【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」   作:塊ロック

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言ってねぇ!!

あ、MVPと言うかアレですね。
戦闘終了したときのリザルトで映ったら的な。


SIDE EPISODE 「次の戦闘でMVP取ったらドクター好きにして良いってよ!!」

「そらよ!」

「む……」

 

エンカクがシルバーアッシュの背後に切り込む。

その先には、ステルスのアーツを使う術者がいた。

 

「借りが出来たな」

「返すまでくたばんなよ?」

「それは、こちらの台詞だ!」

『第二陣だ!備えろ!』

「アンタなんかに負けない!!」

『マッターホルン!』

「了解!」

「ドクター!そっちに……」

 

ズドン!!

 

『あと2体まで対処できる!構うな!』

「「了解!」」

『ミッドナイト!』

「お任せあれ!エンチャント!!」

 

最後に残った重装兵を、ミッドナイトがアーツ属性の斬撃で仕留めた。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「よう、生きてたかご当主さんよ」

「フ、貴様もな。居なくなられては寝覚めも悪い」

 

お互いに憎まれ口を叩いているが、何だかんだ……何故かハイタッチしてる……仲良くない君たち。

 

「負傷者はこちらへ!ドクターも交戦しましたよね?大丈夫でしたか!?」

 

アンセルがバタバタと走り回っている。

 

「俺は大丈夫だ。ヴィグナと……スペクターを頼む」

「はい!」

 

……ヴィグナは、まぁ何というか。

いつにも増して張り切っていたのでそれが空回りしていた。

そして、スペクター。

 

いつの間にか出撃し俺が察知するより先に敵の奇襲部隊を一人で抑えていた。

あと少し気付くのが遅れていたら……。

 

「ジョージ」

「エンカクか……怪我は?」

「大丈夫だ。スペクターの様子を見て来い」

「いや……」

「気になるんだろ。行ってこい。撤収はほぼ終わりだ」

「だが……」

「ドクター、見苦しいですよ。行ってきたら良いじゃないですか」

「ミッドナイト」

「まだ言うって言うのでしたら、MVP特権使いますよ」

「……分かった。行ってくる」

 

 

 

「待てこらミッドナイト。今日のMVPは俺だぞ」

「何を言う。今日最も敵を屠ったのはこの私だ」

「シルバーアッシュ様……私の後ろでちびちび撃ってただけじゃないですか」

 

 

 

――――――――――

 

 

 

スペクターの病室の戸をノックする。

 

『どうぞ』

「失礼する」

 

いつもの修道服とは違う、寝間着に近い格好でスペクターがベッドに座っていた。

 

「あら、Dr.ジョージ。御機嫌よう」

「……思ったより、元気そうだな」

「はい」

 

椅子を持ってきて、彼女の前に座る。

 

「今日は……申し訳ない」

「なぜ、謝るのでしょうか」

「気付くのが遅れてしまった。スペクターに負担を掛けてしまった」

 

頭を下げる。

今彼女がどんな顔をしているのかは伺い知れない。

 

「どうぞ、顔を上げてください」

「スペクター……」

「今回の件……少し、自業自得な箇所もございまして」

「え……?」

「お恥ずかしながら、私事で動いていました」

「え、え?」

 

いつも笑いながら敵を刻んでるのに?

 

「ここに気付いたのは私だけでしたので……止めきれたら、Dr.ジョージは褒めてくださるかしら、と」

「はぁぁぁぁぁぁ…………」

 

盛大にため息を吐いた。

俺はそのままスペクターの頭を乱暴に撫でるのだった。

 

「きゃっ……」

「……ありがとう。助かったよ」

「フフフ……お役に立てたようで、何よりです。今度デートでもして頂けたら水に流すとします」

「えっ」

 

 

スペクターとデートの予定が決まりました。

 

 

 


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