ベルカの天帝の末裔   作:龍神悠飛

86 / 132
お待たせいたしました


Vivid編春
新暦0079


新暦0079年

 

あのJS事件から早くも4年が経過した。

 

その間に大小様々な事件が起きていたが、世界は概ね平和である。

 

かつて事件の対処に当たっていた機動六課は役目を終えて、エースたちは現在育休を取ってその翼を休めている。

 

そして、俺は──────────

 

 

 

「どせぇい!!」ドン!

 

「よし、その辺りでええぞ!」

 

「ふう。悪いな、手伝わせちまって」

 

「構わんわ。この規模になると人手も要るやろ?」

 

「こんだけ大掛かりな増築も中々無いしな」

 

「住人も増えたし、チビッ子達の道場も必要になったしな」

 

「真夏に砂浜で稽古させるわけにもいきませんしね」

 

「百代もすまんな」

 

「いいですよ。こっちは住み込みでお世話になってるんですから、これくらいいつでも言ってください」

 

「そう言ってくれると助かる」

 

そう、今我が家は増築を行っていた。

 

子供たちも大きくなったし、ザフィーラが道場で子供たちにストライクアーツを教えているから、今ある第三鍛練場では手狭になってきたので子供部屋と第四鍛練場を造るために家を増築しているのだ。

 

 

「しかし、ギルドの連中にも頼んではいるけどもこれはあと1週間はかかりそうだな」

 

「仕方ありませんよ。家を建てるのには時間がかかるんですから」

 

「でも、夏までにはなんとかなるから助かるんだがな」

 

「屋根と空調が効いてる道場なら子供たちも安心して稽古に励めるからな」

 

「その為にも今俺らが頑張って建てていかねぇとな」

 

「いや、お前は基本事務仕事しとけよ」

 

「は?」

 

「圭吾さんの言う通りでさぁな。旦那はちょいと働きすぎかと思うんですがね?」

 

「・・・そうか」

 

「自分の子供が絡むとたまに抜けてるよな、お前」

 

「まあ、そう言うなら俺は子供達の相手をしてくるか」

 

「そうしろ。あとの事は俺らでやる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後

 

「ただいま!」

 

「おう、お帰り」

 

「姉様、お帰りなさい」

 

「おねぇちゃんおかえれ」

 

「ヴィヴィオ、お帰り。手を洗ってらっしゃい」

 

「はーい!」

 

 

 

 

「しかし、あの子も真っ直ぐに育ったわね」

 

「まあ、私と悠君の教育が良いのかも知れないけど、あの子は元々素直で良い子だからね」

 

「良くも悪くも、俺らに似てるけどな?」

 

「え?何処が?」

 

「一途で頑固なところ」

 

「一途なのは分かるけど、頑固なところは分からないかな?」

 

「頑固なところはお前に似てるんだよ、お前に」

 

「え~!?私そんなに頑固!?」

 

「十分頑固よ?昔それであたしらに心配かけたのは誰だったかしら?」

 

「うっ、その件はご心配をかけて申し訳ありませんでした」

 

「だろ?全く、似なくて良いところは似てるんだよなぁ」

 

「でも、良いところも似てるよね」

 

「ああ」

 

「???」

 

「真っ直ぐ自分の信念を貫いているところだな。正しいと思ったらそれを貫き通すところなんかは俺たちにそっくりだ」

 

「あぁ。成る程ね」

 

「?何の話をしてるの?」

 

「ヴィヴィオがパパとなのはママに似てるって話だよ?」

 

 

 

 

その夜

 

 

「ごちそうさまでした」

 

「はい、お粗末さま」

 

「さて、鍛練場に行こっと」

 

「ああ、待ってヴィヴィオ」

 

「へ?」

 

「ヴィヴィオは今年で4年生だよね?」

 

「はい。ヴィヴィオは初等科4年生になりました」

 

「もう魔法の基礎も十分に出来てきたから、そろそろデバイスを持たせても良いかなって」

 

「え!?」

 

「そこはどうかな?悠君」

 

「良いと思うぞ。これから俺が教えていくものはデバイス無しじゃ難しい部分が出てくるからちょうど良いだろ」

 

「はい、これがそのデバイスだよ」

 

「開けてごらん?」

 

「へ?ぬいぐるみ?」

 

ピコッ

 

フワフワ

 

「わ!?飛んだよ!?動いたよ!?」

 

「外装はちょっとしたアクセサリーで、それはおまけ機能だってマリーが言ってたな」

 

「いろいろリサーチしてヴィヴィオに会わせてあるけど、まだ名前がないから付けてあげてね?」

 

「もう名前は決まってるのか?」

 

「うん!そうだ、リサーチしてあるならアレもできる?」

 

「アレ?」

 

「うん、できるよ」

 

「んじゃあ、さっさと初期設定と認証してしまうか」

 

 

 

 

 

 

ピピピピピピピ

 

「後はここをこうして・・・と」

 

タンッ

 

「よし、それじゃあヴィヴィオ。認証とセットアップ、やってみ?」

 

 

 

 

「────────マスター認証、龍神ヴィヴィオ

 

術式はベルカ主体のミッド混合ハイブリット

 

私の愛機(デバイス)に個体名称を登録

 

愛称(マスコットネーム)は『クリス』

 

正式名称『セイクリッド・ハート』」

 

タタタタタタタタ

 

 

「いくよ、クリス」

 

 

「セイクリッド・ハート、セ──────ット・ア──────ップ

!!」

 

バシュゥウウウウ

 

 

「やったー!うまくいったよ!」

 

「うん。細かい調整は俺がやって正解だったな」

 

そこで俺はフェイトがヘナヘナとその場にへたり込んでいるのを見た

 

 

「?どうした?」

 

「なのは、悠飛!なんでこんなことに!?」

 

「この反応・・・おい、なのは。もしかして・・・」

 

「あっ・・・」

 

「『あっ』じゃねえよ!?何で言ってねぇの!?」

 

「えっと・・・ついうっかり?」

 

「「うっかりって!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とまあそんなかんじではあるんだが・・・」

 

「だって何も聞いてなかったらまた聖王モードだと思うよ?!」

 

「大丈夫。ゆりかごはもう無いし、聖王の鎧もあの戦いで失われた。それに、俺たち大人は子供達の成長を見守るだけじゃなく導くことも必要だ」

 

「悠飛・・・」

 

「それに、昔のお前達の方がよっぽどやんちゃだったからヴィヴィオには教え甲斐がある」

 

「それは・・・その・・・!」

 

「あはは・・・」

 

「それと、ヴィヴィオももう10歳だ。これからは自分で考えて行動することの意味を知らなきゃならない。ゆくゆくは我が子達がニュータイプとして目覚めるかもしれない。俺たちはそれを導くことが最後の役目なのだから」

 

 

コンコンッ

 

「すまん、ちょいと話があるんだが・・・」

 

「わかった。ごめんな?ちょっと席外すわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?話って?」

 

「最近巷で騒がれてる通り魔事件は聞いてるか?」

 

「ああ、あれか」

 

「それで気になることがあったんだが、その犯人が『覇王』イングヴァルトを自称しているらしい」

 

「『覇王』イングヴァルトか・・・」

 

「どうする?俺らとしても無視はできんと思うが?」

 

「とりあえずは管轄に任せりゃ良い。下手に俺らがでしゃばっても若手の為にならんだろ?」

 

「わかった、それでいこう。だが当事者となれば・・・」

 

「そんときは躊躇い無くしばく」

 

 

 

こりゃあひと波乱あるか?

 

 

 

 

 

                      続く

 




ようやくVividに入った・・・

これとあとDDシリーズやれば・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。