デュラララ✕ToLOVEる   作:超高校級の切望

1 / 1
平和島静雄と宇宙のプリンセス

 池袋で敵に回してはいけない存在は山ほど居る。例えば、単純にヤクザ。その劣化としてカラーギャング。組織というのは恐ろしい。

 後は情報屋。敵に回したらどうなるか、解ったものじゃない。個人で敵に回せない存在もいる。寿司屋の店員だ。実は元軍人だったりする。後は首無しライダー。人間ではない。

 しかし、そんな強者の中で一際変わった存在がいる。暴力団に属しているわけではない。カラーギャングにこそ入っているが形だけ。特殊な訓練は積んでいない。生物学上、混じりっけなしの人間である。しかし殆どの者が彼を最強だと言うだろう。

 彼の名は平和島静雄。名前の通り平和で静かな暮らしをしたい善良なる一般市民だ。

 今日も取り立ての仕事を終え自宅の風呂に入る。高身長の彼が入ればバスタブも狭く感じる。

 日々の疲れを癒やす入浴時間。夜遅くまで仕事した時何かはシャワーで済ませるが、今回は早く終わった。と──── 

 

「!?」

 

 風呂が、なんか爆発した。

 何処かののみ虫が風呂になんか仕掛けたかと警戒する静雄だったが、次の瞬間目が点になった。

 

「ん───っ!脱出成功!」

 

 そこには、女がいた。桃色の髪をした放漫な体つきの美少女。老若男女、十人に十人が褒め称えるであろう容姿。陶器のように滑らかな白い肌に水滴が滴る様はなんとも色っぽい。が………

 

「おいてめぇ、人んちの風呂で何してやがる」

 

 静雄は見た目で判断しない男の中の男。人の家の風呂場に不法侵入した不審者の顔面を大きな手でガッシリ掴む。

 

「ふぇ?あ、いたたた!?痛い!?なんで、痛い痛い!」

 

 ジタバタと暴れる少女は静雄の手を掴み無理やり引き剥がす。静雄は不思議そうに己の手を見る。確かに手加減したが、随分あっさり剥がされた。後握られた腕が少し痺れた。この女、見かけによらずセルティより力がある。まあそれはそれとして

 

「おいガキ、てめぇなんで人んちの風呂に勝手に潜ってやがった。泥棒か?」

「ドロボー?違うよ〜!私、逃げてただけだもん!」

 

 プンプンと擬音が聞こえそうな顔をして頬を膨らませ腕をブンブンふる痴女に、静雄は逃げてきた?と首を傾げる。そして、お互いの格好を思い出し脱衣場からバスタオルを取った。

 

「とりあえず身体拭け。服は………Yシャツで良いな?」

「ワイ、シャツ?良くわかんないけどいーよ!」

 

 わかんねぇのかよ、抜けてるなと思いつつバスタオルを渡す。水気を払い、着替えて改めて向き治る。

 

 

 

Qお前は何者?

Aデビルーク星人のララだよ〜!ほら、証拠の尻尾♡

 

Q人んちの風呂になんで勝手に侵入しやがった

A逃げるためにワープ装置使ったの。わざとじゃないよぉ

 

Q逃げる?

A追われてんだ、私………

 

 

 

「………なるほどなぁ」

 

 宇宙人は実在したらしい。セルティが知ったら怖がるな。そんなことを考える静雄。

 

「追われてるってんなら取り敢えず警察………は、無理か。宇宙人だもんな」

「うん。この星はまだ星々の交流とかないしね……」

 

 さて、どうしたもんか。静雄は平和が好きだがかと言って薄情な人間ではない。むしろ、少し優しすぎる部類に入る。と、その時──

 

「ララ様ー!」

 

 文字通りグルグル目の変な物体が入ってきた。ペケという万能コスチュームロボットで、ララの服に変身する機能があるらしい。

 その説明どおりそのペケというロボットを模したかのような格好になるララ。宇宙の技術はすげぇんだなと感心する静雄。

 

「時にララ様、これからどうなさるおつもりで」

「それなんだけどぉ。私、ちょっと考えがあるんだ♡」

 

 と、ペケの言葉に得意げなララ。考えがあるのか、なら俺ら必要ないな、と結論づける静雄。取り敢えず一晩ぐらいは泊めてやるかと弟が来た時用の布団を出そうとする。と───

 

「………あ?」

 

 部屋に人影が二人現れた。黒服にサングラスというヤクザのような格好をした男達。その腰からララと同じように尻尾が生えている。

 ペケが尾行されてらしい。プンプン怒るララにそんなララの態度を無視してララを連れて行こうとする男達。

 面倒事だ。なんで自分の部屋で突然こんな、そう思いつつも、やっぱり根は優しい静雄。

 

「おい……」

「何だ地球人?離せ……」

 

 ララの腕を掴んでいた男の手を掴む。実は宇宙の中でも高い戦闘能力を誇るデビルーク星人の男はギロリと睨む。

 

「てめぇが離せ」

 

 ミシリ、と、軋む。

 

「っ!?は、離せ!」

 

 握力が消えるほどの圧迫。ララの手首から手が離れた瞬間、静雄はララを抱えてて外に飛び出す。家の中で暴れればぶっ壊れることが目に見えてる。

 それに、ララを巻き込むのも良くないだろう。追手が二人とも限らない。開けた場所に移動して、死角を無くす。と………

 

「───っ!」

 

 目の前にトラックが落ちてきた。トラック………人間など簡単に押し潰せる………ビキリ、と、聞こえてはいけない類の音が聞こえた。

 誰も気づかない。静雄もまた、家出がどうとかお父上がどうとか話してるのに気づかず、トラックに触れる。

 

「…………おい」

「何だ、地球じ………ん?」

 

 ヒョイとトラックを持ち上げる静雄。自分が両手で持ち上げたものを軽々持ち上げる静雄に、目を見開くデビルーク

 

「トラック事故で死ぬ人間って、いるよな。当たり前だよな、こんな重い物体が勢い良くぶつかったら普通死ぬ。お前等は足止めのつもりだったかもしれねぇけど、一歩間違えれば当たっていた可能性もあったよなぁ?」

 

 メキッ、と指がトラックのコンテナに食い込む。

 

「じゃあトラックで殴り殺されても、文句はねぇよなぁぁぁぁおぉぉらぁぁぁぁ!!」

 

 そのままトラックを振り下ろす静雄。慌てて跳ぶデビルーク星人達だったが静雄はまるでハリボテでも振り回すかの様にトラックを縦横無尽に振り回す。

 

「ぐぅ!?」

 

 とうとう一人がぶっ飛ばされた。トラックのコンテナが凹む。その隙きに、もう一人が責める。ドゴォ!と通常なら地球人の首の骨などへし折る一撃。

 

「ってぇなぁ!」

 

 少し仰け反った静雄はギロリと睨みつけ頭突き。男は地面にめり込んだ。吹き飛ばされたもう一人が何とか立ち上がった、その時だった………

 

「あ、あの………大人しくしてください」

 

 そんな声が、聞こえた。それに対して男は………

 

「はい、母さん」

 

 赤く染まった瞳をして、呟いた。

 そんな男に母さんと呼ばれたのは明らかに男と血縁関係もなさそうな、しかも年下の眼鏡の少女。少女はは、と顔を上げる。

 

「あ、あの……大丈夫でしたか静雄さ───」

「わー!すっごーい!静雄、強いねぇ!なんでなんで!?地球人だよね!」

 

 そして、ララが静雄に抱き付き身体にベタベタ触る光景が目に映った。映った瞬間、少女の中で何かが弾けた。

 

「あ、だ、駄目ー!逃げてぇ!」

「へ?」

 

 少女が手に持っていた日本刀。それがララに向かって振り下ろされる。突然の事に固まるララ。が………

 

「と、あぶね………」

 

 静雄が片手で受け止めた。手から僅かに血が流れる。

 

「…………静雄………静雄静雄静雄!嗚呼、やっぱり、貴方はとても強いのね。貴方を愛したい、貴方と愛し合いたい、貴方と子を成したい………静雄、愛し合いましょう?私の愛を受け入れて?」

「落ち着け罪歌。関係ねぇ奴を巻き込むなって何時も言ってんだろ?」

「関係ない事なんてないわ。私は、その子達も愛しているもの。それに貴方が悪いの。私の愛をいつまでも無視するから……」

 

 静雄ははぁ、とため息を吐いてデコピンを喰らわせる。あぅ!と呻いた少女は頭を教えて、顔を上げると目の色が赤から茶色に変わっていた。

 

「すいません静雄さん、罪歌がご迷惑を」

「まー気にすんなよ。何時もの事だ………家まで送ってってやるよ」




この世界の杏里は罪歌と融合初期に静雄と出会いその時罪歌を抑えきれずに切りかかってしまい、以来静雄と交友関係を持ってます。
罪歌は静雄が好きすぎて時折表に出てきます。杏里が嫉妬などで静雄に敵意を持ったり静雄が欲しいと思ったりすると同調して出やすくなります
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。