ヴィヴィオを保護してから数日が経過した。
なのはが保護責任者になったことでなのはのことをママと認識し、更に他の婚約者のこともママと認識したことで皆盛り上がっていた。
かくいう俺はパパと認識されて、少し戸惑いがあった。
実際いきなり子持ちになるので勝手がわからないのだ。
そんなことがあったある日の朝、息苦しさを感じて起きてみれば俺の上でヴィヴィオが寝ていた。
「・・・起こすのも可哀相だし、誰か起きるまで待つか。」
たまにはこういうのも悪くないかな。これが父親になるということか・・・
数分後
「あ、こんなところで寝てたんだ。」
「朝起きたらこの状態だった。」
「悠君も余程懐かれたんだね。」
「まぁ、いつまでもこれはダメだから手伝ってくれ。」
「うん。」
そうやってヴィヴィオが起きないように気を付けながら、フェイトのところへ移動させた。
時は進んで────
「フッ、ハッ!」
ヒュン!バッ!
「なのはさん。悠飛さんのあれっていつもの日課ですか?」
「そうだね。ああやって自分の中にある力を確認して毎日のコンディションを整えてるんだ。」
「ルーティンワークってやつですか?」
「そうだね。ああすることで集中力が高まるし、自分の体調の確認もしてるんだよ。」
「その通りだ。」
「「「「おはようございます!」」」」
「おう、今日も元気いっぱいだな。それじゃあ朝の訓練いくか!」
「「「「よろしくお願いします!」」」」
数分後
「ティアナ、ちょっと来い。」
「はい!」
「前に言ってた幻術の個別指導だ。今回は新しい術を教えてやる。」
「お願いします!」
「まずはおさらい、幻術の真髄は相手を攪乱し、味方をまもること。そして相手を幻術に嵌めて幻覚を見せることだ。そこまでは覚えているな?」
「はい。そしてそれが私の長所だって。」
「そうだ。お前は賢いからな。これからやることも案外早く習得するかもしれんな。」
「頑張ります!」
「では、今からお前に教えるのは対戦闘機人用の幻術だ。会得難易度はAランク、相当難しいが幻術の真髄を理解しているお前なら会得できるはずだ。忘れるな、強い幻術を扱うには強き心がいる。自身が幻術に呑まれないように・・・」
「強き心が・・・」
「まずはお前に見せてやろう・・・幻術・蜃気楼。」
スゥ
「え?消えた!?」
『消えたように見えるのはその霧によるものだ。霧は自然に存在する幻術・・・人を惑わす幻・・・それが霧。」
「これが、幻術・蜃気楼。」
「後は出来るだけ自然に溶け込む感じだな。俺達はこれを透過、もしくは消命と読んでいる。」
「消命・・・」
「つまり完全に命の気配を消すってもんだ。蜃気楼の基盤であり、霧はあくまでも補助だ。霧が有るから人は惑い、惑うゆえに幻を見る・・・だから、戦闘機人と言えど幻術に嵌めれば脆い。この術は機械をも誑かす幻術の奥義クラスの術だ。才有るものでも数週間はかかるだろう。」
「でも、数週間で会得できるのなら私はやります。」
「その意気だ。まずは自然に溶け込む練習だな。まずはそこに座って禅を組め、そして動くな。」
「それってつまり・・・」
「自然と一体になるためには動かないこと、そして大気中に存在する魔力の一つ一つを感知できなきゃいけない。その修行だ。アリサとすずかはこの修練法で飛躍的に魔法が向上した。」
「わかりました、やります。」
「修行中は俺も他のところに行かなきゃ行けないから分身を残しておく。」ボン!
「それじゃあ任せた。」
「おう。」
今日からは108からスバルの姉のギンガが出向してきて共に訓練を受けることになっている。
そんなギンガは今はスバルと模擬戦中である
「ほう、結構精度上がってるな。ダブルバーストを会得してから調子良さそうだな。」
「それに楽しそうだね。」
なんて言ってたら決着が着いた。
「動きは悪くなかったどころかかなり良かったな。最後は体が着いてこなかったか?」
「はい。」
「ダブルバーストの使いどころも悪くなかった。後は駆け引きと更なる研鑽だな。その調子ならトリプルバーストも行けるんじゃないか?」
「いえ!ダブルバーストで精一杯です。」
「まあそれはそれとして、なのは。そろそろあれの時間だろ?」
「そうだね。それじゃあフォワードチームと隊長チームで模擬戦いってみようか。」
「・・・へ?」
「あの、ギン姉。これたまにやるの。」
「隊長達、わりと本気で潰しにくるんで頑張りましょう。」
「ていうことは・・・」
俺のほうに視線が来るが
「俺は抜きだ。そうなるとパワーバランスが崩壊するからな。」
「なんやつまらんこと言っとるな。」
「圭吾・・・またサボりか?」
「アホか。仕事で来とるんや。」
「今のあいつらじゃあ俺は止められんからな。俺は見学や。」
「嫁に現を抜かしすぎて鈍ってるんとちゃうか?」
「お前、最近俺のことなめてねぇか?」
「さてな、こっちは愉悦麻婆豆腐食わされて嫌な目に会ってるからな。」
「あれはお前が原因やろが!!」
「確信犯で何が悪い!」
プチン
「ヤンのかワレェ!!!」(#゚Д゚)
「上等やゴルァ!」(*`Д´)ノ
「なのは!ちょいと待て!このバカしばいたる!」
「あ~あ。ついにキレちゃった。」
「みんな、こっちに来い。あの2人の模擬戦はもう戦争だぞ?」
ドゥ!
ドゥ!
「「
「火遁・火流炎弾!!」
ゴァアアアアアアアアアアア!!
「水遁・水陣壁!!」
ドバアアアアアアアアアア!!
「何、あれ?」
「あの二人は昔馴染みなんだけど、一度喧嘩すると過激なの。」
「水のないところでこのレベルの水遁を発動できるなんて・・・」
「水遁・大瀑布!!」
ドドドドドドドドドドド!!
バッ!
「あっぶね!」
フッ
ガシ!
「しもた!」
「食らえ!表蓮華!!」
ギュオオオオオオオオオオオ!!
ズドォォォォォォォォォン!!!!
バタッ
「あー、スッキリした。」
圭吾は犬神家みたいになって気絶していた。
((もう、二度と悠飛さんを怒らせないようにしよう。塵にされる・・・!))ビクビク
「悠君って普段は優しいけど、怒ると物凄く怖いんだよねぇ。」
「私達は随分前に見たからあまり驚きはしなかったけど、やっぱりスバルとティアナはあの日を思い出しちゃったみたいだね。」
「さて、待たせたなおまえら。もういいぞ。」
そうしてなのは達の模擬戦が終わってクールダウンをしていると
「ママ~、パパ~!」
「ヴィヴィオ。」
「危ないよ~。」
こけ
「あうっ」
「ありゃりゃ。」
「うぅ~」
「ほら、ヴィヴィオ。ここにいるからおいで。」
「もう、ヴィヴィオはまだ小さいんだから。」
「フェイトママ過保護すぎ。」
「なのはママは厳しすぎです。」
「まあ、なのはも子育ては初めてだからな。仕方ないか。おいでヴィヴィオ。」
「パパ~。」
これを見ていたマリーは
「なんだ悠飛さんの子供かってうぇええ!?」
「なるほど、保護児童なのね。」
「ああ。なんの因果か俺となのはが懐かれてね。」
「悠飛さんの場合は体質もあると思いますけどね。」
「俺だけじゃないんだよ。何か俺となのはに凄い依存してると言うか、なんと言うか・・・」
「・・・何か訳ありな感じ?」
「ああ。」
「いつつ・・・ひどい目にあった。」
「今頃来たか。で、おめぇの仕事って?」
「局長からの召集だ。」
「お前な、なんでそれを最初に言わねぇんだ?」
「例の作戦?」
「恐らくな。すまんがしばらく俺は帰ってこれない。」
「パパ、おでかけ?」
「ごめんな、ヴィヴィオ。パパはこれからおでかけでしばらく帰ってこれないけど、ママ達の言うことを聞いていい子にしているんだぞ?」
「・・・うん。」
「じゃあ、ここは頼むな?」
「任せて。」
しかし、この作戦中に六課が襲撃されギンガとヴィヴィオが拐われるとは夢にも思わなかった
運命の日はもうすぐそこまで来ていた・・・
続く
ついに迎えた運命の日
そこで悠飛達は地上本部に蔓延する不正を暴くが、その直後に六課襲撃発生。スカリエッティからの宣戦布告
これを受けた悠飛は