異世界知識+αでこの世界を楽しく?生き抜く   作:当事者A

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 こんにちは。当事者Aです。
 作者は現在剣道部(高2)に所属していて、稽古後は手が臭いです。だから小手をいつもファブリます。それでも手は臭いです。え、なに、お前の手は元々臭いって?ソンナァ...
ちなみに剣道の腕前は雑魚です。


 では本編をどうぞ


後輩「....どうしたんですか?変顔なんかしてて」
作者「え?してないよ?」
後輩「あ、すいません。それがノーマルでしたね」
先輩「○ろすよ?」


第二話 「怪しい女神にはご注意を」と「カゲロウの受難」

 『おーい。起きろー』

 

 

 カゲロウの声が聞こえる。背中には堅い、土?の感触。気持ちのいい冷たい風。そして胸元の上には重い物体。

 

 

 「...何でお前乗ってんの?」

 『いや起こそうと思って』

 

 

 カゲロウの前足・上体の方をしれっと載せているこいつは、依然として退かない様子で理由を述べた。

 ちなみにこんなことは過去に多々あり、俺が寝ている時など特に載せてきやがる。重い。

 

 

 「...退こうという気持ちは?」

 『無い」

 

 

 全く退く気は無いらしい。何が良くて俺に乗っているんだか...

 仕方ないので俺が何故ここに寝ているのかということについて話を始める。

 

 

 『あの女神がデマに気絶の魔法を掛けて、僕にもしれっと掛けて気づいたらここに」

 「なるほど、あいつが俺に対して何か仕掛けたとかは?」

 『わからない....ことも無い』

 

 

 カゲロウは何か含みのある言い方をする。

 

 俺からしてはあの女神自体が得体の知れない存在であり、俺に何か呪い(カース)や契約(フェアトラーク)などの魔法が行使されていたら、俺の身がやばい。カゲロウに何か心当たりがあるなら言って貰わないと、解呪のしようがない。

 

 

 『あいつは、恥ずかしながら僕の知人の一人で」

 「お前女神の知人がいるの!?」

 『うん。まぁ」

 

 

 カゲロウの驚愕の交友関係を知って、俺は驚きを隠せなかった。

 

 いやだってこいつの友達自体そんな知らんかったし、ましてや女神の友達なんてなりたくてなれるようなもんじゃないし、しかもあんな強者のオーラバンバン出してるやつが友達とか、尊敬するわ俺。

 

 

 『彼女は面白い話とか物語とか、とにかく面白いモノが好きでね、そういう類のものに関してはあらゆる手段を使って我がものにしようとする癖があって、それをデマに見出しちゃったぽくて』

 「俺になんか施した可能性があると?」

 『そう。でも見てた感じ呪い(カース)とか契約(フェアトラーク)とかではなかったから、やるとしたら恩恵(グナーデ)だと思う』

 「恩恵(グナーデ)か...で、あの女神様は何を与えてくれるの?」

 

 

 基本的に神は恩恵(グナーデ)を1種類しか与えられない。なぜなら、恩恵(グナーデ)はその神がなんの役目を賜っているかに影響を受けるからだ。しかし、大神や英雄になるほどの神、複数の逸話を持っている神などは例外とする。

 生憎俺は神話などには疎く、カウなんていう女神は記憶にはなかった。

 

 

 『いやそれがさ、彼女はこれまで誰にも神としての役目を語ったことがなくて、いつ生まれたのかも、どんな逸話を残したかも、一切分からないんだ』

 「正体不明な女神ってわけか」

 

 

 そういうこと、とカゲロウが目を伏せながら答える。

 

 逸話すら分からない女神ってますます危ないな。最後らへんの愛染○右介ぐらいやばいな。いや最後の○牙天衝の方かな?

 俺はカゲロウには胸元からおさらばしてもらい、付いている土をはたき落としながら立ち上がる。そして山を刀で吹っ飛ばす姿の女神を想像しながら、空を見上げる。すると、空は夕陽に照らされていて、もうすぐ夜の帳が落ちそうだった。

 

 

 「げ、もう夕暮れ時じゃんか。そろそろ帰るか」

 『うん。それじゃまた今度』

 「おう。また今度」

 

 

 俺は森の奥に足を向けるカゲロウに背を向けて、家の方へ歩き出した。

 さて、夜飯は何にしようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 僕の名前はカゲロウ。またの名をインハドゥという。

 

 狼の姿をしているが、本当は人型をしている。

 

 歳は1000から数えるのをやめた。

 

 元々この世界ではないところの世界出身で、好き勝手する人間たちに愛想が尽きてこっちに来た。

 

 そしてこっちに来て初めて会ったのが、あのカウを名乗る女神だった。

 

 

 「こんにちは、異世界の侵入者さん。何をしにこちらへ?」

 

 

 恐ろしい程の殺気をぶち撒けながら僕に聞く。

 

 こいつは、ふわふわと目の前で浮いているそいつは、敵に回したらいけないやつだと本能が喚いていた。

 だけど僕にもいじってものがある。

 

 

 「自分探しの旅っていうのかな?これは。そちらこそ僕に何のようだい?」

 

 

 そいつはニヤリとした笑みを作って言った。

 

 

 「友達を作りに」

 

 

 これが僕とカウの出会いだった。

 

 

 

 

 「彼は面白い記憶の持ち主ね」

 

 

 ふふふ、と微笑みながらカップを口に傾ける。

 

 カウが魔眼でデマを気絶させた後、僕は人間態に戻りお茶会をしていた。

 正直彼女がデマを気絶させた時、ぶち殺そうかと思い立ったが彼女が僕の友達に手を出すことはありえないと思考が至り冷静になった。

 

 僕は彼女の発言に疑問を返す。

 

 

 「どういうことだい?」

 「彼、この世界ではない世界の記憶が脳に定着しているのよ。記憶の移植なんて私でもやらない行為なのに、誰がやったのかしら。もしかして、貴女?」

 「まさか。 僕がデマが嫌がりようなことするわけないだろう?そもそも、そんなことしたら、デマが発狂して人格自体に影響が出る」

 「えぇ。そうね。ふふふ、ほんとに面白い子だわ!!」

 

 

 ふふふ、絶えず笑う彼女。こうなっては彼女は止められない。笑い飽きるまでほっとくしかないのだ。

 

 しかし、なぜデマにそんなことして、どのようにやったのか、そこが疑問だった。

 記憶の移植なんて僕でさえできない芸当だ。しかも異世界の代物なら途方もないレベルの高さだろう。しかもそんなことをする理由がさっぱりわからない。記憶を対象に取り付けたいなら読み聞かせれば済む話だ。それをわざわざコピーではなく移植する意味が僕にはわからなかった。

 

 笑い飽きたのだろう、彼女が僕に語りかける。いまだに口元は笑みが張り付いたままだが、それでも彼女の美しさが損なわれなかった。

 

 

 「デマンティー・ルージュはある転生体の失敗作なのよ」

 「...異世界の転生者が魔法を失敗して記憶喪失になったのがデマってこと?」

 「違うわ。これ以上は言う気はないわよ」

 「どう言う事だ?」

 

 

 ふふふ、と笑って彼女ははぐらかす。

 

 あぁ、こいつ僕で遊んでいるな。ほんとにこいつ女神なのかな。疑うよ。

 

 

 「あぁ、あと彼に私の初めてをあげたわよ」

 「...なに?君は下ネタ路線に変更したのかい。やめた方がいいよ。今でも痛い女みたいに見られがちなんだから」

 「私、痛い女って見られてるの?地味に傷付いたわ」

 

 

 なにを今更って言いそうになるがここは耐える。人で遊ぶくせして何気にこいつはメンタル面に関して豆腐以下なのだから。

 

 閑話休題

 

 

 

 「彼に私の初めての恩恵(グナーデ)をあげたのよ」

 「へぇ、それは意外だ。ずっと誰にもあげなかったじゃないか。そこまで君は彼の事がお気に入りなんだ。それで?効果は何なんだい?」

 

 

 これを聞いた後、僕は彼女を、本気で怒鳴った。

 

 

 「私の恩恵(グナーデ)は××××よ」

 

 

 「君は本気で言っているのか?」

 

 

 この後は本当に感情に身を任せた。

 

 

 「デマになんてことを押し付けたんだ!!!デマにッ!!デマに命の孤独の辛さを押し付けるってのか!!それがどんだけ苦しいのか君だって知っているだろう!!」

 

 

 僕はありったけの怒りに身を任せてカウに近寄った。カウは笑顔を崩さずに、というよりさらに笑みを深め僕を見つめている。

 僕はカウのベージュのドレスの胸元の部分を掴み、ふざけるなと続けた。

 

 

 「デマの記憶なんてどうでもいい!!お前は命を何だと思っているんだ!!」

 「あの子はこの世界のいい戦力になると思うわ」

 「そんなの知るか!!この世界の事情なんて知ったことか!!お前らいつもそうだ、生き物を自分達の道具って誤認してやがる!!」

 

 

 僕は乱暴にドレスを放し、デマを肩に担ぐ。起きていないとはいえ、女の子の僕に担がれるのは些か心にくるだろうが、言わなければ問題ない。というか、彼は僕のこと女の子って認識していないんじゃないか?

 

 その足のまま僕は出口に足を向ける。

 

 

 「じゃあねカウ。僕の言葉がちゃんと理解できて反省するまでこの森を出禁とする。あと、今後一切デマとの接触を禁ずる。いいかい?」

 「ええ、いいわよ。ここに実る果実が食べれなくなるのは少し心残りではあるけれど」

 

 

 その言葉を聞いた僕は出口の扉をくぐろうとする。

 

 

 「彼の事、相当気に入ってるのね」

 

 「...あぁ、デマは僕の親友だからね」

 

 

 

 僕は早歩きで立ち去った。

 

 

 

 

 

 「ふふ、素直じゃないだから」

 

 

 

 かの怪しい女神は今も笑っている。

 

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