一花とご飯を食べている時に…。
「変わった男の子がいるんだよね〜。密かに彼を盗撮した写真を二乃から送られてきたんだけど。見てみる〜?」
「えっ!気になる!」
五味の写真を見ると四葉は微妙なリアクションをする。
「普通の人だと思うんだけど…。」
「いや〜。五月や二乃は彼と実際話したことあるみたいだけど…二乃は変人って言ってた。実は…私も今日彼と少しだけ会話したんだけどね。」
「一花も〜?」
「うん。私達姉妹が沢山いると言ったら…四葉や三玖を見てみたいってね。」
「へぇ〜。」
「彼と会えるといいね〜。」
「まっ…そのうち会えますよ!」
翌日。四葉は久々にランニングがしたくなり運動公園を目標にランニングを始めると…後ろから知らない男性に話しかけられた。
「速いですね…。僕より速い……。息が切れそうだよ……。」
「うあっ!!」
「突然知らない人から話しかけられて…驚いてるよね……。キミに似てる人がいて……追いかけてしまった……。」
「あれっ?もしかして…一花と二乃、五月が言ってた五味君かな?」
「なんで知ってるの!!?」
「キミの顔を二乃が盗撮してて…キミのことを不審者扱いしてたからねー!!」
「そうなんだ……。」
四葉は彼を見て確信した。
昨日一花が言ってた五味五男であると。
(まさか…こんなところで会えるなんて思っていなかった…。しかし…私のペースについていくなんて…なかなかやりますねー!なら…確かめてみますか!)
「五味さん! 競争しませんか! あそこの公園まで!!」
「競争か! 良いよ!! こう見えて足は速い方なんだよね。」
「おーー!さすが五味さん! 空気読めますねー!」
「ならやろうか!!」
彼と四葉の競争を始めるが…四葉は部活の助っ人で呼ばれるぐらい運動神経は抜群であった。だから、すぐ五味と差を広げることが出来ると思っていたが…彼はずっと並行し四葉に必死に食らいついていた。
(ほうー!! なかなかやりますね!! もう少しペースアップしますか!)
四葉は公園までの残り100mをきったところで全力を出し四葉が勝利する。五味も10秒ぐらい経ってゴールする。
「勝ちました!! 五味さん!なかなかやりますね!」
「速すぎる…。」
五味は彼女はきっと四葉か三玖のどちらかだと思い確認する。
「もしかして…あなたは…五月さんの姉妹ですか?」
「おー!! ビンゴです!!」
「いやっ…オレのことを知っている地点で…姉妹でしょ…。」
「確かにそうですね!」
「私は中野四葉です!5つ子の4番目です!五月は妹ですが…一花や二乃…三玖はお姉さんです!!」
四葉と五味と少し会話をして連絡先を交換した。五味を別れてから四葉はこの公園の外周2kmを5周走ることにした。四葉は彼のことが更に気になる。
(あの人…。面白い人かもしれません!)
その後。彼と関わっていくうちに四葉は五味の人間性に惹かれて意識を持ち始める。しかし…五月も四葉と同じ気持ちになっていた。
四葉はお人好しなところがあるため自己犠牲をする傾向がある。だから…五月の恋愛を邪魔してはいけない。五月が幸せになれるのなら自分の気持ちを押し殺してまで姉として五月を応援すると決めていたが…まだ、心の奥底には五味に対する気持ちが残ってた。中野家御用達のホテルの出来事で五味が逃走し、二乃に追えと言われたのもあるが、四葉は彼が五月のことをどう想っているか確かめたかった。四葉は五味を見つけて夜風を浴びながら五味と2人きりで会話する。
五味の口からは五月に対して真剣に想っていることを聞いて、四葉は確信した。五月も五味君も両想いであると。
(五月が五味さんのことが好きな理由が良くわかりました。そして…私の気持ちも整理がつきました。だから…私は五月を応援したい。)
私の初恋の人。五味五男君。あなたのその優しさに私は惹かれていました…。しかし…五味君はずっと五月のことを見てた。だから……私は……。
四葉は涙が出そうになるが…五味が五月に告白するまでは我慢する。笑顔で五月を祝したかったからだ。それは姉妹達全員がそう思っている。
四葉は1人になった瞬間に我慢してた気持ちを涙と共に流す。
「わたしは…五味さんのことが好きです…。でも…五月が好きになった五味さんなんですから…私は邪魔をしてはいけません…。悔しいけど…五味さんは………。」
「私の初恋の人でしたから。」
四葉は泣くのをやめた。五月と五味さんをサポートする。そして、自分の気持ちを殺してしまった後悔。五味と五月に会う時は笑顔で迎えると。 それがきっと私が望んでいることだから。
四葉は今日もいつも通りレジでお客さんと相手する。
隣に五味が一生懸命働いている。そんな彼を見つめながら四葉は笑顔で仕事をこなすのであった。
後日談ー四葉編 完結
四葉編は終わります。
次は三玖編を書いていきます!