アースラで俺とリンディにこっぴどく説教されたなのは達だったが、ずっと戦い詰めだったので一時帰宅をすることになり久しぶりの我が家に戻ってきた。
「──────────という感じの10日間だったんですよ~。」
「そうなんですか~。」
(リンディさん、凄い言い訳というか、真っ赤な嘘というか・・・)
(実際お前が戦ってるなんて事を言えるわけ無いし、魔法なんぞこの世界に無いものを無闇矢鱈に教えるわけにもいかんだろ、現状では最適解だ。)
「ところで悠飛君、君のお父君から手紙が来ていたよ?」
「親父から?」
士郎さんに親父からの手紙を渡されて開いてみるとなにも書いていない様に見えるが、これにはある手順がいる。
俺は右の親指を噛み、血を垂らす。
そうするとなにも書かれていないはずの手紙から暗号文字が浮かび上がってきた。この暗号は写輪眼を持つものにしか解読が出来ないようになっている。
「何て書いてあるんだい?」
「・・・これは写輪眼を持たなければ解読が出来ないようになっているので、見ても分かりませんよ?」
「ホントだ・・・」
「ただ言えるのは、今俺が受けた依頼の重要証拠が掴めたという感じですね。」
「・・・また、戦うのか?」
「場合によっては。
・・・それでは俺は一度屋敷に戻ります。」
「ああ、なのはを守ってくれてありがとう。」
「・・・はて?何のことやら?」
そうはぐらかして俺は高町家から去っていった。
龍神家──────────
「ただいまっと。」
「やぁ、おかえりマスター。」
「エミヤか、ただいま。
これから買い出しか?」
「ああ。円卓の騎士達がよく食べるからね。」
「・・・やはりブリテンの国柄か・・・」
メシマズ王国と言われるイギリス・・・正式名:United Kigdom of Great Britain & Northern Ireland《グレートブリテン及び北アイルランド連合王国》は言わずと知れたアーサー王伝説発祥の地でメシマズ王国や変態紳士の国でも有名である。
そして円卓の騎士──────
かの有名なアーサー王伝説に登場する騎士達でアーサー王を筆頭とする13人居る。
今家に居るのは、アーサー王ことアルトリア・ペンドラゴン、ヒトヅマニア・・・もとい円卓最高の騎士ことランスロット、
ゴリラ・・・もとい太陽の騎士ことガウェイン、居眠り・・・もとい嘆きのトリスタン、円卓の常識人で聖杯探索を成し遂げた盾の騎士ギャラハット、アルトリアの義理の兄であるケイ、円卓の最古参である執事兼騎士のベディヴィエール、叛逆の騎士で有名なモードレッド、ガウェインの弟で円卓の真面目枠であるアグラヴェイン、ガウェインの兄弟達の末っ子でボーマン《美しい手》のあだ名を持つガレスの10人が召喚に応じて我が家に居るが、問題がいくつかある・・・
先ずはこいつら、非常によく食う。
特にアルトリアがあり得ない位に食うものだから我が家のエンゲル係数がとんでもなく跳ね上がった。
次に、アルトリアとガレス以外祿な料理が出来ない。
ガウェインに至っては味気ないマッシュポテトをこれでもかと作るものだから困る。
そして一番の問題は──────────
「む、マスター戻ったのか。では共にジャンクを食すとしないか?」
「いいえ、黒い剣の私。マスターはこれから仕事があるのです。先ずはそれを済ませてからです。」
「否だ、槍の私よ。マスターはこれから私とラムレイの世話をするのだ。」
「いけませんよ黒い槍の私!マスターはこれから食事を作らなければならないのですから、邪魔をしてはいけません!」
と今の会話を見て分かるように何故かアルトリアは複数召喚され、しかもクラスも違う。
アルトリア=アルトリア
アルトリア・オルタ=オルタ
ランサーアルトリア=槍トリア
ランサーアルトリア・オルタ=槍オルタ
アルトリア・リリィ=リリィ
他にも居るが、説明が面倒だ。
「お前らいい加減にしろ。暴れるなら泰山の麻婆豆腐かガウェインのマッシュポテト食わすぞ?」
「「「「「「「や、やめますからそれだけはやめてください!!!!!!!!!!」」」」」」」
「分かれば良い。俺はまたしばらく書庫に籠る。解読して局上層部の汚職と不正を糾弾させねばならんからな。」
「かしこまりました、マスター。後程お茶をお持ちします。」
「頼んだ、ベディ。それから、このメモに書いてあるやつの発注を頼む。」
「御意。」
やはりベディは良い仕事をしてくれる。
そんなこんなでその日は解読をして終わった──────────
翌日、久しぶりに学校に来てみるとアリサから気になる話が出てきた。
「────でね、その子額のところに赤い宝石みたいなのがあるの。」
(・・・アルフのことだな。なのは、俺も行くからクロノ達に教えよう。俺もリンディに送る資料があるからな。)
(うん。)
そしていつも通りの感じの学校生活はすぐさま過ぎて放課後になった。
バニングス邸
(やはりアルフ、お前だったのか。)
(アルフさん、その怪我・・・)
(あんた達か。)
(なのは、俺とユーノが残って聞いておくからお前は束の間の日常を満喫していろ。)
(わかったの。)
そしてユーノが檻の前に行ったので俺も残ってアルフの話を聞くことにした。
「あんたらが居るってことは、管理局の連中も見てるんだろ?」
『ああ、時空管理局・執務官のクロノハラオウンだ。詳しい事情を話してくれないか?』
「俺もここまで関わったからな、聞かせてくれないか?その前に、治療をしてやらんとな。」
そう言って俺は仙術で治療を始めた。
「・・・話すよ、全部ホントの事を。でも約束して、あの子を、フェイトを助けてあげて!今あの子はホントにひとりぼっちなんだ・・・」
「わかった。お前の望みを叶えてやる。必ずあの子を、フェイトを助けてやる。」
アルフの悲痛な叫びを聞いて、俺は迷い無く答えた。
俺は基本依頼を受ける時必ず吟味してから請け負うが、今のアルフの心に触れて迷い無く請け負うことを決めた。
「悠飛さん、そんなに簡単に受けても良いんですか?」
「俺の眼は真実を見抜く。こんな泣いてる状態のやつを放っておけるかよ。それに、今回の事件の元凶を叩く準備も出来ているしな。」
「???元凶を叩く?どういうコトなんですか?今回の事件の黒幕はプレシア・テスタロッサでしょう?」
「実際にはな?だが、プレシア・テスタロッサが何故今回の事件を起こしたかについては疑問が残らんか?全ては愛故に狂った母親の末路に過ぎん。今から送る重要資料を見れば分かる。彼女もまた被害者だったのさ────────」
そう言って俺はクロノに親父からもたらされた汚職と不正を記した資料とプレシア・テスタロッサの経歴と家族構成の資料と
「これは!?まさか上層部でこんなことが起きていたなんて・・・」
「そいつらに関しては俺も動こう。聞いていたか、なのは。今回フェイトに歩み寄るべきなのはお前だ。実際にジュエルシードを封印しているお前ならあの子も勝負を受けるだろう。」
(うん。私もフェイトちゃんとしっかり話をしたいから、頑張るよ。)
「なら帰りにあるものを教えてやる。きっとお前の力になるものだ。」
そう言って俺はなのは、アリサ、すずかの3人が居る部屋に歩いていき、ゲームに参加するのだった。
そして翌日────────
「マーリン、もしものことがあればお前の力が必要になる。惜しみ無く使ってくれ。」
「ああ、まかせたまえ。君は成すべき事を成してきなさい。それが君の生き方だからね。」
普段からもうちょっとこの感じでいてくれれば良いんだがな・・・
そして途中でなのはとユーノ、それからアルフと合流して予定の場所に向かっていった。
「ここなら問題ない。なのは、行ってこい──────────!」
「お願い、来て、フェイトちゃん────!」
そう言った瞬間、フェイトの気配を感じた。
「私たちの全ては、まだ始まってもいない──────────
だから、私の持ってるジュエルシードと、あなたの持ってるジュエルシードを賭けて。始めよう・・・・・・
最初で最後の、本気の勝負!!!!」
続く
遂に始まったなのはとフェイトの本気の勝負。
悠飛は静かに戦いの行方を見守る。
そして事件が動き出した時、悠飛は・・・
次回
真実を知る者