今更ながら、週末に投稿せず、すみませんでした。
「く…そ…。」
完全に輪花は肩で息をしていた。
―そう、これは時間稼ぎだ。負けることなんてわかっていたんだ。
その思いとは逆に、
―まだ勝てる。まだやれる。
という思いがまだあった。だから、輪花は諦めていない。
かと言って、現在の状況はかなり不利である。自分は転送魔法の連続使用により体力を消費、さらに転送魔法が使えなくなっった。
一方妖夢はまだあまりダメージを受けておらず、あれ以来、まだ白楼剣を抜いていない。輪花と妖夢には、まだそれほど差があったのだ。
「…まだ倒れないか…。その体力は認めよう。」
そう言って妖夢は楼観剣を上段に構え、スペルを発動させた。
「断命剣『冥想斬』!」
楼観剣から大きな緑色の刃が形成され、それを大きく振り下ろした。
「っつう!」
それをレイピアで防ぐ。しかし、今の体力で勝るはずもなく。
「うわぁっ!」
弾き飛ばされてしまった。
そのまま飛ばされ、頭を石段にぶつけた。
「…!」
意識が朦朧とする。が、輪花は再び立ち上がった。
そして、妖夢をしっかりと見る。その時、左の脇腹にとてつもない衝撃が走り、輪花は床に叩きつけられた。
「…え?」
そこには、妖夢がもう1人いた。そのもう一方の妖夢は呟いた。
「人符『現世斬』…。」
そして、輪花が見ていた妖夢はこう言った。
「魂符『幽明の苦輪』…さっき攻撃したのは、私の半霊だ。」
「へえ…人と霊を…分けることもできるんだ…。」
そう言って、輪花はゆっくりと再び立ち上がる。既に意識は朦朧としていたが、戦う気力はあった。
「はああぁぁ!」
そして輪花は人の妖夢の方へと突っ込んでいく。―その妖夢は、楼観剣に、『冥想斬』よりも大きな青色の刃を纏い、こう言った。
「断迷剣『迷津慈航斬』!」
そして輪花の方へ叩きつけて来た。
「!」
そして輪花はその攻撃を直に食らってしまった。
再び飛ばされていく。が、今回は受身を取った。そして輪花は立ち上がる。―が、そこに二人の妖夢の姿はなかった。
「…どこへ?」
刹那、輪花の体は跳ね上げられていた。
「……え?」
そこには、ふたりの妖夢が。
「「人鬼『未来永劫斬』!」」
二人が同時に同じスペルを放ってきたのだ。
そして、輪花の体はボロボロになっていった。
まずは両足から、徐々に傷つけられていく。少しずつ、着々と、二重の『未来永劫斬』が。
次々と傷つけられていく実感を得ながら、輪花は、思っていた。
(やっぱりなあ。僕じゃ倒せなかったかあ。まだ僕は弱いや。これじゃあ弱点がいっぱいだよ。…頼りすぎてたのかな…能力に。)
最後に大きく切り上げられ、輪花の体は宙を舞った。
―そして、地面に頭を強く打ち付けたのか、感触もわからないまま、輪花の意識は消えた。
楼観剣をしまいながら、妖夢はこう呟いた。
「…見事。」
何が見事だったのか、それは妖夢自身にもわからない。ただ、そう思った。それだけだった。
そして、気を失った輪花をかかえ、階段を登っていった―。
作者「終わった。」
輪花「…。」
作者「…今回は拗ねちゃったので私一人でお送りします。次回予告のみです(いつもそうだけど)。こうして輪花は、初敗北になりました。その頃、霊夢と咲夜はこの白玉楼を管理している、今回の異変の首謀者、西行寺幽々子と戦闘をします。二人の戦いはどうなるのでしょうか?次回、#30『華胥の亡霊』ここまで見て下さりありがとうございました!では。」
※活動報告にて、これからの展開に関するアンケートを行っていますので、よろしければどうぞ。