何故茨城はコロナ来ないんだろうと思う今日この頃です。
今回はちゃんと主人公が出ます。プロローグのやつ?知らんな。
では本編をどうぞ。
Q:明日提出のプリントは やりましたか?
A:やるわけないでしょう。
第一話
もしかしたら俺、デマンティー・ルージュは転生者なのかもしれない。
と思い始めたのは4歳の時だった。その時から何故か異世界の記憶だけが頭にあって、それに引っ張られたのか、俺という人格の年齢が一気に17歳に成長してしまった。記憶にあるのは地球という異世界のこと、膨大な魔法の知識。そして、膨大に膨れ上がった人間たちのことであった。
地球にある食料や石油、それに代替するものですらなくなり、人間間での衝突、戦争、それに絶望した人間たちの末路。そんな憎しみの記憶が俺の脳にあった。
しかし、俺は転生者ではない。残念ながら。
何故なら、転生者であったなら異世界での記憶と、その転生者の記憶もあるはずなのだ。
俺にはそれがないし、そもそも異世界での記憶自体に俺の記憶ではない違和感がある。
ならば俺は転生者ではない。この黒髪で一般的な体も俺のもので、この世界の人間な訳だ。QED!!
「そして現在7歳な訳で、悲しいかな迷子な少年だ」
ここどこ?
こうなった経緯を説明しよう。
まず家にあった本を読んでいたところ、どうやら魔生石は森にも存在することが判明。ある事情で魔生石が欲しい俺はすぐに家を出て、村の近くにある森へ突入。即迷子。
という訳だ。
「我ながら考えなしだった。うん」
1人でに頷きながら森を当てもなく進んで行く。
草木が生茂るこの森は『インバの森』という。危険度は自分の感覚でいうとそこまで高く無く。魔物という体内に魔力を少なからず保有していて、普通の動物より遥かに危険度の高い生物もそこまでいない。いたとしても俺の友達の可愛い狼っぽいやつだけだ。
「いっかい呼んでみるか。おーい、カゲロウさーん。でておいでー」
『...それで出てくると思ってるデマがすごと思うよ』
「やっぱりいた」
銀と黒のモフモフな毛並みを纏った狼、カゲロウ(命名:俺)が茂みから出てくる。何故かこいつは人の言葉を理解できる個体らしく、口を動かさずに念話の要領で頭に直接話しかけてくる。
ちなみにこいつの名前をカゲロウにした理由はというと、某草の根ネットなんちゃらの狼な女の子からとっている。ワオーン。
「いたなら話しかけてくれよー。ぼっちは寂しいんだからさー」
『話しかけようと思ったんだけどさ、すごく話しかけづらくて」
「ん?なんで?」
『いやぁ、いつものことで、毎回言ってるけど、デマってなんかすごくみんなに注目されてるんだよね』
「あぁ、例の謎オーラか」
『そうそう、魔物を引きつけ引き寄せない謎オーラ」
謎オーラとは、
デマンティー・ルージュ(俺)の体を包んでいる謎のオーラであり、魔力ではなく、通常の人間が発するものではない。らしい。
魔物に実害はないらしいが、それのせいでただ気になってしまうという、とカゲロウが言ってた。
「そういえば最近魔力量上がったけどさ、おすすめの魔法とかってある?」
『そんな軽い勢いで魔法っていうのは習得できるものじゃないんだけどなぁ...えっと、魔眼とか?』
「魔眼かぁ。確かに、魔法で魔眼を作成するのはやったことないからなぁ。あとかっこいいんだよなぁ」
『魔眼だったら威嚇の魔眼とか、魅了とか、石化とかが有名どころかな』
「『直死!!』とか『凶れェ!!』とかしてみたいなぁ」
『なにそれ?』
死が俺の前に立つんじゃないって言ってやってみたいなぁ。いや、かっこいいじゃん?
そんな着物姿に赤い革着を着ているし女性を頭に浮かべながら、森を歩いていると、
「ん?なんだこの建築物?」
『僕も知らないものだ。こんなとこあったんだ。ヘェ』
そこには白い石英っぽい石でできている、長方形の立方体な入り口があった。蔦や葉っぱがまとわりついていて、森の中にあっても違和感がなかった。中は下へ階段が続いており真っ暗で詳しくは見えない。
長いとこの森には出入りしているが、こんなところを俺は今まで知らず、この森に住んでいるカゲロウですら知らないというのだ。
俺の中での警戒心が跳ね上がる。
「どうする?入ってみるか?」
『...誰かが結界を張った痕跡はある。ということは秘匿されていたところなのか』
「誰かが人為的に?思い当たる節はいるのか?」
『ないね。こんな森のど真ん中に作られたら一番最初に僕が気付く』
「だったら誰なんだ?」
入り口の前で1人と一匹が唸る。
この森はそこそこ広い、しかし前述したように魔物の数がそこまでいないのはカゲロウとその部下たちが目を光らせているからだ。高いレベルの魔物は追い払い、低いレベルの魔物は無害なら配下にする。それがカゲロウの活動方針であった。そして、部下に森一帯を警備させており、誰かが入ってきた場合逐一連絡が来るのだという。ということは見落としが無いことになる。
考えているとカゲロウが決断の言葉が聞こえた。
『入っみよう』
「理由は?」
『森を守るものとして調査しなくちゃいけない』
「ごもっともだ。確かに、俺の庭に勝手に建てられたのはちょっと勘に触るというか、ここ俺の土地なんですが、というか」
『君の土地にした覚えはないし、庭でもないからね!?』
「ということで、建造主を突き止めて裁判でも民事訴訟でも起こそうか」
『君は何様だい!?』
カゲロウが俺のボケにツッコンみ先頭を歩く。続いて俺も歩いて階段に足つけるとボッボッボッボっボッ、と下へ下へ松明の火が灯る。
明かりを頼りに下へ下へ下っていく。
途中この状況と真逆なボ○ロが頭によぎったが、歌わず、カゲロウの後ろを歩く。ん?どんな曲かって?登れ進むんだよ。高い塔へ。
そんなこんなで下ること数分。やっと平らで水平な場所に出た。
「やっと広いところに出たと思ったら、今度は大きな扉が待ち構えてたとさ」
『昔話かい?』
「いや、今話だ」
『なるほど』
そんな会話を交えつつ、扉の周りをうろちょろしてみる。
壁に壁画が〜なんてことはなく、ただただ石でできた壁だけがあった。
「なんか見つけたか?」
『いや?さっぱり。壁の近くに仕掛けなんて無かったし、ただ分厚いだけの開かない石扉って感じ』
「そうか...よし、最終手段だ」
俺は最終手段という名の突破方法を取るしかないと決断する。
それを聞いたカゲロウが、嬉々とした声で寄ってくる。
『お?なんかあるのかい!?』
「あぁ、あるさ。とっておきの突破方法が一つ」
『どういう突破方法だい?』
「それはなぁ」俺は扉に近づき右手を棒のようにして触れる。
そして頭の中ですでに組み上げていた魔法式をラーニングして右手に魔力を流す。
すると
バァンッッ!!!
「こういうことだ」
『強行突破だよそれは!!』
扉が轟音を立て破壊され、濃い土煙が舞う。これはpm2.5もびっくりなほどに舞ってるわこれ。
今行ったのは魔法と呼ばれるもので、自分の魔力を起点として大気中の魔力で肉付けして現象を発生させるものであり、属性や系統が多々あるが今回は割愛。
破裂魔法というのが現在行った魔法であり、物の組織の中に魔力を強引に入れ込み、魔力を魔力を破裂させることで物を破壊するまほうである。
「ゲホッゲホッ。中○もびっくりなほどの大気中汚さだな。オェ!!」
『正直に言って君は正気の沙汰じゃないね。ゲホッゲホッ!!』
「これ以外にいい案があったのかカゲロウ?」
『いや無かったけども...』
「ならしょうがないじゃないかぁ」
『今度は誰の真似?』
「えな○かずき」
『いや誰?』と言っているカゲロウはさておき、もうそろそろ砂埃が止んできたので、前に進む。
扉の向こうは長い通路で、その向こうにもまた扉があった。
「いやまたかよ」
『今度は強行突破なしね』
「了解....いい案だと思ったんだけどなぁ」
当然ながら扉を押しても開かず、その周りには種も仕掛けも無く、ただ石の壁と扉が広がっているだけだった。
さて、どうしようか。考えるのは得意じゃないが考えよう。唸れ俺の前頭葉。響け俺の異世界知識。
扉をペタペタ触りながら思案していると、あることに気づいた。つーか、俺の時間を返せってなった。
「スライド式だったわ」
『いやなんでさ』
確認するの忘れてたのもあるけど、下手すぎないこれ?たまにファミレス行くときに間違えるって記憶してるけども。
がガガガ、と音を立てて開く石の扉。
俺とカゲロウが扉の先へ歩いていくとそこは、陽の光を通さないはずなのに暖かい光で包まれている緑が広がる広場と、そこで一人でお茶会をしている金髪の女性が居た。
女性はこちらに気がつくと、身につけているベージュのドレスを揺らしながら近づいて喋り始めた。
「あら、誰か入ってきたなぁと思ったら、面白い子が来たわねぇ。うふふ」
「えーと、俺はデマンティー・ルージュです。こっちがカゲロウです」
「私はカウ。女神をやっているわ」
「...女神ですか?」
痛い人かな?とも思ったが、しかし俺とカゲロウに気づかれずに建築し、なおかつこんな、嫌な感じがする相手には信憑性があった。
女神カウは俺とカゲロウをお茶会に誘った。俺が拒否しようとするより、カゲロウが椅子に乗っかるのが速く、仕方なく俺も着席する。
カップの中には紅茶が入っており、目の前にはクッキーやスコーンなどのお菓子が皿に盛り付けられている。
クッキーを口にしていると、女神カウの方から話題を振ってきた。
「あなたはどこに住んでいるの?」
「えーと、この森の近くにあるメユ村ってところです」
「そう。両親は優しいかしら?」
「はい。母さんと父さんはやさしいです。たまに怖いけど」
「うふふ、あなたのために怒ってくれるんだからいいじゃない。相手にしてくれないよりはマシでしょう?」
「まぁそうですね」
クッキーは美味い。紅茶も美味い。なんだこの女神、女神か?
四つ目のクッキーに手をかけそうになった時に、彼女は聞き捨てならない事を吐いた。
「あっちの世界の記憶はどう?馴染んでる?」
「...ッッ!!」
背中がゾゾゾっと嫌な感じがした。
身体中から冷や汗が出できている。
目の前の正体不明から目が逸らせない。
いつ、バレた?
「目を合わせた時、あなたには異物があるのは気づいたのよ。それで喋っている間、中を見てみたらあら不思議、私の知らない世界の記憶が保存されていた。うふふ、大丈夫よ。殺したりなんてしないわ。むしろ殺させるものですか。こんな面白い見せ物、永遠に壊さないでおきたいもの」
彼女の細い手が俺の頬を撫でるように触れる。彼女が顔を近づけると目と目が近くなり、意識が曖昧になってくる。
ヤバイ、ヤバイ、こいつは危険な生命体だ。
俺の頭の中でアラームが発しているが、魔法なのか、それとも別の力なのかは知らないが、意識が混濁してくる。
くそ、クッキーもう少し食いたかったなぁ。
なんて思いながら俺は本格的に意識を手放した。
「おめでとう。あなたは永遠を手に入れました」