僕の彼女は曜ちゃんです⚠再編集中 詳しくはあらすじへ   作:ゆうきoog3

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おはよーソロー!
って、夜だった…。


今日も書いていきますよー!!

お知らせ
第一はの内容を大幅に変更しました。

忙しい人のために

雄飛は中学生時代に両親を失った。


15話

AM 7:00

 

カーテンの隙間から、朝の光が差し込んできた。

白い天井に反射したその光は、やけに眩しくて――それだけで胸が少し高鳴る。

 

雄飛はゆっくりと目を開け、ベッドの上で大きく伸びをした。

 

雄飛「……」

 

体を起こすと、腹部に残る鈍い違和感がわずかに主張してくる。

それでも、昨日までよりはずっと軽い。

 

雄飛は勢いよくカーテンを開いた。

 

雄飛「今日で――退院だぁぁぁ!!」

 

思わず声を張り上げた、その瞬間。

 

廊下から鋭い視線を感じ、反射的に布団へ潜り込む。

 

雄飛「……っ、やば……」

 

小さく笑いながら、布団の中で拳を握る。

 

雄飛「やっとだ……。これで、部員集めを再開できる……」

 

入院中、何度も頭の中で繰り返した言葉だった。

 

――曜は元気にしてるだろうか。

――千歌は、ちゃんと前を向いてるだろうか。

 

考えれば考えるほど、胸がそわそわしてくる。

 

そんなとき――。

 

志満「おはよう~」

 

雄飛「……!」

 

この声は。

 

雄飛「志満姉!!」

 

布団から飛び起きると、病室の入り口に立つ志満が、いつもの穏やかな笑みを浮かべていた。

 

志満「ふふ、朝から元気ね」

 

雄飛「そりゃそうですよ!やっとここから出られるんだから!」

 

志満「こらこら、大きな声はだめよ?」

 

柔らかい口調なのに、不思議と背筋が伸びる。

 

雄飛「……ごめんなさい」

 

志満「ふふ、素直でよろしい」

 

少し間を置いて、雄飛はふと思い出したように口を開く。

 

雄飛「……そういえば、千歌は?」

 

志満「あら? 一緒に来てほしかった?」

 

雄飛「い、いや! そういう意味じゃなくて!」

 

志満「今日は学校よ~」

 

雄飛「あ……そっか。今日、平日か」

 

志満「もう、雄飛君ったら」

 

そんなやりとりをしていると、ドアが軽くノックされた。

 

医師「おはようございます、吉田さん。今日で退院ですね」

 

雄飛「はい! 一週間、本当にありがとうございました」

 

医師「では、最終検査がありますので移動しましょう。高海さんはこちらでお待ちください」

 

志満「はーい」

 

検査後

 

医師「本来なら二週間の入院でしたが、今回は一週間での退院です。しばらくは無理をしないように」

 

雄飛「はい、気をつけます」

 

医師「傷が開くと大変ですからね」

 

雄飛「本当にありがとうございました」

 

医師「こちらこそ。よく頑張りましたね。」

 

病室に戻ると、志満がカバンを持って立っていた。

 

雄飛「志満姉、お待たせ!」

 

志満「じゃあ、行きましょうか」

 

雄飛「うん」

 

車内

 

車が走り出し、窓の外に流れる沼津の景色を眺めながら、雄飛は小さく息を吐いた。

 

志満「入院生活、どうだった?」

 

雄飛「……正直、めっちゃ暇でした」

 

志満「あら? 私が行ったときは楽しそうだったけど?」

 

雄飛「それは……みんなが来てくれたからで……」

 

言いかけて、少し視線を逸らす。

 

雄飛「……曜とか、千歌とか……」

 

志満「ふふ、雄飛君もかわいいところあるのね」

 

雄飛「ちょ、ちょっと……それ、同級生組には言わないでよ?」

 

志満「はいはい、わかってるわ」

 

その「わかってる」が一番怪しい。

 

雄飛(……絶対、言われるやつだ)

 

志満「着いたわよ」

 

雄飛「ありがとう、志満姉」

 

志満「車置いてくるから、先に中に入ってて」

 

鍵を受け取り、雄飛は一人、十千万の玄関に立った。

 

十千万・玄関

 

ガラガラ――。

 

引き戸を開けた瞬間、

たった一週間ほどしか離れていないのに、懐かしい匂いが鼻をくすぐる。

 

畳の香り。

木の床の感触。

ここに戻ってきた、その事実だけで胸がいっぱいになった。

 

雄飛「……」

 

気づけば、頬を温かいものが伝っていた。

 

雄飛「……あ、れ……?」

 

指で触れて、すぐにわかった。

 

雄飛「……涙、か」

 

理由は、はっきりしている。

 

雄飛「……きっと、寂しかったんだな……」

 

背後から足音がする。

 

志満「あら? まだ玄関にいたの?」

 

雄飛「っ!?」

 

慌てて振り向く。

 

雄飛「な、なんでもない!」

 

志満「……雄飛君」

 

雄飛「な、なに?」

 

志満「私たちも、寂しかったのよ」

 

雄飛「……え?」

 

志満「事件の日ね。曜ちゃんから電話があって……『ゆうくんが刺された』って聞いたとき、本当に怖かった」

 

志満「病院に向かう車の中で……『もし、この子がいなくなったら』って、そればっかり考えてた」

 

雄飛「……そんなに、心配してくれてたんですね……」

 

志満「当然でしょ?」

 

雄飛「……俺、ただの居候なのに……」

 

志満「違うわ」

 

はっきりとした声だった。

 

志満「雄飛君は、もう居候なんかじゃない」

 

雄飛「……?」

 

志満「高海家の、大切な家族よ」

 

雄飛「……っ」

 

志満「だから、敬語も遠慮もいらない。泣きたいときは泣いて、わがままも言いなさい」

 

志満「わかった?」

 

雄飛「……うん」

 

雄飛「……ありがとう、志満姉……」

 

涙が、止まらなかった。

 

志満は何も言わず、そっと雄飛を抱きしめる。

 

胸の奥から、じんわりと温かいものが広がっていく。

 

雄飛(……父さん、母さん……)

 

雄飛(やっと……見つけたよ……俺の居場所)

 

開け放たれた玄関の向こう。

夕日に照らされた沼津の空が、やけに優しく見えた。

 

 




ご覧いただきありがとうございました!!

初めての方はぜひ一話から見てくださいね!

それでは次回をお楽しみに!!
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