「…で、何か用?」
ミスティアが聞いてくる。
「ああ、医者の場所がわからなくなってな。」
ここは迷いの竹林。…これでお分かりだろう。ミスティアの件もあり、三人は絶賛迷子中なのだ。
「あー…。だったら逆よ。」
「「「は?」」」
三人の声が綺麗に重なった。
「永遠亭でしょ?だったら逆よ。」
その言葉が終わらないうちに、朱莉と霊夢は風雅を睨む。…風雅は気がついていなようだが。
「お、そうか、ありがとう。」
そう言ってさっさと歩き出す。
「「待ちなさい!」」
二人は一斉に追いかけてきた。
「…おい、偶然だろ?」
風雅はそう言った。
「う‥。」
霊夢はその言葉は本当なので言い返せない。
「しかも、あの歌声が聞こえる方へ行こうとしたろ?」
風雅はそう言って朱莉をみる。
「ぐ…。」
朱莉も何も言い返せない。
「…ほら、いくぞ。」
固まってしまった二人を促すように、風雅はさっさと歩き出した。
-数十分後。
「戻ってきたな…。」
さっきの場所に戻ってきたようだ。
「あら、迷ったの?」
リグルが聞いてきた。
「もう、どうするのよ?」
霊夢が聞く。風雅はしばらく考えていると、
「…なあ、その永遠亭とやらは直線で考えるとどの方角だ?」
と、リグルとミスティアに聞き直した。
「あ、それは…。」
「「こっち。」」
二人の声が綺麗に重なる。
その方向はふたりとも一緒だった。それを見て、
「…そうか。」
風雅は両刃剣を抜いた。
「…………?何するのよ?」
霊夢の言葉にも何も言わない。すると、
「はあっ!」
いきなり斬撃を指をさした方向に向かって発射した。斬撃は地面に跡をつけながら、まっすぐに進んで行った。
「さあ、この跡を進むか。」
そう言って風雅は歩き始めた。
「ちょ、ちょっと、どういうこと?」
霊夢は追いついて平行に並び、聞いた。
「人の平衡感覚がずれるのなら、真っ直ぐ進むものに頼ればいいのさ。だから指をさした方向に斬撃を放ったんだ。」
あっさりとそういったのである。
「‥そうだったの。」
朱莉はそうつぶやいて、
「さ、急ぐわよ!」
スピードを上げていった。
「…あれ?」
霊夢の指さした方には、ひとつの屋敷が。
「それらしいわね‥。」
朱莉はそうつぶやいて、先に進もうとした。と、
「うわっ!?」
落とし穴があったようで、落ちていく。が、
「…ここに根があって助かったわ。」
落とし穴の縁近くに根が出ていたので、それを掴んで助かったのだ。
「そうか。にしても、誰がこんな罠を…。」
風雅がつぶやいたが、情報が少なすぎるので、分からない。そこで、二人は進む。すると、ミシミシと音がしたかと思うと、左から竹が倒れてきた。
「きゃあっ!?」
霊夢はとっさに腕で防ごうとしたが、それは当たることなく、霊夢の横に竹は倒れた。
「危ないわね…。」
そう言ってまた歩き出す。
-永遠亭の入口前。
「…また罠がありそうだな…。」
風雅はそうつぶやいた。明らかなさら地。怪しむのも当然と言えるだろう。
-と。
風が吹いてきて、風雅がかぶっている編笠が飛ばされた。
「あ…。」
編笠はやや遠くに落ちた。風雅たちはそこに向かって一直線に歩き、さらに無意識に門に向かって一直線に歩いた。…罠にはかからなかったようだ。
「…運がいいな。」
そうつぶやいて風雅たちは門をくぐった-
一方、罠を仕掛け、竹を倒した張本人、因幡てゐ。
「…なんで引っかからないのよ…。」
‥自分の能力が悪い。
能力…人間を幸運にする程度の能力
作者「てゐって能力と性格が矛盾している気がする…。
・霊夢…人間。
・風雅…半人半妖。
・朱莉…怨霊の中に人間の霊も勿論入っている。
なので能力が効いてしまったんですな。」
風雅「そうだったのか。」
作者「サブタイトル勝手に変えてしまい申し訳ありませんでした。次回、#59『狂気の瞳』…だとおもいます。ここまで見て下さりありがとうございました!」
風雅「では。」