「華霊『スワローテイルバタフライ』」
「人符『現世斬』!」
一気に二人が襲いかかってくる。妖夢は咲夜の方に攻撃を始め、自機狙いの亡霊は霊夢を狙う。さらに、幽々子から弾幕がばらまかれていく。
「咲夜っ!」
霊夢が亡霊を避けつつ咲夜のほうを見た。咲夜は妖夢の現世斬を防いでいるところだったが、短剣のナイフが長刀の楼観剣に勝てるはずもなく、弾き飛ばされてしまった。
「あらあら、よそ見している場合かしら~?」
その間に、幽々子の弾幕が霊夢を掠める。
「っ!夢符『封魔陣』!」
青色の柱が霊夢を囲む。かろうじて弾幕はある程度相殺できたが、まだ幽々子のスペルは終わりが見えなかった。その間に、
「断命剣『冥想斬』!」
楼観剣に緑色の刃をまとわせた妖夢が突っ込んできた。
「近距離戦は嫌いなのよ!」
そう言いながら霊夢はお払い棒で妖夢の剣を防ぐ。そして飛び退いて間合いを取ろうとし、妖夢が再び詰めようとしたとき、
「メイド秘技『殺人ドール』!」
妖夢の周りをナイフが囲んだ。
「くっ!」
妖夢は冥想斬でナイフを大量に弾く。その時、幽々子のスペルが時間切れとなった。
普通この時、霊夢たちにとって大きなチャンスとなるのだが、防戦一方のためこのチャンスを手にすることができず、幽々子に次のスペルをあっさり発動させてしまった。
「あら~?攻めてこないの~?じゃあ、幽曲『リポジトリ・オブ・ヒロカワ -亡霊-』」
再び大量の弾幕が放たれる。このままでは防戦一方、この状態もいつまでもつかわからない状態だ。
「一体どうすれば…!」
霊夢がそういった、刹那。
―一筋の雷が幽々子と霊夢の間に降り注いだ。
「!何事!?」
幽々子は流石に動揺したのか、雷をジッと見つめた。霊夢もそれにつられ、雷を見る。そこから現れたのは、雷のように目と髪の色が黄色になっている―
「「N!?」」
輪花を担いでフランとともに出てきた、あのNだった。
「よお、お二人さん!大変だな!」
まるで他人事のように2人に挨拶をするN。
「あまりこういうことはしたくないのだがな、まあ、そこののんびり屋さんよ!」
そう言ってNは幽々子の方へと向き、
「…何が目的だい。」
そう聞いた。
「……この桜、西行妖を満開にするの。…さぞかし綺麗でしょうね~。」
幽々子はすぐに落ち着き、元の口調に戻った。
「…そうかい。…じゃあガチで止めないとな…。」
Nの目が細くなった。
「じゃあ…。」
そう言いつつ、二丁の拳銃を取り出した。
「おい、巫女さんよ、あの半人半霊を止めりゃあいいんだろ?」
そう言って、妖夢の方へ銃口を向けた。
「え、ええ。それで大丈夫だと思うわ。」
「OK。じゃあ、始めますか!」
そう言うと、妖夢の方へ発泡し始めた。
「きかん!」
そう言って、妖夢は銃弾を弾き始めた。
しばらく打ち続けていたが、やがてやめ、
「…じゃ、やりますか!」
スペルカードを取り出し、こう言った。
「合銃『ライザー・スパーク』…。」
そう言って、Nは一方の銃をもう一方の後ろに差し込んだかと思うと、銃が光り、それはバズーカとなり、それを担いだ。
「いきまーす!」
そう言うと、銃口に強大な雷が集まっていく。そして―
「発射あ!」
そうして、引き金を引くと、バズーカの銃口よりもふたまわりほど大きなビームが妖夢を襲った。
「っ!?」
慌てて妖夢は避ける。
―収まった時、ビームの跡がくっきりと地面に着いている。
「どうした?来ないのか?」
そう言って、Nは拳銃を構えた。
「くそっ!瞑斬『楼観から弾をも断つ心の眼』!」
そう言って、妖夢はスペルカードを発動しようとし、カードを掲げた刹那―
「遅ぇ。」
カードを銃弾が打ち抜いていた。
「!なっ!」
そう言って、妖夢はNの方へ向くも―
そこにNの姿がなかった。
「後ろだ。」
そうして、妖夢の背中に銃口のひやりとした感触が伝わる。
「…お前なんかスペカ1枚で十分だ。」
そう言って、妖夢は背中から打ち抜かれた。そして、妖夢は地に倒れる。
「妖夢ぅ!」
幽々子が叫ぶが、妖夢がそれで起き上がるはずもない。
「安心しろ、気絶させただけだ。」
そう言って、輪花の横に寝かせる。
「じゃーなー。異変解決、頑張れよ!」
そう言って、やってきた時のように、天に雷のごとく飛び上がっていった。
「……一体彼はなにものかしら…。」
咲夜がつぶやく。霊夢はすぐに思い直し、
「行くわよ、咲夜!」
そう言って御札を構えた。
「え‥ええ。せっかくの好機、見逃すわけには行かないわね!」
そう言って、二人は突っ込んでいった。
―そして、
「…霊夢?…咲夜?ここは…?」
輪花が目を覚ました。
作者「終わった。」
輪花「気がついたら妖夢が気を失ってるんだもん。びっくりしたよ。」
作者「まあ、これで対等かな。」
輪花「…次回、#32『幽々子の目的・裏』ここまで見て下さりありがとうございました!」
作者「では!」