魔理沙の弟子は魔法初心者。   作:破片

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#12 亜紀からのお願い

「ふう…。」

 目と顔が赤くなっている輪花は一息ついていた。が、

―ドクン

「!?うっ!」

 急に痛みが走り、うずくまる輪花。そして、輪花の目の色は明るいグレー、髪の色は白になった。

「…。緑じゃないの…?」

 と、ゆっくりと左目に手を当ててみる。すると―

「…!開いてる…。」

 魔法陣は完全に解け、左目は開いていた。さらに、

「スペカが、元に戻ってる…。」

 再び『unknown』という表記に戻っていた。

「…流石にダメージが多かったからな…。」

 輪花が考えていると…。

「あの…。」

 近くから声がした。そこには、沙紀を背負っている亜紀が立っていた。

「この子を止めていただき、ありがとうございます…。」

「あ、うん。いいよ。…君がもうひとつの人格?」

「はい。有間 亜紀といいます。よろしくお願いします。」

「…敬語じゃなくていいよ。」

「あ、そう…なんだ。分かったわ。…あ、私の能力は、『四季を使う程度の能力』よ。」

「あ、人格が二つだから能力も二つなんだね。」

 自己紹介も終わったところで、

「いきなりだけど…。」

 と、輪花が切り出そうとしたが、

「ごめん、時間がないから…。私のお願いを聞いてくれる?」

 よく見ると、亜紀の体は薄く透けていた。

「このスペカ‥。『グレイズ』は、片方が一方的に使うと、使った方の人格の時間がかなり短くなるの。だからこっちが一方的に話すことになるけど…。いい?」

「…いいよ。何?」

「…止めて欲しい人がいるの。」

「…首謀者?だったら霊夢が…。」

「違うの。その妹よ。」

「…妹?」

「そう。彼女の名はフランドール・スカーレット…。その姉が今回の首謀者、レミリア・スカーレットよ。」

「そうなんだ…。で、なぜ妹を…?」

「いや…。止めるというより、救って欲しい…かな…。」

「…救う?」

「そうよ。彼女の能力は、『ありとあらゆる物を破壊する程度の能力』…。」

 その時から、輪花は冷や汗をかき始めていた。構わず亜紀は続ける。

「その子は…。狂気に取り付かれることが多々あるの。そして…様々な物を破壊するわ。」

「まさか…。僕に救って欲しいのは…。」

「そう…フランちゃん、いや、正確には、フランちゃんの正気…。」

 こうして話している間にも、亜紀の体はみるみる透けていく。

「…あなたなら救えると思った。…お願い。」

 その目は、完全に願いで埋まっていた。

「………いいよ。」

 輪花はついに折れた。

 亜紀は悲しい顔をしながら、続ける。

「…ごめんね。本当にごめんね。あまり…時間が…ない…から…。」

 亜紀の体は限界に近かった。

「向こうの…階‥段に、いる‥わ。お願い、彼女……を、救っ………。」

 こうして亜紀は消えた。

「……よし。」

 そして、輪花は階段を下りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…失礼しまーす…。」

 こうして、輪花はフランの部屋に入った。あたりにはぬいぐるみの残骸があった。この色、欠片からして…おそらくクマだろう。と。

「……誰?」

 後ろから声をかけられた。

「…やあ、君がフラン…だね?」

「そうよ…私がフランドール・スカーレット。あなたは?」

「僕は後来 輪花。ちょっとフランちゃんと話がしたくてね…。」

「本当!?」

 そして、フランは目を輝かせ、輪花に近づいた。

「嬉しいな。お兄ちゃん…いや、お姉ちゃんだ!」

「よく僕が女の子だとわかったね。じゃあ、お話をしようか。」

「うんっ!」

 そして輪花は真剣な顔になり…。こう切り出した。

「じゃあ…。なんでこんな所にいるの?」

 するとフランは、暗い顔になり、

「居たくているわけじゃないの。お姉様に幽閉されてるの…。」

「…え!?幽閉…?」

「そう。495年間…。」

「4…9…5年…も…!?」

「そう、そうなの…。」

 と、フランはすぐに明るくなり、

「ねえ、こんな話してないでさ、遊ぼうよ!」

「…いいよ!やろうか!…フランちゃんの好きな遊びでいいよ!」

「本当!じゃあ…イクヨ?」

「…!?(きたね…狂気が!)」

 こうしてフランと輪花の殺し合い(弾幕ごっこ)が始まった…。




作者「どうもです、作者です。」
輪花「ようやく本当の姿になった、輪花だよ。」
作者「はいさりげなくネタバレした輪花~。」
輪花「いいじゃない。早くやるよ。連続投稿でしょ?」
作者「うん。でも予約投稿だけどね。では次回、#13『狂気と正気』、よろしくお願いします!」
輪花「では!」
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