とあるオタク女の受難(刃牙シリーズ編)。   作:SUN'S

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第3話

♯月⌒日

 

最近、少年やオッサン達の襲撃を回避することに時間を費やしていることに気付いた。同僚は神心会空手へ復帰するとのことだ。

 

一応、お弁当を用意している。

 

そろそろ私も普段通りの平穏な生活を送ろうとしているのにお爺さんがマンションの前で待ち構えている現実を認めることが出来なくなってきた。

 

前後左右の逃走経路を塞ぐように立ち回る黒服達の機敏さには敬意すら感じるほどだ。しかし、ふつうのOLを付け狙うのは変態行為だと理解してほしい。

 

兎に角、お爺さんと二人っきりの車内から逃げ出す方法を考えないとお爺さんは「お嬢さんや、なにか飲むかね?」と聞いてきた。

 

いや、知らない人の渡してきたモノは飲まないよ?なんて思いながらも平然とシャンパンのコルクを引き抜いているお爺さんにドン引きする。

 

少しは自分の年齢を考えろよ。

 

♯月〓日

 

たぶん、私は一日ほど武家屋敷のような場所で過ごしていることになる。お爺さんは資産家なのだろうか?等と考えていると少年と愚地さんが襖を開けて部屋に入ってきた。

 

まあ、予想してたけど。

 

私を売ったのは愚地さんだった。私は同僚の師匠として、それなりに尊敬していた。ぞろぞろと部屋へ入ってくる人の中には同僚も混じっており、スススッと同僚の背中へ隠れるように移動する。

 

愚地さんはカラカラと笑っているけど。

 

此方は貞操を奪おうとする少年と同じ部屋なんですけどねえ?そんなことを考えながら脱出経路を模索する。少年や愚地さんが背を向けて座っている襖は無理だな。

 

やはり、同僚の帰宅する瞬間を狙うしか脱出する機会は残っていない。ただ、私は徹夜しているせいで眠たくて仕方無い。

 

いっそのこと畳をひっくり返し、天井を突き破って逃げるという方法もあるけど。器物破損とか罪を被せて監禁しようとする可能性も捨て切れない。

 

そんなことを考えていると少年がカッターシャツを脱ぎ始めていた。唐突な展開に思わず「ひっ」と悲鳴を上げそうになってしまった。

 

♯月∩日

 

翌朝、目隠しされたまま同僚の手を握っていると闘技場のような場所へ到着していた。少年はパンツ一枚で闘技場の中で待機しており、私のことを今か今かと待ち望んでいるそうだ。

 

あんまりパンストを脱ぐところを見られるのは好きじゃない…というより着替えているところを見られて喜ぶ女は存在しない。

 

第一、私はスカートなんだよ。

 

スカートだからキックとか絞め技も多くは使えないんだよ。そんなことを思いながらも見たことない構えで待っている少年とセコンドのように後ろに立っている同僚を見比べる。うん、少年より同僚のほうが好みだな。なんて考えながらも闘技場の中へ入るには柵を乗り越える必要があることを思い出した。

 

どうしよう、スカートなんだけど。

 

観戦者には乗り越える瞬間を見ないように叫べば視線を反らしてくれた。そのおかげで、なんとかスカートの裾を掴みながら闘技場の中へと入ることは出来た。

 

ゴオォンッという豪快な音が響き渡る最中、中国拳法の漫画やアニメに出てきそうな円盤を叩くスキンヘッドの男の人が見えた。

 

急速接近してきた少年の放ったジャブを懐へ潜り込んで避け、膝蹴りの衝撃を吸収しながら両の足で顎を挟み込むように蹴りつける。スカートの中を見られるのは嫌だけど。

 

あんな傷だらけの身体を見れば少年がタフネスを売りとしていることは丸わかり、それゆえに少年を倒すためにはエア・カット・ターミネーターを使うしかなかった。

 

はあ、今度から下着にも気を配ろう。

 

えっ、うそ、アレを受けて起き上がるの?

 

もう、おうちに帰らせてください。

 

 

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