第百五十三章
伸びをしながらウラヌスは、
「いよいよ、こっからが本題だな……
闘技場に行かないんだったら、ドリアスで取れる指定ポケットカードは2つ。
大ギャンブラーの卵、レインボーダイヤ。
的を絞るなら、ポーカーとスロットだけすることになる」
言い終えてウラヌスが視線を巡らせる。私が見ても、みんなの表情はあまり楽しそうな印象を受けない。
ベルさんはテーブルを指でトントンしつつ、
「そりゃ指定ポケットカードだけ狙えばそうでしょうけど、つまんなくない?」
「だわな。
かと言って、全く関係ないギャンブルばっかすんのもアレだし」
「分かるけどー。
休養なんだし、別によくない?」
「せっかく人数動員するんだから、取っときたいんだよなぁ。
軍資金はコッチ持ちだし」
「んー……」
「というわけで、別の提案。
ドリアスのカジノに、別の場所で取れる指定ポケットカードの必要アイテムがある。
それを手分けして集めてみないか?」
「あっ。それ知ってる!
なんか、果物集めるヤツじゃないの?」
「そうだよ。
必要な果物を集めて、グルセルのある場所に持ってくとランクSの豊作の樹が取れる」
「それそれ!
……でもさー。わたし結構がんばったけど、集まらなかったわよ?」
「いくつ必要か知ってるか?」
「えっと……7つ」
「取れたのは?」
「……6つ。
色々やったんだけど」
「やっぱな。
で、それで正解なんだよ。
最後の1つは全く別のトコにあんだから」
「……。
はああー? なにそれ、腹立つ!」
ばんばんテーブルを叩くベルさん。アハハ、気持ちは分かるけどねー。
「俺に怒んなよ、教えてやったのに。
ラストワンは、チャンタの密林で採れるんだ。
情報収集を怠るから、ンな目に遭うんだよ。
どーせ、他のプレイヤーから聞いたんだろ?」
「ぅぐ」
「だったら情報が不完全でも、文句は言えんわなー。せっかく7つってトコまで分かってたのに。関連イベントこなして、ヒントを見つけないからそうなる。
せめてカードナンバーの見当がついてたら、『道標』使えば場所が違うって分かったのにな。
ランクSだぞ? そう簡単に取れるかよ」
「むー……」
いやぁ、私達ラクチンだなぁ。ウラヌスさまさま。
「ほんじゃま、やるかどうかだな。
当然、豊作の樹を取るところまでやらないなら、しばらく果物カードで更にポケットを6枚圧迫することになる。
それがイヤなら、無視するしかない」
……何かウラヌスとベルさんだけで話が進んじゃってるな。任せっぱなしは良くないか。
「わたしはリベンジしたいけど……
フリーポケット6枚はマズイわね」
「他にも進行が中途半端なせいで圧迫してるカードもあるし、悩みドコだな。
保持するスペルカードを減らせば、まぁいけなくもないけど」
「6人いますし、大丈夫な気もしますけどね」
私がそう言うと、ウラヌスが虚空に目を向け、考え込む。
「……俺も、多分いけんじゃないかなと思ってる。
スペルカードがあんまり買えない、モンスターカードを集めて売りにくい、とりあえずデメリットはそんなもんかな。
あー、あと金カードを運びにくい」
「お金は充分あるんでしょ? あわてて稼がなくてもいいでしょうに。
スペルも余ってるし、当分イベントを進めるのメインにすれば問題ないんじゃない?」
「オレもそう思うけどな。
どうせお前らなら、数日のうちに後回しにしてるイベントも終わらせちまうだろ」
夫婦の意見を聞き、ウラヌスは姉弟の方へ目を向ける。
「ボクも6枚くらいなら大丈夫だと思う」
「アタシも。
そういうカード管理は、アンタの専門でしょ? アンタが大丈夫って判断したんなら、心配ないと思うけど」
「……うん。
じゃあドリアスで指定ポケット2枚、果物6枚も追加で集める。
誰がどのギャンブル担当するか、相談しよっか」
当たり前だけど、6人いるから6人バラけて担当する──ワケにはいかない。
戦力バランスも踏まえて、チーム分けすることになる。そうすると、
私とウラヌス。メレオロンとシーム。モタリケさんとベルさん。
仮に襲われても、まともに戦う必要はない。逃げることさえ出来ればいい。不安なのは夫婦のチームだけど、ベルさんはドリアス詳しいみたいだし、多分大丈夫だろう。
チーム分けが済み、どのチームがどれを担当するか相談が始まった。
「指定ポケットのギャンブルは、さっきも言ったようにスロットとポーカー。
果物6種のギャンブルは、ルーレット・ビンゴ・ビデオポーカー・クラップス、えーと……ブラックジャック。あと何だっけな?」
「バカラじゃない?」
「あ、うん。それだ。計8つだな。
どれもルールは難しくないけど、やりたいとか知ってるのを基準にしよう」
「じゃあバカラもーらい♪」
「まぁバカラは速攻で終わるだろうな。パーフェクトペア当てれば終わりだし。
ベル達は、まずバカラと」
「アタシ、ブラックジャックは知ってるけど」
「ぼくも!」
「流石に知らんやつは居ないだろ。
これは最初の2枚で、同じマークの21を出せばクリア。運が悪いと、ちょい手間取るよ。
ともかく、メレオロン達はブラックジャックと。
アイシャは何かやりたいのある?」
うーん。どうしようかな……
「こういう賭け事の花形って、スロット、ポーカー、ルーレットですよね」
「そうだね。
スロットはひたすら回すことになるけど。あとルーレットも、ちょっとね……
連続で10回勝たないとアイテムが取れないんだよ」
「わ。
……それって、赤黒ぐらいしか賭けられないじゃないですか。えっと、あと偶数奇数」
「他にもあるよ。ハイロー」
「ハイロー?」
「1から18、19から36。
数字が高いか低いかだから、
ああ、そっか。そんなのもあった気がするな。
「そもそもダブルアップルールで賭けないといけないから、初回当たり以降は2倍にしか賭けられないんだ。
で、0と00があるタイプだから、えーと……
2倍賭けだけするなら、10連勝する確率は1760分の1くらい」
ぎょ! え、それスロットよりキツくないか? 1回に時間かかるだろうし……
「わたしもアレ、キツかったわぁ。
ルーレットのところに、プレイヤーが結構溜まっちゃってたのよね。
勝てない勝てないって」
「勝ったチップをフルベットするダブルアップしかできないから、負けが込んでストレスマッハだしな。
アレも時間と金かかるなぁ」
モタリケさんが妙に嫌そうな顔で、
「……オレ、9連勝したところでリスキーダイス振ってるヤツ見たよ」
「アホだな、そいつは……
まぁ気持ちは分かるけど」
「最初に賭けたチップが結構多かったんだよ。それで……」
「あー、なるほどな。
おっと。オマエのツラ見る限りイヤな予感すっから、結果は言うなよ?」
「……」
うぅむ……。しなきゃいけないならやるけど、わざわざ好き好んでしたくはないな。
「じゃあ私はポーカーですかね」
「うん。……うん?
いちおう確認だけど、ポーカーってどっち?
NPCと対戦するポーカーと、ビデオポーカー」
「ビデオポーカーって、ゲーム機のですか?」
「そうだよ。ポーカーマシーンでするやつ。ゲーセンとかにも良くあるね。
フォーカード以上の役が出ればアイテムゲット。JOKER無いからワリと面倒。
対戦ポーカーは、NPCとチップの取り合い。チップ全部ぶん取ればカードゲット」
「……対戦ポーカーですね」
「オッケ。
俺とアイシャは、そっちのポーカーね」
こんな感じで担当ギャンブルを決めていき、話し合いの結果こうなった。
私とウラヌスが、ポーカーとクラップス。
メレオロンとシームが、ブラックジャックとビンゴ。
モタリケさんとベルさんが、バカラとビデオポーカー。
残るスロットとルーレットは、どうせ当たらないだろうから気が向いたら誰がやってもいいことに。この辺はいい加減である。
各担当のギャンブル以外をしてはいけないわけではなく、別にこれ以外のギャンブルをしてもいいし、予め担当のチームがそのギャンブルをクリアしていないか確認した上なら、同じモノを遊んでもいいことになった。
「もう2時半か……
攻略の状況次第じゃ、明日もドリアスかな」
「その……ウラヌス。
大変申し上げにくいんですが、そろそろ修行もですね」
「あー、はいはい。
そうだね……ちょっと間隔あいてきたし、いつもの修行も挿んだ方がいいね。
明日続けてドリアスに居たとしても、1日中じゃなく遅くても昼までぐらいにしよう。
どう転んでも、明日のお昼からオータニアで修行。これでいい?」
「はい!」
「うぇー」
「アイシャ、元気だね……」
呻くメレオロン、疲れたように言うシーム。なんだなんだ元気ないな。
不思議そうにしてる夫婦に、ウラヌスはパタパタ手を振り、
「この2人は、いま鍛えあげてる真っ最中なんだよ。こっちのことだから気にすんな。
さて、あんまり遅くなってもいけないし、そろそろ動こっか。
とりあえずトレードショップで、手付け金渡すのと軍資金確保だな」
出かける準備を終え、モタリケさん宅を出る。一路、アントキバのトレードショップへ。ちなみに荷物はある程度置いていくことになった。どうせ戻ってくるし。今の荷物持ちはメレオロンだけで、それも軽いリュック1つだけだ。夫婦は別に手荷物あるけどね。
手持ちのお金を全て預け、お店から引き出した100万ジェニーをモタリケさんへ譲渡。
モタリケさんが貯金した後、ウラヌスが再度お金を下ろして、全員に分配。予算として1人15万ジェニーずつ持つことになった。ウラヌスだけは余分に10万ジェニー持っておき、宿泊などの経費を賄う。
諸々の支度が終わり、ようやくドリアスへ向かうことになった。
ウラヌスがスペルカードを手にし、
「──『同行/アカンパニー』オン。ドリアス」
懸賞都市の地を離れ、南の空へと飛翔する。
地に足がつき。
一際目立つ城のような建築物が、街並みの向こうに見える。NPCがあちこち行き交うけど、他の街に比べてガラの悪い
ここが賭博都市ドリアスか……いかにも教育に悪そうだ。シームを連れてきてホントによかったんだろうか。今さらだけど。
「賑やかなところかなって思ってたけど、なんか普通の街っぽいね」
シームはそう言うけど……
「んにゃ、確かにパッと見はそうだけどな。
よーく見ると、ちょいちょい変なNPCがいて、妙な動きしてるぞ」
「ほんと?」
「看板のない建物に入ったりするんだけど、後追っかけて同じ建物に入っても、そこには居なかったりする。よくよく探すと、カジノや闘技場の入口があるんだ」
「へぇー」
「分かりやすいカジノは都市中央にある、あのデカい建物ぐらいだな。
後は表向き分かりにくいから、知らないと意外に見つからない」
ウラヌスが城みたいな建物を指して説明すると、ベルさんは身体を左右に振りつつ、
「探すのも楽しいけどね♪
中央のカジノしか知らない人もいるんじゃない?」
「かもなー。
闘技場は入口が複数あるから、適当でも見つかるしな。
豊作の樹を取るつもりがないなら、ぶっちゃけ他のカジノ探す意味ねーし」
「そういや豊作の樹って、ランクSにしちゃ取るの難しいって聞いたことあるな」
「……俺も取り方知ってるだけで、取ったことないんだよ。
1人だとギャンブルする時間がもったいなくて」
夫婦とウラヌスの会話を聞きながら、周囲の気配を探ってみる。……近くじゃないけど、プレイヤーの気配がするな。ワリと他プレイヤーも多そうだ。
「話もいいですけど、そろそろ動きませんか?
入口だと、他のプレイヤーと接触しそうですし」
「確かに。
まずはバカラのあるゲーセン……じゃない、カジノに入ろうか」
ウラヌスの案内で、都市の入口近くにしては妙に場末感のある
カウンターのバーテンダーと会話したウラヌスが、何の案内もない木の扉を開け、その奥に続く横幅の長い階段を下りていく。
彼にぞろぞろと付いていった先には──
上のバーとは比べモノにならない、大きな空間と豪勢な内装。あちこちのテーブルで、トランプゲームに勤しむキャラの姿。ざわざわとした喧噪がどこからも聴こえてくる。
「わぁー。なんか面白そう♪」
楽しげなシーム。雰囲気としては悪くないけどね。でも賭け事の場だからな。上もそうだったけど、ちょっとアルコールとヤニくさいし。
「ここはバカラ専門のカジノだよ。
テーブルごとに使えるチップ単価が決まってる。上から看板が垂れ下がってるだろ?」
ふむ。100、500って書いてあるな。
「遊ぶだけなら好きなテーブルでやればいいけど、目当てのアイテムが取れるのは、あのテーブルだけ」
入口から一番遠い、フロア奥の中央を指差すウラヌス。んー、1000か。それなりにするな。
「あそこのキャッシャーで、金とチップを交換できる」
「早速やっちゃう?」
「もちろん。慣らしが必要なら、まず安いトコから行くか?」
「そんなの必要ないじゃない。普通にバカラやるわけじゃなし」
「まぁな。そのつもりなら」
ベルさんが動き、キャッシャーと書かれた奥にいるNPCに話しかける。
「いらっしゃいませ。御用はなんでしょう?」
「ブック。1000チップを30枚ちょうだい♪」
「はい。30000ジェニーになります」
支払いを終えたベルさんは、受け取ったカード30枚を左右のポケットに分けて突っ込みながら、バインダーを消す。
「あれ? バインダーに収めないんですか?」
「うん。
アイテム状態でも使えるし、その方が取り回し利くし」
「だからって、いちいち1枚ずつゲインすんのも面倒だしな」
「そうそう♪」
あ、なるほど。それでポケットに入れて1分待つわけか。
「なんならカード見てみる?」
言ってベルさんは、ポケットから出したカードを私に手渡す。
『617:1000カジノチップ』
ランクH カード化限度枚数∞
ドリアスの一部ギャンブルで用いる 紫色のチップ
カード状でもアイテムでも使用できる
なるほど、こんな感じか。ということは、別のギャンブルでも使えるのかな?
シームも見たがっていたのでそちらに渡し、私達は肝心のテーブルへ近づく。
「ここには、他のプレイヤーは居ませんね」
「すぐ終わっちゃうから、バカラが好きでもない限り、ここには入り浸らないかな」
「他のトコが時間かかっちゃうもんねぇ」
「一番の理由はそれだろうな」
1000チップのテーブルまで来ると、椅子を派手に引いて、ぽすんと座るベルさん。場違いなお子様感がスゴイ。悪いけど似合わないな……いいところのお嬢様的な服装でもないし。着飾ってはいるし、アクセサリーも端々に付けてるのは分かるけど、背伸び感が強いというか。年齢の問題か。
「お手並み拝見だな」
「見せる手並みなんてないって、こんなの」
「分かってるよ。
でもコッチはギャンブル初心者がいるし」
言ってシームを見るウラヌス。……そりゃそうだ。私達が当たり前だと思っていても、初心者はとんでもない勘違いをしたりするからな。お金を賭けてるだけに、そういうのは避けたい。
ベルさんが座ったまま椅子を前に引きずると、ディーラーが話しかけてきた。
「ようこそ、マドモアゼル。
ルールのご説明は必要ですかな?」
「いらない」
「おぉい」
「では、賭けてください」
「大丈夫よ、わたしが説明するから」
そんなやりとりの最中、シームのカードがアイテム化した。ベルさんのポケットからも煙が出る。落としかけたチップをウラヌスが摘み、シームの手の平にポトンと落とす。
その紫の円形チップをシームが眺め、ベルさんはポケットの中をザラザラ鳴らす。
「シームくん、説明するけどいい?」
「あ、はい」
「うんうん♪
いーい? まずバカラって言うのはね♪」
嬉しそうに頷き、テーブルの線と文字を指で差すベルさん。
──嫁説明中──
「って感じ。まぁ細かいルールなんて、別にどうでもいいけどね。
どうせ賭けるトコ1つだし」
とりあえずルールは分かったけど、そのセリフで台無しだな。……いいけどさ。
ウラヌスは「うーん」と小首を傾げ、
「遊びたいなら、パーペア賭けつつ他のトコも賭ければいいんじゃね?」
「そうしてもいいけど、負け込んだらキツいしー。
5万使っても勝てないとかありそうじゃない」
「まぁな……
賭けた分だけ、トータルでソンしやすいのは確かだけど」
「ちょっとどんな感じか見たいし、他のところ賭けてほしいかも」
「りょーかーい♪」
シームの言葉に、機嫌よく態度を翻すベルさん。この人もたいがいお調子者だな。
「じゃあオーソドックスに、パーフェクトペアとプレイヤーに」
言って、それぞれの場所に1枚ずつ紫のチップを置くベルさん。手の平をひらりとさせ、
「締め切りです」
ディーラーがカードを配る。プレイヤー、バンカーと書かれた場所に2枚伏せられ、
「めくるわ」
プレイヤーのカードの方へ手を伸ばし、そのままテーブル上で手元に引っ張ってくる。
ディーラーがめくったバンカーの内容は、♣6と♦K。
「キツイな」
「モリー、黙ってて」
じりじりカードを折り曲げるようにめくるベルさん。ああ、なるほど。こういう結果が出る過程を楽しむわけか。じゃないと、丁半博打とそこまで変わんなさそうだもんな。
ベルさんのカードは……♦4と♣7。
ディーラーがもう1枚、プレイヤーの場にカードを配る。
再びカードを手元へ引っ張り、ゆっくり縦にめくるベルさん。
3枚目は……また4。ベルさんのカードは、♦4・♣7・♥4。あー。
プレイヤーの強さは5、バンカーの強さは6。
強さは下1ケタだけ見て、絵札は0扱いだからバンカーの勝ち。
「幸先わるーい」
「まぁ遊びとしちゃな。
パーフェクトペアが出るまでは勝ちじゃないよ」
「分かってるって。
……シームくん、今ので分かった?」
「なんとなく……
あ。この場合、引き分けはどうなるの?」
「プレイヤーに賭けた分は、そのまま返ってくるわね。
バンカーに賭けてた場合も同じ。でもパーフェクトペアに賭けた分は取られちゃう」
「しっかし、こんなペースでやってたら時間かかるな」
「こっからはチャッチャとやるわよ。
モリー、5回ずつで交代ね♪」
「分かったよ」
本腰を入れる気配の夫婦を背に、ウラヌスは私達を見回す。
「さて、俺達はどうする?
見物してても大して面白くないよ。
違うテーブルのバカラで遊ぶか、別のカジノに行くか」
「おいおい、置いてけぼりかよ」
「別にいいじゃない。いつ勝てるか分からないんだし」
意見の分かれる夫婦に、ちょっと答えを迷う。さてさて。
「別のカジノに行かない?
遊ぶならブラックジャックでも良さそうだし」
「……おねーちゃんがそう言うなら」
「ここに来るプレイヤーも少ないだろうから、そうそう危ないこともないだろ。
お前ら、勝った後はどうする?」
「うーん……
ビデオポーカーにハシゴしてもいいけど、状況の確認に顔合わせした方がよくない?」
「じゃあ俺とアイシャが中央のカジノにいるだろうから、探しに来てくれ。
見つからなかったら、『交信』を使ってくれていい」
「分かったわ♪」
「話がまとまっちゃいましたし、もう行きましょうか」
「あー……。勝手に決めてごめん、アイシャ。
それじゃみんな、次のカジノへ行くよ」
このバカラは、8デッキ制(52枚のトランプ8組)を採用しています。
・パーフェクトペアが出る確率
プレイヤーかバンカーのどちらかに、まったく同じカードが揃う(例えばプレイヤーに♥の3が最初の2枚として配られるなどする)確率は、ざっくりと30回に1回程度です。