【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」   作:塊ロック

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「ドクターも妙な運をしてますよね」
「妙?」
「ええ。厄介ごとからやってくる、絶妙な奴を」
「そこには私も含まれるのか?マッターホルン」
「ご自覚されているようで」
「カランドに戻ったら覚えておけよ」
「おお、怖い。ではこの私とドクターの合作であるミルクレープは要らないと」
「ぐっ……!」
「おいカランド貿易のパワーバランスが今崩れたぞ」


EPISODE3 スペクター②

「では、今回は我が盟友のために人心掌握術について講義を行う」

「あれ!?ミッドナイトは!?」

「医務室だ」

「そんなダメージでかかったのアイツ!?」

「代役を頼まれた。任せるが良い盟友よ」

「お、おう……」

 

シルバーアッシュがホワイトボードに文字を走らせていく。

 

「そもそも人心掌握術と言うのは『与えて、与えて、与える』事だ」

「与える……」

「ここで話す人心掌握と言うのは、『気者、キレイ、カッコいい、頭がいい、おもしろい話をする』といった()()()()()()ではなく、『安心感や帰属欲求を満たした受容感、大切にされている重要感、期待や覚醒』といった()()()()を与えることを意味する。それを念頭に置いて聞いてくれ」

「わ、分かった」

 

ページをめくる音がする。

ちらりと後ろを見ると見知らぬ誰かが居た。

 

(エッ、誰!?)

「シルバーアッシュ様が講習をするとの事で生徒の枠を用意させて頂いています」

 

心を読んだかの如くスッ……っとクーリエが補足した。

 

「え?クーリエ?」

「皆さんに奢るのにも、こういった苦労があるんです」

「いや、お前……上司売ってるやん……」

「許可は取ってます」

「シルバーアッシュェ……」

「騒がしいぞ。廊下に立ちたいか」

 

妙に似合ってるのがなんとも言えないのは黙っておこう。

 

「人は誰しも胸の内に『認められたい』という願望を持っている。『認める=与える』とすることによって人心掌握を進めるという事だ」

「なるほど……」

 

さすがはカランド貿易の長。

こういったことまでお手の物と言う訳か。

 

「人心掌握が人に与えるものを具体的に挙げておこう。『安心感』『受容感』『自己重要感』『貢献意欲』『覚醒の感覚』だ」

「覚醒の感覚って?」

「友よ、質問は挙手を頼む。より具体的に言えば『貴方は歓迎されるべき、私達の大切な仲間、一員だ』と気づかせるようなものだと思ってくれ」

「ふむ……」

 

スペクターがこのどれかに当てはまる……のだろうか。

講義はまだまだ続いていくが、俺の思考はそちらに走っていったのだった。

 

「例えば、『自分を見てくれている』と言う感覚を相手に与えるとどうなるか」

「……過剰なアピールに走らなくなる、とか?」

「その通りだ。それによってエネルギーをより建設的な方面へ移行できる」

「なるほど……」

「また、一員だ、歓迎されていると感じればそれだけ地に足が着いたように感じ、安ど感を覚え周囲に対して責任や献身が芽生える」

「仲間の為に頑張れるって言う気持ちとか、それなのかな」

「概ねその通りだ。『自分には価値がある』というメッセージを感じれば、人は充足感や満たされた気持ちになり、自然とその個性を発揮したいという願望や持ち前の創造性や強みを発揮するだろう」

「なるほどなぁ……」

「これは基本だが、理解する上での根幹だ。ゆめゆめ忘れぬ様にな」

「ありがとう、シルバーアッシュ。為になったよ」

「スペクターとの会談、上手くやるのだぞ」

「分かってるよ。本当に、ありがとう」

「フ、礼は結果で示してくれ」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「ハッ!?ドクター大変だ!窓に!窓に!」

「ミッドナイト?何もいないけど」

「あ、あれ、クロージャ……ドクターは?」

「ケルシーが泡吹いてたミッドナイトここに搬送したんだけど」

「何があったんだ俺……そうだ、ドクターは!?」

「なんか次はスペクター口説くらしいよ~」

「……大丈夫かなぁ」

「大丈夫じゃない?シルバーアッシュもついてたし」

「……あ!ドクターへの指導……」

「シルバーアッシュがやってたよ」

「……俺、お役御免かな」

「でも、ドクターが『ミッドナイトが居ないとやっぱり不安だ』って」

「!は、ハハ!しょうがないなぁ!」

(チョロいなぁ……)

 

 

 

 




スペクター編って言ってたのにスペクターが名前しか出てない不具合。
次回、スペクター編その3。
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