ではどぞ!!
あれからタツマキのあたりが弱くなった。染み付いた性格は完全には拭えないようでまだ若干のツン部分はあるが.......大元は人を信用しない部分からあたりが強くなっていたのだ。原因は知らないけれどな。現に俺以外の相手にはいつも通りだし
「退院出来て良かった.......」
そうタツマキに言われた時は本当に驚いた。性格変わってないなと言ってみたものの、ツンの部分が強くなっていた事に驚きを隠せなかったことはいい思い出だ.......2回目の神の干渉で前世の記憶がほぼ完全に無くなった。残ったのは与えられた能力と武術だけ。それでもタツマキを思う気持ちは変わらない。
「何考えてるの、こんな時に。」
「ああ、ごめんごめん。感傷に浸ってたよ......」
「.....はぁ、しっかりしなさい、アイキは頭悪いんだからいくら考えても無駄だから」
「ははっ、ひでぇな」
そう笑い合いながら今日も怪人を倒す。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ピロロロロ.......ピロロロロ.....
電話が鳴った。どこからだ?
「ん?俺のじゃないぞ?タツマキのか?」
「ん?ああ、私ね。ちょっとまってて」
「ああ、分かった。俺、寝てるから何かあったら起こしてくれ。出来ることあったらなんでもするからな。」
どうせまたフブキか協会だろ多分な。
「ありがとね。」
.......ほんとにどうしたんだ?あたりが弱くなった所じゃないだろ.......プライドの塊のタツマキがお礼を言った?最近ずっとこんな調子なんだけど何か悪い食べ物でも食ったのか?て言うか、心無しかツンデレのデレ部分が強くなった気が......
あ、タツマキが戻ってきた。
「アイキ、怪人じゃ無いらしいけど招集.......ってもう寝たの?はぁ.......ほら、起きなさい。招集かかったから行くわよ?」
咄嗟に寝たふりしてしまったぁぁぁあ........どうしよ.......薄目開けてもバレないかな?バレないよね!
「起きなさい、起きなさいよ、このバカ」
え?何この可愛い超生物.......
アイキは堪らず、いきなり体を起こしてタツマキを抱きしめる。あ、やっちまった...と思った時にはもう遅かった。
「なっ///何やってるの?!!起きてたの?!」
「いやぁ.......起こしに来るタツマキ可愛くて.......起きるタイミング失った。」
きっと俺は赤面してるだろう.......でも抱きしめているタツマキには俺の表情は見えない。
「ば、バッカじゃないの?!」
「いやぁ.......ごめんね?後、暫くこのままで」
「.......なんでよ....」
お?俺の顔の隣にあるタツマキの耳は真っ赤ですねぇ.......多分俺も真っ赤だろうけど
「んー?タツマキ成分補充中だから」
「なっ///あんたって.......分かったわ....少しの間だけね?それ過ぎたら殴るから」
最後に照れ隠しが入るのはタツマキクオリティ.......でもここまで気を許してくれるようになったのは結構前進したと思う。前までは手を繋ぐのだって照れ隠しでまともに繋げなかったから。って言うかタツマキの当たり弱いのって俺か、フブキに対してだけなんだよなぁ....周りに対しては相変わらず.......これがツンデレか.......と何度思ったことか.......でも可愛いんだよなぁ.......
「なぁ、タツマキ、招集ってなん.......はぁ....寝てるのか」
すぅ...すぅと気持ちよさそうに寝ているタツマキに毎回恒例のほっぺぷにぷにを始める。
招集って協会行けばいいのか?でもなぁ、怪人じゃないならそんなに急がなくていいか。でももうそろそろ行かなきゃな.......
「すぅ.......すぅ......」
でもタツマキ寝始めちゃったんだよな......仕方ないか、背中に背負っていこう。
「よっこいしょ.......」
今、オヤジだって言ったやつ前にでろ。俺はまだ17歳だ!
まぁ、おんぶすると当然、何とは言わないが背中に当たる訳で......
「タツマキも成長してたんだな.......体格変わってなかったからてっきり.......何がとは言わんが」
おっと、そんなこと考えてる場合じゃないな。連絡来てから20分も経ってる.......これは急がないとな.....
そう考えると同時に青い光が背負っているタツマキごと包み込む。次第に体が浮いてきて、足が地面から離れる。
「はぁ.......俺の超能力、汎用性と威力は申し分ないんだけどなぁ.....」
発動が遅い.......発動してからはスムーズなんだけど.....
っとさずがに徒歩より早いなこっちの方が。もうA市に入った.......ヒーロー協会ってあのバカ高い建物か.....そう言えば初めてか?俺が中入るの.......俺がヒーローになったのもタツマキが勝手に推薦したからだし....命令なんか、携帯に来るから行く機会がなかった。
「ほら、タツマキ、着いたぞ」
ペチペチと横に覗いているタツマキのほっぺを優しく叩く。っていうか、周りが凄いこっちを見てくるんだが?
「うぅーん.....何?アイキ?ここは.......ってヒーロー協会?!」
「おう、そうだぞ。気持ちよさそうに寝てたな、お姫様よ。」
そう言うと見る見るうちにタツマキの顔が耳までトマトのように真っ赤になった。そして......
「.......なんで起こさなかったの?」
「可愛かったから。」
「そう.......全部アイキの都合でこんなことになっているのね........殺す.......」
温厚で当たりが弱くなったとはいえ流石に恥ずかしかったようだ.......って冷静に分析してる場合じゃねぇ!!!
「と、とりあえず落ち着こう?」
「何言ってるの?私は冷静だわ。」
アカーン.......これダメなやつやん........とりあえず宥めるか......
「おーい、タツマキ?取り敢えずここではやめにしないか?」
「問答無用!!!」
聞く耳持たねぇ.......なら.....
「よし、分かったなら来い。」
「言われなくても行くわよ!!!」
まずタツマキが周囲の色々なものを浮かす。主に他のヒーローが使う得物だ。
「おいおい.......」
そのタツマキが浮かしたものが次々にこちらへ飛んでくる。既に移動の時に超能力を使ってたのもあって発動遅延の弱点は無くなっていた。だから取り敢えず全て超能力で押さえつけようとした。だが、出来なかった。前より明らかに出力が上がっている。
マジかよ、あれ本気じゃなかったんかい.......そりゃ無理だわ.....
こちらに向かって来るものは減速しただけで全然止まるに至っていなかった。姿勢を低くし何とか全てを避けきる。
「おーい、協会壊しちゃダメだろ?後、その武器返しとけよ?」
そう、アイキの背後には着弾したヒーロー達の得物が大きな瓦礫の山を作っていた。その瓦礫は全てタツマキが浮かせ、全て俺の周囲を囲むように配置して.....
あー.......あれは避けれないな......けどな、次の手は考えてある。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これはアイキの為だ。確かに恥ずかしくて咄嗟に罵倒するぐらいだったけれど、アイキがみんなに認められない方が嫌だから.......アイキは協会に1回も顔を出していない。しかも、テストさえ受けてない。私の推薦だからだ。確かにアイキは実力でここまで上がってきた。のし上がってきた。だが、それは親しいからわかる事だ。他人から見たら違う風に写ってるだろう。戦慄のタツマキが推薦したからここまでの速さで順位を上げれたのだろう...と。インチキだと。でも私は努力しているアイキを見ていた。アイキがそんなことを言われるなんて私は耐えられない。口を割いても他人には言えないが.......
四方八方に四散した瓦礫は一瞬のうちにひとつに集まっていく。
私の最大出力で瓦礫の速度を早くした.......いざと言う時は寸止めできる自信もある。って言うかアイキならこれぐらい余裕でなんとかするでしょ
そう思いながらその力を振るった。
ドガァァァァァン!!!!
でもいざやって見ると寸止めは上手くいかなかった。
え?嘘でしょ?なんで止まらなかったのよ.......嘘だ....嘘だ嘘だ.......アイキ、何で抵抗しなかったの?!
「アイ.......キ?」
なんで棒立ちのままだったの...........ってちょっと待って?索敵に反応が.....もしかして
「ハイハイ、呼んだか?」
後ろから声がした。その瞬間頭に手を乗っけられる感覚がしてからすぐにひと塊になった岩が粉砕.......いや、砂になった
「あれ、俺以外の人にやるなよ?もしかしたら死ぬかもだからな。俺は新しい技試せてよかったけど.......ってありゃりゃ.......威力ミスったか?小石にするつもりが砂になってら........」
「はぁ.......やっぱりね、だと思ったわ。で?新しい技って言うのは?」
「ん?ああ、俺、武道かじってる記憶があってな?まぁ、それやって見ただけだ。遅効撃って言うんだけど.......まぁ、効果は遠くにある物に程受ける衝撃が遅延する代わりに威力がバカでかくなるって言う.......さっきだってデコピンだぞ」
デコピンで岩が砂になるほどの威力なんて.......ほんとにアイキってぶっ壊れね.....
幸い協会本部は強固な作りになっていてあまり損傷はないみたいだ.......ドアは粉砕してるし壁はあって無い様なものになったけど......アイキのせいで
タツマキがそう考えてる間に周りは騒然となっていた。
「おい、あれ見ろよ、戦慄のタツマキだぞ?」「ってことは戦慄を背負ってたのが噂の彼氏か?」「あ、あの人名簿で見た事あるぞ?!S級3位の破壊のアイキだ!」「あのワガママな戦慄に彼氏がいるってホントだったんだ.....」
「あんた達、うるさいわよ、黙ることも出来ないの?本当にバ.......」
俺は頭にチョップを入れる。
「やめとけよー?照れ隠しも程々にな?」
「...はぁ.......分かったわよ.......」
周囲のみんなが思った。こんなになんで素直なんだ...と。そしてこうも思った。噂って本当だったんだ.......と。ここに居るヒーロー達の気持ちがひとつになった瞬間である。
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「で?呼ばれたってどこ行けばいいんだ?これ......」
「はぁ....分からないでここまで来たの?まぁ、いいわ、着いてきて。」
そう言いながら俺の背中から超能力を使って中に浮かび上がる。ついて行った先には扉が見える。
「なぁ?タツマキ、ここなのか?」
「そうよ」
短く答えたタツマキは勢い良くドアを開ける
「来てあげたわよ。早く話し進めなさい」
.......チョップ....
「あんた、何すんの?」
「タツマキ.......こっちは遅れてきてるんだから.......」
そう言うと不満そうにこっちを見てくる。可愛いよ?!可愛いんだけどね?!そんな顔してもダメなもんはダメだ!!!......
「遅れましたぁ、話進めてください.......所で俺の席は?.....」
「ああ、君はS級3位のアイキ君だね?」
奥の方になんか名簿でも見た事がないオヤジが居るんだが.....
「えっと?あんたは?」
「ああ、私はヒーローの派遣などの仕事をしてるものだ。君は1回も来てないから席を用意して無かったんだ。すまない」
「いや、いいよ。ここに来たのもタツマキの面倒見るためが大きいし。あ、後席は用意しなくていいわ、別にみんなと仲良しごっこしに来たわけじゃない。」
そう言ってアイキはタツマキに視線を戻し、質問をした。
「タツマキの席ってどこだ?」
そう聞くとタツマキは奥の方の席を指さす。その席にアイキは近づき、少しの躊躇もなく座る。それから目線をタツマキに向け、自分の太ももをポンポンと叩きこっちにおいでと言うように仕草をしだす。
「はぁ.......」
タツマキはため息着くだけで顔を赤くしながらアイキの上に座った。
それを見ていた周囲のS級達は色々な反応を見せた。そのまま静観する者、タツマキの正気を疑う者。
「ねぇ、タツマキちゃん?もしかして具合でも.......」
あれ?あのマッチョで黒い奴って.......あ、コシヒカリとか言う...........
「はぁ?私が体調崩してるわけないでしょ?あんた、いっぺん死んできなさい。後、あんた黒くてキモイから明日から来なくていいから。」
あれ?他の人には変わらない対応じゃなかったっけ?なんか俺とフブキ以外へのあたりが強くなってないか?
「あ、あれ?なんかあたり強くなってる......」
ほら、落ち込んでるじゃん.......なんだっけ?まっくろくろすけ?そうだそうだ、コシヒカリだった!!!まぁ、ひとつ君に伝えたいことがある。
「コシヒカリ、不憫だな?」
そう言い放ってやった。そしたらなんて言われたと思う?
「.......彼氏の方も毒舌.......後、俺はクロビカリだ.....」
あ、そうだったの?すまんすまん。あと、俺は毒舌じゃ無い。失敬な、もしそう感じるならそれはお前の脳が腐ってる。(毒舌)
「お、おっほん!!!そろそろ話、進めてもいいか?」
おっと、早く進めるために黙ろう。
「あんたもちょっと黙っ....あだっ」
はぁ...タツマキは静かにすることも出来ないのか.......まぁ、そこがまた可愛いんだけどね。
「何すんのよ!!!アイキ!あんたのチョップ、結構痛いんだからね?」
「うん、知ってる」
「このッ........」
「ハイハイ、タツマキそれは後で、ほら、あの白髪のおじいさん困ってるでしょ?」
うん?毒舌だって?俺はただ事実言っただけだぞ?ってあれ?あの白髪おじちゃん.......
「ねぇ、そこのおじいちゃん、隙が見当たらないんだけど.......もしかして凄く強かったりする?」
「はぁ.......あんた、ほんとに何も知らないのね。あれはバングよ。順位は.......忘れたわ」
「おい、」
お前も人のこと言えんやろがい
「.......ほう?なるべく気付かれないように隠していたんじゃがのう?まさか気づかれるとは.......」
「そりゃな?俺、武術齧ってるし」
記憶でだけどな?いやいや、嘘はついていないさ.......半分しか......
「ほっほう.......道理で.......」
少し微笑みながら言ってくる。
ん?なんかおもむろに立ちだしたんだが?何?絡んだら行けないやつに絡んじゃった?!帰るの?!ちょい待て!俺はそんなつもりじゃ.......
「.......流水岩砕拳、知ってる?」ビシッ
構えをとるだけかよ.......ビックリさせんな
「あー.......知らん。すまんすまん」
「そうか.......良かったら今度、うちの道場来ないか?」
あ、落ち込んでる......意外とお茶目?なんか仲良くできそうだな!多分!
「ああ!是非行かせて「いい加減、私の話を聞いてもらおう!!!」もら.......う」
あ、また脱線してた.......
「はぁ.......はダメね、アイキは」
「おい、一番最初に脱線したのは誰だ。」
「うっ.......」
「はぁ.......よし話すぞ?今回、戦慄のタツマキと破壊のアイキ、両名はこのときを持って正式にコンビを組んでもらう。」
.......ん?今なんて言った?このオヤジ。いや、不満じゃないよ?寧ろ嬉しいけど.......なんでいきなり?
「理由は、アイキ君に問題じ.......もとい戦慄のタツマキのコントロール役を頼みたい。.........という建前だ」
「あなた!今なんて言っ.......むぐっ」
俺はこれ以上話を脱線させないために俺はタツマキの口を手で塞いだ
ちょっ!俺の手で塞がってるのに喋ろうとするな!くすぐったいだろ!
「ああ、続けるぞ。その理由で納得しかけたんだが、建前って?」
「だんだん言葉使いが乱暴になってきたな?..まぁいい、本当の理由はな、タツマキに言われたのだよ。コンビにしないとこの教会どうなっても知らないから...と」
おい、どこの魔女だ。お前は。
「.......何やってるの?タツマキ。」
「ぷはッ.......だって、コンビになったら一緒に居れる時間増えるかなと.......」
え?タツマキがしおらしく.......可愛いんだけどな?!いや、可愛い!けど.....
「.......タツマキ、熱あったりしないか?」
「失敬ね!私だってアイキの....か、彼女なんだからそれくらい考えるわよ......」
「どもるくらいなら彼女って言うなよ.......」
「う、うるさいわね!もうアイキなんて知ら「でも、ありがとな?俺も嬉しい!」....ッ....//」
やべぇ.......しおらしいタツマキ超可愛い.......あわよくばずっと...........いや、たまにでいいや、ずっとだったらそれが普通になるからな。新鮮味が薄れる。
「...はぁ.......話は以上だ。質問はないか?」
おお、あの流れで話を進めるのか.......結構肝座ってんな、あのオヤジ...ってか今なんて言った?!
「以上って.......これだけの為にS級呼んだのか?!全員来てないけど.....」
「あのな、お前らが来るまでにほかの話は終わったわ!!!知りたいなら他のS級に聞け!!!俺は帰って頭痛薬飲んでブラックコーヒー飲んで寝る!!じゃぁ解散!!」
そう言うとすごい速度で部屋の外に出てった。
てか、何でコーヒー?解せぬ........
「さて.......タツマキ、帰るか。.......ホテル行く?」
「い、行かないわよ!!!////」
この後、顔にモミジを付けた男が宙に浮きながら移動するのが発見されましたとさ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
時期は1日前に戻る。
「邪魔するわよ」
「タツマキさん?!」「なっ.......ここは一般職員立ち入り禁止なんですが.......」
「知らないわよそんなの。それで?ここはお茶も出ないの?」
「お、おい!!!お茶を用意しろ!!!」
「は、はい!」
一気に会議室が慌ただしくなった。それはブラストが姿を見せない今、実質的な協会の最終兵器だからだ。嫌でも上から目線な態度を取ればこの協会など一瞬で木っ端微塵だ。
「要らない、すぐに出てくから」
誰もが思った。なら何でお茶のことを話に出したんだ...と
「じゃぁ何しにここへ?」
「ん?簡単なことよ、アイキをあたしのコンビにしなさい。」
「コンビとは一体?」
何せ前例のない事だ。組を作ってる者たちは居ても協会公認で一緒に動く義務のある制度は今まで無かった。
「は?あんたバカ?簡単でしょ?ただ単に怪人が出たら一緒に行動して撃破。これだけよ?」
「.......それは直ぐには結論が出せない.......」
「明日、S級の会議があるみたいね?そこの場でいいわ、結果聞かせなさい。」
「それはいくらなんでもはや「やりなさい」.......分かった...」
シッチはタツマキの圧に負けて承諾してしまった。しかも追い打ちがかかる。
「言っとくけど、もし承諾しなかったら、この協会明日にはどうなってるか楽しみにしてなさい。」
そう言いながら帰っていくタツマキの背中をシッチはただ見てる事しか出来なかった。
「あ、あともうひとつ。アイキ、私より強いわよ?今はS級3位なんてなってるけどね?」
そう微笑を残しながら立ち去っていった。残された幹部たちは次の瞬間には荒れていた。
「あのタツマキよりも強い?!超能力者に勝てるもんなのか?!」「いや、待て?タツマキが押すほどだ。彼も超能力者なのかもしれない!」「かの兄弟以外まともに使えるやつなんて居なかっただろう!!!」「しかし!!!」
「だまれぇ!!!!」
シッチの声が響き渡り周囲の声が一瞬で来てさった。
「協会の危機だ.......最優先で結果を決めよう。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「なぁ、タツマキ。コンビなんて制度、協会にあったっけ?」
「え?無いわよ?」
は?どゆことだ?
「今回は私が直談判したのよ。コンビ1号よ。喜びなさい」
「裏ルートか.......ズリーな」
「あんたね.......誰のお陰でヒーローになれてると思ってるの?」
ん?なんでって......
「タツマキのお陰で。半強制的.......いや、強制的に」
「う、うるさいわね!アイキの天才的な戦闘能力を認めてコンビに無理やりなったのよ?」
「それは素直に嬉しい!!!けどなぁ脅すのは良くないなぁ.......もしもするなら協会の一部壊すとかまでしなきゃ」
ことごとく返されていくタツマキ.......反応がいちいち可愛いからいじりたくなるんだよなぁ......
「そ、そこまでしないわよ、バカ」
「ハイハイ、んで?ホテル行く?」
「なッ.....///だから行かないって何回言ったらわかるのよ!!!」
「ん?俺はただ今日は家まで戻るのめんどくさいからだからホテルで止まらないかって言ったんだが?何考えてたのかなぁ?」
「.......」
「無言やめて?怖いから!ごめんって!!ほんとに!!!この通り!!!」
「そう言う事なら.......いい..わよ?」
こいつ..いつもツンツンしてるのにどこで上目遣いなんか覚えるんだ?
「お、おう...そうか。じ、じゃぁ行くか。」
「ええ、あ、着替え持って来てない......」
「そりゃそうか.......まぁ、浴衣とかあるだろ。あんま気にしてたら楽しめなくなるぞ?」
「それもそうね」
大雑把すぎるか?まぁ、いいか.......
今回もちょっと長くなっちゃった.......
最後まで見てくれてありがとう!!!ではまた今度......