どうしてこうなった? アイシャIF   作:たいらんと

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第百七十七章

 

 結晶都市リスタールの中央部。

 

 そこには大層立派な巨大噴水があった。

 

 中央部分には、宝飾品を着飾った女性の彫像。外見は全て水晶のように見える。

 そして彫像の頭から水が噴き上げ、周囲に広がる大きな円形の水場へと盛大に降り注ぐ。

 

「この噴水に潜ると、水底にいっぱい水晶が落ちてるんだ。

 そのうち1個だけ、ブループラネットの入手に必要な宝石がある。

 そいつを見つけてほしい」

 

 ウラヌスが軽く腕を組んで、私を見つめてくる。

 

「はいはいはいはい、行きますよっと……」

 

 シームが、私とウラヌスに疑問の目を向ける。……ちゃんと説明する気になれないしな。可哀想だけど、このまま誤魔化しておこう。

 

 周囲にプレイヤーは居ないな。……絶対居ないな。よし、とっとと済ませるぞ。

 

 

 

 私は運動着のチャックに手をかけ、一気に引き下げた。

 

 

 

「えっ!?」

 

 突然脱ぎ出した私に、シームが目を丸くする。運動着を脱いだ下には──スク水。

 

 下も靴も脱ぎ捨て、私は水着一丁になった。……あぁぁぁっ! やっぱり恥ずかしい! 海ならともかく、こんなトコだと場違い感がスゴイ! 噴水近くで水着とかバカ丸出しじゃないか!

 

「着替える場所どうしようかと思ってたんだけど、最初から着てたんだね」

「ええ、もう、そりゃねぇ!

 朝から着てましたとも!」

 

 お風呂上がりに、あらかじめ着ておいたのだ。……現地で着替えるのが何となくイヤで。一緒にお風呂へ入ったメレオロンが、すっごいヘンな目で見てきたけど。事情説明拒んだのに、何となく察しやがったし……

 

「アタシが選んだ水着をまた着てくれるなんて、アンタもお目が高いわー。眼福眼福♪ なんと言っても、おっぱいでふくらんだ『3-3あいしゃ』がチャームポイントよね♥」

「……ぶっころしますよ?」

 

 ほんっと余計なことしやがって。コレ、こすっても全然消えないんだよな……おのれぇ。相変わらず水着はピチピチだし……

 

 腹立ち半分、諦め半分で髪をまとめるゴムを外す。

 

 軽く髪を整えていると、マジマジ見てくる3人。

 

「……なんですか」

「え?

 うん……アイシャってやっぱり、すっごい可愛いなぁって」

「黒髪の天才水泳美少女、ここに現るって感じかしら」

「あー……

 うらやましい」

 

 ぐぐぐぅ、好き放題言いやがってぇ!! ウラヌスの胸板に「ぱん!」とゴムを押し付け、

 

「そうですか、そうですか! それはどうもありがとうございます!

 じゃあ行って来ますけど、何か注意事項はっ!?」

「あ、うん。

 アイテムを拾うと水中ですぐカード化するから、何枚か拾ったら水の上に戻って。

 カードは俺達が受け取って、バインダーにしまうから」

「……

 なら、私の方でフリーポケットのカードを預かった方がいいですね」

 

 私のバインダーにカードをしまわないなら、フリーが空いてても意味ないしな。

 

「うーん……そうだね」

「……そうだね、ではなく。

 そういうことは先に気づいてください。私は一刻も早く終わらせたいんですから!

 はい、さっさとみんなバインダー出す! ブック!」

『ブック!』

 

 焦らせる私をよそに、ちんたらカード整理する3人。くそっ、他人事だと思って!

 

 

 

 カード整理を終え、準備体操をテキパキこなし、さぁいよいよというところで、

 

「そういえば、私に『周』はしないんですか?」

「うん……いらないかな。

 俺が上で見張ってるし、ヘアゴムも取っちゃってるからね。

 でもアレは渡すよ。息できるヤツ」

「ああ、はい。

 それは是非いただけると」

 

 せっかく使えるように練習したんだ。ここで使わないなら、いつ使うんだって話だよ。

 

 

 

(そら)(とお)る 一雫─(ひとしずく )

 

 ──【天の恵み/ブレスドロップス】──」

 

 

 

 ウラヌスがピースした手に透明な飴が出現し、私が差し出した掌にポトンと乗せる。

 躊躇わず口の中へ放り込み、鼻を摘まんで軽く呼吸を練習する。

 うん……大丈夫そうだな。あんまり長引かせたくないから、ほどほどで切り上げよう。

 

「ほんひゃ、ひっへひまふ」

「いってらっしゃい」

 

 半笑いのウラヌスに「ふん」と不機嫌に鼻を鳴らし、噴水のフチから勢いよくドボンと飛び込んだ。

 

 

 

 ぶくぶくぶく……

 

 水の上から見下ろした感じでは透明度の高い水だったけど、潜ってみてもかなり視界はクリアだった。中央の彫像が、水面下でも光を照らしている。むしろ噴水の水が注いでる周辺が泡立って見えづらい。

 

 水深は思ったよりあるな。約10mといったところか。そして確かにたくさんの何かが、水底に落ちているようだ。チラチラと光を反射している。

 

 くるりと回って頭を下へ向け、水を掻き分けて一気に水底まで潜り、足を付く。

 

 あちこちに散らばっている小さな石。透明、青い半透明、白い半透明。目移りするけど、まずは拾ってみるか。

 しゃがみこみ、手近な石を1つ拾い上げる。ボンッ! と、水の中でも白い煙を出してカード化した。

 

 

『473:クリスタルグラス』

 ランクH カード化限度枚数960

 無色透明のガラス ちょっとした飾りつけに用いる

 

 

 ……。ガラス玉か。どう見たってハズレだよね。高く売れるわけもないし。

 続けて、青いのと白いのも手に取ってみる。

 

 

『475:マリンブルーグラス』

 ランクG カード化限度枚数715

 青い半透明のガラス ちょっとした飾りつけに用いる

 

 

『474:ムーンライトグラス』

 ランクH カード化限度枚数880

 白い半透明のガラス ちょっとした飾りつけに用いる

 

 

 ……。これもハズレか。散らばってるヤツ、拾った3種と同じのばっかりなんだけどな。見た目で区別つかないと厄介だぞ。

 

 ひとまずカード3枚を持って、水底を蹴る。一気に水の上へと浮上。噴水の水が降って来ないフチ付近へ。

 

 

 

 ざぷん、と水を押し退け。

 

「──ふぅ」

「あっ、どうだった?」

 

 やや離れた位置にいたシームが、近づきながら聞いてくる。

 私は黙って噴水のフチに3枚のカードを置く。ウラヌスは上から覗き込み、

 

「ハズレだねー。

 大体落ちてるのって、この3つなんだよ」

「やっふぁひ……

 拾わわいほぉはひーへふは?」

「いや、拾った方が残りを探しやすいだろうし、遠慮なく拾っていいよ。

 選別はこっちでやっとくから。この3種はバインダーに入れる必要もないし」

「……売へはひっへ、ほほへふほへ」

「売れはするけど、10ジェニーだからねぇ」

 

 なんだそれ! 売れない方がマシだよ……

 

「……ひゃあわはひは、へひふひはふぁふぁっぱひはら拾っへひひはふへ。

 ファーホのふぁんひは、おははへひまふ」

「ん。引き受けた」

 

 水中に頭を沈める。早く終わらせたいし、まずはガンガン取ってくとしよう。

 

 

 

 

 

 再びアイシャが噴水へと潜った直後、

 

「アンタ、なんで会話成立してんの?」

 

 首を傾げて尋ねるメレオロン。ウラヌスは困ったような表情を見せ、

 

「大体ニュアンスでだよ。完璧に理解してるわけじゃない」

「途中まではボクも何となく分かったけど、最後全然分かんなかった。

 なんて言ってたの?」

「えーと、多分……

 じゃあ私は、目に付いた片っ端から拾っていきますね。

 カードの管理は、お任せします──だと思うけど」

「いや、だからなんで分かんのよ……」

「確証はないって。

 大外しはしてないと思うけどさ」

「で、このカードはどうすんの?」

「アイシャには悪いけど、きっぱりすっぱりゴミだからねぇ。

 このままアイテム化して、邪魔にならない場所へ除けとくしかない。

 ……まぁその辺に放っておくのもなんだし、袋に入れてまとめた方がいいかもな」

「そりゃそうよ。

 せっかく取ってきたのをその辺に転がしてたら、あの子もっと機嫌そこねるわよ?」

「う、うん……」

「じゃあぼく、なんか袋出すね」

「あ、頼む」

 

 とっくに下ろしていたリュックの口を開け、ごそごそ探り出すシーム。

 

 ざぱっと水音。

 

 水面から顔を出したアイシャが、3人を物思わしげに見た後、噴水のフチにべちっ! とカードを置く。とぷんっと忙しなくまた潜った。

 

 ウラヌスは急いで濡れたカード束を手に取り、

 

「わっ、10枚ある。ええっと……

 ……やっぱ全部ハズレか」

 

 言ってるうちに、噴水そばの石畳に置いたままだった3枚のカード化が、次々に解ける。メレオロンが急いで拾い上げ、

 

「あー、もう。

 シーム、まだぁ?」

「待って待って。

 使ってない袋がなかなか見つかんない」

「……

 そっちじゃなくて、メレオロンが背負ってたリュックの方を探してくれ」

「あ、うん。分かった」

 

 メレオロンは声を潜め、

 

「……ところでさ」

「うん?」

「やっぱりコレって、賭けの罰ゲームなわけ?」

「……。

 そうだよ」

「ふふん、楽しいこと考えるじゃない。

 そんなにあの子の水着姿が良かったの?」

「いや、そんなんじゃないよ。

 アイシャが賭けに勝ったら俺を全身マッサージさせろっていうから、逆に負けたら何がいいか考えて、アイシャが一番恥ずかしがってた水着でイベントさせようかなって……」

「あーらら。

 よくそんな馬鹿な賭けに乗せられたもんねぇ」

「実際アイシャ、負けた時すごいショック受けてたしな。

 その後もかなり怒っちゃって大変だったよ」

 

 メレオロンは満面の笑みでうんうんうなずき、

 

「高くついたもんよねー」

「まぁな……」

「でも良い買い物だったんじゃない?」

「うん?」

「あった!」

「──ふぁにふぁへふは?」

 

 いつの間にか水面に顔を出していたアイシャが、カードを置きながら問いかける。

 

「ああ、アレだよ。

 アイシャが拾ってきた石を入れとく袋だよ。

 その辺に散らかしとくのもなんだし」

「ほーへふは……

 ふぁは、ひふふ拾っははふぁほへへほはへふぁふは?」

「いいよ、数えとく」

 

 その返事を聞いて、なぜか釈然としない顔でアイシャは水中へと消える。

 

「さ、石をしまってくか。

 2人とも手伝って」

 

 

 

 

 

 高くついたとか、良い買い物とか、何のこと話してたんだろ? ……まぁいいや。今はこっちに集中しよう。

 

 慣れてきた水中の感覚に、修行がてら泳ぐペースを上げてみる。あんまり急ぎすぎても良くないんだよね。長丁場だし、疲れきってうっかり溺れたらシャレにならない。

 

 にしても、全然見つからない。というか、ハズレが多すぎないか? これ全部でいくつあるんだ。1つもマシなのが取れないじゃないか。

 

 とにかく手当たり次第に水底の石をカード化し、それを集めて水上へ運ぶのを繰り返す。そろそろなんかよこせー。

 

 ……ん? 光の加減かもしれないけど、やけに青みの強い石が落ちてるな。近くにある青い石と比べても、やっぱりそう見える。アタリか?

 

 拾い、カード化してみる。

 

 

『476:ブルークリスタル』

 ランクE カード化限度枚数105

 水晶に着色加工を施した 人工水晶

 本物の水晶であることに変わりなく 装飾品として好まれる

 

 

 っし! やっとキタ! 違うのが拾えただけでもちょっと嬉しいな。すぐ持っていこう。

 

 水底を勢いよく蹴り、急浮上。

 

「ふはっ」

 

 噴水のフチにハズレを置いた後、ぺちっとアタリと思しきカードを別に置く。

 

「ほへ、アハヒへふは?」

 

 ウラヌスが、私の指し示すカードを覗き込み、

 

「お、いいの拾ったじゃん。

 これは1万ジェニーで売れるよ」

 

 よしよし、やっぱりアタリだったか。

 

「ほーひうほっへ、ほはひほはひまふ?」

「もちろん。

 それなりにあるから、見つかったらどんどん拾ってきて」

「ふぁい!」

 

 どぽん。と水中に潜る。

 

 ふむ……しかし、どれぐらいああいうアタリってあるもんなんだろ? ……とりあえず手当たり次第、拾いまくるしかないか。

 

 

『478:ミルキークォーツ』

 ランクF カード化限度枚数175

 乳白色の水晶 水晶の模造品ではないが希少ではない

 

 

「ほへは?」

「あー。大したことないね。1000ジェニー」

「ふぅー」

 

 

 

 ……100個近く拾ったけど、大きいアタリは1回きりだな。これワリに合わないイベントなのか? まぁお金稼ぎがメインじゃないけどさ……

 

 む? なんか変わった石があるぞ。外は透明だけど、中が緑色だ。これは?

 

 

『480:ガーデンクォーツ』

 ランクD カード化限度枚数70

 庭園水晶とも呼ばれる

 石によって見えるものがまるで異なる 箱庭のような水晶

 

 

 おお、ランクDだ。これは明らかに良さげじゃないか?

 

 浮上し、噴水のフチに勢いよくぺしっとカードを置く。

 

「おっ! いいの拾ったね。

 5万ジェニーだよ」

「ほぉ!」

 

 思わず拳をぐっと握る。やっと少し報われたよ。なかなかいい物も落ちてるじゃないか。

 

「アイシャ、まだ続けていくの?」

 

 こくんと頷く。余力は充分ある。この勢いで続けた方がいいだろう。

 

「構わないけど、疲れたら休んでね?

 目当てのヤツが取れるまで長丁場かもしれないし」

 

 返事の代わりに、水中へと潜る。ぐずぐずしてると修行の時間に食い込むかもしれないしな。ここは頑張りどころだろう。

 

 

 

 少しして。彫像のある中央付近に、一風変わった結晶を見つけた。これは……

 

 

『174:日輪水晶』

 ランクB カード化限度枚数30

 陽の光を浴びた水晶体 陽と水のエネルギーを有しており

 所有している者の寿命を 伸ばす力があるという

 

 

 キターッ!! これだ、多分これが目当てのやつでしょ!? ランクBだし!

 

 急浮上。水面に顔を出し、カードを置いてすぐ、噴水のフチへ身体を引き上げる。飴を摘み出し、

 

「──これですよねっ!?」

「えっ!?

 うわ、もう拾えたのっ!? はっや!」

「へっ!? アンタもう取っちゃったの!?」

「アイシャ、すごいじゃん!」

 

 よっしゃあー! やっぱりこれがアタリだった!

 

「ちなみにこれっていくらなの?」

「売りゃしないけど、トレードショップで20万の値がつく」

 

 ふふふ、それはちょっと気分いいな。ランクBにしては安いかもしれないけど、これでまたランクSSのブループラネットに近づいたと思えば、悪い気はしないな。

 

「これって、どれぐらい取るの難しいんですか?」

「どこに置いてあるかでまちまちだと思うけど、この噴水は1日に1000個の石が配置されて、そのうちの1個がこれなんだよ」

 

 単純計算で1000分の1か……ていうか1000個も落ちてるのか……

 

「ていうかアンタ、1000個拾ったことあんの?」

「……あるよ。

 そもそも安全確認が終わってなかったら、アイシャ1人に任せたりしないよ」

 

 まぁ怪物が出たらシャレにならないしな。ウラヌスも警戒はしてくれてるみたいだけど。

 

「私、全部でいくつ拾ってます?」

「これで91個目。だから早いって驚いたんだよ」

「いい引きしてるわねー」

「アイシャ、めっちゃラッキーじゃん」

 

 幸運かぁ。ホントはオーラが見えれば、もっと簡単なのかもしれないけどね。

 私は髪の毛の水分を軽く切りながら、

 

「もしかしたら、こういうのはシームの方が得意だったかもしれませんよ」

「ぼく?」

「あー、アンタは得意かもねー。

 人魚姫だし」

「おねーちゃん!」

「冗談抜きで、シームの方が得意だったかもしれないな。

 まぁでも、このスピードじゃ無理だよ」

 

 結構急いだからね。想定より早く片付いちゃったよ。身構えてたのにこれで終わりじゃ、むしろ物足りないかもしれない。

 

「アイシャ、もう上がる?」

「そうやって聞くということは……まだいい物が落ちてるんですか?」

「なくはないよ。

 1万ジェニー以上で売れるやつ、全部で20個あるし」

「……。

 それならもう少しだけ続けます。泳ぎの練習なんてなかなかできないですし」

「構わないけど、休憩くらいしたら?

 その飴は新しいの出すよ。シーム、荷物から水のペットボトル出して」

「うん」

 

 

 

 10分の休憩を挟み、再び私は水中へ。黙々と水底の石を拾い続け──

 

 

『481:ローズクォーツ』

 ランクC カード化限度枚数40

 うっすら紅色に色づいた水晶 とても希少で小さい結晶

 

 

「わー……11種目。

 アイシャ、けっきょく全種類拾っちゃったよ。もういいんじゃない?」

「これはいくらなの?」

「15万。これまで拾った分を考えても充分すぎるよ」

 

 ……そうだな。あんまり時間かけても仕方ないし、これ以上は効率悪そうだもんな。

 

 私は噴水のフチに上がり、そこへ腰かける。カリっと飴玉を噛むと、すぐ砕けて消えた。

 

「ふー……

 分かりました。終わりにします」

「お疲れ様。

 シーム、タオル出してあげて」

「うん!」

「結構泳いでたわねー」

「どれくらい泳いでました?」

「1時間ぐらいだよ。

 目的の物も取ってキッチリ稼げたし、この後少し情報収集したらオータニアへ戻ろ。

 旅館に一度──」

「いえ、そこまで疲労してませんよ?

 少し休憩したら充分です」

「あー……

 というよりも、濡れた水着をね。どうしよっかなって……」

「……あ」

 

 そうだよ。このまま着替えずにうろつくわけにはいかない。着てきたもんだから、脱ぐ時のことをすっかり忘れてた。

 

「そのままでいいんじゃない?

 スク水で全身濡れたままの美少女が街中を練り歩く。絵になるわー」

「ぶっ飛ばしますよ?」

「そんな、照れなくたってー」

「ぶっ飛ばしますからね?」

「もー。たまには女らしく振る舞おうとは思わないわけ?

 男どもの注目を集める絶好のチャンスよ?

 胸をゆさゆさして、堂々と歩けばいいのに」

 

 ぜったいに、I・YA・DA! どこの痴女だよ、ふざけんなし!

 

 ウラヌスが私達のやりとりに嘆息し、

 

「まぁ冗談抜きで、何とかしないとね。

 どうしようかな……近くに着替えられそうな場所……」

「どっかの女子トイレで着替えちゃえば?」

 

 ……できればお断りしたい。うん……その。なんかヤダ。

 

「んー……

 メレオロン、ツナギ1着貸しちゃダメか?」

「へっ?

 そりゃ構わないけど。でも濡れた水着の上から着たらベチャベチャになっちゃわない?

 ツナギが濡れたってアタシは気にしないけど、アイシャはイヤでしょ?」

「まぁ……」

「うん。だからタオルで出来るだけ水気を拭き取って、胴にバスタオルを巻いて、その上から着ればどうかなって」

「……それなら大分マシだとは思いますが」

「でも髪の毛は?」

「ツナギの中に入れず、外へ出しとけばいいと思う。

 フードはかぶらなくていいんだし」

 

 面倒だけど、その辺が妥当か。後はしっかり拭くしかないな。

 

「私はそれで構いませんよ。

 結局着替えるのはどうするか、決めないとですけど……」

「うーん……

 少し時間かかるけど、情報集めが済んだら、オータニアの旅館でお風呂に入っちゃった方がいいかなって」

「でも早すぎないですか?

 修行を早く始めるつもりなら構いませんが、まだお昼まで時間ありますし」

「そうだね。

 だからオータニアの後は、マサドラに行ってスペルを補充する。

 なんなら気分転換に、違う街へお昼食べに行ってもいいかな」

「……移動スペルもったいなくないですか?」

「いいよいいよ、すぐ補充するんだし。

 どうせなら、キャナリアでシーフードたらふく食べるってのは?

 泳いだ後なら、気分的にも合うでしょ」

 

 うっ。……シーフードたらふくかぁ。それはとても心引かれるけど。

 

「キャナリアって、あそこのこと?

 街の真ん中に大きな川があった……」

「そうそう。

 あそこのシーフード旨かっただろ?」

「んー、そうねぇ」

「ぼくも食べたい!

 蛸の唐揚げ、すっごぃ美味しかった!」

 

 ぐぬ。そんなん言われたら、めちゃめちゃ食べたくなってきたよ。

 

 ウラヌスは私を見つめてにっこり微笑み、

 

「どうする?」

「はぁ……

 そんな確信持って聞かないでくれます? ……行くに決まってるじゃないですか」

 

 

 

 

 




 
 
 
 
 
・噴水拾いリザルト



・拾得アイテム内訳(売却額10ジェニーのカードは全てアイテム化)
 『174:日輪水晶』1枚
 『374:天使のクォーツ』1枚
 『473:クリスタルグラス』77個
 『474:ムーンライトグラス』84個
 『475:マリンブルーグラス』83個
 『476:ブルークリスタル』3枚
 『477:クリスタルクォーツ』1枚
 『478:ミルキークォーツ』7枚
 『479:レモンクォーツ』1枚
 『480:ガーデンクォーツ』1枚
 『481:ローズクォーツ』1枚

 トレードショップ売却額合計:557240ジェニー

 拾得数:260個

 所要タイム:58分18秒




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