魔理沙の弟子は魔法初心者。   作:破片

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今回は予約投稿です。
今更ながら、週末に投稿せず、すみませんでした。


#29 甘え

「く…そ…。」

 完全に輪花は肩で息をしていた。

―そう、これは時間稼ぎだ。負けることなんてわかっていたんだ。

 その思いとは逆に、

―まだ勝てる。まだやれる。

 という思いがまだあった。だから、輪花は諦めていない。

 かと言って、現在の状況はかなり不利である。自分は転送魔法の連続使用により体力を消費、さらに転送魔法が使えなくなっった。

 一方妖夢はまだあまりダメージを受けておらず、あれ以来、まだ白楼剣を抜いていない。輪花と妖夢には、まだそれほど差があったのだ。

「…まだ倒れないか…。その体力は認めよう。」

 そう言って妖夢は楼観剣を上段に構え、スペルを発動させた。

「断命剣『冥想斬』!」

 楼観剣から大きな緑色の刃が形成され、それを大きく振り下ろした。

「っつう!」

 それをレイピアで防ぐ。しかし、今の体力で勝るはずもなく。

「うわぁっ!」

 弾き飛ばされてしまった。

 そのまま飛ばされ、頭を石段にぶつけた。

「…!」

 意識が朦朧とする。が、輪花は再び立ち上がった。

 そして、妖夢をしっかりと見る。その時、左の脇腹にとてつもない衝撃が走り、輪花は床に叩きつけられた。

「…え?」

 そこには、妖夢がもう1人いた。そのもう一方の妖夢は呟いた。

「人符『現世斬』…。」

 そして、輪花が見ていた妖夢はこう言った。

「魂符『幽明の苦輪』…さっき攻撃したのは、私の半霊だ。」

「へえ…人と霊を…分けることもできるんだ…。」

 そう言って、輪花はゆっくりと再び立ち上がる。既に意識は朦朧としていたが、戦う気力はあった。

「はああぁぁ!」

 そして輪花は人の妖夢の方へと突っ込んでいく。―その妖夢は、楼観剣に、『冥想斬』よりも大きな青色の刃を纏い、こう言った。

「断迷剣『迷津慈航斬』!」

 そして輪花の方へ叩きつけて来た。

「!」

 そして輪花はその攻撃を直に食らってしまった。

 再び飛ばされていく。が、今回は受身を取った。そして輪花は立ち上がる。―が、そこに二人の妖夢の姿はなかった。

「…どこへ?」

 刹那、輪花の体は跳ね上げられていた。

「……え?」

 そこには、ふたりの妖夢が。

「「人鬼『未来永劫斬』!」」

 二人が同時に同じスペルを放ってきたのだ。

 そして、輪花の体はボロボロになっていった。

 まずは両足から、徐々に傷つけられていく。少しずつ、着々と、二重の『未来永劫斬』が。

 次々と傷つけられていく実感を得ながら、輪花は、思っていた。

(やっぱりなあ。僕じゃ倒せなかったかあ。まだ僕は弱いや。これじゃあ弱点がいっぱいだよ。…頼りすぎてたのかな…能力に。)

 最後に大きく切り上げられ、輪花の体は宙を舞った。

―そして、地面に頭を強く打ち付けたのか、感触もわからないまま、輪花の意識は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 楼観剣をしまいながら、妖夢はこう呟いた。

「…見事。」

 何が見事だったのか、それは妖夢自身にもわからない。ただ、そう思った。それだけだった。

 そして、気を失った輪花をかかえ、階段を登っていった―。




作者「終わった。」
輪花「…。」
作者「…今回は拗ねちゃったので私一人でお送りします。次回予告のみです(いつもそうだけど)。こうして輪花は、初敗北になりました。その頃、霊夢と咲夜はこの白玉楼を管理している、今回の異変の首謀者、西行寺幽々子と戦闘をします。二人の戦いはどうなるのでしょうか?次回、#30『華胥の亡霊』ここまで見て下さりありがとうございました!では。」
 ※活動報告にて、これからの展開に関するアンケートを行っていますので、よろしければどうぞ。
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