクト、リンク!
ゆうしゃしょうかん!!」
「おお」
「みんな」
「こりゃいい」
「イスカさん!」
「アデル様達ちっちゃ!」
「ほぇ〜!」
「御館様まで」
「きゃ〜!ネズミ!?」
「しかもすごい数だ!」
「みんな、きをつけるでござる!」
ドバァ!
「飛天御剣流 龍巣閃!!」
ズバババババババババババババ!!!!!
「メルクリウス!」
「ナナミ!殿下!兎に角このネズミを退治してぇんだ!」
「おまかせあれ!」
「やったるぜぇ!」
『お〜!』
「レベッカ、クーベル、もうしわけないのです!」
「大丈夫です」
「ご先祖様に頼っていただいて、嬉しいのじゃ!」
「ゆうしゃどの・・・は三人いるから・・・
シンク!ユキカゼ!エクレール!」
『お任せください!』
そうして各自散開してことにあたって行くが・・・
「クソ、このままじゃジリ貧だな・・・」
「悠飛!何か秘策はねぇのか!?」
「あるにはある・・・が、洞窟内で使うには制限付きだ!出せても80%が限度だ!でねぇと洞窟が崩れかねん!」
「歯痒いな」
『うわぁああああああああああああああああああああ!!!!!!』
「やっちまったか」
「ベッキー!」
「クーベルー!!」
「みんなー!」
「なんと・・・皆縮んでしまって!」
「ふかくをとりました・・・」
「ふくとくつは、せっしゃがにんじゅつでなんとかしたでござるが・・・」
「めんもくしだいも・・・」
「クー様、皆を安全な場所に」
「残りは俺とシンクで捕まえてくらぁ!」
「シンク、ガウル、これを・・・」
「これ?」
「宝石ですか?」
「アデル、それは・・・!
二人とも、それ持って行くぞ!」
「「はい!」」
バサァ!!
「ようし、この先は行き止まりのはず!」
「手こずらせやがって!」
が
「「ウェ!?」」
「チッ、やはりこうなったか!」
「でかっ!?」
「なんでこんなデケェのが!?」
「こいつが本体だ!」
キュオオオオオ!!!!!
「輝力砲!?」
「まずい、ディフェンダー!!」
「卍解!!!!」
ドォオオオオオオオオオオオ!!!!!
「シンク!ガウル殿下!悠飛さん!」
「三人とも、ぶじ!?」
「ベッキー、ナナミ!大丈夫!」
「あったりめぇよぉ!」
「問題ない」
「へ?」
「はい?へ?ヘェ〜!?」
「ふぇ〜!?」
「こんな危険な魔物、取り逃がす訳にはいかない!」
「ぶちのめして、とっ捕まえる!」
「「育ってる──────!!!!!」」
「そうなんだ」
「このネズミ野郎、盗んだ生命力で巨大化してやがんだ!」
「「いや、そうじゃなくて・・・て悠飛さんは!?」」
「ここだ。
卍解──────解放率80%・・・
『双頭龍』極式・『超龍王』!!!」
「何・・・あれ・・・?」
「あのときよりすごいよね・・・?」
「合わせろ、シンク!ガウル!」
「「了解!!!」」
「豪雷!」
「烈火!!」
「紅龍重弾!!」
「うぉおおおおおお!!!」
「でりゃぁああああああ!!!」
「はぁ!!」
「「「天破・封滅斬!!!」」」
ぼんっ!
「ふう・・・」
パキィイン!!
「これで終わりだな」
パチンッ
「「!?」」
「シンク、お前なんか・・・」
「そういうガウルも・・・」
「「うわぁ!でっけぇ!!」」
「「気付くの遅っ!」」
「戦いに夢中で気付かなんだのかお前らは・・・」
そして
パァアアアアアア
「ふう。英雄結晶の力、貴方達はその形で具現化したのですね」
「お預かりした結晶の底に、紋章が出ちゃってるんですが?」
「こっちもなんです」
「ふむ」
「刻印されておるのじゃ」
「これは結晶がお前達二人を主と認めた証拠でもある。
つまり、英雄結晶はお前達二人に英雄の器ありと認めたからこそだ」
「シンクと殿下は英雄の資質があるってことか」
「はぁ」
「ところで、なぜわれわれはもとにもどらないのでしょうか?」
「われわれもじきもどるでござるよ」
「そうねがいたいでござる」
「それにしてもガウさまかっこいい!!」
「すてきですぅ」
「ハッハハァ!そうだろそうだろ!」
「くやしいけど、わるくない・・・」
パァアアアアアア
「お?元に戻るか。
なら俺はその間に用を足して来るとしよう」
「ヒーローズ・フィンガー!!」
「ぎゃああああああああああ!!!!!!」
なんかアデルがヴァレリーに目潰ししてた
まぁそんなこんな色々あったがネズミは再度封印
そう遠くない未来に精霊化するだろう
そしてその夜
「目がいてぇ・・・」
「日頃の行いだ馬鹿者」
「でござる」
「結局極式を使っちまったしなぁ。
お前らも少し勘が鈍ってたし、しばらくは何もないといいがなぁ」
おまけ
「あたしらも行きたかったなぁ」
「俺ら異世界人は戦でも魔物戦でも玉化しねぇから無茶できねぇんだ。
というか、慰安旅行なのにバカの相手ばっかしてるんだよなぁ」
「パパってそういうこと多いよね?」
「やめてくれヴィヴィオ。その言葉は俺に効く・・・」
ヴィヴィオの言葉で少し悲しくなる俺であった
続く
極式は超龍王でした
次回は少し話が飛ぶかもしれません