5人の姉妹と冴えない男   作:ユーチャロー

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5人の姉妹と冴えない男 第十五話 

 

「ここは!」 

 

「そう。難攻不落の城と呼ばれた小田原城。秀吉が落とせなかった城として有名な城。このぐらいわからないと戦国武将を語れないからね。」

 

「まさか…小田原城に行くなんて予想していなかった…。しかし…夜だけど城の周りがライトアップされて綺麗だな…。」 

 

「そうでしょ。でも…これは復元された城だから。」 

 

「あの時代に残っている城は少ないですよね…。」 

 

「うん。現像天守は12ヶ所しかない。代表的な城は姫路城。」 

 

「そうなんですか…。」 

 

「ねぇ。少し…私と散歩しない。せっかくきたんだし。」 

 

「あっ…。はい…。」 

 

五味は顔を赤くなりながら三玖と小田原城の散策をすることになる。所々で三玖が小田原城の堀や塀、門など細かく五味にわかりやすく説明をしていく。あっという間に1時間が過ぎた。三玖の楽しそうに話している姿に五味はこの情熱を勉強に向けたらどうかと感じた。でも…苦ではなかった。むしろ女の子とお城デートみたいな雰囲気で五味は心底楽しんでいた。 

 

「もうこんな時間か…。そろそろ帰りませんか?」 

 

「今日は旅館に泊まる。」 

 

「旅館!! この時間に空いている旅館はないと思いますが…。」 

 

「大丈夫。私達が毎年行ってる旅館があって…あそこなら大丈夫。だから心配しなくて良いよ。」 

 

五味は三玖の発言に驚きを隠せなかった。

毎年行ってる旅館の常連客であるという事実とお金持ちのお嬢様だと改めて感じた。 

 

すると…再び車に乗り海辺の方の宿に向かう。

そこは綺麗な建物で温泉旅館とは違う雰囲気を感じた。

中に入ると三玖はゴールドカードをとりだしフロントに見せると部屋の鍵を渡された。 

 

「さぁ。行こう。五味君。」 

 

「今ので…チェックインしたんですか!!」 

 

「うん。そうだよ。この旅館の会員で年100万払っているから。」 

 

「えっ…。100万…。」

 

「プレミアム会員で好きなタイミングでこの旅館に泊まることが出来るから。」 

 

「そうですか…。」 

 

 

(中野家…。恐るべし…!) 

 

 

五味と三玖が部屋に入ると凄く広いリビングで大きいダブルベッドに大型テレビ。キッチンや冷蔵庫。外には露天風呂があった。まるで家にいるような感覚になる。五味は一泊二日でどのぐらいの値段になるのか気になった。 

 

「もう遅いから風呂入って寝よう。」 

 

「……。はい。あの…。着替えとか何も持ってきてないけど…大丈夫ですか?」 

 

「あそこに浴衣があるし…下に洗濯機があるから洗濯して乾燥すれば明日着れるよ。私…先に風呂入るから五味君は待ってね。」 

 

「はい……。」 

 

三玖はバスルームに向かう。三玖が風呂に入っている間に五味は親に電話をして友達の家に泊まりに行くという嘘をついて誤魔化した。五味は喉が乾いていたため冷蔵庫に入っていたペットボトルのお茶をとって夜空を見ながら黄昏れるのであった。

 

(まさか…。こんなことになるなんて思っていなかった…。この空間…。凄く気まずいんだけど…。バスルームに霞んで映る三玖さんの影が気になってしょうがない…。オレ…何を想像しているんだろ…。)

 

しばらくすると三玖が風呂から上がり浴衣姿の三玖に五味は顔を赤める。あまりにも可愛すぎて…。 

 

 

「三玖さん…。浴衣姿良いですね。可愛いです。」 

 

 

(あれっ…。心の声を声に出して言ってちゃった…。あああ!!)

 

 

五味は正気でいられなくなった。

 

 

「……っ。そうかな……。」 

 

 

「すみません!なんか気持ち悪いこと言っちゃって申し訳ございません!!」 

 

 

「いやっ…。五味君に褒められて嬉しい…。」 

 

 

(あれっ…。想像していたのと違うんだが…。) 

 

 

「僕!風呂に入りますから!」 

 

 

五味はバスルームに向かい風呂に入る。

風呂の中で五味は三玖の浴衣姿に頭から離れなくなる。

そして、五味は三玖に言った発言に後悔をしていた。

 

(絶対引かれた!!こんな冴えない男があんな綺麗事を言ってもキモいしか思えないよ!!なんであんなことを言ってしまったんだ!!オレ!!バカじゃねーかよ!!)

 

 

30分後。五味は風呂から出て頭を乾かし浴衣を着てベッドに行くと三玖はすでに寝ていた。 

 

 

(よっぽど疲れていたんですね…。正直気まずかったから三玖さんが寝てくれて良かった。明日謝ろう。) 

 

 

五味は外にある露天風呂が気になっていたので露天風呂に浸かることにした。丁度良い湯加減で気持ちよかった。夜空を見ながら今日起きた出来事を振り返っていた。 

 

「二乃さんと四葉さんとバイトしてから三玖さんと小田原城デートしてまさかの旅館に泊まるなんてね…。忙しかったけど…凄く今日は充実してたな…。毎日こんな生活が良いな…。しかし…夜空が綺麗だな…。それに風呂も最高…。このまま寝れるよ…。」 

 

 

「寝たら死んじゃうよ。」 

 

 

「三玖さん!!起きていたんですか!!」 

 

 

「起きちゃダメなの?」 

 

 

「そういう訳ではないのですが!!」

 

 

「そう。風呂は気持ち良い?」 

 

 

「最高です!!」 

 

 

「私も入ろうかな。」 

 

 

「えっ…。」 

 

 

「五味君が露天風呂に入っているのを見たら私も入りたくなってきた。混浴大丈夫だから。」 

 

 

「えええー!!!」 

 

 

五味は三玖の大胆な発言に頭の中が収集つかなくなった。 

 

 

次回話に続く…。

 

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