どうしてこうなった? アイシャIF   作:たいらんと

33 / 300
 
 
 
 前章の続き、ヨークシンで幻影旅団が暗殺から逃れ、無事護送される際のお話。
 長かったヨークシン護送裏話も、これで終わりです。







外伝五章

 

 自分の休憩室に戻ったが、寝る前にシャワーを浴びたかったのに俺の部屋にはなかった。どっかに無いものかと船内をうろつく。歩いてると、ノヴが通路向かいから来た。

 

「どうしたんだ、ウラヌス? 休むんじゃなかったのか?」

「あー、ノヴ。そのつもりだったんだけど……

 この飛行船で、シャワー浴びれるトコ知らね? サッパリしてから寝たくて」

 

 ノヴはこちらに近づきながら考え込み、

 

「私の部屋になら……」

「じゃあ借りるわ。連れてって」

 

 怪訝な顔をするノヴ。

 

「ん? ダメか?」

「いや、構わんが……」

 

 背を向けて歩き出すノヴ。んー?

 

 

 

 さぁぁぁぁぁぁぁぁ……

 

 全身を弛緩させて、ただシャワーを浴びる。んぁー気持ちいい。強張りまくった筋肉がようやく芯からほぐれてくる。

 

 髪のダメージが気になるから、洗髪をちゃんとしたいんだけど……

 

 ここ、男性用のシャワー室みたいなんだよな。シャンプーとリンスはあるけど、男性の髪質を整えるやつだし。いやオレ男性だけどさ。

 

 自分の身体にコンプレックスがあるのは間違いないけど、それでもこの髪の毛だけは別。色艶も触り心地も、ホントに気に入ってる。だから、ちゃんとケアしたいんだけれど……

 

 きちんと合うやつを使わないと、すぐ喧嘩して良い感じにならない。流石に男性用のは使いたくない。……いや、うん、オレ男性だけどね。オレの身体って、髪の毛だけは女性なんだよな……

 

 まあ、湯シャンでガマンするか。……はぁ。

 

 

 

 タオルで水気を拭き取りながら、室内のノヴに声を掛ける。

 

「シャワーありがとな」

「うん? ……ああ」

 

 ノヴはベッドに腰かけ、本を手にくつろいでいた。いつものスーツも脱いで、白シャツ1枚だ。こいつは何と言うか、いつもパリッとしたエリートサラリーマン風だよな。何かハンターらしくない。

 ……オレが言えた義理じゃねーやな。ははん。

 

「ノヴ。お前、今回つまんなくなかったか?」

 

 ノヴが俺を見て、軽く首を傾げる。

 

「張り合いがなかったと言えば、嘘になるが。

 キミの作戦だったんだろ。いざという時まで私が手を出さないのは」

 

「……まぁな」

 

 今回、ノヴの役割として当てたのは3つだ。

 

 1つ、旅団がバスから脱走したら【4次元マンション/ハイドアンドシーク】で沈めて閉じ込める。能力が使えない相手だったら、まず初見では対応できず捕らえられるだろう。

 

 2つ、ヤバイ念能力者がいたら、そいつを沈めて閉じ込める。今回は相手がヤバすぎた上に、複数いたからダメだったけどな。1人だけ強いとかなら、一旦閉じ込めておいて、ネテロが後で悠々料理すればいい。

 

 3つ、俺やネテロが危なくなったら、沈めて緊急避難させる。これはホントに最後の手だけど。視認できる範囲に、ノヴがいることを悟られる危険性が高いからな。

 

 要は全て保険だ。うまくいけば、ノヴは護送に距離あけて付いてくるだけで終了。俺の援護で何とかなったから、出番がなくなったわけだ。

 

 まぁ荷物は預かっててもらったけども。俺の着替えもノヴの能力で預けていた。ちょー便利。

 

「本当なら私の2億も、キミに譲りたいんだがな」

 

「……だからやめてくれよ、そういうの。

 正当な報酬だったら俺も受け取るさ。でもタダで貰ったりすると、そういうのに甘える癖がついちまう。

 今回のだって、額面が大きすぎて真面目に働くのが馬鹿馬鹿しくなるよ……」

 

 それでも神字の依頼報酬は地味にお高いんだけどな。アレは持続的に効かせる目的のが多いから、神字の有効期間や次の依頼までの間隔を考えると、あんまり安くできないってだけだが。なんせ買い手がなかなか居ない。

 

「……キミは、自分を安く売りすぎだ」

 

「うぅん?

 俺にしてみりゃ、ノヴこそ自分を安売りしすぎだろ。

 どんだけスゲー能力だと思ってんだよ」

 

「……キミに言われると、どうにも皮肉に聞こえるな」

 

「なんでだよ」

 

 頬をぷぅっと、ふくらませる。ホンキで言ってんのに。

 

「会長をコントロールできる数少ない人間というだけでも、かなり貴重な人材だよ。

 数人心当たりはいるが、みな一癖も二癖もある。

 その中でもキミは欲がない方だ」

 

「どうなんだかな、それも……

 ハンターとしては、欲が強い方がいいんじゃないか? 探究欲は大事だろ」

 

「それもよりけりさ。

 欲深い愚か者は、身を滅ぼす」

 

「……

 違いない。……ま、気持ちだけはもらっとくよ。さんきゅーな、ノヴ」

 

「ふっ……

 本当にキミは、欲がない」

 

「うっせーですー」

 

 言いながら、俺は部屋を後にした。……ノヴと話せて、いくらか気持ちが楽になった。気分良く寝れそうだ。

 

 

 

 数時間ほど仮眠を取り、いくらかオーラが回復した。

 

 飛行船の窓から外を眺めると、もう夜が更けていた。時差のせいでどうにも感覚が狂う。まだ到着には時間がありそうだが、あんまりノンビリもしてられない。

 

 自分の身体の治療、優先したいんだけどな……やっぱりまだ結構痛い。ホントじじい、加減なくやってくれたよな。そのあと無茶した俺も悪いんだけど……

 

 あまり気乗りしないものの、審判の時を待つ旅団のバスへと向かう。

 

 

 

 プシュウっ。

 

 バスの扉が開き、再び乗り込んできた俺を、旅団が怪訝な顔で迎える。扉が音を立て、閉まる。

 

「おい、嬢ちゃん。

 まだオレらを侮辱し足りねえのか!」

 

 相変わらず最後尾を陣取るウボォーギンが、俺にそんなことを言ってくる。……つうか、こいつ……

 

 運転席付近にある車内マイクのスイッチを入れ、

 

『さっきは悪かったよ。

 俺はもう言いたいこと言ったから、後はお前らが考えてくれればいいさ。

 熟考した上で蜘蛛として生きたいのなら、それでも構わない。俺はよく考えてくれって言っただけだからな。これが正解だなんて押し付けられるほど、傲慢なつもりはないよ。

 それとな、ウボォーギン。

 

 ──俺、オトコだからな?』

 

 しぃん。とする車内。

 

 ……いや、お前ら気づいてたよね? 後ろのアホはともかく。

 

「女の子じゃないの?」

「オレも女だと思ってたんだがな」

 

 ……シズクはまぁ、そう言うかもな。でもクロロ、お前……

 

「じゃあ何でそんなカッコしてんだよ」

「乙女ちくね」

 

 痛いトコを突くフィンクス。面白げに目を細めるフェイタン。ぐ、じろじろ見やがって。

 

『……

 性同一性障害なんだよ、俺は。それで分かれ』

 

 こちらを見る旅団の顔をうかがう限り、理解できたのは半数かな。まぁ、よく知ってた方か。

 

「なるほどな……

 そんなナリで『オレ』とか言ってっから妙なヤツだと思ったら、そういうことか……」

 

 頭をバリバリ掻くノブオ。一人称をつつかれるの、ちょっと嫌なんだよな……いちおう自分が男の身体だって自覚はしてるんだし。社会的な体裁は気にしてるんだよ。

 

「お前、名前はなんつったか?」

 

 ノブナガが聞いてくる。俺が答えようとする前に、シャルナークが席から立ち上がった。

 

「だから言っただろ?

 神字ハンター、ウラヌス=チェリー。

 12歳でハンター試験を合格し、魔法の如しとまで言わしめた卓抜した神字の高速刻印と、ハイレベルなコンバットスキル、今まで知られていなかった神字の大量発見などで、若くしてシングルの称号を得た、かつて天才児と呼ばれたプロハンターさ」

 

 ……。

 

 なんでオレのことを、お前は自慢げに話すの? つか、やめて昔のオレ持ち上げるの。くそ恥ずかしい……

 

 顔を真っ赤にした俺を、何か見る目が変わったように凝視してくる旅団達。ぐわぁぁぁ、やめろこっち見んな!

 

 マイクを口許に寄せ、声を絞り出す。

 

『あ、あー。えと……

 それ、昔の話だからな? 今の俺は、そんな大層なもんじゃねぇから』

 

「確かに最近は、活躍聞かなくなったね。

 でも、ゾルディック家を敵に回してアレだけの近接戦能力を見せ付けておいて、大層なもんじゃないって言うのは謙遜がすぎると思うけど?」

 

 鋭い指摘をするシャルナーク。……そんなこと言われてもなぁ。

 

 俺が口ごもってると、更にシャルナークは、

 

「みんなも見てただろ?

 この子、時速120㎞は出てるバスと同じ速さで後ろ歩きしながら、超一流の暗殺者を2人同時に相手してたんだ。団長だって、そんなことできないだろ?」

 

「それは流石に自信がないな……」

 

 改めて言われると、俺どんだけアホなことしてたか分かるな……なにやってたんだ。

 

『いやいや……

 俺一人で戦ってたわけじゃないし。ネテロと共闘してたからまだ何とかなったんだよ』

 

 ……むしろ、ネテロは敵だった気もしなくはないが。

 

「だから、オレは思うんだよね。

 キミならフェイタンの腕と、フィンクスの足。……で、フランクリンの身体も治せるんじゃないかって。

 もう少し言えば、キミって除念もできるんじゃないか?」

 

 ……こいつ、踏み込んでくるな。掟に触れないギリギリの発言だぞ。

 

『……。まぁ正直に言うよ。

 仮眠取ってオーラがある程度回復したから、その3人を治療しに戻ってきたんだ。

 除念は……厳しいな。今の俺じゃ他人を除念するのはちょっと』

 

「へぇ。今のオレじゃ? 他人を除念?」

 

 気づかれるかもと思ったけど、こいつキッチリ見抜くな。クロロよりも、シャルナーク相手の方が喋りづらいぞ。

 

 ……まぁいいか。他人には話したくないけど、投獄されるこいつらに言ったところで、どうでもいいことだ。

 

『……俺もな。お前らと同じように、念をかけられてる。

 10歳の時に親兄弟にかけられて、10年かけて衰弱死するような念だ』

 

 車内の空気が、変わる。……ようやく分かったか。何で俺が、お前らに気をかけるか。

 

『お前らと違って、俺はこの念を外さないと、3年半後に確実な死が待ってる。

 おまけにオーラ量が半年ごとにガクンと減っていくから、俺は全盛の数分の一しか力を発揮できないんだよ。……今はまだかろうじて戦えるけど、多分2年もしたら無理だな。

 だから、他人の念を外すなんて器用な真似は、俺にはできない。

 ……期待するな』

 

 どうせお前らも……生まれの境遇を呪って、そんな生き方をしてるんだろうさ。

 

 だけど……気づけ。それは、自分自身を不幸にする生き方だって。

 

 俺みたいに、なるな。

 

「だってさ。

 フランクリン! フェイタン! フィンクス!

 お前ら、ちゃんと治療受けろよ。じゃないと後悔するぞ」

 

「……うるさいね」

 

「つか、ホントにできんのかよ……

 欠損してんだぞ」

 

 俺は改めてフィンクスとフェイタンの身体を見る。基本的には目の力で生命力の澱みを感じ取り、患部の状態を見抜くんだけど……

 

 この中じゃむしろ、フェイタンが一番難しいかもな。欠損部位が大きすぎる。おまけに縫合済みで、時間経ってるしな……

 

 マイクを置き、まずフランクリンの元へ行く。

 

「あんた……

 本当に治せるのか? オレは何度も治療を受けてるんだが」

 

 つらそうに尋ねるフランクリン。あらかじめ施術した治療者の腕が、悪いとは思わない。それ以上に、受けたダメージが大きいんだろう。何より血が足りてない。身体のサイズも相まって、血が巡りきってない。

 

「言わせてもらえば……

 お前、そもそも身体をいじりすぎなんだよ。

 元気な時はいいが、こうやって崩れると一気に負荷が襲ってくるだろ」

 

「これは、オレのアイデンティティーみたいなもんでな……」

 

「呆れてモノも言えないよ。

 ……念能力の強化の為に肉体改造するのは、悪手の一つだからな。二度とするなよ。

 ついでにその指、くっつけてやろうか?」

 

「やめてくれ……」

 

「……ったく」

 

 言って、フランクリンの上半身に顔を寄せ、じっと見つめる。

 

 ……骨が、全体的にも部分的にも歪んでる。神経もうまく繋がりきってない……ところどころ接続ミスがあるな。筋肉も、腱を含めた深刻な断裂があったのを、無理やり繋げてある。これじゃ捻るだけで痛み、力もまともに伝達できない。……まぁ応急処置としては仕方ないかな。

 

 内臓はまあまあ回復している。命に関わる箇所の治療はよくできてるな。ただ、血だな。血流不足で、あちこち機能不全を起こしかかってる。これは放置すれば後遺症になる。

 

「……」

 

 思ったより、大掛かりになるな。まぁいい。まずは造血機能強化と造血成分の充填から──

 

 

 

 3分ほど神字による治療を施し、俺は指を止める。

 

「ふぅ……

 しばらくは治癒作用の影響で、時々眩暈や吐き気があるだろうけど、ガマンしてくれ。骨や筋肉も、時々矯正する力が働いて痛みが走るからね。辛抱してもらうしかない。

 3週間もすれば、普通の運動ができるまでは回復する。

 そうなった後、無理さえしなければ数日で完治するはずだよ」

 

「ありがてぇ……

 あんた、いい医者になれるぜ」

 

 コワモテの顔に、柔らかい笑みを浮かべるフランクリン。

 

「医者になんてならないよ。

 俺は専門家じゃないからな。怪我は治せても病気は無理だ。大体、治癒能力者みたいに即効性もないしな。あくまでも、神字の力さ」

 

 そう言って、背を向ける。

 

 最前席のフィンクスの前へ行き、しゃがみこむ。

 

「両足の靴、脱いでもらっていいか?」

 

 尋ねると、怪訝そうにするフィンクス。

 

「オレがやられたのは右足だけだぜ?」

 

「分かってるよ。

 ……再生治療に、左足も必要だからさ」

 

 告げると、黙って靴を脱ぐフィンクス。右の靴を慎重に脱ぎ……

 

「……ひどいな」

 

 思ってたより酷い。いや、元の状態もだけど悪化してるな。包帯で尖端を包んであるが、踵に至るまで浅黒く変色している。放置すれば右足切断までいってるぞ、これ。

 

 今まで大量殺人を犯してきた人間の身体を、気に掛ける俺もアレなんだとは思うが……

 

「……

 先に言っとくけど、完全には元に戻らないからな。

 左足の情報を元に、右足の欠損部位を補うから、元々の右足の状態には戻らない。

 慣れれば大丈夫だと思うが、治った後も今までみたいな感じで動こうとすると違和感が出る。そこは注意してくれ」

 

「……治してくれるなら、そこまで贅沢言わねぇよ」

 

「うん……

 じゃあ包帯外すぞ。

 少しの間かなり痛いから、ガマンしろよ──」

 

 

 

 さいわい治療部位は限られてるから、1分少々で完了した。

 

 フィンクスの右足は、俺がオーラで型取りして神字で安定させた薄いギプスで覆われている。無事な左足にも神字が埋め込んである。そちらから、再生に必要な情報を右足へと送っている。

 

「おそらく、2週間。

 それだけあれば、ほぼ再生してると思う。ただしリハビリは結構かかるかも。よくよく気をつけてくれよ。無理して骨が歪んでも、俺は治しに来ないからな。足の指は特に注意してくれ。

 このギプスについて誰か聞かれたら、俺の名前を出してそのままにしろと伝えてくれていい。これは右足の再生が完了した時点で、自然に消えるから」

 

「ああ……」

 

 複雑な表情で、そう返すフィンクス。もそもそと靴を履き直す。

 

「さて……」

「お前の施しは受けないね」

 

 だよね。言うと思った。

 フェイタンは俺から顔を逸らして、完全に治療拒否の体勢だ。フィンクスの治療中は、じっと見てたけどな。

 

「フェイタン、治療を受けろ。

 団長命令だ」

 

 クロロの声が飛ぶ。顔の向きを変えないフェイタン。

 口許に手を当て、俺は疲れた顔をする。

 

「……お前、団長命令でも聞かないとか、どんだけ俺のこと嫌いなんだよ」

 

 呆れ返るように言ってやる。

 

「……ガソク。

 ダンルテッイトイナケウワシコドホ。ガウロヤイタンヘノコ」

 

 ん? いまフェイタンが口にした言葉って……

 えーと……

 

「テッモオトイナラカワ、ゾイイガウホイナワイトコナタヘ。

 ラタイツズキガレオデレソ、イナレシモカルレフニテキオ」

 

 ギョッと、こちらを見るフェイタン。ふふん、分からないと思ったんだろ?

 ちとスラスラ喋るのはキツいんだけどな。

 

「ナカタッダバトコシナハノリタアンキカ?

 ゾダンルキデクドイカヲジンシワレオ。

 サルカワイラクレコ」

 

「……ダンナンナワエマオ?」

 

「ナウロダンナ。サウロダンナカバンブタ。

 ……ラカムノタ、レクテセサオナヲダラカノエマオ」

 

「ケオテッウホカンナトコノレオ」

 

 そっぽを向くフェイタン。つかの間、言葉を迷う。

 

「……ヨダンイナケオテッウホ」

 

 フェイタンは、こちらを向き直す。難しい表情で。

 

「……。

 ナダカバノドホナクコンシワエマオ。……ヨロシニテッカ」

 

「……ウトガリア」

 

「ダンウイヲイレガエマオデンナ。レヤトサッサラカイイ」

 

「うん……」

 

「なんでお前、フェイタンとソレで喋れてんだよ……」

 

 フィンクスが、信じられないモノを見たような目を向けてくる。

 オレは小さく肩をすくめ、

 

「たまたま知ってただけさ」

 

 

 

 フェイタンの治療には、5分ほど要した。

 

 左腕の縫合を(ほど)くのは直接する必要があり、どれだけ腕を締めたところで出血は起こる。無事な右腕から再生に要する情報を神字で確保しつつ、迅速にオーラで形成予定の左腕を型取りした薄いギプスを固定、元々少なくなっていた血液を造血機能の強化で補い、変色した腹部にも治癒の神字を埋め込む。

 

「……基本的な注意事項は、フィンクスと同じだよ。

 左腕は完全に元には戻らないし、違和感なく動かすには慣れが必要になる。

 特に指先へ神経がまともに通いきるには、治療完了後も相応に時間がかかると思う」

 

「……どれぐらいで治るね?」

 

「そうだな……腹部は、数日あれば。

 左腕は、ギプスが取れるまでに1ヵ月はかかると思う。

 リハビリは無理しないでくれ。どうしても手先は繊細で、ちょっとしたゆがみがずっと響いたりする。十全に動かせるようになるまで、焦らないように」

 

「偉そうなヤツね。……分かたよ」

 

「どうしても目立つだろうから、そのギプスについて聞かれたら、俺の名前……

 いや、もうネテロに話つけとくわ。ネテロ会長から直々に手出し無用と言われたって、言い訳しといてくれ。それで大丈夫だろうから。フィンクスの方もな」

 

「お前、あのジイさんとどういう関係なんだよ?」

 

 尋ねてくるフィンクス。……うーん。

 

「……腐れ縁?

 今回の件も、ここまで関わる気はなかったしな。

 人手不足だったから、しゃーなしにバタバタさせられただけだし。……ゾルディックと交戦するのは想定外すぎたけど」

 

 はぁ。ホント、防護神字をバカみたく過剰に埋め込んどいてよかったよ……

 

 ネテロの楽しみに付き合わされて、危うく命を落とすところだった。オレも、コイツラもな。

 

「お前は除念のアテあんのかよ?

 放っときゃ死ぬんだろ?」

 

 フィンクスが更に聞いてくる。……まぁ気になるわな。

 

 車内マイクを手に取り、声を吹き込む。

 

『グリードアイランドってゲームを知ってるか?』

 

「世界一高いゲームソフトね。

 しかも世界一危険なゲームらしいね」

 

 フェイタン知ってたか。意外にゲーム好きなのか。すぐ食いついたな。

 

『そのゲームの中で、現実に効果のある若返りの薬が手に入るんだ。

 それで俺は、10歳未満まで若返る。そうすりゃ俺の念は条件を満たせなくなるからな。

 ……直接除念するわけじゃないけど、それが俺の対処法だよ』

 

 ゲーム内のアイテムで除念できるかは、個人的に微妙だと思ってる。多分フィンクスは除念の方法を聞きたかったんだろうが、確実なことは俺にも分からない。

 

「お前、ガキになりたいのかよ」

 

 フィンクスの突っ込み。んー……

 

『別に、子供になりたくてなるわけじゃないしな。仕方なしにだよ。

 ……なりたいって言うなら、俺は女になりたいね』

 

 車内が、ざわっとする。お?

 

「あん?

 どうやって。手術でもすんのか?」

 

『しねーよ。

 ……ゲームの中で、手に入るらしい。無理なくキッチリ性転換できるアイテムが』

 

「お前、正気か?

 ゲームで若返りとか性転換とか」

 

『正気も何も、俺はもうグリードアイランドをプレイ中だっての。

 アレ、ゲームの中で死んだら、普通に死ぬんだぞ。

 ……アレは、念能力者の作ったゲームだからな。そういう能力をアイテムにしたんだろ。

 信じられないって言うなら、お前らが収容所へ入ってる時に面会へ行ってやるよ。

 ……女の状態でな』

 

 再び車内が、ざわっとする。ううん?

 

「お前、マジか……」

 

 しつこいなフィンクス。何で念押しする。

 

『つーか、こんな格好してる俺が、女になりたくないワケないだろ?

 性同一性障害だって言ったろ。俺は、女のつもりなの。

 身体の性別を一致させられるなら、するに決まってんだろ』

 

「──ヒュウーイィーッ♪ いいねぇ、ウラヌス!」

 

 突然甲高い口笛で、やたら嬉しそうに言うシャルナーク。あぁ!? イキナリなにッ!?

 

 それを皮切りに、

 

「くくくはは、はははは、はーはっは! こいつぁ、ホンモノのバカだッ!! マジで入団しろって!」

「PiーPiPiPi、ピュウゥーPiー♪」

「え? なんで女の子なのに、女の子になりたいの? どういうこと?」

「……シズク、ちょっとは考えた方がいい」

「女になた、お前の拷問楽しみね」

「うるせーぞ、オメーラ……いいじゃねェか、好きにさせて」

「女に、か。そうじゃない方が不自然ではあるしな。……フ、楽しみにしていよう」

「団長? アンタそういう趣味?」

「マチ……彼も男なのよ。分かってあげなさい」

「はぁーはっはっは! いいねェ! 好きだぜ、お前! お前が女になった後、無茶苦茶──」

「ほお。なーるほど。……お前、早く顔を出せよ。ただ待つ身はつれーからな」

 

 こっ、こいつらっ……!!

 

 掟のこととか、絶対忘れて好き放題言ってやがる……! てか何言ってんだ、マジで!?

 ……クッソぉぉぉぉ、思いっきりバカにしやがって!!

 

『お前ら、覚えてろよぉッ!!

 絶対鉄格子の向こうから、プギャーって言ってやるからなぁ!!』

 

 叫んで、バスから飛び出した。バスの中から爆笑の気配。

 

 あああああああ! もうヤダあいつらぁッ!! 全力でからかいやがって……!

 

 

 

 自分の休憩室に逃げ帰り、ベッドに腰かけて頭を抱えてうつむく。あぁぁアホだ俺……

 

 コンコンコンとノックする音。

 

「…………、はい」

 

 返事すると、扉を開けてネテロが入ってきた。

 

「なんだ、ネテロか……

 何の用だ?」

 

 あ、そういや言わなきゃいけないことがあったな。

 

 ネテロは、やけに神妙な顔をしている。んん?

 

「ウラヌス……

 お主、ちと喋りすぎではないか?」

 

 ……。……

 

「……地獄耳だな」

「なにを言うとるか。

 バスの中に盗聴器があることぐらい、お主も分かっとったろうが」

「分かってるよ……

 で、何だよ。あいつらを勝手に治療したこととか、怒りに来たのか?」

「いや、別にそれは構わん。

 更生プログラムの一環とでも言っておけばよかろう。いずれにしても治療は必要だったようじゃしな。

 ……そうではなくて、な。

 お主……」

 

「……ジジイ。それ以上言うな。

 いじったら……殺す。

 殺すよ、ホントに?」

 

「ぅ……

 うむ、分かった……。ワシも命は惜しいでの。

 その……

 人生は色々あるからの。好きにすればよい。

 ……もうじき会食じゃ。係りの者が呼びに来たら、案内してもらえ」

 

「……わかった」

「では、の」

 

 ネテロが神妙な顔のまま、部屋を出て行く。

 しばらくした後。

 

 ……うん。盗聴器のこと。

 

 かん、ぺきに、わすれてた。

 

 ────ぎゃああああああああッッッ!! ネテロ、ネテロにバレたぁぁぁぁぁッッ!!

 

 よりによってオマエかぁぁぁぁッッッ!!

 じたじた地団駄して、羞恥にもだえる。ホンキで女になりたいとかアイツにぃぃぃぃ!!

 ふぎゃああああああああッッッ……いますぐ死にたいぃぃぃッッ!

 

 

 

 ……さっきまでのことはさておき。

 

 今後の予定を話し合う必要もあるので、俺はネテロとノヴ、3人で晩餐に興じる。

 

 円卓に並んでいるのは、現在はカキン帝国領土の、土地に古くから伝わる民族料理だ。それも上から数えた方が早いくらいの御馳走の数々。多分だけど。……たまに食う分にはいいんだけれど、身体に悪そうなんだよな。味付けが濃いから。

 

 くっそウマイけどな! うひょー。

 

「よぅ食いよるのぅ……」

 

 ネテロが呆れ半分で言ってくる。自分だって、はやばやと食ってんじゃん。

 

「そりゃもう。

 すきっパラにタダメシ最高っすわー」

 

 にへらー、と笑いながら、完璧な塩加減の蒸しシューマイを、コクのあるタレにつけて頬張る。うめぇ……足の指先まで震えるくらい美味ぇぇ!

 

 ここ数日大変だったからなぁ……。これでようやく解放されることを考えると、メシの美味さも増しますわ。当分、金の心配もしなくていいしなー。

 

「キミは安上がりだな、全く……」

 

 チビリと年代物の紹興酒を口にするノヴ。それも美味そうだな。俺は酒よぅ飲まんけど。

 

「あぁん?

 俺はお前らと違って、普段からこういうの食わねぇんだよ。

 ……身体に(さわ)るから」

 

「ふむ……

 薬膳にした方がよかったかの?」

 

 ネテロが気にするような発言をする。

 

「打ち上げでもあるんだろ、これ?

 俺に合わせて薬膳とか景気わりーだろが。あんま美味くないだろうしな。

 たまにはいいさ。……ちっと気が引けるけどな」

 

 ノヴがネテロの顔を窺い、ネテロが渋い顔をする。

 

「連中のことを気にしとるんじゃな」

 

「まぁ、な。

 連中が同情に値しない悪党なのは百も承知だけど、これからを思えば哀れで仕方ないよ。

 ……それを言えば、あいつらは怒るんだろうが」

 

 言いながら餃子を箸で摘まむ。そのまま口に運んで……甘い。野菜たっぷりでメッチャ甘い。これタレいらんわ。ゴハンもいらね。皮も厚くて食べ応え満点、アホかってくらい美味いぞ。ふわー。

 

「あの犯罪者どもは、これから罪を償うんじゃ。

 犠牲者のことを考えてみぃ。あやつらがどんな目に遭おうが、同情なんぞ必要なかろ」

 

「全くだ。幻影旅団のこれまでの所業を、キミも知っているんだろう?

 気づかう方がおかしいと思うが」

 

 2つ目の餃子をもぐもぐしながら、2人の顔を眺める。……せっかくのご馳走もマズくなんだろ。そんな顔されたら。

 

「俺に、あいつらのことなんか気にすんなって言いたいんだろ?

 ……。

 気にしぃだからな、俺は。好きにさせてくれ。

 旅団の考え方は俺もムカつくけどな。……クロロを何とかしたら、改心させられそうな気もしてんだけど」

 

「あやつらも一枚岩ではあるまい……コトはそう単純ではなかろう。

 団長のカリスマで無理やり束ねておったんだろうがの。

 一度腐りきった性根は、そうそう直りはせん」

 

「……そうだな。

 俺も根腐れ起こしてて、もう直る気がしないしな」

 

 フカヒレスープを手元に寄せ、スプーンでひとすくい、口にする。……あぁ、ほんっと美味いや。美肌の効果もあるんだっけか。ダブルでうまうまー。

 

「今でもキミは、里に復讐することを考えているのか?」

 

 ノヴが、少し赤みの差した顔で尋ねる。

 

 ……。

 

「今でも、じゃないよ。ずっとだよ。

 あのクソどもを生かしといても、世の害悪でしかないしな。

 俺がされたことだけが……理由じゃないよ。

 あいつら、頭おかしいから。滅ぼさないと、俺みたいなのがまた出てくるだけだ」

 

 ネテロが思案顔でヒゲをさする。

 

「ふむ……

 念能力にまつわる非道は、古今東西で行われておるしの。ハンター協会だけでは、御し切れんからな。ヨルビアン大陸だけなら、まだ何とかしようもあるんじゃが」

 

 オレは溜め息を吐く。難しいわな、そりゃ……

 

「……念能力って言葉じゃないだけで、儀式や宗教関連のいざこざはアホほどあるしな。

 特に犠牲になるのは子供だよ。

 それも親になんかされたら、逃げ場がない」

 

 オレはまだ良い方なんだろう。なんせ生き延びてる。子供の頃の方が、今より強かったのもあるが。流石に技術は比べ物にならないけど。何はともあれ、死ななかっただけマシなんだろうさ。

 

 そこだけは親と姉に感謝してる。……オレへの仕打ちを、赦しはしないが。

 

「まぁそんな話、どうでもいいだろ?

 で、旅団って実際のところ、どうなるんだ?」

 

 無理やり話題を切り替える。……この2人は、俺の復讐を止めに来そうだしな。それは嬉しいけど、やっぱり迷惑だ。

 

「あやつらか。

 政府の意向次第ではあるんじゃが……

 過去の事例に照らし合わせれば、首魁と戦闘部隊は死刑、……後は役割や実際の罪状に合わせて超長期刑じゃろうな。死刑も、少なくとも数年では執行されまい。最低十数年は生かされるはずじゃ」

 

「……そんなトコだろな。

 あいつらは掟のことがあるから、うっかり死んだり自殺する可能性もあるけど……」

 

「そのことじゃが……

 ワシがお主に喋りすぎと言ったのはソレじゃぞ?

 あやつら、明らかにどこまで言えば掟を破ったことになるか探っておったではないか。あの場で誰か死におったら、どこが境目になるか仲間に伝わるわけじゃからの。

 仲間とバラバラに投獄されてからでは無駄死にじゃが、あのタイミングなら……」

 

「……ネテロ。

 俺がそんなこと、分かってないとでも思ってんのか?

 つうか、どう考えたってあの念の掟はダメだろうが。あんなもんマインドセット一つで破れちまう曖昧な内容だ。

 ……それを釣り餌に、簡単に死を選ばせないようにしてるのも分かるんだけどさ。

 (あや)うすぎるだろ。脱獄の可能性を餌に、苦しませたいなんて」

 

「まぁのぅ……

 しかし、じゃ。連中を捕らえた人間の決めたことじゃ。

 ワシはその意思を酌んでやるつもりじゃよ」

 

「ジイさんも甘いな……」

 

「お主に言われとぅないわ」

 

 ははっ、ちげぇねーや。

 

 薄いタマゴで覆われたライスを、専用のスプーンですくって口に入れる。……あまー。あつあつ、んまぁー。はふはふ。

 

 顔がとろけてるのを自覚しながら、一皿を胃に収める。ふへぇー。なに食っても美味いなぁ……。舌がしびれてくるよ。鼻の奥もツンとして、なんか涙出てきた。ぐしぐし。

 

 薄く炭酸を溶かした、濃厚な林檎ジュースを口にしつつ、

 

「しっかし……旅団を捕らえたヤツも相当な実力者みたいだな。

 全員死なせなかったのもそうだけど……

 フランクリンだっけか。アイツの身体エラいことになってたぞ。

 神経だか筋肉繊維だか、あと血管もか。破壊されたままで治り切ってない箇所見たら、局所的にまるで何十回もねじって引き千切れたみたいになってたしな。見たことねーよ、あんなの。

 しかもアレで、治療が間に合う程度の負傷に抑えてたんだろ……

 念能力か技か知らねぇけど、何をどうしたらああなんだか。

 ……あいつ、治療中も怯えきってたしな。

 虚勢を張っちゃいたが、完全に心が折れてたよ」

 

「…………」

 

 

 

 ────そんなことができる存在を、ネテロは一人しか知らない。

 

 旅団を圧倒する実力を有していることは充分承知していたが、それほどの絶技を放ってみせたぐらいだ。楽な戦いではなかったのだろう。ビルも2つ崩落している。並々ならぬ小規模の戦争に等しい戦いを、アイシャは敵味方の犠牲なしに制したわけだ。

 

 ……もっとも、あちこち道路や何やらを破壊しまくった末、死者なく護送を成功させたここに居る2人も大概なわけだが。

 

 

 

「私もまだまだ未熟、ということだな……」

 

 ノヴのぼやきに、俺は「ん?」という顔をする。

 

「オメーは、なに謙遜してんだ。皮肉か?

 とんだスペシャリストな能力者のくせに。

 ……ネテロも言ってやってくれよ。オマエの代わりは居ないって」

 

 苦笑しながら、ネテロは俺の言葉を継ぐ。

 

「ワシも、ウラヌスと同じ意見じゃよ。

 実力はまだ伸びるじゃろうが、こと能力において、お主の代わりは誰にも務まらんて」

 

「……会長にそこまで言っていただけるのは、光栄の至りですが」

 

 うつむき加減のノヴ。めちゃめちゃ嬉しそうだな、こいつ。クール気取ってるくせに、かわいいやつ。

 

 ネテロは肩を揺らして、くつくつと笑い、

 

「まったく、お主らは可愛いヤツラじゃのう。

 知っとったか、ノヴ? ……こやつ、女になりたいそうじゃ」

 

「──ぶほぉッッ!?」

 

 がたーんっ!! と椅子ごと後ろにコケる俺。

 

「……それはまた、どういう意味です? 会長」

 

 コケた俺を見つつ、ノヴが不思議そうに問う。

 

「今こやつは、例のゲームの中で性転換のアイテムを探しておるそうじゃ。

 そいつで身も心も女になりたいんだそうじゃよ。

 これが可愛くなけりゃ、なんだと言うんじゃ」

 

「ネテロ、テメェェェェェェェッッッ!!」

 

「ホッホッホ。

 お主の見た目じゃ。女になれば、さぞモテるじゃろうて。

 せいぜい若い男どもをたぶらかすが良い」

 

「誰がそんなことしたいっつったコラァァァァァァッッ!!」

 

「……そうは言うが、お主いまでもかなりの魔性っぷりじゃぞ。

 お主が話をしてバスから逃げた後、あやつら残っとったサンドイッチを誰が食うかで、クソ揉めとったぞ。なんぞコインで決めとったようじゃが」

 

 そんなことを俺に言うなぁぁぁぁぁッッッ!! 恥ずかしすぎるだろぉぉぉぉ……

 

 椅子でコケた姿勢のまま、ビクビクする。身体から力抜ける……

 

「ほれ、ノヴ。

 お主からも何か言うてやれ」

 

「え……その。

 ……う、ウラヌス、がんばれ。応援してるぞ」

 

 

 

 応援スンナァァァァァァァァァッッッ!! ぎゃあああああああああッッッッ!!

 

 

 

 

 

 ……この日の後のことは、覚えてない。

 

 なんか色々してた気はするが、ショックが強すぎて次の日には記憶が飛んでた。

 

 

 

 とりあえず、俺はアホということだけは分かった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。