始まりは突然に
闇の書事件から1年半
俺達はいつものシミュレーター内でなのは達を待っていた。
そこで今後の方針を決めるところだ。
「じゃあ、今日の見学が終わったら川神に行って修行ってのも考えてみるか?」
「あんな人外魔境みたいなところはちょっと・・・」
すずかですらこう言うって川神どんだけだよ。
「せやけど、今のうちに行っとかんなここやと秘匿が難しくなってきたからなぁ。」
「結界を使えるにゃ使えるが、悠飛が要やからな。その悠飛が付きっきりとなると俺らじゃ強度が低くなるからな。」
「つう訳や。これ以上の基礎鍛練となると、フィジカルの向上になるからここより川神の知り合いに頼むしかないんや。」
「リインも行きたいです!」
リイン──────
正式名称リインフォース・ツヴァイ
今代の夜天の書の主が実質俺とはやての2人なのでリインフォース・・・アインスだけでは無理があるので俺とはやてが産み出したユニゾンデバイスである。
「リインはアウトフレームをフルサイズに出来てからな?もともとこの世界じゃリインサイズの人間なんておらんから、いくら川神でも無理があるしな?」
川神──────
日本でも有名な武の街で武神の棲む街
言うなれば武の総本山だ。
「はいです・・・」
「アリサとすずかは今後魔法に頼りきった戦いやと、魔法を使えない場所では無能になるからな。やから体術も必要なんや。」
「AAAランクのジャマーフィールド、
「そう言うことならやっといて損は無いわね!」
「そうだね。」
「じゃ、決まりやな。」
「夏休みの後半は皆で川神に合宿やな。」
「リインは頑張って俺らサイズになれるようにがんばろな?」
「がんばります!」
話が纏まったところでなのは達が来た。
「おはよー!」
「おはよう!」
「じゃあ、なのはとフェイトはいつものな?」
「「了解!」」
なのは達も1年前くらいから修行に参加しだして、うちのシミュレーターも何だかんだで賑やかになった。
アリシアも徐々に魔力量が増えてきて、あと半年もすればアリサ達と一緒に実戦に投入できるくらいにまで成長した。
「ま、お前らはお前らのペースで強くなればそれでええから。焦らずしっかり基礎をつくれ。」
そんなことを言ってたらなのはとフェイトの模擬戦が終わった。
「今日も引き分けやな。」
「んじゃ、そろそろ朝飯も出きる頃やし終わりにするか。」
『はーい!』
そして俺達はシミュレーターから出て、エミヤの作ったモーニングを食べて、バニングス社と月村財閥が携わったオールストン・シーに向かうのだった。
時を同じくして時空管理局東京臨時支局では不穏な空気が流れていた。
「これ、昨日のニュースの?」
「現場近くのカメラに映っていたものだが、こちらの魔法とは全く違う技術を使っている。これは彼らの助力が必要
だな。」
「記憶がない?」
『ああ。』
「どういうこと?」
「俺達一族は転生期間に入ると、その間の記憶があやふやになるんだ。」
「俺らが転生期に入ったのは50年前。つまりその間の記憶がちぐはぐになってるんや。」
「ま、何かの切っ掛けで思い出すことはあるけどな。」
「唯一わかってんのは、俺達は地球には居なかったってことだけやけどな。」
「そこだけははっきりしてるの?」
「考えてみろ、そうなったら授業で40年前の事出てきたら思い出してるわ。」
「それもそうよね。」
そんな会話をしながらも車は目的地に着いた。
なのは達は俺達をおいてデビットさんとアトラクションを楽しんでいた。
「あなた達は行かなくて良かったの?」
「必要も無いですからね。」
「まあ、そうよねぇ。」
「それに、近く陛下が俺達の事を公表すると申されてましたので、それが仕事なのでもう終わらせましたしね。」
「公表!?」
「しても大丈夫なの!?」
「ジョディさんも春菜さんもそう言う反応は分かってましたけど、川神の武神がいるんですから問題ないでしょう。」
「人外の強さを持った奴が出てくるのは大体あそこですからね。皆それで納得するでしょう。」
「「「あぁ~・・・」」」
そう。大体川神のせいで日本人は感覚が麻痺してるのだ。まぁ、バニングス家は米国なんやが・・・
「っと、ごめんなさい。電話だわ。」
「あら、私も?」
ppppppppppppppp
「「「「「ッ!」」」」」
ピッ!
(陛下から緊急召集・・・
嫌な予感がする・・・)
「お前ら、行くぞ。」
「「「「おう。」」」」
「仕事かしら?」
「プレシア、何かあったら頼む。どうも胸騒ぎがしてならん。」
「分かったわ。」
シュバッ!
東京都内にある皇居の一室で俺達5人とクロノが陛下に呼ばれて集っていた。
「まずはこちらを御覧ください。」
クロノがある映像を見せると俺は衝撃を受けたように頭を抱えた。
「「「「悠飛!!」」」」
「大丈夫ですか!?」
「待て、大丈夫だ。大丈夫だが、もしからしたら嫌な予感が的中するかも知れねぇ。」
「どういうことですか?」
「陛下、この技術はエルトリアと呼ばれる星の我々とは全く異なる技術です。この技術はあらゆる金属を一瞬で作り替えるもので、実弾銃を簡単に生成してしまうものです。」
「何だってそんなものを知っているんだ?悠飛。」
「今思い出したんだよ、その映像を見てな。俺がエルトリアを知っているのは
「40年前ってことは!」
「なるほど、確かに切っ掛けがなけりゃあ思い出せねぇ。」
「それが今回の映像だったってことだな。」
「しかし、何故今になってこの星に来たんだ?」
「それはわからんが、数十年前からエルトリアは死蝕っていう星の病で宇宙に人々は移住していた。となるとエルトリアで何かあったか、或いは・・・」
「お前か夜天の書が狙われるってことやな?」
「となるとここにいるわけにはいきませんね。悠飛さん。」
「はっ。」
「直ちに現場に向かい、貴方達で事件を解決してきてください。」
「「「「「「はっ。」」」」」」
「クロノ、お前は独自に動いておけ。その方が柔軟に事に当たれる。」
「分かりました。」
「行くぞ、おまえら。」
『応!』
しかし、急いで現場に駆けつけたときにはなのは達は傷付き、夜天の書も奪われていたのだった──────
続く
動き出した歯車
暗躍する悪
そして40年前の悪夢が再び甦ろうとしていた。
次回
ユーリ
加筆修正しました。