一日一投稿になると約束したな、アレは嘘だ。
…………ゑ?もう29日過ぎてる?今は30日?やだなぁ3月29日25時じゃないですかやだもー
それでは!!!本編どうぞっ!
統一暦1926年8月27日 午前
陸軍航空士官学校 大講堂
「————以上、524名は、本日をもって本校を卒業とする!!皇王陛下、万歳!!」
「「「万歳!万歳!!万歳!!!」」」
ワッと、タガが外れたように卒業生らが泣き出し、大騒ぎする。士官学校予科————場合によっては陸軍幼年学校———から、数年以上続いた学生生活が終わり、ついに
その様子を、教官席より眺めるターニャ。彼女も、それなりの達成感をもってこれを見ていた。なにしろ今日卒業するのは、彼女が着任した時からの付き合いの奴らだ。
なるほど、ハートマン軍曹はこんな気持ちだったのか。もっとも、私はあそこまでの人格破綻者ではないがな!何をどうすれば教え子に撃たれる羽目になるのか、彼女にはまるで理解不能だった。やはり、ハートマンとやらも残念な無能だったのだろう。
「…………さ、少佐!どうしましたか?」
と、前世の某映画についてぼんやり考えていると、横に座っていた———いつの間にか、彼女も教官扱いになっていた———ヴィーシャが声を掛けてきた。
「ああいや、こうして実際に自分の学生を送り出すと、な。馬鹿どもだが、しかしそれでも、やはり…………」
「確かに、そうですねー。でも少佐殿は203の時も育成してましたが…………」
「いや、アレは……………」
心に余裕がなかったし、あわよくば全員リタイアでご破算とかいう下心満載だったし、エレニウム九五式のせいで精神汚染状態だったしと、あまり良い………どころかそもそも記憶そのものが曖昧なので…………
と、ターニャはヴィーシャを見て、ふと思う。戦争になれば、彼女も巻き込まれる運命、か……………
「…………………………………すまんな」
「?何か仰りましたか?」
「いや、何でもないさ。それよりこれから忙しくなるぞ」
??と、話を聞かされていないヴィーシャが首を傾げる。ターニャはニヤリと笑って、彼女に教えてやった。
「今日の午後づけで教官任務は終わりだ。その後すぐに次の仕事として広島の呉に行かねばならん………無論ヴィーシャ、君も一緒にだ」
「えっ、このあとすぐに、ですか??随分急ですね…………」
ヴィーシャが驚くように呟く。はっはっは。何を言っているんだ、軍人なんてこんなものさ。……………第一、仕事はそれだけではないし…………今の時点でヴィーシャに言えるのが、これぐらいなだけであって…………
「20時皇都発の特急『富士』に乗る。それまでに皇都に着かなくてはならんから、そのつもりで。切符等は駅の方で取り計らってくれているらしいが—————」
「教官殿ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
と、詳細を話していたターニャに、魔導師科の学生24名が突っ込んできた。慌てて脱出するも、彼らはターニャの足元に縋り付きおいおいと男泣き。さしものターニャも困惑して動けない。が、ともかくやめさせようとすると………………
「親衛隊、総員起立!!!!」
ヴィーシャが、なんか叫んだ。すると一瞬にして彼らは跳び上がり、直立不動で敬礼する。な、なんだ…………?
「番号ッ!」「ひとッ」「ふたッ」「さんッ」「よんッ」「ごぅッ」「ろくッ」「ななッ」「はちッ」「きゅうッ」「ひとまるッ」「ひとふたッ」「ひとさんッ」「ひとよんッ」「ひとごぅッ」「ひとろくッ」「ひとななッ」「ひとはちッ」「ひときゅうッ」「ふたまるッ」「ふたひとッ」「ふたふたッ」「ふたさんッ」「ふたよんッ」
「お前たちの特技は何だッ!!」
「「「殺せッ!殺せッ!!殺せッ!!!」」」
「少佐殿の教えは何だったッ!!!」
「「「殺せッ!!殺せッ!!!殺せッ!!!!」」」
「お前たちは誰を敬愛するッ!!!!何に忠誠を誓うッ!!!!!」
「「「ハイル・ターニャ!!!ハイル・ターニャ!!!!ハイル・ターニャ!!!!!」」」
「ならば征けッ!!!!!世界にその御名を知らしめよッ!!!!!!」
「「「デイムッ!!!!イエス、デイムッ!!!!!」」」
……………彼らは去っていった。全員で行進しつつ、狂ったように「万歳」だの、「ハイル・ターニャ」だのと訳のわからぬことを叫びながら……………
「いや、何だあれは」
「はい!少佐殿が最近お忙しいようでしたので、僭越ながら小官が代わりに“教導”しておきました!」
…………………………………
「あ、ああ、そうか。それは助かった……………」
ターニャは呻くようにそう言った。ど、どうしてそうなった……………
※
同年同日 深夜
特急『富士』 一等寝台車 個室
実際、ターニャは多忙であった。戦争を肯定しはしたが、しかし未だ和平の道を完全に捨てたわけでもなかったのだ。万が一、ではあるがしかし、もし可能なことなら……………と言うことで、彼女は依然山野ら海軍・外務省の要人らと会合を重ね、又直接合州国大使館へと赴き、第三国の観点より抗議したりもした。
……………………まぁ、結果はあまり芳しいものとは言えないが。
(…………そりゃあ、そうだ。いくら山野閣下が超強硬的避戦派であっても、しかしこれ程の無理難題を吹っかけられればどうにもならない。だが流石と言うべきか、それでもなお譲歩しての和解を目論んでいるが……………)
二人個室の寝台に仰向けになり、暗闇の中ターニャは心中でそう呟いた。
山野が言う譲歩、それは合州国の要求に、全てではないがその内一部を呑むというものだ。具体的には、合州国企業の皇国本土への進出制限を緩めることや、関税についても協議の上可能なものは引き下げていくなどなど。
…………が、悲しいことにそれは皇国、合州国双方に猛バッシングを受ける事となってしまった。皇国では売国奴、腰抜け等と蔑まれ、合州国は中途半端に有耶無耶にする態度は全く紳士的ではないと(自分の行為を棚に上げて)厳しく指摘してきた。
結局、山野はそれが不可能であると悟ると、ついに最後の牙城皇王陛下へ泣きついた。しかし…………………
(
皇王ですら、無力———————故に政府は、軍部は、世論は、
戦争へと、傾いていく他なかった。
これが、かつての“北方派”と“避戦派”の構図と決定的に違うのが、今回はどちらの勢力も存在しない所だ。“北方派”のように極度に戦争を煽る者はないが、かと言って全てを受け入れ屈服しろと言う完全な“避戦派”もいない。あの山野ですら、無条件受諾には拒否感を抱いているほどである。
無論戦争はしたくないが、しかしこの様な屈辱を呑むくらいなら、いっそ………………という思いが、皇国中を包み込んでいっていた。
ふと、ターニャはそこでかつて会った皇王を思い出す。この国を、正しく導かなくてはならない、と、彼は言った。今、彼の意に反し、しかし
(ハッ、知った事か。私はただ証明するのみ。合理性こそが、全てに優先されると———————!)
…………だが、皮肉にもその証明手段はただ一つ。それは、合理性から最もかけ離れた
※
そして
—————10月2日、合州国は正式に首脳会談拒否を通達。
—————11月5日、御前会議において対合州国開戦が決定。
—————翌6日、対合州国軍事作戦『イ号作戦』における軍編成を発表。
—————11月26日、合州国は、皇国側が三条件全てを完全に受諾するまで、以後の一切の交渉を拒否する旨通達。事実上の交渉決裂。
—————同日、『東方作戦』部隊が皇国出撃。
その日が、来た。
統一暦1926年12月8日 午前6時
京都 新石渡邸
その日は、冬のよく晴れた日であった。
『————臨時ニュースを申し上げます。臨時ニュースを申し上げます。
石渡は、いつものようにくたびれた羽織袴を着て、ジッと何も無い庭を見つめていた。
『————大本営陸海軍部、十二月八日午前六時発表。
少しずつ明るくなる空。石渡は、目を細めて、呟く。
『————皇国陸海軍は本八日未明、太平洋全域において合州国、連合王国軍と戦闘状態に入れり。繰り返します、皇国陸海軍は…………………
「……………上手くやれよ、若人」
8600キロメートル先の、戦士に向けて。
とんでもないカオスで草も生えない。あ、一応補足しておくと、“デイム”ってのは“サー”の女性版、らしいですよ。あドイツ語と英語がごっちゃになっているのは許してお願いします土下座
ついに開戦!!さあ次回は作戦経過状況や!ターニャはんはどないなったんでしょうなぁ(似非関西弁)
んでその次話は…………きょ、もとい明日!!!明日30日に投稿しますよええ!!二本………いける………かも…………わからぬ………
《追記》
感想返しはちょっと待ってて下さいお願いします土下座。いやしかし必ず返信しますよええ!少なくとも余りに増え過ぎて処理落ちするまでは…………ええ!!
よろしくお願いいたします土下座ーーー!!!
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