ベルカの天帝の末裔   作:龍神悠飛

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日常編(空白期)
どうしてこうなった?


本日は金曜日

 

 

今週の学校も後1時間で終わるんだがーーーー

 

 

 

「悠飛!やっちゃいなさい!」

 

「ゆう君、頑張って!」

 

 

どうしてこうなった?

 

 

 

ことの始まりは数分前

 

 

「お前どの教科も満点だけど、ほんとはずるしてるんじゃねえのか!」

 

「そんなのするわけないでしょ!変な妬みはやめて頂戴!」

 

隣のクラスと合同で体育なんだが、そのうちの一人がアリサに言い掛かりを付けてきたことに端を発する。

 

「こうなったらうちのクラスとお前らのクラスで勝負だ!」

 

「望むところじゃない!」

 

とあれよあれよと言う間にこの時間で勝負することになった。

 

種目は野球で、隣のクラスにはリトルリーグに加入しているメンバーが多く、こちらのクラスには軟式のチームに入っているのがほんの数人だけ。そこで白羽の矢が立ったのが俺達だった。

 

俺はライトで辰徳がセンター、圭吾がレフトでキャッチャーが俊介、そして隆一がショートだ。

 

「とりあえずこの布陣で行くが、なにかあれば俺がマウンドに立つ。」

 

「あいよ。」

 

そして試合が始まったが、ピッチャーが結構打たれてあっという間に満塁になった。

 

守備の方もガチガチになってエラーが多い。

 

「へ、どうせお前らには止められないよ!」

 

ほう・・・言ってくれんじゃねぇか・・・

 

「ピッチャー!外野に打たしてもいい!俺らで止める!」

 

さて、御膳立ては済んだな。

 

カーン!

 

お、俺のところに飛んできたな?

 

タタタタタタタ!

 

ちと深いが問題ねぇ!

 

パシ!

 

 

「1点いただき!」

 

タタッ!

 

「オラ"ァ!」

 

ギュオ!

 

ギュルルルルルルル!

 

バシィ!

 

「あ、アウト!」

 

『スッゲー!』

 

『何今の!?ボールが低空でノーバンで帰ってきた!?』

 

「相変わらず鋭いな、アイツのレーザーは。」

 

レーザービーム

 

野球において強肩の外野手でもごく一部の選手にしか出来ない矢のような送球を指す。一番有名なのはメジャーに行った外野手のライト前ヒットからのサード捕殺である。

 

 

「ライトの深いところからホームまで超高速超低空弾道のレーザービームはアイツにしか出来ん芸当や。」

 

(ねぇ、はやて。悠飛って身体能力もリミッターかけてるはずよね?)

 

(確かにかけとるけど、それでもあそこまでなんて・・・)

 

((((((やっぱり私達の未来の旦那さん、規格外過ぎる・・・))))))

 

カーン!

 

タタタタタタ!

 

ポトッ

 

「へ、どうせ他はそこまでなんだろ!」

 

「それはどうかな?」

 

センター前にポトリと落ちたボールを辰徳が()()()()()()ホームに返した。

 

「でゃ!」ビュゥン!

 

キュルルルルルルル!

 

バシィ!

 

「残念、アイツだけやないんや。」

 

「アウトォ!」

 

『おぉーーーー!』

 

『またまたノーバン!しかも素手で掴んで投げやがった!?』

 

「ごめん!いきなりこんなピンチ作っちゃって。」

 

「気にすんな!俺らで何とかしたる!」

 

打順は2番から俺達が入っているから直ぐに出番が来るな。

 

1番は三振で終わってしまったが2番の圭吾がセンターへヒットを放ち3番の辰徳はしぶとく粘ってフォアボール。

そして4番の俊介がライト前に落として満塁。

 

「さて、アイツらが作ったチャンス、物にしないとな。」

 

そして冒頭に戻る

 

 

(さぁて、どれを打つかな?)

 

ビュン

 

バス

 

「ボール!」

 

(さっきから思ってたけど、こいつ真っ直ぐとチェンジアップしか投げてねえな。)

 

これでピンと来た。こいつ、普段チームで活躍できないから自分より弱い奴を相手にして自分は強いって思い込みたかったんだろうな。ま、俺達が相手するからそれも無駄なんだがな。

 

ビュン

 

ど真ん中!

 

ブン!

 

グワァキーーーン!!

 

会心の当たりに俺はバット投げをして確信歩きをした。

 

ポーン・・・

 

「ホームラン!」

 

『ワァーッ!!』

 

「ああ、やっぱり悠君はカッコエエわぁ///」

 

「ねぇ、アリサ。何で悠飛はバットを投げたの?」

 

「あれはバット投げって呼ばれててプロの世界ではホームランを確信したらああやってバットを投げるの。」

 

「もちろん、投げない人もいるけどあれでもうホームランって分かっちゃうから、ファンの人にとってはもうパフォーマンスみたいなものだよね。」

 

「それに打った後に歩いていたのは確信歩きって呼ばれてて、あれこそ強打者の特権よ。」

 

「ねぇ、はやてちゃん。悠君の今のバッティングってもしかして?」

 

「うん。完璧に狙ってたよ?あんな甘い球、悠君が見逃すわけないやん。」

 

 

 

 

 

そんなこんなでこの回に隆一も一発を放って一挙5点を先制した。

 

相手のピッチャーはマウンドに崩れ落ちていた。

 

そしてそれ以降、こっちのピッチャーも2回を投げてヒットを打たれるものの俺達で失点を防いで、いよいよ最終回の3回表に来た。流石にピッチャーも疲れてきていたので俺がマウンドに上がり、ライトにはすずかを指名して守らせた。

 

 

「球種はいつも通りか?」

 

「いや、こちらから念話で送る。」

 

「わかった。好きに投げろ、絶対に捕る。」

 

「いつも難なく捕るくせによく言うよ。」

 

さあ、ここを押さえたらこちらの勝ちだ。

 

 

(最初は縦スラだ。)

 

(オッケー。)

 

振りかぶって・・・

 

ビュン!

 

投げた!

 

 

ギュルルル!

 

(ど真ん中!)

 

ククッ!

 

スカッ!

 

バスン!

 

「・・・え?」

 

「ストライク!」

 

(何だ今の!?ボールが消えた!?)

 

(次はドロップカーブ。)

 

(わかった。)

 

ビュン!

 

 

(何だ?すっぽぬけか?)

 

ギュルルルルルル

 

ククククッ

 

(なんだよ!この変化は!?)

 

バシィ!

 

「ストライク、ツー!」

 

 

(相変わらずエグい変化するなぁ。)

 

(今のはギリギリだったな・・・)

 

俺のドロップカーブはスピンが強すぎて変化が大きすぎるからコントロールが難しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

「今のって・・・」

 

「あれはドロップカーブって言って所謂縦割れのカーブや。」

 

「にしても今のは・・・」

 

「前に悠君が言ってたけど、悠君のドロップカーブはスピンが強すぎて変化が大きすぎるからコントロールが難しいって言ってた。今のは偶々外低めに入ったんやろ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(とどめはこいつや。)スッ

 

(ッ!わかった。思いっきりこいや。)

 

 

ビュン

 

 

ククッ

 

ククククッ!

 

ブワァ!

 

 

「!?」

 

ブン!

 

バス

 

「ストライク!バッターアウト!」

 

『え、今のってまさか!?』

 

「悠飛ってあんなのも投げれるのね・・・」

 

「ねぇ、今のって私の目がおかしくなったのかな?ボールが幾つにも分裂して見えたけど?」

 

「大丈夫よ?誰の目もおかしくなってないわ。」

 

「今のはプロやメジャーでも魔球と呼ばれている変化球・・・ナックルボールや。」

 

「ナックルボール?」

 

「普通ボールには回転をかけて、その回転を利用してボールを変化させてるんやけど、ナックルの場合は指を立てて、ボールに回転をかけないことで空気抵抗を最大限に活かして不規則な変化をさせる。つまり、ボールがブレて見えるんはそれが理由や。」

 

 

 

 

 

 

 

そう、これこそが変化球における俺のとっておき。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてあっという間に後一人になりツーストライクで追い込んだ。

 

 

 

 

「最後は宣言する。真っ直ぐだ。」

 

『おお!予告ストレート!』

 

 

(あんにゃろう、舐めやがって!)

 

バッターはもう普通では居られなかった。

自身のプライドをズタズタにされて、ここまで虚仮にされたのだ。無理もないがそれでも周りからすれば最早彼は道化である。

 

 

スッ

 

悠飛が振りかぶって・・・

 

 

「でゃ!」

 

ビュゥン!

 

ギュルルルルルルルルルルルル!!!!

 

ズバァン!!

 

バッターは手が出なかった・・・いや、手を出せなかったのだ。

 

 

悠飛が最後に投げた真っ直ぐは変化球をずっと見てきた彼らにとって反応すら出来ない速さだったのだ。その球速は・・・

 

 

 

 

128km/h

 

これを小学生に打てと言うほうが酷である。

 

「ストラックアウトォ!」

 

 

 

 

 

この試合を機に彼らが突っ掛かってくることは無くなり、大人しくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ~、相手ピッチャーのあの顔を見たらスッキリしたわ!」

 

「あ、アリサちゃん・・・」

 

「ま、自業自得だな。自分の領分を弁えずにああした結果、自分が恥をかいて面目丸潰れ。調子に乗るとああなる。」(愉悦顔)

 

「おい、お前今愉悦を感じただろ!?」

 

「まあ、あれは俺もそうなるわ。清々したわ。」ニヤリ

 

「どうせ弱いものいじめして悦に入りたかったんだろう。そういう奴を負かして愉悦に浸るのは俺らの専売特許やからな。」ニヤッ

 

 

「・・・たまにあんたたちが怖くてしょうがないわ。」

 

「安心しろ、お前らの前では素で居るって決めたんやから。お前らにはあんなことせぇへんわ。」プイッ

 

((((((か、かわいい・・・/////))))))

 

 

そんなことがあった金曜日の夕方であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

                         続く

 

 

 

 




うp主は野球やってました。
虎党です。
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