諏訪の兄は狙撃手   作:塩田貝

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諏訪隊①

 

ーボーダー本部基地ラウンジー

 

 

 

「お、やっと来たか兄貴」

 

 

諏訪がそう言うと、颯太郎は悪い悪いと言いながら席に着いた。

 

 

「玉狛に挨拶に行ってたんだ」

 

「玉狛って次の対戦相手じゃーん」

 

「あの白いチビとメガネがいるとこか」

 

「諏訪さん達昨日の試合見てないんですか!?スナイパーの子がやばいんですよ!」

 

 

日佐人が驚きながらそう言うと、颯太郎が日佐人に尋ねた。

 

 

「一試合で8点取ったのは佐鳥から聞いたが、スナイパーがどうかしたのか?」

 

「見たほうがわかりやすいと思うんでこれ見てください!」

 

 

日佐人はそう言いながらスマホを取り出すと、試合映像を見せた。

 

 

「なんだこりゃ大砲じゃねーか!」

 

「白い子もやっぱり動きがいいですね」

 

「スナイパーのおちびちゃんは木崎の弟子らしいな」

 

 

颯太郎がそう言うと、諏訪が顔をしかめながら話した。

 

 

「緑川に8ー2のアタッカーと筋肉ゴリラの弟子の大砲と風間と引き分けたメガネか...どうすっかなー」

 

「この時はメガネくんはいなかったみたいだけど、やっぱり空閑くん中心で来ますかね?」

 

「大砲を連射なんかされたらたまったもんじゃないですね」

 

 

颯太郎は、そうだな、と言いながら声をかける。

 

 

「もし玉狛がそう言う展開に持ち込むなら、俺らは荒船と共闘しないとかもな」

 

「そうですね。今回は荒船くんもいるから俺らはなかなか厳しそうだ。」

 

「でも玉狛は大砲を温存するんじゃねーか?」

 

「どうしてそう思うんだ?」

 

 

颯太郎がそう返すと、諏訪はだってよーと続けた。

 

 

「大砲って一発撃つと敵に場所がバレバレになるだろ?スナイパーが4人も敵にいんのにそんなまねしねーだろ。」

 

「諏訪さんがこんなにまともなこと言うなんて珍しい。」

 

「おいこら堤どういうことだ!」

 

「いいぞーいけいけー」

 

「おサノ先輩煽っちゃダメですよ」

 

「まあ確かに珍しいかもだが、その意見は合ってると思うぞ。大砲はここぞって場面にとっておくはずだ。」

 

「今は玉狛のエースと荒船隊をどうするかですね」

 

「玉狛のメガネも忘れんなよ」

 

 

颯太郎がそう言うと、日佐人が疑問を呈した。

 

 

「メガネくんはそこまで警戒しなくてもいいんじゃないですか?トリオン量も多いとは言えませんし、他の2人と違って何か強みもあるわけでもないですし」

 

「確かにそうだが、メガネくんは決して甘く見ていい相手じゃないと思うぞ」

 

「どういうことだよ」

 

「メガネくんが活きるのは戦略面ってことさ。あんな個性強い2人を率いてるんだ、前回みたいに簡単な作戦ではないだろうな。例えば、相手の勝ち筋を限定する、とかな」

 

「勝ち筋を限定する...?」

 

 

日佐人が頭を悩ませていると、颯太郎が助け舟を出す。

 

 

「例えば、玉狛が市街地Cを選んできたとする。そうなると、うちと荒船隊はどう動くと思う?」

 

「市街地Cなんで、まずは全力で上を取りに行きます。俺らには颯太郎さんがいるから尚更。」

 

 

市街地Cは坂道と高低差のある住宅地で、スナイパーが高い位置を取ると有利なマップである。

 

 

「そうだな。しかし、玉狛からしたら俺らの動きが読めるってことだ。」

 

「あ...!そういうことか!」

 

「そういうことだ。玉狛に挨拶に行った時見えたんだが、俺らの個々のデータやランク戦のステージの書類で机が埋まってた。あの感じは相当作戦を練ってくるぞ。」

 

 

颯太郎が玉狛を訪れたのは挨拶が主な目的だったが、敵情視察も兼ねていた。

 

 

「わざと見せてきたってのも考えたが、初めてのランク戦だからそこまで気は回らないだろ。」

 

 

颯太郎がそう言うと、諏訪は笑顔を引きつらせながら言った。

 

 

「兄貴は仕事がはえーな...。敵じゃなくてほんと良かったぜ」

 

「勝負するからにはやっぱり勝たないとな。情報戦も大事だってことだ。」

 

「まあ、この話の続きは作戦室に戻ってからだな。」

 

「そうですね」

 

 

堤が諏訪の意見に同意すると、諏訪がもう一度声をかける。

 

 

 

 

「次勝ったら上位入りだ。やるぞ!」

 

「「「おー!」」」

 

 

 

 

 

ラウンジで大きな声を出してしまった4人を見て、颯太郎はめちゃくちゃ焦った。




更新遅れてしまいました。すいません。
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