「ふっ!」
妖夢の楼観剣が輪花の左の脇腹を襲う。
「っ!」
それをギリギリレイピアで防ぐ。が、休むまもなく白楼剣が足に襲ってきた。それを輪花はジャンプでよけ、間合いを離そうとする。
「甘い!」
しかし、妖夢はすぐに間合いを詰め、連撃を出していく。輪花はレイピアなので、つくことが難しい超至近距離戦闘は苦手なのだ。
「ああもう!」
そう言って輪花は転送魔法を使用、間合いを強引に開かせた。
妖夢は今回は近づこうとせず、輪花から離れ、間合いが更に遠くなる。
「どうした?その程度か!」
妖夢が話してくる。が、輪花はそれには答えず、
「陣符『仭魔円』!」
そう言って魔法陣を投げてた。が、
「…フッ。前回は不意打ちだったため流しただけのこと。」
そう言って、妖夢は白楼剣を一旦しまい、楼観剣を上段に構え、目を閉じる。そして、目を開けると同時に、
「はあっ!」
一閃。魔法陣は―真っ二つに割れていた。
「……嘘…。」
輪花は驚きを隠せない。回転数、スピード、どちらも全力だった。それを真正面から切られたのである。
もう一方の魔法陣が妖夢をおそう。しかし、これは妖夢が軽々とよける。―そして、戻どってきた魔法陣を一閃。再び割った。
「だから言っただろう?この楼観剣に、切れぬものなど滅多にない、とな。」
そう言って、妖夢は白楼剣をしまったまま間合いを詰めてきた。
「…くっ!」
わかっていた。妖夢に
―甘かった。
妖夢は弾幕を打ってこず、ずっと剣のみで勝負しているのだ。どうやら弾幕勝負より、剣での勝負が得意なようだ。
「くそっ!陣符『仭魔円』!」
輪花は魔法陣を二つ重ねて妖夢に投げる。
「効かないと、わかっているだろう!」
その言葉通り、妖夢は魔法陣を両断した。
「わかってるよ!」
そして、叩き割ったときには既に、輪花は妖夢の傍にいた。
「はあっ!」
レイピアで妖夢を突く。二本のレイピアで次々とついていく。
「っ!やるな!」
妖夢はそれをギリギリで避けていく。
「!もらった!」
妖夢の中心にレイピアが襲う。
「くっ!」
妖夢は大きく体を反らし、避ける。妖夢がつけていたリボンにレイピアが刺さり、リボンが飛んだ。
「もう一発!」
輪花は足に刺そうと足元を見たとたん。
「!?」
下から楼観剣が襲ってきた。妖夢はまだ体を反らした状態から戻っていないのだが、反撃をしてきた。
「うわっ!」
そして輪花は慌てて転送魔法で避ける。そして転送が終わり、魔法陣を閉じたその時。
―パリン。
「!?…まさか……。」
何かが割れる音がし、恐る恐る転送魔法を使う。―が、転送魔法の魔法陣は浮かばなかった。分身魔法でも同じだった。
「…限界か‥。」
輪花はつぶやく。ここから、輪花は自力で間合いを調節しなければならない。そうして、輪花は呟いた。
「わかっていたよ…。これは時間稼ぎさ。」
―自分が負けることくらい、わかっていたよ。
作者「さあ、転送魔法使えなくなりましたぁ!」
輪花「…熱が入ってきたね。」
作者「さあ、どうなるのかなあ?次回、#29…あ、もう通算(番外編含め)32話なんだ。よくここまで続いたなあ…。次回、#29『甘え』ここまで見て下さりありがとうございました!」
輪花「では!」