5人の姉妹と冴えない男   作:ユーチャロー

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5人の姉妹と冴えない男 第八話

五味は思考が停止した。二乃が三玖のスマホを使って五味を呼び出し「姉妹と関わるのなら私の許可を得てから会え!」と要求されたが…そこには何も知らない三玖がここに来たので何が何だがわからなくなった。五味は確認のために三玖に聞き始めた。

 

「三玖さん…。おはようございます…。三玖さんは何をしに来ましたか?」 

 

「私は前から気になってたパフェ屋があって抹茶パフェが食べにいくところ。もし良かったら五味君。一緒に行く?」 

 

 

(多分この様子だと何も知らない。メールだからSNSみたいに頻繁に通知が来るわけではない。だが…。) 

 

 

二乃は三玖に先程までの出来事を話すことにする。

 

 

「三玖!こいつは不審者よ!急に私のことをジーと見てくるし!私のプライバシーも見るし!!明らかにおかしいわ!それに…この間一花や四葉、五月達とラーメンを食べに行ったのよ!私はね!こんな男に私達に近づいて欲しくないわ!」 

 

 

「でも。五味君は良い人だよ。二乃の誤解じゃないの?」 

 

「あんた…!まさか…この男をかばってるの?」 

 

「一花や四葉、五月も五味君のことは不審者だと思っていないよ。二乃が勝手に被害妄想してるだけだよ。」 

 

「だいたいね!こんなチビでファッションも地味だし…名前も五味五男って…。だっさい名前よね!こんな男の何処が良いのよ!」 

 

 

(凄く俺のことをディスってる…。) 

 

 

「人は外見だけではないよ。」 

 

「内面もとか言うんでしょ!だいたいアンタもね!地味なのよ!」 

 

「二乃もそんなフリフリな服装をして恥ずかしくないの?」 

 

「あんたにはわからないようね!」 

 

二乃と三玖の口喧嘩が始まった。五味は止めようとするが…自分の兄弟達と照らし合わせる部分があった。昔はよく遊んでいたが最近は長男や次男が就職して家を出ていってしまい、三男と四男は大学生で朝早く学校に行き夜もバイトや友達と遊んでいたりして遅く帰ってくる生活を送っていた。兄弟達と過ごす時間が減ってしまい少し寂しかった。だからこそ…二乃や三玖のやりとりを見て懐かしく思えた。こうやって兄弟と会話する機会や喧嘩出来るような環境が自然となくなってしまった。

 

「そろそろパフェを食べに行きませんか?こんなところで口喧嘩しても時間の無駄だと思いますし…三玖さんも抹茶パフェを食べに行きたいようですし…僕もたまに甘いものを食べたいので…。」 

 

「……。そうだね。五味君。食べにいこ。二乃はどうするの?」 

 

「……!仕方ないわね!!あんたに嘘のメールを送ってしまった私も悪いから…ついていくわよ!!」 

 

二乃と三玖の3人でパフェ屋に向かうことにする。

しばらく歩くと三玖が行きたかったパフェ屋に着く。外観は綺麗なお店で客もほとんど女子しかいなかった。五味はその中に入るのに少し抵抗はしたが20分もかけて歩いてきたため小腹が空いてた。店の中に入ると三玖はすぐ抹茶パフェを頼み五味も一緒に抹茶パフェを頼んだ。二乃はアップルパフェを頼んだ。 

 

「しかし…。綺麗なお店ね!三玖!あんたがこんなオシャレな店を紹介するなんてなかなかやるわね!」 

 

「褒めてるの?」 

 

「初めて来ましたね!パフェ屋!」 

 

「あんたは地味男だから来たことないんでしょうね!まぁ…私達に感謝しなさいよね!」 

 

「地味に傷つくな…。」 

 

「五味君は普段何をしてるの?」

 

「僕は学校に行ってはバイトしてるだけの生活ですね…。だから…これといった趣味は…。」 

 

「だろうね!あんたみたいな冴えない男は趣味なんてないの当然よ!私は料理が得意なんだ〜。誰かさんと違って〜。」 

 

「誰かさんって誰のことですか?」 

 

 

「三玖よ。前…あんたが作ったオムライス…。酷かったわよ。私だったらあれの何百倍上手く作れる自信があるんだけね!」 

 

 

「……。」 

 

 

(三玖さんが作ったオムライスがそんなに酷かったのですか…。しかし…二乃さんは料理が得意なんですね。意外ですね。)

 

 

すると抹茶パフェが2つとアップルパフェがテーブルに置かれ3食べ始める。抹茶パフェが絶妙に美味しく五味はまたこの店に行きたいと感じた。二乃も美味しそうにアップルパフェを食べる。 

 

 

食べ終わるとお会計を済まし食後の運動として少し散歩する。しばらくすると駅に着いた。 

 

「三玖さんが好きな抹茶サイダー。この間…日本史を教えてくれたお礼で3本あげます。」 

 

五味はバックの中に入ってた抹茶サイダー3本を取り出し三玖にあげる。すると三玖は喜んでくれた。 

 

「ありがとう。抹茶サイダー好きだから。」 

 

「三玖さんに喜んでもらえて良かったです!家に帰ったら冷蔵庫で冷やして飲んでくださいね!」 

 

「うん!」 

 

 

二乃はこの光景を見て少し苛立った。まだ五味のことを認めていなかったからである。そして、二乃はスマホを取り出し強引に連絡先を聞いてきた。 

 

 

「あんたがまたこうゆうことをしないように私が監視するわ!!さっさとスマホを取り出しなさいよ!」 

 

「えっ…。でも。」 

 

二乃は五味のスマホを取り出しSNSの機能にあるフルフルを利用して連絡先を交換した。交換すると二乃は五味にスマホを返す。すると二乃は三玖の腕を掴み改札口に向かう。

 

「ふんっ!行くわよ!三玖!」 

 

「えっ…。まだ私は…。」 

 

「いいから行くの!三玖!」 

 

「五味君。また今度ね…。」 

 

 

「二乃さん!三玖さん!今日はありがとうございました!」 

 

 

(しかし…二乃さんは気が強い人ですね…。それに…ずっと僕のことをディスるし…。どうして…姉妹に近づくなというのかな?別に友達でいる分には何も問題がないと思うけど…。きっと二乃さんは…。) 

 

 

五味は渋々と1人で家に帰るのであった。 

 

 

家に帰るとそこに三男がソファーに座ってテレビを見ていた。 

 

 

「はえーじゃねーか?」 

 

「いろいろあったんだよ。」 

 

「そっか。お前…。早速嫌われたんじゃねーの?」 

 

「いや…。そうではないんだけど…知り合った女の子のお姉さんが来て、姉妹達となるべく会ってほしくないと言われたからさ…。」 

 

「つまり…。そのお姉さんはきっとお前のことを警戒してるんじゃね?」

 

「警戒…?」 

 

「何人姉妹か知らないけど…きっとお姉さん的には妹が変な奴と関わっていたら止めに行くもんだぜ。オレももしお前が変な女と絡んでいたら止めにいくさ。お前は末っ子だからわからないと思うが…兄ちゃんというのはな…弟が危険な目にあったら助けにいくもんなんだよ。」 

 

「そうゆうもんなのか…。」 

 

 

(なるほどな…。二乃さんは2番目だから三玖さんや四葉さんや五月さんが突然知らない男と絡んでいたら気になるよな…。しかし…一花さんの場合はどうなんだ…?二乃さんにとってお姉さんだよね…。) 

 

 

「オレからお前に言えることは女心を知らなきゃモテねーことだな!頑張れよ。五男。」 

 

「わかったよ…。オレは部屋に行くから。」 

 

 

五男は部屋に戻り今日の出来事を振り返っていた。

すると、1通メールが来た。一花からだった。 

 

 

『五味君。今日の夜に少しだけで良いから会えるかな?』 

 

 

五味は戸惑った。二乃にまた何か言われるのではないかと。しかし…彼はさっき三男が言ってた言葉が気になり中野姉妹の長女である一花に聞いてみたかった。 

 

 

『良いですよ。何処に行けば良いですか?』 

 

『私が五味君の家に迎えに行くから住所を教えてもらっていい?』

 

『わかりました。』 

 

 

一花に住所を教えた。

 

 

(一花さんは女優さんだから…マネージャーの車で来るのかな…。有名人だからそんなに外を出歩く訳にはいかないし…。しかし…なんだろう…。気になるな…。) 

 

 

彼は夜になるまで時間潰しのためにスマホゲームを始める。

 

 

次回話に続く…。

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