―一方、朱雀・輪花。
「…意外と遠いね。」
そんなことをぼやく。
《そんなこと言わないでください、あなたは転送魔法だから早いのでしょう。》
朱雀の声が頭の中に響く。
「…ねえ、そういえばさ。」
《…なんでしょう?》
「女性なんだね。」
《はい、声はやや低めですが。…よくわかりましたね。》
「まあね、同じような感じだし。」
《…そうですか。…おっと、もうすぐですかね。》
その言葉通り、紅魔館が見えてきた。
「‥見て分かる結界だね。」
輪花の言う通り、結界は見え見えだった。
「よ、っと…。」
輪花は朱雀から降り立つ。
「ありがとね。」
《いえ…。》
「ふ、ん‥。これが結界…残ってるのは…、晴れ、夏、雷、風、春だけかな?」
そう言って結界に触ろうと手を置こうとしたら―
「うわっ!?」
結界をすり抜けてしまった。
「…なにこれ、虚偽結界?朱雀、入ってみて?」
《…はい。》
そう言って朱雀はあっさりと通った。
《…通れますね。》
「だね…。…朱雀、これは多分僕らを足止めさせるための偽物だ。みんなに紅魔館へ集まるようにいってきて!」
《…分かりました!》
そうして、朱雀は飛び立っていった。
「さて、と…。」
そう言って輪花は紅魔館に向き直った。
「美鈴がいない、この時点でおかしい。」
そう言うと、輪花は紅魔館の中へ入っていった―
「…咲夜ー?」
大きな扉を開けて咲夜を呼ぶが、反応がない。
「…どこいったんだろう…。」
―と。
「‥輪、花?」
ボロボロの咲夜がやってきた。
「!…どうしたのさ、その傷!」
慌てて輪花は咲夜を支える。
「私は、大丈夫、だから…。」
「どこが!?傷だらけじゃない!」
咲夜は輪花の手をとって、すがるような目でこう言った。
「…亜紀、沙紀を…助けて、あげて…!」
「…え?」
「図書館、に…いる、わ…。」
「…わかった!」
輪花は咲夜をかかえ、図書館へと急いだ。
―移動中。
「妖精メイドたちが…。」
廊下に妖精メイドたちが次々と倒れている。
「っ!急がないと!」
そういうものの、咲夜を抱えているので、スピードは遅い。
「私は、おいていきなさい…。」
咲夜はそういったが、
「そんなこと、出来るはずない!」
きっぱりと輪花は言い切った。
「…ほら、もうすぐだから!」
そう言って、図書館に入った刹那―
「噴火『エルプス・ボルカー』」
巨大なマグマをまとった溶岩が輪花を襲った。
「…あれ?」
輪花はゆっくりと、目を開ける。そこには―
「…良かった…。」
パチュリーの魔法壁があった。
「…パチュリー。亜紀と沙紀は―」
「…あれよ。」
そう言って指した方は―
「…え?」
沙紀でも亜紀でもなかった。
作者「最後の言い回しが思いつかなかった。」
朱莉「…途中なんか見てた?」
作者「…なんで?」
朱莉「文章が感動ものになりかけてたから。」
作者「…東方霊々夢見てました。泣けました。」
輪花「…。次回、#52『亜紀、沙紀だったもの』ここまで見て下さりありがとうございました!」
三人「では!」