研究所を後にしたハチマンは道を歩いて森に入るとある人物と遭遇していた。
ハチマン「お前は、シンジだったか?」
シンジ「はい、トバリシティのシンジです」
先程、サトシと激戦を繰り広げた凄腕トレーナーシンジ。彼は鋭い目でハチマンに向かい合った。
ハチマン「もしかして、ポケモンをゲットしてたのか?」
シンジ「はい、ですがこの辺りのポケモンはあまり良いのがいなくて」
ハチマン「そうか、残念だったな」
シンジ「まあ、それはどうでもいい事です。俺にとって大事なのはあなたのことだ」
ハチマン「俺?」
シンジ「はい、驚きましたよ。まさかこんなところで会えるとは思いもしませんでした」
ハチマン「……」
その言葉に、ハチマンはシンジが何を言いたいのか察した。
シンジ「俺は自分のバトルのために様々なトレーナーのことをよく調べています。だから、あなたのことは知っています。まさかと思いましたが間違いない」
シンジは言葉を区切る。そして――
シンジ「あなたは――」
ハチマンが研究所を後にした後のサトシたちは旅立とうとしていた時。
サトシ「どうしたんだ、タケシ?」
サトシは考え事をしている様子のタケシに話しかけた。
タケシ「ああ、ハチマンさんのことだ。カントーでニビジムに挑戦したことだが、彼のことを覚えていたのは、それだけじゃ無い気がしてな」
ヒカリ「他のことでハチマンを知っていたってこと?」
ヒカリの言葉にタケシは頷くと、ナナカマド博士が現れる。
ナナカマド「皆、準備はできたかな?」
タケシ「ナナカマド博士、旅立つ前に質問をしてもよろしいでしょうか?」
ナナカマド「なにかなタケシ君?」
タケシ「ハチマンさんはどんなトレーナーなんですか? 博士はハチマンさんのことを知っていましたよね」
ナナカマド「ハチマン君の事はよく知っている。」
ナナカマド博士は言葉を区切る。そして――
「彼は――」
ナナカマド「――ポケモンリーグで優勝をしたトレーナーなのだ」
ナナカマド博士の言葉にサトシたちは驚愕した。
シンジ「――そして、ホウエンのチャンピオンリーグで四天王全員とチャンピオンに勝利しソウブ地方のチャンピオンでもあるトレーナーだ」
ハチマン「ハハハ、知っていたのか」
ナナカマド研究所にてサトシ、タケシ、ヒカリはトレーナーハチマンについてナナカマド博士から驚きの事実を聞かされる。
サトシ「ハチマンさんってリーグ優勝して、四天王とチャンピオンにも勝ったんですか!? それにソウブ地方のチャンピオンって!?」
ハチマンというトレーナーの秘密を知ったサトシたちは驚愕した。
ナナカマド「うむ、そうだ」
サトシ「ど、どこのリーグなんですか!?」
ナナカマド「カントー、ジョウト、ホウエンそしてソウブのリーグだ」
ナナカマド博士は前のめりになるサトシたちの勢いに臆することなく答える。
サトシ「ハチマンさん、4つのリーグで優勝をしかもソウブ地方のチャンピオンだったなんて」
ヒカリ「ハチマンさんはそんなに強いトレーナーだったのか……」
ヒカリは素直に驚き、サトシは衝撃を隠せないと言った表情で呟いた。
ナナカマド「うむ、それでも彼は思う所があり、改めて旅を続けており今はチャンピオンではなく1トレーナーとして1から鍛え直す旅に出たのだ」
タケシ「凄いですねハチマンさんはチャンピオンでありながら」
ナナカマド博士の言葉にタケシは納得したように頷いた。
ヒカリ「リーグ優勝者でありチャンピオンだった人とバトルできたなんて、サトシすごいことなんじゃない?」
タケシ「そうだぞ、滅多にできない体験のはずだ」
サトシ「ああ、すっごく熱いバトルだった」
ピカチュウ「ピカ!」
ヒカリとタケシの言葉にサトシは肯定しピカチュウもまた元気に頷いた。
サトシは拳を握りしめ、目を閉じて思い返していた。そして、しばらくして目を見開くと決意を秘めた目でタケシとヒカリを見た。
サトシ「タケシ、ヒカリ、俺、シンオウ地方での目標ができた!」
タケシとヒカリはサトシの次の言葉を待った。
サトシ「リーグ優勝だけじゃなくて、ハチマンさんにも勝つ。それが俺の目標だ!」
ピカチュウ「ピカピカチュウ!」
サトシは肩に乗るピカチュウと拳を突き上げて高らかに宣言した。