あしたのSchool Days (あしたのジョー×School Days)   作:ラバダブ

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あしたのジョーとSchool Days のクロスオーバーとなります。

アルカディアの方で投稿していましたが、そちらは削除してこちらで心機一転投稿したいと思います。

稚拙で至らない文となりますが宜しくお願いします。


1章 ミッドナイトウォーク

平日の憂鬱な月曜日の朝、私は時間通りに鳴る目覚ましの騒々しい不愉快な音で目を覚ます。

 

 欠伸を1つ、2つし部屋に光を差し込ませるためにカーテンを引く。

 

 太陽の光が眼に強く刺さるが、それでも眠気は消えない。

 

 風呂場でシャワー浴びて漸く眠気も消え、眼もパッチリと開き頭もハッキリし始める。

 

 榊学園に入学して早1ヵ月、着慣れた制服に袖を通し、学校に行く準備を始めた。

 

 鞄には今日必要な教科書、プリント、後は電車の中で暇を潰す為の小説。

 

 学校に行く準備が終わり、ダイニングに行くとテーブルにはジャムが塗られてある食パンに紙パックのオレンジジュースとコップが私の分だけと、他には私と心の分のお弁当箱が2つと、お母さんの字で書かれた1通の手紙が有る

 

 どうしたんだろうと思い手紙を読むと、今日は朝早くから用が有り、帰りは7時に過ぎになり、心は出かけるときは家の戸締りをちゃんとするようにと書かれている。

 

 そういえば、心は今日は学校が休みだと昨日の夜に話していた

  

 だから、今日は何時もより長く寝ているんだ。

 

 このままだと心は昼まで寝ているかもしれない。

 

 私は、呆れながらため息を吐き、少しだけ怠慢な生活を送れる心が羨ましいと思っていた。

 

 気を取り直し、椅子に座りパンを手に取って食べながら、今日の予定を考えていた。

 

 放課後に委員会の話し合い。終った後は今読んでいる小説が読み終わりそうだったのを思い出し、新しく本を買おう。

 

 オレンジジュースをコップに注ぎ、飲み干す。

 

 鞄にお弁当箱を入れ、腕時計を巻き、玄関で靴を履いて、「行ってきます」誰も返してくれない返事に私は少しの寂しさを感じ、またため息を吐き家を出た。

 家から榊野学園までは電車で通っている。

 

 電車に乗り始めにするのが小説を読むのを日課にしている。

 

 今読んでいるのは不良の男子生徒に恋をする身分の高い女性という恋愛小説。

 

 何10年か前に話題になり映画まで作られている。

 

 けど、今の時代は愛している人が病気になってしまい、最後は愛している人は死んでしまうという内容が読まれベストセラーにまでなっているのに対して、この手の本は今の時代向けでは無いんだろう、ベストセラーになったと聴いたことがない

 

 でも、2つの内容の共通項は1人の男性、女性を一生愛し続けている。

 

 それが一体どういう気持ちなのか、現実にそういう人は現れるんだろうか?

 

 本当に幸せになれるのだろうか?

 

 これはフィクションの話で、そこまでは教えてくれない。

 

 最後の1ページを読みを終ってもその答えはでない。

 

 この答えは自分で体験するしかないんだろう。

 

 私にだって気になる男性(人)はいる。

 

 何時も同じ電車に乗る隣のクラスの男子生徒。

 

 私の事を入学時からチラチラ見てくる。

 

 どうしてなんだろう?

 

 訊いてみればいいのに、男性に苦手意識を持っている私は何時も話しかけれない。

 

 意気地の無い自分を気にしつつ学校に1番近い駅で降り、学校に向かう。

 

 1年4組の教室に入り、自分の席に座る。

 

 それからは普通に授業を受け、放課後の委員会が終わると空は薄っすらと暗くなり始めていた。

 

 街の書店に行き、面白そうな本を物色し始めた。

 

 1時間ほど探してみたけど目ぼしい本は無く、少しだけがっかりして書店を出た。

 

 私は何を読みたいんだろう?

 

 胸の中がスッキリしないうちに、横断歩道の信号が青に変わると同時に渡りぼんやりと考え事をして歩いている内に、気づいたときは人気の無い工場の前を歩いていた。

 

 しっかりしなきゃと、自分に言い引き返そうとした時。

 

 後ろから何かが伸びてきて、口を覆う。

 

 パニックになる前に耳元に荒い息で囁かれる。

 

 「さ、騒ぐな。騒いだら殺す」

 

 男の人の低い、震えた声。

 

 男の人は誰も居ない工場の奥に私を引きずり込み、押し倒した。

 

「だ、大丈夫。騒が無ければや、優しくするから」

 

 神様、私は何か悪いことをしましたか?

 

 したなら謝ります。だから助けてください。

 

 身体が震える。

 

 これから何をされるのか考えただけで手が、足が、頭が。

 

「ふ、震えちゃって、かわいい」

 

 口を覆っていた手はズボンの方にいっている。

 

 「た、助けて……」

 

 搾り出した声は誰も聞き取れないほどの小鳥のように小さな声。

 

 勿論、この人にも。

 

 誰か助けて!

 

 もう1度強く声に出さず叫んだその時、微かな音色が耳に入ってきた。

 

 何の音色だろう?

 

 壁に反響してよく分からないけれど、口笛のようだった。

 

月明かりが淡く窓から照らし、口笛を吹いていた人物が表れると若い男声がそこにいた。

 

ピタッと音色が止んだ。

 

 「だ、誰だ!」

 

 予想外の自体だったんだろう、男の人が慌てて後ろを振り向く。

 

 「へへぇ、お楽しみ中悪いね兄さん。遠くから兄さんがその娘を無理やりこの中に入っていくのが見えて気になってね」

 

 別の男の人がおどけた口調で言う。

 

 「俺は今日は気分が良いんだ。早く帰んな。じゃねーと痛い思いするぜ。ヤるってんなら容赦しねぇぜ」

 

 続けて言放った言葉はドスの効いた、敵意を向けて言い放つ。 

 

 襲った男の人は息が更に荒く、直立不動で動けずにいた。

 

 「どーした? ヤンのかヤンねーのか!! ハッキリしやがれ!!」

 

 何もしない男の人に苛々したのか、今度は身体が震えるほどの怒鳴り声を出すと、男の人は風のように逃げ去った。

 

 あまりにも二転三転する状況に着いていけず、呆然として、心臓は激しく鼓動している。

 

男声は舌打ちしてから私に一瞥して

 

 「へへ情けねぇ奴だな。ほらよ掴まりな」

 

 男声はぶっきらぼうな声をだすのと同時に、眼の間に手を差し出してきた。

この手を取るかどうか。どうするべきか悩んでいると強引に私の手を掴み引き起こした。

 

 助けてくれた人は、オレンジ色のハンチング帽子に赤いトレーナーの上に白っぽいコート。

 

 整った細い顔にはアチコチに傷が有り、生々しく痛々かった。

 

 けど、1番印象的だったのは今までの人生の中で見たことも無いくらいの明るい、清々しくも無邪気な笑顔をして、また口笛を吹き始めた。

 

 この時から私は彼の寂しくも、虚しい口笛が好きになっていた。

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