頭からっぽにしたし本当は前の話で終わらせるつもりだったから見切り発車のなにも考えてないギャグテイストだけどね!!
「産まれなければよかったのに」
あの日、公園でそっと呟いた言葉は夜空に舞い上げられて澄みきった蒼に飲み込まれて消えた。
誰からも必要とされず存在しているだけで忌み嫌われる。
そんな生になんの価値があるのだろうかとさえ思っていた。
だからベンチで俯いて泣き声を必死に堪えながら震えている彼女と偶然出会った時あんな事を初対面にも関わらず言ってしまったのだろう。
少しでも誰かに必要とされたかったから。
生きていていいよ、と言われたかったから。
「話......聞こうか?」
彼女ーー倉田ましろはこんな端から見たら即通報案件な不審者の僕を見て言った。
「......きらきらしてる。......す、すいません急に!」
あの頃はなに言ってるんだこの人とブーメランを投げてしまったが彼女の見ている世界を理解し始めた今なら......やっぱりよくわからない。
僕にキラキラしてる要素なんてこれっぽちもないのに。
ガコンッと低い音が冷えた風に流され消えた。
自販機からペットボトルのミルクティーと缶コーヒーを取り出す。
あれから僕は彼女の話を聞いていた。
「テストの点数が低くて落ち込んでいた、と」
「はい......このままじゃ志望校には行けないぞって先生に言われてそうしたらなんだか段々周りが私の事を道端の鴉みたいに見てるんじゃないかって思っちゃって......」
「それでこんな時間まで公園に?」
彼女が力無く頷く。
僕はこの悩みに対する正答を持ち合わせていなかった。
綺麗事を並べた程度の戯れ言は根本的な解決にはならない。
それは一時的に傷を癒すだけだ。
本当なら適当に受け答えすればいいのにこの時の僕はなんでだかこの悩み、想いにちゃんと向き合ってしまったのだ。
まるで翔べなくなった白鳥に手を差し伸べるかのように。
......そこ、いい例え見つからなかったんだとか思わない。
「凄く......難しいね」
「はい......ってうん?」
「どうかしたの?」
「いや、こういうのって『周りは気にするな』ーとか言われるものだと思ってたから......」
本来そんな当たり障りない言葉が一番なんだろう。
「僕は貴方の事を全く知らないしね。それにこういう問題は誰かが解決するものじゃない、自分自身で変えていかなくちゃいけないから」
「やっぱりそうですよね......」
「でも」
彼女の目を見て続ける。
「胸に溜まった膿を吐き出すくらいなら手伝うよ」
「!」
僕の貧弱なボキャブラリーで必死に絞り出した答え。
1人で抱え続けて重さで沼に引きずり込まれる苦しみを知るのは僕だけで十分だし彼女にそんな思いをさせたくないと初対面なのに思ってしまったのだ。
心の暗闇を塗り替えられるのは人と人の絆だから。
「あ、ごめんね初対面なのにこんな偉そうな事言って......こうやって人と話すのが久しぶりだからつい......」
謎の賢者タイムに入って自分の発言を後悔し始めた。
やばいやばいやらかしたふつうにおわたおわたってなんだよおわっただよ(目ぐるぐる)
必死に早口で弁解するが頭の中も真っ白になって脳裏を過去の記憶が過る。
「ふふっ......」
回想シーンから更に回想になる直前で声が聴こえなんとか立て直す。
回想なんぞのオンパレードはメタ的にだめぜったい。
「あ、あのー?」
「ごめんね、なんかこんな風に言われたの初めてで」
先程と打って変わって口調も少し砕け表情も柔らかい。
この時、僕は彼女の瞳にキラキラ耀く星を視た。
幻視だろJKとか思った読者諸君らは後でお説教なので覚悟しておいてほしい。
「それじゃあその......また聞いてもらいに来てもいいかな?」
「......うん、喜んで」
お互い微笑みあう二人の頭上を祝うように煌めきが駆けていった。
っとまぁこんな感じで僕、華泉皐月とましろちゃんは出会った訳なんだけど......なんか状況が状況なだけに頭がまだ回ってなくて朧気なところがあるのは許してほしい。
だって今リアタイの方で絶賛監禁中なんだもん。
密着してるんだもん。
いろんなところ当たったり艶っぽい声だったりが耳元で聴こえてくるんだもん。
あ、まだ回想編は続くよ、だめぜったいと言ったなあれは嘘だ。
サブタイトルに意味はありません