気温もヤバい
ミオン砦の一戦から幾日が経過した
相変わらず探知には引っ掛かる気配はないのでビスコッティに滞在することになった
「え!?悠飛さんってタツマキに連れられて来たんじゃないんですか!?」
「ああ、俺の噂を聞いたことがあるのならほぼ本当の事だぜ?俺は150年前に一度この世界に来ていてな?その縁を頼りに輪廻眼の能力で移動出来るのさ。」
「じゃあ、僕を元の世界に戻すことも?」
「それは不可能だ。俺が出来るのはあくまでも俺が一度行って、そこで縁を作らなければならない。だからお前の言う場所を俺は知らないし、そこに転移することも出来ない」
「・・・そうですか。」
「まあそこまで悲観的になる必要はない。いずれ帰れる方法も見つかる」
「わかりました」
「そういえばお主、この間の戦は本気では無かったな?」
「へ?」
「ああ。あの程度ならば解放する必要も無いからな」
「それはゴドウィン将軍でもでごさるか?」
「そうだユキカゼ。あやつでも俺に本気を出せんよ。俺を本気にさせるにはそこのダルキアンか、どこぞで酒飲んでる退魔鍛冶師か英雄王か魔王連れてくるんだな」
「さすがにそれは無理でござろう?」
「何言ってやがる?150年前本気で怒らせたのは何処の馬鹿共だ?」
「うぐっ」
「少年。主を怒らせると世界そのものを壊しかねないから気を付けろ?」
「アインス・・・それは言い過ぎだろ」
「そうですよね」
「やろうと思えばできんことはないがめんどくさいからやらねぇよ」
「できるんですか!?」
こんな一幕があった昼だった
その日の夜
「このしばらく見ないうちに随分出世したな、ロランよ」
「以前お会いした時は騎士団長ではありませんでしたからね」
「妹のほうも親衛隊長か、相変わらず優秀な家系だな」
「あれも努力して今の立場に居ますから」
「それに、良くも悪くもシンクを意識しているしな」
「何か昔をおもいだしますね」
「そうか?」
「レヴィやディアーチェ達も昔はあんな感じでしたよ?」
「そうだったか」
300年生きてても乙女心は未だに掴めん
それから更に時は過ぎて
「・・・・・・」コォオオオオオオ
俺は何時もの日課をこなしていた
そんなときだった
「悠飛、レオ閣下が国の宝剣を賭けての戦を申し出てきた」
「宝剣を賭けるなぞ何と不遜な・・・良かろう。今回は俺もビスコッティの戦士として参加させてもらう」
あやつの真意を知らねばならんからな
「して、戦はいつからだ?」
「2日後でござるよ」
「わかった、何かあれば本気を出す。どうにも胸騒ぎがするんだ」
「お主のそれは良く当たるからな、こちらも準備をしておくでござるよ」
こうして国の宝剣を賭けた戦が始まるのだが、まさかあんなことになるとは誰も予想していなかった──────────
続く
後2話くらいで無印部分は終わります