魔理沙の弟子は魔法初心者。   作:破片

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#16 亜紀の決断

「ん…?」

 ゆっくりと目を覚ます輪花。そこには、

「あ、気がついた?」

 咲夜が立っていた。

「ここは…?」

「ここは紅魔館。今は…朝の7時頃、って頃かしら?」

「ええ!?僕、どのくらい気絶してたの!?」

「そうね…。11時間くらい?」

「はぁ!?」

 困惑している輪花に、

「今日は一日中、ここにいていいわよ。」

「え?」

「お嬢様からの伝言…。『明日の朝、亜紀が決断するでしょう』、とのことよ。」

「…わかった。」

「とりあえず朝食、運ばせようか?」

「いいや、いいよ。」

―このあと、一時間くらいボーっとしていた輪花だったが、

「…いこう。」

 紅魔館での一日が始まった‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、きたわね。」

 レミリアたちの朝食に合流する。既にみんな食べ始めているようだ。

「…いただきます。」

 輪花はそう言うと、ゆっくりと食べ始めた。

「…美味しい…。」

「そうよ。咲夜は完璧なんだから。」

「お褒めいただき光栄です。」

 口の中にふんわりとしたオムレツの食感が広がる。

 

 

 

―朝食後。

「…元気ないわね。」

 咲夜が離れたあと、レミリアが聞いてきた。

「いや…。」

 まだうつむいている輪花に対し、レミリアはひとつ、ため息をつくと、

「…ありがとね。」

「…え?」

「フランの…。狂気をなくしてくれて。」

「いや…。どうせ迷惑かけただろうし。」

「…とりあえず色々ここの中、散歩していいわよ。」

「わかった…。そうするよ。」

 

 

 

 

 

 

 

―地下、図書館内。

「あら、輪花、起きたのね。」

 パチュリーが声をかけてきた。

「うん…。」

「………。」

「…?どうしたの?」

「あなた…。白髪とグレーの目になってから、印象が変わったわね。魔力の保有量も信じられないほど多くなってるわ。」

「…そうなんだ。」

 その時、パチュリーの目が怪しく光った。

「…男装をさせてmむきゅっ!?」

「…パチュリー、何しようとしてたの?」

 パチュリーを叩いた本人、亜紀が()()()()()()聞いてきた。

「あ、いや、あの…。」

「ちょっと、今日限定の客人を…。ねえ?使うのは、ねえ?(#^ω^)」

「…。((((;゚Д゚))))」

「ちょっと来てね、パチュリー?」

「あ、ああ、あああ…………。」

 哀れ、引きずられていくパチュリー。

「パチュリー様…。」

 隣で小悪魔がやや呆れていた。

「…クスッ。」

……輪花は少し元気を取り戻したようだった。

 

 

 

 

 

 

 

―夜。夕食後。

「沙紀ー?亜紀ー?」

 輪花は沙紀か亜紀を探していた。

「?どうしたの?」

 そこに咲夜が通りかかった。

「あ、咲夜。沙紀か亜紀を知らない?」

「…多分、屋根だと思うわ。」

「…屋根?」

「そう。彼女、いつも夜になると屋根で寝転んで夜空を見上げているのよ。」

「へえ…。わかった、ありがとね。」

 そう言って、輪花は、窓から屋根に行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………。」

 有間亜紀は悩んでいた。このまま紅魔館の住民になり続けるか、新しい世界に出るか…。そこへ、

「やっぱりここにいた…。」

 レミリアがやってきた。

「…レミリア。」

「…悩んでいるのね。『こんな二重人格の私が、出て行って問題を起こさないだろうか?』って。」

「…流石、わかってたのね。」

「そうよ。あなたが二重人格でなければ、すぐに決めてるはずだわ。」

「…そうなの。どうするか…。」

「……あなたが思ってる以上にいい子よ、輪花は。」

「…なんでわかるの?」

「そう感じたからよ。」

「…こんな二重人格の私を?暴走するかもしれない私を!?」

 亜紀はいつの間にか声を荒らげていた。

「…落ち着いて。…もし、輪花がそんな人だったら、少しでも嫌な素振りや表情をするはずよ。…でも、あなたに会った時、そんな顔してた?」

「…………でも…。」

 亜紀は今にも泣きそうな顔をしている。

「…亜紀。沙紀。」

「…なに?」

 分裂『グレイズ』を使用して、出てきた沙紀にも声をかける。

「それに…。それにね、辛かったら、帰ってきてもいいのよ。」

「…え?」

「…もし、辛くなったら帰ってきてもいいの。私たち紅魔館の住民一向は、いつでもあなたたちを受け入れるわ…。」

「…レ、ミリア…。」

「レミィ、でいいわよ。」

 終始、()()()()笑顔で、レミリアは言った。

「レミィ…。ごめん。本当にごめん…。」

 そして、ついに亜紀は泣き出した。

「…いいのよ。今日は、思いっきり泣きなさい。」

 そう言って、レミリアは母親のように優しい笑顔になり、亜紀を抱きしめた。

「うん、ごめん…。本当にごめんね…。」

「なんで謝るのよ。別にいいのよ。」

「………。」

 そして沙紀は、亜紀の中に入った…。

 

 

 

 

 

 

「……………。」

 その屋根の反対側。輪花は一部始終を聞いていた。

「…あ。」

 もう戻ろうと思って空を見上げると、

「綺麗…。」

 満天の星々があった。

「…僕も夜、こうしようかな…。」

 そう言って、屋根を降りていった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

―しばらくのち。

 泣き止んだ亜紀。

「…でも、レミィ。ちょっと、いい?」

「なに?」

「実は………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―朝。

「一日ありがとう!」

 輪花は紅魔館の門前で紅魔館の人々と話していた。

「いや、こちらこそ。」

「それで…。亜紀。どうするの?」

 輪花は笑顔で聞いてきた。が、亜紀は俯き、言った。

「…ごめん。」

「え?」

 意外で、流石に驚いた輪花。亜紀は続ける。

「…しばらく私は、地下のフランの部屋で、考えようと思ってるの。…本当に沙紀と、二人きりで。この人格を離すかどうか。」

「…そうなんだ。わかった。」

「…え?」

「深いことは聞かないよ。じゃあ次は、亜紀と沙紀が監禁状態か。」

「え、ええ、そうするようにレミィにお願いしたの。」

「OK。…あ、ところで亜紀、あの星を見上げるの…。私もやっていい?」

「ええ、もちろんよ…。って、え?ええ?あーっ!もしかして…。聴いてた?」

「…うん。泣いてるとこまで。」

「ああ…。見られた…。」

「…レミリア。」

 いきなり話を振られ、レミリアは驚いた。

「な…なによ?」

「ありがとう。亜紀を導いてくれて。」

 すると、レミリアはいつもの笑顔で、

「…ええ。もう立派な紅魔館の住民だもの。…あなたもね。」

「…ありがとう。」

「…輪花。」

 と、亜紀が声をかけてきた。

「なに?」

「いいわよ。しばらく星を見れない私たちに変わって…。毎日、見て。」

「…OK。わかった。…それじゃ、ありがとうございました!」

「またね!」

 こうして、紅魔館での生活は終わった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―その後、魔理沙宅。

「…………ま~り~さ~!?」

「お、おう、輪花。どうしたんだ?」

「どうやったらこんな数日で部屋が散らかるのっ!?」

 輪花、珍しく激怒。

 帰って一度目のトークが説教になってしまった、魔理沙であった…。




作者「屋根の時のレミリアのカリスマ性が異常、作者です。」
輪花「あの時のレミリアがものすごく眩しく見えた、輪花だよ。」
作者「どうしようかな…。」
輪花「何が?」
作者「いや、ここに亜紀たちだそうかな…。って。」
輪花「…いや、出さなくていいんじゃない?」
作者「…だな。本当に仲間になってから、だね。…次回は、キャラ紹介、かもしれません。次回、#A『memory of aki/saki(キャラ紹介)』です。監禁生活が始まった亜紀と沙紀が書く日記です。では、」
二人「「ここまで見て下さりありがとうございました!」」
 ※結局予約投稿はやめましたw
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