魔理沙の弟子は魔法初心者。   作:破片

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#34 師弟の思い

《行くわよ!》

「…ああ。」

 魔理沙は生気のない声で返事をする。

―圧倒されていた。その姿。実力。それ相応の自身。完全に魔理沙は飲まれていた。

《…どうしたの?…もしかして、臆病になってるの?》

 朱莉が挑発する。

「っ!そんな事ないぜ!」

《じゃあ…。》

 続けて朱莉はこう言った。

《じゃあなんで、あなた、足がそんなに震えてるの?》

「……。」

 そう。箒にまたがって浮いているとはいえ、完全に魔理沙の足は震えていた。

《「………。」》

 沈黙がふたりを包む。そして、

《…つまらない。》

 そう朱莉は言った。

「!?…今なんて?」

《つまらないと言ったのよ。この姿やいままで戦ったからって、そこまで臆病になるとは思わなかったわ。》

「…っ。」

《最初のあなたの自身はどこに行ったの?…まさか、ただの強がりなんて言わないわよね?臆病者。》

「なん…だとぉ…。」

 魔理沙は俯き、拳を震わせていた。

 すると、朱莉はいきなりこう言った。

《あーーもう!こんなこと言ってるんじゃなくってねぇ!そこの…魔理沙!》

「…なんだぜ?」

《私は最初の時のあなたと戦いたいの!そうやって『だぜ』口調で、ミニ八卦炉(その道具)を堂々と構えて、自信満々で地面に立ってたあなたはどこいったの!》

「…!!」

 ようやく魔理沙は気づかされた。…そうだ。自分はこんなことで臆病になる自分ではない。

(そうだよな…。こんなことで臆病になっていたら、輪花に示しが付かないぜ…。)

 そうやって、魔理沙は地面に降り立ち、ミニ八卦炉を構える。最初に対峙した時のように、堂々と。そして、魔理沙はこう言い放った。

「こんなことで臆病になる魔理沙様じゃないぜ!」

 すると、青龍になった朱莉が笑ったように見えた。

《…そうよ!それよ!…じゃあ、準備はいいわね?》

「おう!」

 そう言って、お互いスペルカードを出す。そして―

「《スペルカード発動!》」

《青龍『蒼き波動』!》

「魔砲『ファイナルスパーク』!」

 青龍の口に青い波動が溜まり始める。

 魔理沙のミニ八卦炉にも虹色の光が溜まり始める。

 そして―

 同時に二本の閃光が発射された。

 そしてちょうど真ん中でぶつかる。

―が、朱莉の方が強い。

「く…そおっ…!」

 魔理沙はありったけの魔力を注ぎ込む。が、徐々に押されていく。

《どうしたの!その程度?》

 朱莉の声が頭の中に響く。

「ま…だ…だぜ…!」

 そう言っているもの、足が地面にめり込んでいく。

 そうして、青い閃光が魔理沙にも見えてきた、その時―

『…魔理沙…!』

(…?輪花…?…聞こえた…輪花‥?………)

「…フッ。」

 魔理沙は笑っていた。

「…そうだよな…さっき思ったじゃないか!このまま…負けたら…!輪花に…、示しが…付かないんだ、ぜ…!うおおおぉぉぉぉー!」

 そうして、ファイナルスパークのスペルカードの横に、新たなスペルカードが現れた。そうして。

「見せてやるぜ…私たちの、思いを!陣恋符(じんれんふ)『マジック・ファイナリー・スパーク』!」

 そのスペルを唱えた刹那、虹色の閃光が緑色に変わった。

《!!…何!?》

 そうして、青龍は閃光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあっ…。はあっ…。」

 魔力を大量に消費した魔理沙は、地面に大の字になった。その時。

「…スペルカードが…。」

 陣恋符(じんれんふ)『マジック・ファイナリー・スパーク』が光に包まれ、消えていった。

「…おっと、忘れるところだったぜ。」

 そう言って、魔理沙は立ち上がり、朱莉の方へ近づいていった。朱莉は既に気がついていおり、大の字になっていた。

 魔理沙も、朱莉の横で再び大の字になった。

「…最後、すごかったわ。」

 そう言って、朱莉は魔理沙の方へ笑いかけた。

「どうやったの?」

 その質問に、魔理沙は空を見上げたまま、こう答えた。

「輪花の…いや、弟子の声が聞こえたんだぜ。」

「そう…。良かったわね。」

 そう言って、朱莉は空に向き直った。

「…私はいつも一人…。」

 そう朱莉はつぶやいたともしらず、魔理沙はこう言った。

「輪花…やったぜ…。」

―魔理沙たちの辺り一帯は、閃光のエネルギーによって、雪は完全に溶けきっていた。




作者「場外戦、終了です。」
輪花「本当に一発で終わった…。」
作者「まあ、元からその予定だったけどね。」
輪花「次回は、私たちの方にもどるよ。」
作者「次回、#35『白玉楼』です。」
輪花「…ひどい。ネーミングセンスが…。」
作者「…今回ばかりはいいのが思いつかなかった…。タイトル変更の予定ありです…。」
輪花「ここまで見て下さりありがとうございました!」
作者「では!」
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