「ふう…。」
目と顔が赤くなっている輪花は一息ついていた。が、
―ドクン
「!?うっ!」
急に痛みが走り、うずくまる輪花。そして、輪花の目の色は明るいグレー、髪の色は白になった。
「…。緑じゃないの…?」
と、ゆっくりと左目に手を当ててみる。すると―
「…!開いてる…。」
魔法陣は完全に解け、左目は開いていた。さらに、
「スペカが、元に戻ってる…。」
再び『unknown』という表記に戻っていた。
「…流石にダメージが多かったからな…。」
輪花が考えていると…。
「あの…。」
近くから声がした。そこには、沙紀を背負っている亜紀が立っていた。
「この子を止めていただき、ありがとうございます…。」
「あ、うん。いいよ。…君がもうひとつの人格?」
「はい。有間 亜紀といいます。よろしくお願いします。」
「…敬語じゃなくていいよ。」
「あ、そう…なんだ。分かったわ。…あ、私の能力は、『四季を使う程度の能力』よ。」
「あ、人格が二つだから能力も二つなんだね。」
自己紹介も終わったところで、
「いきなりだけど…。」
と、輪花が切り出そうとしたが、
「ごめん、時間がないから…。私のお願いを聞いてくれる?」
よく見ると、亜紀の体は薄く透けていた。
「このスペカ‥。『グレイズ』は、片方が一方的に使うと、使った方の人格の時間がかなり短くなるの。だからこっちが一方的に話すことになるけど…。いい?」
「…いいよ。何?」
「…止めて欲しい人がいるの。」
「…首謀者?だったら霊夢が…。」
「違うの。その妹よ。」
「…妹?」
「そう。彼女の名はフランドール・スカーレット…。その姉が今回の首謀者、レミリア・スカーレットよ。」
「そうなんだ…。で、なぜ妹を…?」
「いや…。止めるというより、救って欲しい…かな…。」
「…救う?」
「そうよ。彼女の能力は、『ありとあらゆる物を破壊する程度の能力』…。」
その時から、輪花は冷や汗をかき始めていた。構わず亜紀は続ける。
「その子は…。狂気に取り付かれることが多々あるの。そして…様々な物を破壊するわ。」
「まさか…。僕に救って欲しいのは…。」
「そう…フランちゃん、いや、正確には、フランちゃんの正気…。」
こうして話している間にも、亜紀の体はみるみる透けていく。
「…あなたなら救えると思った。…お願い。」
その目は、完全に願いで埋まっていた。
「………いいよ。」
輪花はついに折れた。
亜紀は悲しい顔をしながら、続ける。
「…ごめんね。本当にごめんね。あまり…時間が…ない…から…。」
亜紀の体は限界に近かった。
「向こうの…階‥段に、いる‥わ。お願い、彼女……を、救っ………。」
こうして亜紀は消えた。
「……よし。」
そして、輪花は階段を下りていった。
「…失礼しまーす…。」
こうして、輪花はフランの部屋に入った。あたりにはぬいぐるみの残骸があった。この色、欠片からして…おそらくクマだろう。と。
「……誰?」
後ろから声をかけられた。
「…やあ、君がフラン…だね?」
「そうよ…私がフランドール・スカーレット。あなたは?」
「僕は後来 輪花。ちょっとフランちゃんと話がしたくてね…。」
「本当!?」
そして、フランは目を輝かせ、輪花に近づいた。
「嬉しいな。お兄ちゃん…いや、お姉ちゃんだ!」
「よく僕が女の子だとわかったね。じゃあ、お話をしようか。」
「うんっ!」
そして輪花は真剣な顔になり…。こう切り出した。
「じゃあ…。なんでこんな所にいるの?」
するとフランは、暗い顔になり、
「居たくているわけじゃないの。お姉様に幽閉されてるの…。」
「…え!?幽閉…?」
「そう。495年間…。」
「4…9…5年…も…!?」
「そう、そうなの…。」
と、フランはすぐに明るくなり、
「ねえ、こんな話してないでさ、遊ぼうよ!」
「…いいよ!やろうか!…フランちゃんの好きな遊びでいいよ!」
「本当!じゃあ…イクヨ?」
「…!?(きたね…狂気が!)」
こうしてフランと輪花の
作者「どうもです、作者です。」
輪花「ようやく本当の姿になった、輪花だよ。」
作者「はいさりげなくネタバレした輪花~。」
輪花「いいじゃない。早くやるよ。連続投稿でしょ?」
作者「うん。でも予約投稿だけどね。では次回、#13『狂気と正気』、よろしくお願いします!」
輪花「では!」