修学旅行から帰ってきて2日後
「失礼します。」
「入れ。」
ガラッ
「悠飛さん。先程義仲さんから決闘を申し込まれました。」
「・・・そうか。ならやることは決まっているな。」
「はい。よろしくお願いします!」
「では、なのは!」
「うん。これがメニューね。」
カサッ
・・・うん。しっかり組まれてるな。俺が直接やるのは終盤か・・・
「よし、それじぁあまずは餅は餅屋ってことで・・・牛若!頼光!」
ガラッ
「お呼びでしょうか、主殿!」
「母をお呼びでしょうか?」
「・・・まあ、いい。義経、最初は勝手知ったる源氏同士でやって貰う。源氏の祖とお前のオリジナルだ。みっちり仕込んで貰え。」
「はい!」
そうして短期集中型の修行が始まった──────
それから4日たった日のこと
カーン、カーン・・・
龍神家鍛冶場
ゴォオオオオオオ!!!!!
カーン!カーン!キーン!
ガサガサ
「ふう。久しぶりに打つけど、中々良いものが出来そうだな。」
「特殊なレプリカとはいえ、お前が打つんやから名刀レベルを越えるぞ?」
「うっかり妖刀造るなよ?」
「何を間違えたらうっかり妖刀造るんだよ・・・」
そう、今俺は義経のために刀を打っている
嘗て義経が使ったとされる薄緑・・・もとい膝丸はまさに名刀なので造るのに時間がかかる
何しろ資料が少ないからな
「で?完成度は?」
「7割って所か・・・」
「分かった。柄と鞘を造り始めるわ。」
「頼む。」
その翌日
「確か今日の担当はスカサハだったか?」
「ああ・・・にしても憑依経験とは思い切った修行法をするな?」
「どのみち俺らの管轄に来るんだから遅かれ早かれってやつだよ。」
ガラッ
「さ、仕上げに入るぞ。」
「あいよ。」
仕上げは俺と圭吾による刀身と柄、鍔、鞘の合わせだ。あの後俺は一晩中刀を鍛えて波紋の焼き入れも終わっていた
後は穴を合わせて目釘をするだけだ
コンッ コンッ
「よし、これで完成だ。」
「鉄拵えの鞘とあらゆる技に耐えられるように造った柄、文句無しに国宝級のレプリカだな。」
「こいつを造るのに影打ちが出来てもうたけどな。」
「それは修行で使えばええやろ。」
「ま、出来損ないはそうなるか。」
「残り5日でどこまで間に合うか・・・」
「間に合わせるさ。」
そして
「いよいよ俺が相手だ。その前にお前にはこれで戦って貰う。」
ブン!
「わわっ、これは・・・?」
「俺の打った出来損ないの刀だ。それでも修行には耐えられる。」
「分かりました。」
「では・・・行くぞ。」ドゥ!
「っ!」
「この程度の殺気で臆するな!それでは旭に勝てんぞ!」
「っ、はい!」
「来い!」
「はぁあああああ!!」
ガギィイイイイン!!
4日後
ズガァアアアアアアン!!!
バッ!
ババッ!
「ふむ、このあたりであろうな。」
「ああ。義経、今日までお前はあらゆる英霊、そして俺達と戦ってきた。今俺達に出来ることはこれくらいしかない。」
「はい!大変お世話になりました!」
「明日はしっかり休んで明後日の決戦に臨むが良い。その前にお前には一つ技を教えてやる。この技は相手の意表を突くのに向いている。」
そして俺は抜き身の刀を
「飛天御剣流・
キィイイイイイイン
「うっ!これは・・・!」
「神速の抜刀術の逆回し・・・言うなれば、神速の納刀術。この時発生した龍の嘶きのごとき超音の鍔鳴りをすれ違い様に相手の耳に叩き込むことで聴覚神経を麻痺させる技。これをお前に教える。但し、この技は相手にこの技の存在を知られてはいけない。失敗してしまえば対策を取られるからな。」
「分かりました。」
「切り札は先に使うな、使うなら奥の手を持て。これは戦いにおいて鉄則だ。先に切り札を切れば相手に付け入る隙を与えることになる。」
「分かっています。それで前に一度負けていますから。」
「常に自分の間合いで戦うように心がけろ。」
「はい!」
「それからこれは俺からの餞別だ。」
すっ
「これ、さっきと同じ・・・いや、さっきよりも手に馴染む・・・!」
「レプリカだが、国宝級のモノが打てた。そいつは正真正銘、お前のオリジナルが使っていた刀のレプリカ・・・薄緑こと膝丸だ。」
「そんな・・・!義経はそんなものを手に出来るお金はありませんよ!」
「金なんていらない。こいつはこの修行を乗り越えたお前に対する褒美だ。今のお前になら、そいつを自由自在に使いこなせるだろう。」
「因みに、先程までお主が使っておった刀がそれの失敗作だそうだ。」
「あっ、だから出来損ないって・・・」
「現に出来損ないの方は刃毀れして折れかけていただろ?
そいつは絶対に折れない剛剣だ。二重の極みを使わない限り折れることはない。」
「悠飛はそれを使って勝てと言うておるのだ。すべての野望を切り伏せるそれを持ってな。」
「俺が刀をやるのは、お前が正しき心を持っているからだ。心が悪に染まっていればそんなことはしない。」
「ありがとうございます。義経はこの刀と、悠飛さん達に教えて貰った技で必ず勝ちます!」
「おう!」
そして2日後
「いよいよか。」
「大丈夫かな、主は。」
「おい、普段はでんと構えてるお前がなんでオロオロしてんだよ?」
「多分自分が戦うのは大丈夫だけど、義経がああして戦うのは堪えられないんじゃないんですか?」
「どんだけだよ・・・と、始まったな。」
いきなり八艘跳びから逆落としか
しかもありゃあ俺の龍槌閃を真似てやってやがる
「ありゃあ俺も予想外だ。修行中に受けた技を見ただけで自分流に昇華してやがる。」
末恐ろしいな
その後も一進一退の攻防が続いていたが・・・
「この感じ・・・不味い!避けろ、義経!」
「え?」
大和が分かっていなかったが、その直後に旭の刀が伸びた!
「刀が伸びた!?」
「いや、あれは気を名刀レベルにまで圧縮・硬化させているんだ。そしてそれは天地を貫く・・・成程、雲まで届くから雲落としか。」
でもここで切り札を出してくると言うことは・・・
「この勝負、勝敗は見えたな。」
「それって義経が負けるってことですか?」
ガタッ!
「戯け!誰がそんなことを言った?」
「え?」
「切り札は先に使うな、使うなら奥の手を持て。戦いでは先に切り札を見せた方が負けるのさ。」
その後も義経は旭の誘いに乗ることなく戦っていたが
「どうやら義経にあの薬を渡さなかったようだな?」
「っ、さっきの・・・!」
「なぜ飲まさなかった?」
「おい。」
「なっ、天帝!?」
「神聖な戦いに要らぬ横槍を入れるな・・・この政府の犬風情が・・・!」ズズッ!
「ぐっ、血迷ったか天帝!貴様も政府に仕えてる身だろう!」
「誰が政府に仕えてると言った?」
「なっ!」
「俺達が仕えているのは皇族の方々だけだ。そこを履き違えるなよ、雑種!」
ニブニブニブニブニブニブニブニブニブニブ
「クソッ、退却!」
「逃げられるとでも思っていたのか?」
そういうと処理課の周りに俺のサーヴァント達が現れた
「・・・ぐぅ。」
「んで?大方予想は出来たが、暁光計画ってのは何だ?最上幽斎。」
「気付いてたんだね。」
「嘗めるなよ?小僧。」
そこから暁光計画について説明がされたが、予想通りだった
「ま、予想通り人柱計画か。貴様も所詮は外道か・・・」
「ひどい言われようだね。」
「十分外道さ。養子とはいえ我が子を人柱にするなぞ外道のすることぞ。故にここで捕らえる。」ガシャン!
「いつの間に・・・!」
「貴様が知る必要はない。最上幽斎、大規模騒乱を引き起こした元凶として逮捕する。圭吾、頼んだぞ?」
「あいよ。裁判は期待するなよ?お前は問答無用で懲役刑だ。」
そうして圭吾達が最上幽斎を護送していった
その話を聞いた義経に俺は
「ケリを着けてこい。お前の剣で、人柱の運命を断ち切ってこい。」
「はい!」
その目には決意と怒りが見えた
その直後口喧嘩してるなと思ったら義経がとうとうした
「!・・・これ、使う気だ。」
「マジかよ、実戦ではじめてしゃないか。」
そして
「遮那王逆鱗。」
その時スタジアムが闘気に包まれた
「これが義経の切り札か。」
これ程とは・・・
旭が雲落としを使おうとしていたが気が霧散している
「成程、逆落としをする気か。」
それを読んで旭が雲落としを使ってきた
「思い出せ義経、相手の力を逆に利用すると言うことを・・・!」
そう、2日前にもう一つ俺から教えた技がある
『相手に隙がなければ作れば良いのさ。』
『でも、どうすれば良いんですか?』
『打ち込んでみな?』
『はい!はぁあああああ!!』
ガギン!
ギャリリリリリリリ!!!
『なっ!?』
ビタッ!
『お前ならこれを扱えるだろう。コツは相手の力を受け流すことだ。』
そうして教えたものこそが、俺が戦場で編み出した秘剣
「秘剣・
相手の剣を受けるのではなく、
それを義経は見事成し得た
そしてとどめの一撃は・・・
キィイイイイイイイイイイン!!!!
「それが義経の答えか。良いものを見せて貰った。」
さてと、それじゃあ公開処刑と行きますか。
「今度は俺らだな。」
ダン!
「この場に集った者達に告げる。先程この神聖なる死合に泥を塗る真似をする輩が現れた!天帝の名においてこの場で処断する!」
ざわ・・・ざわ・・・
「内閣調査室処理課の者達は義経にドーピングさせようとしたところをうちの者が九鬼に報せたため未遂に終わったが、俺はそういうやり方が一番嫌いでな・・・よってここで断罪する・・・」
パキパキパキィ!!
「氷獄顕現、いっぺん死ね!」
パキィイイイイン!!
「
真夏なのに武舞台は凍り漬けになった
「これ程とは・・・50年前より強くなっているな。」
「こりゃあちょっかい出した連中が悪いのう。」
「あの中に居る連中は大丈夫なのか?」
「安心しろ、あれは簡単に言えばコールドスリープ状態だ。あの中に居る間は目覚めることはない・・・半永久的にな。」
こうして義経は旭との決闘に勝利し、邪魔をしてきた雑種共は断罪された
これ以降は特に事件は起こらずに過ごせることになったのだった
続く
次回でようやくまじこい編は終わりになりそうです。
そろそろVividやらんと・・・