【完結】ドクター「オペレーターと仲良くなりたいけどどうすれば良い!?ミッドナイト!」 作:塊ロック
「そう?」
「先日新しくロドスに加入したマゼランさんからもすっかり気に入られたみたいですし」
「そうかなぁ」
「そうですよ。ドクターが今まで学んできたことをしっかり活かせてる証拠です」
「そう言われると悪い気はしないかな」
「次は誰にしますか?」
「今回は目星がついてるんだ」
「珍しい……」
「今回は、」
「ドクター!サボってないでしょうね!」
執務室でミッドナイトと談笑していると、赤毛の少女は入ってきた。
鋭く尖る角と耳……サルカズ族のヴィグナだ。
主に先鋒オペレーターとして切り込み隊長役を任せている。
「おはよう、ヴィグナ。仕事はしてるよ」
「本当かしら。最近ミッドナイトと良からぬことを企ててるって聞いてるわよ」
「人聞き悪いな……」
ミッドナイトがバツの悪そうな顔になる。
俺はただ信頼関係の構築の為に師事を仰いでいる訳であって。
これもドクターの仕事なのだ。
「う……悪かったわ」
「いやいや、そう言ってくれるだけでマシだよ。俺も、元ホストだからって結構色々言われるんだよね」
ミッドナイトは言動こそ軽んじられるが、ここの所一緒に行動していたおかげで、面倒見が良く真面目な性格をしていると認識を改めた。
前回とその前に俺の事を見捨てたのは置いといて。
「今日はどうしたんだヴィグナ」
「ああ、はいこれ。前回の」
「戦闘記録……わざわざ持って来てくれたのか」
「ドクター、ただでさえサボり魔って言われてるんだから。あたしが仕事持って行かないと何してるか分かったもんじゃないわ」
あんまりである。
そこへ、
「Dr.ジョージは本日これまでに患者のファイルの閲覧、過去のデータの整理、オペレーターへの訓練等をこなしています。予定外の作業を入れるのでしたらせめてそれを考慮するべきではなくて?」
……俺の傍に立っていた
待ってくれ。
いつから居たんだよキミ。
「す、スペクター……」
ヴィグナも今気付いた様でめちゃくちゃビビってる。
ミッドナイトに関しては無言で両腕を上げてシルエットをL字型にしていた。
何それ、何かとの交信?
「ま、まぁまぁスペクター。彼女も俺の事考えて行動してくれたんだ。責めないでやってくれ」
「本当に優しいですね、Dr.ジョージ。貴方の懐の深さ、スペクターの深淵よりも深いのかもしれません」
「やめろやめろ引っ付くな」
暇さえあればスキンシップ取るようになったスペクター。
これは良い傾向なのだろうか……。
「と、に、か、く!!ドクター!貴方上に立つ人間なんだから!もうちょっとちゃんとしてよね!!」
顔真っ赤にして執務室から出て行った。
「それで、ドクター。次のターゲットは?」
「生きてたのかミッドナイト」
「いや死んでもないですよ」
「ターゲット、ね。ヴィグナ」
「ほう……?」
「???」
キョトンとした顔でスペクターが首を傾げた。
可愛いね君。
お願いだからそのままのキミで居てくれ。
――――――――――
「ハロードクター!今日はこのクロージャがツンデレについて講義するよ!」
「つまみ出せマッターホルン」
「悪く思わないでくださいよ。悪いのは全部ドクターなんですから」
「マッターホルンてめぇ」
「何の茶番ですかこれ」
「して、友よ。次はあのヴィグナと言う先鋒がターゲットか」
「どっから生えてきたシルバーアッシュ」
もうみんなやりたい放題である。
「彼女とは信頼関係が構築出来てるんじゃないのか?」
「そんな感じはしないんだよね……なんか、俺に厳しいって言うか」
マッターホルンが珈琲を淹れてくれる。
俺も自信がある方だが、彼の淹れる珈琲もまた格別だ。
ちなみに一番旨いのはクーリエ、一発で胸焼けを起こしたのはシルバーアッシュ。
お前の淹れた奴はもう絶対飲まん。
「「「………………」」」
「何お前らその目」
「口は回るくせに朴念仁だな」
「思考まで甘いんですねぇ」
「大丈夫ですよドクター。俺たちがサポートしますって」
「3人中2人に既に扱き下ろされてんだけど」
とにかく、ヴィグナと話す場を設けよう。
今回はこいつらのサポートは無しで行こうかな。
「フッ、ここに来てつれないんじゃないか、盟友」
「おうお前つい10秒前のセリフ思い出せ」
――――――――――――――
「こんにちは、ドクター」
「やぁヴィグナ。紅茶でもどうだ」
「あら、ありがとう。いただくわ」
「ケーキもあるぞ。今日はチーズケーキ」
「前から思ってたけど、ドクター……何でそんなにお菓子作るの上手いのよ」
今日はロドスのテラスでヴィグナとお茶会みたいな事をしている。
3人には話してないが。
……視界の片隅に銀灰野郎のホークちゃんが見えたので絶対見てそうだが。
「何だろうな。記憶失くしても出来た事だからかな」
「あ……ごめんなさい」
「良いよ気にしなくても。
流石に日記に始めた理由なんて書いてなかった。
……書いてあったかな。
「今日は、どうして私を?」
ヴィグナが話題を変えてくれた。
本当に気が利いて良い子だな。
「ヴィグナは、優しいな」
「そ、そんな事ない!」
「否定しなくていい。それは君の美点なんだから」
「う、うう」
「周囲に気配りを忘れず、常に自分に厳しくて、訓練も欠かさない」
「え、あ、なっ、どうして知って……!?」
「俺を誰だと思ってる?ロドスのドクターで、戦闘指揮官だ」
そして、掛け替えのない努力を評価する男だ。
「……ねぇ、ドクター」
「何だ」
「あたしってさ、ドクターに当たりが強いって……よく言われるんだよね」
「そんな感じする」
「……たはは……そっか」
がくっ、とヴィグナが項垂れる。
「今日俺がヴィグナと話そうと思ったのは、嫌われてると思ったからだ」
「え?」
ばっ、とヴィグナが顔を上げる。
「正直、ああまで言われる理由が分からなくてね……直接聞くなんて手に出たわけだが」
「わ、あ、ああ、あたし、別に、嫌ってる、訳じゃ!!!!」
「そう、なのか?」
なんか物凄い慌ててる。
「ドクターの事は、嫌いじゃないの!」
「そ、そうか。それが聞けただけでも嬉しいよ」
「その、むしろ好きって言うか」
「え?」
「えっ、あっ!い、今の無し!!」
「ヴィグナ、何で」
「無しって言ってるでしょおおおおおおおおおおおお!!!」
「あ、ああ……」
天を仰いで立ち上がって頭掻きむしって絶叫。
忙しい子だ……。
一通り叫んだ後、口から魂が抜けた様な座り方をした。
「は、はは……終わった……」
「ヴィグナ」
「なんです……」
「ありがとう」
「え……?」
「こんな俺でも好きになってくれて」
「ドクター……」
こんな子に、ちゃんと信頼……いや、好意?を持たれていた事に気づかなかった。
俺は愚かだ。
「そんな事ない!」
「ヴィグナ?」
「ドクターは頑張ってる!あたしはずっと見てきたし知ってる!」
さっきまでとは、打って変わって。
ヴィグナは力説してくれる。
愚かな俺を否定してくれている。
「そんなドクターだから、私は……!」
「うん、ありがとう……充分だ」
「ううん、充分なんかじゃない。ドクターの周りには美人ばっかりだもの」
スペクターとかフィリオプシスの事だろうか。
最近彼女たちはずっと引っ付いてくるけど。
「サルカズ族は、困難に立ち向かう種族なのよ!ドクター!あたしは一途でしつこいからね!ご馳走様!!」
――――――――――1週間後。
「ドクター、おはよ。ネクタイずれてるわよ」
「ドクター、起きて起きて。ケルシー先生にまた何か言われるわよ」
「ドクター、お昼よ。お疲れ様」
「ドクター、昼からも頑張りましょう」
……あれぇ?
「ごめん、ヴィグナ。ちょっと席を外す」
「あんまり長くサボっちゃだめよー」
「分かってる」
素早くタブレットで連絡先を呼び出しミッドナイトにコールした。
『もしもし?ドクターですか?』
「集合、いつもの場所」
切った。
ちなみにいつもの場所は執務室である。
「ミッドナイト!」
「ああ、ドクター。どうしたんですか」
「な、何あれ……ヴィグナどうしちゃったの!?」
1週間、なんかヴィグナが凄い積極的に秘書業務をしてくれている。
手厚いサポートなんてレベルじゃない。
「……告白されたんじゃないですか、ドクター」
「は?え?告白?」
「いや、だってヴィグナは……ドクターの事嫌いとかじゃなくて、
「………………はぁ!?」
「え、気づいてなかったんですか?!」
「いや、いやいやいやいやいやいや」
「ほら、ドクター。返事してあげなきゃ」
「え、えー……そんな事言われても」
「盟友よ。式はいつだ」
「気が早えぇんだよポンコツ領主!!」
マジか……。
「ドクター!サイレンス先生が呼んでるわよー!!」
「今行く!」
早いうちに、答えてあげないとなぁ。
今回は試験的に1ページに収めてみました。
分割した方が良いのかなぁ。
と、言う訳でヴィグナちゃんです。
赤髪のツンデレ、はい。大好きです。
アンケートは新しく設置しておきますので引き続き読んで下さったかたはご協力くださると助かります。
さぁどちらと話そうか
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やっぱり男性かな
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いいや、女性だね