【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」   作:塊ロック

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SIDE EPISODE 久々のお茶会

「ドクター、いい加減逃げるの辞めたらどうです?」

 

ある日。

唐突にミッドナイトにそんなことを言われた。

 

俺は手を止めた。

 

「逃げてる?俺が?」

「誰がどう見たってそうでしょうよ」

「……懐かしいな。最初はオペレーター達と交流するだけだったのが目的だったのに」

「ええ、本当に」

 

紅茶を注ぐのを再開する。

以前セイロンと話した時に良い葉を教えてもらったから今回は自信作だ。

今度また彼女にオススメの店を教えてもらう事になった。

……シュヴァルツの顔が怖かったけど。

 

「正直、これ以上先延ばしにしてると本当に血を見ますよ」

「……俺なんかにそんなね」

「ドクターはもう少し自己評価を上げても良いんじゃないですか?」

 

自己評価、ねぇ。

正直、俺は記憶を失っているせいでイマイチ自分の評価が高くないのは自覚している。

 

「……過去の俺についてはある程度把握してきているつもり、つもりだった」

 

綴られた日記に書かれていたのは、俺の記憶ではなく……ただ起こった事のみ。

 

「……エフイーターは?」

「ぶっ」

 

口を付けていた紅茶を吹いた。

 

「お前それ言う?」

「言ってもいいと、俺は思いましたけどね」

「あのなぁ」

「白黒つけませんと、この先絶対後悔します」

「それは分かってる。分かってるんだが……」

 

俺が、彼女たちの信頼に応えても良いのだろうか。

 

「元々、皆の信頼を勝ち取る為に始めたんでしょうが」

 

……確かに、その通りだ。

 

「そうだ、そうだった……そうだったな……」

 

俺たちが始めたこの行動。

これがその結果だった。

 

俺たちの行為を、無為にするか。

 

「出来ないだろうよ、盟友」

「シルバーアッシュ……」

 

唐突にシルバーアッシュが隣に座っていた。

いつの間に。

 

「お前はそういう人間だ。そういう人間になったのだ」

「……そっか。俺は、変わったんだな」

「変わったとも。変わりすぎて最早別人だ」

「エンカク……いや普通にドアから入って来いよ」

 

エンカクが何故か窓から入ってきた。

こいつら今日はなんでそうエキセントリックなんだよ。

 

「ようカランドの大将。邪魔するぜ」

「邪魔などではないさ。盟友にはお前も必要だろうからな」

「え、何お前らいつの間にそんな仲良くなったんだよ」

「皆さん、追加の焼き菓子出来ましたよ」

 

マッターホルンが特注サイズのエプロンを着て入ってきた。

その後ろをクーリエがカートを押して続く。

 

「なんだこりゃ。結局いつもの集まりじゃねーか」

 

全く変わらないメンツに苦笑する。

 

「そりゃそうですよ。だって貴方が落としたメンツですから」

「言い方ァ」

「実にその通りだろうよ」

「お前なぁ……」

「お前の人を引き付ける才能の結果だ」

「エンカクまでそんな事言いやがって」

 

くすぐったいにもほどがある。

 

「ドクター。俺たちが居ます……何とかしましょう」

 

……居心地が良い。

ここは、本当に。

 

「お前らとなら、何とかできそうだ」

 

そうだ、俺たちのやってきた事は……全部無駄じゃなかったんだ。

俺たちが進み続ける限り、道は……続く。

 

「行こうぜ、皆……!」

「ごきげんようジョージ。深淵より貴方のスペクターが参りました」

「おはよ、ジョージ。噂のエフイーターだ!」

「ドクター、いつまでサボってるのよ!あたしが手伝うからさっさと終わらせるわよ!」

「こん…………に、ち……は……ドクター」

「「「「「失礼しました」」」」」

「こんの裏切り者どもめえええええええええええええええええええええええええええ!!!!」

 

 

 





だからよ……止まるんじゃねぇぞ……。


ご愛読、ありがとうございました(続きます。
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