ドクターが記憶喪失になったので攻略します!   作:雨あられ

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File10.ブレイズ

裏切りは重罪です。

 

例え、生み出した傷跡がどんなに小さなものであろうと、そこを穿たれてしまえば亀裂が生じ、いつかは修復不可能なほどに大きな綻びへと変わってしまうのです。

 

 

 

ですから……断罪は徹底的に。

どんなに小さな可能性の芽であっても見過ごすわけにはいきません。

 

 

 

そうですよね……ドクター?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

File10 ブレイズ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうぞ、おかけになってください……ブレイズさん」

 

……私、完全に終わった……!?

 

反射的に尻尾はビンッと警戒態勢を整え、背中からは滝のような冷や汗が噴き出てきている。“ソレ“によって室温も限界知らずに上がっているはずなのに、アーミヤちゃんは汗一つ垂らさずニコニコと対面の席を勧めている……

 

いや、怖すぎでしょ!?

 

とても私よりも年下の少女が出す威圧感じゃない!?

まるで背後に巨大な怪物を背負っているかのような“圧”を放つアーミヤちゃんに身震いが止まらない!

 

今日は事務所でロドスの目標管理面談。

去年設定した目標が達成できたのか、また、今後はどんな目標を持って働くのか決める重要な面談。エリートオペレーターとして卒なくこなしてきた自信があるだけに、怒られるなんてことそうそうないと思うんだけど……。

 

「えっと~、うさぎちゃん?一応確認なんだけど…………どうしてそんなに怒っているの?」

 

「怒る?…………ふふ、おかしなことを言いますね、ブレイズさん。私は別に怒ってなんていませんよ?」

 

……。

 

あ!あれかな?

この前力加減を誤って発電機を壊したこと?

……それとも任務の時に派手に建物をぶった切っちゃったこと!?

……心当たりがいくつか出てきた……ただ、それでも正解がわかりそうにないので、何度か深呼吸をしてから覚悟を決めて席に着く。

アーミヤちゃんは私が座ったのを確認すると、手元の書類を眺めてから笑顔を崩さずに私の方を見た。

 

「さて……ブレイズさん。最近、とても調子が良さそうですね」

 

「え?ん~…………確かに、言われてみれば調子が良いかな?」

 

あれ?

 

もしかして、普通に面談が始まった?

 

……当たり障りのない返事が出たが、調子についてはすこぶる良い!

頭を空っぽにして、戦えるようになったお陰で、体が軽くて頭の中もスッキリしてる。

まぁ、指摘されてようやく気が付く程度のもので、とくに確証があるわけではなかったけど。

 

しかし、目の前のウサギちゃんは私以上に自信を持って首を縦に振る。

 

「以前自らで課題としていた感情的な行動や事務仕事のサボりも減って、エリートオペレーターとして貫禄が出てきたと、みなさんからも報告があがっています。私個人としても、そう思います」

 

「ハハッ、そうなんだ!」

 

な~んだ、もしかしてさっきまでの恐ろしい雰囲気はこうやって私を褒める前振りだったわけ?照れくさいけど、認められるのは素直に嬉しいね!

 

……うん、まだまだ、”彼ら”の背中は遠いけど、少しでも私が近づけたのなら……。

 

「そして。調子が良いときは大抵…………”ドクター”が傍にいるという報告もあがっています」

 

ピタリと照れ隠しに髪を掻いていた手が止まった。

錆びついた動きで顔を上げると、

 

「そうなんですか?……ブレイズさん」

 

アーミヤちゃんは……笑っていなかった。

 

「い、いや、ドクターとは仕事で話す機会が増えただけで……」

 

「そうですよね。部隊長を務めるブレイズさんが、ドクターの傍にいる機会が増えるのは当然のことだと思います」

 

っほ。

 

「……ですが、挨拶がわりに抱き着いたり、暇だからとドクターの背中に飛び乗って胸を押し当てたり、寝ているドクターを部屋に連れこんだりと……不必要な接触が増えているようですが???」

 

「な、ちがっ!?」

 

あまり意識していなかった行動を咎められ、急激に顔が熱くなるのを感じる。

 

「前者はスキンシップの範疇でしょ!?アーミヤちゃんにだってよくやっているし!で!後者はドクターが寝てたから部屋まで運んであげただけ!」

 

「ふーん…………そうですか」

 

……ま、まぁ、確かに最近、ドクターの前で良いところ見せようと張り切っていたのは事実だし、仕事終わりに飲みに行ったりすることが増えたけど……そ、そんなつもりは……。

 

「……そ、そういうアーミヤちゃんこそ、最近はドクターと仲が良いみたいじゃない?」

 

「え!?」

 

「ほら、いつも廊下を一緒に歩いているし、任務でも息がぴったり!以前にもまして、距離が近くなったんじゃないの?」

 

「そ、そんなことはありませんよ!?も、もう~!いきなり何を言い出すんですか!?もう!」

 

テレりテレりと、赤い顔をしながら自らの耳を掴んで顔を隠すアーミヤちゃん。

ほんっと~うにわかりやすい!

 

「ふふふ……。ところでブレイズさんはこの前の特殊任務でも大活躍だったそうですね」

 

「……あぁ!あの時は大変だったよ!大量のドローン兵器に、うじゃうじゃ湧いてくるオリジムシの群れ!暫く夢に出てくるかと思っちゃった!」

 

「あは」

 

口元を抑えて微笑むその顔を見て安堵する。

よかった。すっかりいつもの優しいウサギちゃんだ!

この調子なら、面談なんてすぐに終わっちゃいそう。

 

「でも、無事に切り抜けられたんですよね?」

 

「うん!ドクターの指揮と私たちオペレーターが力をあわせて無事に任務は大成功!それから、”ドクターと二人で遭難する”なんてピンチもあったけど、それだって私たち二人が力をあわせ……れ……ば?」

 

ん?待って、私今なんて!?

慌てて口を紡いだがもう遅かった。

 

「……」

 

再びアーミヤちゃんから笑顔が消えていた!

 

「ドクターと二人で………それから、どうなさったんですか?……どうぞ続けてください泥棒ねk……ブレイズさん」

 

「ご、誤解だって!?別にそっちが考えてるようなことは何もなかったから!」

 

そう、別に、な、なにも…………あれ?あの時って確か、割と……。

 

「顔を赤くしながら言われても説得力がありませんよブレイズさん????」

 

ああ~~!!もうっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんなはずじゃなかったのにッ!?」

 

お腹の底から大きな声を出すと、はぁと息を吐いたまま砂の海へと倒れ込む。

 

空には雲一つ流れてなくて、ただただ丸くて大きな太陽が輝いているだけ……そして、不意に影になったかと思えば、見えたのは私のことを心配そうにのぞき込むドクターの顔。

 

「ん?あぁ安心して!ちょっとしたストレス発散だから。だって、こんなに大きな声出せる機会なんて滅多にないでしょ?」

 

バッドガイ号に乗って、任務の帰路についている時だった。

私たちは運悪く雷の吹き荒れるストームに巻き込まれてしまったのだ。

 

車内はひどい揺れで、どこから飛んできたのかわからない巨大な岩がぶつかると、ドアは吹き飛ばされて、風がゴォゴオと船内で吹き荒れ始める。

そして、ひときわ強い突風が起きて一人のオペレーターが懐にしまっていた何かを落としてしまった。

 

すぐに拾おうとして安全ベルトを緩ませたのが悪かった……そのままベルトが外れるとあわや落下しそうになったのだが、それを咄嗟にドクターが庇った。

 

代わりに落ちるような形で。

 

そして、落ちて行ったドクターを追って私も紐なしスカイダイビング……。

ドクターを空中でキャッチしてハリウッド並みのスーパー着地を決めたまでは良かったものの、落ちた先はただただ何もない広いだけの砂漠地帯……。

 

どうせ不時着するならリゾート都市とかが良かったなー。

あの時私は留守番だったし。

 

「……さて、どうしよっか」

 

起き上がって砂を払う。

持っているのは咄嗟に手にした愛機のチェーンソーとケースに入っている少量の水だけ。

 

余裕がなかったとはいえ、せめて野営用のキットくらい持って飛び降りるんだった。

 

すまない。自分のミスだ。

 

「…………まぁそうかもね。ドクター。君は無茶しすぎ」

 

そう言うと、素直に落ち込んでしまうドクター。

 

「……けどね……私は見直したよ!」

 

バシっと背中を叩くとドクターの曲がっていた背筋が伸びる。

あの状況で、私が動くよりも早く行動をとったドクター。結果的に言えば誰かが落ちたという事実は変わらなかったけれど、ドクターが稼いだ数秒のおかげで、私も安全ベルトを外して飛び降りることが出来たのだ。

 

それに、あの状況で自分よりも他人を優先するような君だからこそ、私たちはいつも安心して命を預けられる!

 

「……みんなも無事だと良いけど」

 

きっと大丈夫だ。

 

ドクターと一緒に何もない空を眺めていたが、やがてドクターが歩き出したので、私もそれに続いて歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザクザクと、砂に足を沈めながら砂漠を歩く。

周囲の乾燥した空気に喉は乾き、いい加減に煩わしい太陽の光、砂埃まで舞っていて口の中はじゃりじゃりで……気分はもう最悪だ。

 

私たちは日射を避けながらロドスの皆の救援を待つことにした。方角もろくにわからない場所で、下手に歩きまわるのは危険だというドクターの判断によるものだ。私も特に異論はなかった。

 

通信機も携帯端末も繋がらず、食べ物はドクターのポケットに入っていたパサパサしたクッキーだけ、水は500mlのペットボトルの半分が残っているが、二人で1日と持たないだろう……どれだけ体力の消耗を抑えて助けを待つかが”鍵”になる。

 

それでも、今私が歩いているのは、もしかしたら何か助けになるものがあるかもしれないという僅かな希望からだ。砂の山を登っては降りるを繰り返して、もう9回……。

 

「はぁ~、残念だけど。この辺りには砂しかないね」

 

ドクターが自分のパーカーを屋根にして作った簡易的な避暑地に戻ってくると、陰になっていた地面へと座りこむ。

ドクターは、お疲れ様。と手に持っていた端末でパタパタと私を仰いでくれた。

暑さも限界だったから、風が、汗を冷やしてくれて気持ちがいい。

 

「あぁ~……ロドスの空調が効いた宿舎が恋しい~!」

 

服を引っ張って胸元に風を送り込んでいると、ドクターが私のチェーンソーを手に持っていることに気が付いた

 

「……ねぇ、私の相棒に何をしてるの?……ドクター」

 

もしかして、一人でも食い扶持を減らそうとしているわけじゃないよね?

 

ああ、太陽の光を当てて、パイロットへの目印にしている。

 

「あ!へぇ、なるほどね!」

 

確かに、チェーンソーの胴体が日光をチカチカと反射して、光が中空へと走っている。

空には何かが通るような気配は微塵もないけれど、ドクターは、ドクターに出来ることを頑張ってくれているんだ……少しでも疑いの言葉を掛けようとした自分が恥ずかしい。

 

「…………よ~し!もうちょっと捜索範囲をひろげてこようっと!……え?下手に歩き回らない方が良い?

あのね、私は”身体を動かす”のが仕事!ドクターは“頭を動かす”のが仕事!そういう役割分担でしょ?」

 

少しでも、何か状況が好転するものが見つかれば良いと、私は再び砂の大地へと足を踏み出した。

 

例え、私が力尽きたとしても、せめてドクターだけでも助けてあげたい……!

だって、ドクターは彼らの、ロドスにとっての……希望の星なんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜を迎えた。

 

砂漠の夜は、昼とは真逆で、冷たい風が吹く極寒の地だった。

 

容赦のない寒気と暗闇が地表の熱を時間とともにどんどんと奪っていく、あれだけ憎らしかった太陽が今は恋しいほどに……。

 

「ドクター。もう寝ないと明日の日中を越える体力が戻らないよ」

 

そう崩れた壁に腰を下ろしているドクターに声を掛ける。

私たちは幸運なことに、数時間の探索を経てこの廃墟を発見することが出来た。

 

天災が来る前に建造されたものなのだろう。

建物と呼ぶにはあまりにもそれは無骨だった。ただ、壁と屋根があるだけの風化した石の集合体。

ドクターが言うにはこういった建物が歴史的にとても価値があるものらしいけど、今の状況では捻って水の出る蛇口の一つでもついていてほしかったかな。

 

「え?私が頑張ってくれたおかげで夜を越えられそうだって?そ、それはそうだけど……」

 

確かに、壁に屋根もあるこの空間はサソリや毒蛇なんかも出る砂地に比べたら快適そのもの。

 

だというのに!

 

ドクターは昼間と同じように今度は携帯端末を空に向けてチカチカと光らせている。

……わざわざ建物を出て、私たちの助けを呼ぶために。

 

「ドクター、じゃあ、交代で助けを待つのはどう?私が今度はそれ、光らせておくから」

 

いや、ブレイズには昼間がんばってもらったし、いざというときのための体力を残しておいてもらいたい。

 

「いざってときって何時?私からしたら今がその時だよ……!それとも、私が寝かしつけてあげようか?」

 

ポキポキと指を鳴らす。これくらい脅せば、ドクターだって!

って、うわ!?何?これって……ドクターのパーカー?

 

「なら交代するとして今は自分の番だって……あのね、そういうことじゃなくて私はドクターに少しでも休んでほしいから」

 

こちらだって同じだ。ブレイズが休むべきだ。

 

 

ああもう!頑固なんだから……!!

 

 

「………………ぷ、くふふ、アハハッ!」

 

ハハハ!とドクターも笑った。

 

私たち、結構似た者同士みたい。

 

ファサっとパーカーをドクターの肩に引っ掛けると自分もそれにくるまるように、ドクターの隣に腰を下ろす。

 

「見て、ドクター。月が綺麗だね」

 

遮蔽物一つない空は、まるで宝石箱をひっくり返したみたいに星たちが煌めきあっている。

美しくもくっきりと浮かんだ三日月は……幻想的で、残酷だと思った。

 

あっちが、ロドスだ。

 

そうドクターが指を指した先は、砂がどこまでも続く地平線の向こう側。

 

「どうしてわかるの?」

 

星座を見れば、ある程度の方角がわかる。

 

「ふ~ん……じゃあ、あっちの方に歩いていけばロドスに帰れるってわけだね」

 

……。

 

「じょ、冗談だって!?そんな疲れた顔しないでよ、もう」

 

……半分本気だったけどね。

それから、助かったらまず何を食べるか話して、良い機会だったから、いつも暑いのにどうしてパーカーを絶対に脱がないのか聞いてみた。そしたら……驚くような返事が返ってきて……。

 

なんだろう、この感じ……ぽかぽかして懐かしく感じる。

な、なんだかこのままじゃ、泣いちゃいそう……。

 

「ね、お酒はないけど、代わりに最後の水、飲んじゃおっか」

 

大事にとっていた水だけど、話をしているとそろそろ喉が限界だった。

先にドクターに水を勧めると、ドクターは水を口に含んでペットボトルの容器を返してきた。

 

「全部飲んじゃうと思ったのに」

 

そんなことしないって?……うん、知ってるよ。

証拠に、君は口を湿らせる程度しか……。

 

「あ!?」

 

今度はどうした!?

 

「う、ううん!なんでもないよ……」

 

しまった~!?先に飲ませてもらえばよかったかも。

キャップの空いているペットボトルを見つめて口元を拭うドクターを見ていると、体が燃える様に熱くなり始める。

 

…………

……

……ごめんね、アーミヤちゃん……!

 

ぐいっと水を流し込むと、味のわからない水をゆっくりと飲み干した。

カラカラの身体に、水分が染みわたっていく!

 

「美味いかって?そんなこと聞かないでよバカ!」

 

ばしりとドクターの背中を叩く。

……叩いた手は、そのまま、ドクターの身体を掴んで。

私とドクターは、至極当然のように肩を寄せ合って暖を取り…………長い眠りについたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズルルルッ!と、顔より大きなドンブリにちゃぷちゃぷと浸かった細麺を勢いよく啜りあげる!

煮込んだチャーシューのダシが、完璧なタイミングで湯切りされた乾麺が程よい弾力でプツプツと!!

 

ズゾゾ……ッ!!っと、今度はドンブリを持ち上げて縁に唇をつけると、今度は真っ白い熱々のスープを啜る!

熱い食べ物は苦手だけど、啜りながら飲むスープは寧ろ適温で……!

 

「はぁ!美味しい~!!」

 

最高だ!

 

もにゅもにゅと口を動かすドクター。

信じられないよね。ついこの間まで砂漠で餓死しかけた二人でこうして、サラリーマンたちが足を運ぶような立ち食いラーメン屋に居るなんて!?

 

「けど、大変だったんだからね!?怒ったアーミヤちゃんを誤魔化すの!」

 

仕事を抜け出すときも怪しまれてたみたいだし……!

そう強く主張したのに、ドクターは麺を貪るのに夢中みたいだった。

 

「聞いてる?」

 

聞いてるから、ソレ、取ってくれないか?

 

ソレ?ああ、いつものコショウ缶?

しょうがないとばかりに、缶を取ってあげると、ドクターは代わりに私がいつも入れている一味唐辛子が入った赤い瓶を置いてくれた。

 

あの出来事をきっかけに、ドクターとの信頼が確かに強固に結びついた。

戦闘中も、目だけでお互いの考えてることわかるようになっちゃったし、どんなことが有っても、ドクターが私たちを裏切らないと確信をもって戦えるようになった。

 

あと……一緒に寝たりしてたからか、傍にいて臭いを嗅ぐ癖がついちゃったのはまずかった。傍にいるだけ安心してる自分がいて……。

 

「あ~……こういうこと続けてるのってあまりよくないのかな?」

 

こういうこと?

 

「……変に勘違いされちゃうってこと!ドクターだって困るでしょ!」

 

特には?自分たちは”仲良し”なんだし構わないじゃないか。

 

……そういうことさらっというかな。

…………もしも、私が本気にしちゃったらどうするの?

 

 

「キャーー!?」

 

 

!?突然、絹を裂くような女性の悲鳴が聞こえてくる。

私たちは目だけ合わせると、ラーメンを一気に頬張ってお金をカウンターに叩き置くと、風のない夏の夜空の街へと駆けだした!

 

例えこの悲鳴の先で、どんな厄介ごとや事件が待っていようと、私たち……”ロドスのベストコンビ”ならきっとだいじょーぶ!

 

そうでしょ?ドクター!

 

 

 

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