「輪花っ!私に料理を教えてくれ!」
「……はい?」
時は秋の初め。この頃は少し冷え込んでいる。
「でも、吸い物は今日の朝、作ったよ?」
「いや、別のものでいいぜ。」
といってもいきなりそんな事を言われても悩んでしまう。
「う~ん…。食材何がある?」
―が、輪花だと別の意味になるらしい。
「へっ?いいのか?」
輪花の対応力に魔理沙も思わず声を上げた。
「うん、別にいいよ。…で、何があるの?食材。」
「あ、ああ、こっちだぜ。」
「ふ~ん…。」
食料を見ながら、輪花は考える。もう暗くなってきているので、買い物はできない。
―と、目に付いたのは大根、人参、もやし、そしてキャベツ。
「…ねえ、魔理沙。土鍋ってある?」
「…うん?ああ、あるぜ?」
これで決まった。
「よし、じゃあ今日はあれにしよう!」
「さー、はじめよう!」
こうして輪花の料理教室が始まった。
「よろしくだぜ!」
「よし、じゃあ…。…どれを切る?」
そう言って出したのは、キャベツ、人参、大根。
「…どう切るんだ?」
「えっと…。キャベツの千切りくらいの細切りかな。…わかりやすく言うなら、刺身についてくる大根と人参位の細さだね。」
…いくら魔理沙が料理ができるからと言って、流石にできない。
「…キャベツで頼むぜ。」
「いいよー。えっと、味ぽ○…ないか。(というかなんだっけ、味○んって。)じゃあ、寄せ鍋風だね。」
輪花はそのようなことを呟きながら、慣れた手つきで大根を細切りにしていく。
その様子に魔理沙は驚いている。
「す、すごいな…。どこでそんな技術を手に入れたんだ?」
「…さあね、なんでだろ?」
そう言って、あっさりと大根を切り終わった輪花。
「…そうか。」
そして、魔理沙もキャベツの千切りの続きを始めた。
「終わったー?」
「おう、終わったぜ!」
輪花と魔理沙はほぼ同時に終了。
―この結果から、輪花がどのくらい器用かが分かってもらえてだろうか。
「じゃ、もやし洗っておいて。僕は肉を切っておくから。」
「お、おう、わかったぜ。」
そう言って、輪花は肉を切り始めた―
―その様子に魔理沙はまた驚いた。
ブロック状の肉を、ベーコンくらいに薄くスライスしていったのである。しかも殆ど同じくらいの薄さで。
「…すごいな。」
そう言いながら魔理沙も作業を進めていく。
「よっし、あとは…。」
そう言って、鍋に切ったキャベツ、人参、大根、肉、洗ったもやしを入れていったのである。そして、寄せ鍋風に味付けをし、蓋をした。
「これで待つ…と。」
「そろそろかなー。」
そう言って輪花は蓋を開けた。
「うん、ちょうどいいね。」
そして、ご飯をよそい、
「肉に野菜を巻きつけて食べてね。」
といった。
「「いただきます!」」
夕食が始まった。
魔理沙は言われた通りに、肉に野菜を巻いて食べた。
「うまい!」
「でしょ?」
本当に輪花は器用である。
「…そういえば、輪花って裁縫はできるのか?」
「さあ?どうなんだろ?」
「…よし、アリスと勝負させてみよう!」
「…それはやめてくれない?」
「はっはっは、冗談だよ。」
こうして、魔理沙宅で楽しい時が過ぎた…。
作者「実を言うとこれは最近自分が食べた料理だった、作者です。」
輪花「そのときは水炊きで○ぽんで食べたらしいね。」
作者「そう。いやー、美味しかったなあ。…食材の量とかはわからなかったけど。」
輪花「…これは第Ⅲ章ラストだっけ…。では次回、新章、#22『春に降り続ける
二人「「では!」」