【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」 作:塊ロック
「……それは、」
「俺はあの時一人だけ後方にいた。ドクターの判断は正しい。でも」
ダン!とミッドナイトは乱暴にグラスをカウンターに置いた。
「俺は、アンタと戦いたかった!!」
「っ!」
「俺はドクターの為に命を懸けたかった!」
「ミッドナイト、聞いてくれ、俺は」
「分かってます、俺の実力が足りてなかった」
「そうじゃない!」
「何が違うって言うんですか!」
「逃走経路は必要だった」
「ぐっ……」
ミッドナイトが言葉を詰まらせる。
「ですが……」
「ミッドナイト、あの時待機できるメンバーは正直他に居なかったと言える」
シルバーアッシュ、エンカク、スペクター。
ぶっちゃけ一点に留まって待機するのに向いていない。
「お前は俺の知る中で最も忍耐のある男だ。だから選んだ」
この言葉に偽りは無い。
「……ドクター、俺は」
「ミッドナイト。確かに言葉が足りなかった。だが、あの時は時間が無かった」
……現に、犠牲者が出てしまった。
「……俺も、頭では分かってたんです。でも……どうしてですかね。あの時、何故かそれが納得いかなかったんです」
「ミッドナイト……」
「俺とドクターは……まぁ、その、なんていうか。俺は友人だと思ってます。だから」
ミッドナイトがもう一息酒を煽る。
「おい、流石に飲みすぎじゃ……」
「だから、俺は貴方の為に命を賭けたかった!!」
「えっ……」
「俺も一緒に戦いたかったんです……!」
「それは、」
これは、俺のせいなのか?
俺が……踏み込ませ過ぎた?
信頼関係の形成に失敗したのか?
「どうして、そんな……」
「どうしてって。友達じゃないですか」
「友人にそこまでする義理はあるのか……!?」
「俺は、貴方と関わっているうちに、多くの事を教えてもらいました。だから、俺は、俺だって貴方へ何かしたかった」
「……正直」
俺に、そこまでしてもらう価値はあったのだろうか。
今まで……日記に書かれた過去の俺も。
オペレーター達をただの戦力としか見ていなかった。
ミッドナイトに声を掛けたのだって、最初は記憶を失くした負い目からだった。
オペレーター達との信頼関係。
そのなもの一長一短で築けるものではない。
「俺は、自分の事を過小評価していたのだろうか」
「……そうですね。ぶっちゃけ今更感ありますけど」
「ぐっ」
「自分の事を過剰に低く見積もると、貴方を慕う人々全員の気持ちも踏みにじる事になりますよ」
「………………」
「これじゃどっちが諭されているのか分かりませんね」
「それも、そうだな……」
お互いに乾いた笑いが出た。
「じゃあまあ……」
「今回はこれで手打ちにしましょうか」
特に打ち合わせもなく立ち上がり……。
「「オラァぐっへぇあ!!?!?!?!?」」
渾身のストレートがお互いの顔がめり込んだ。
そのまま倒れ伏したのだった。
「ドクター、ここに居たのね。ちょっと話が……えっ、なにこれ!!!??」
後にやってきたヴィグナに発見されて回収されたのだった。
次回か次々回くらいに完結します。