僕の彼女は曜ちゃんです⚠再編集中 詳しくはあらすじへ 作:ゆうきoog3
沼津に行って意欲が復活しました。
堕天使も更新していきたいと思います!
先生「さて、みな聞きたまえ。今年の修学旅行の行き先は――」
一同「……」ゴクリ
先生「北海道だぁぁぁ!!!!」
一同「え?」
先生「え? 反応薄くない?」
生徒A「だって去年と同じじゃないですか。」
生徒B「毎年北海道ですよね?」
先生「あー……まあ、はい。」
高校あるある。
修学旅行の行き先が毎年同じである。
千歌「ねえねえ!班決めどうする?」
雄飛「俺は曜と同じ班ならどこでもいいかな。」
曜「も、もう……///」
千歌「きゃー!熱いねぇ!」
梨子「そ、そうね……。」
千歌が面白そうに笑う一方で、梨子は少し複雑そうな顔をしていた。
先生「今から配る紙に班のメンバーを書いてくれー。」
そんなこんなで班のメンバーは、
高海千歌
桜内梨子
渡辺曜
吉田雄飛
の四人になった。
・・・
帰宅中 バス車内
曜「つーん。」
雄飛「よ、曜。悪かったって。」
曜「つーん。」
雄飛「別にそういう気持ちがあってやったわけじゃ……。」
曜「つーん。」
完全に拗ねていた。
後ろの席。
千歌「り、梨子ちゃん。」ボソッ
梨子「どうしたの?」ボソッ
千歌「なんで曜ちゃんと雄くん、あんな感じになってるの?」ボソッ
梨子「あー、それはね……。」
・・・
放課後 屋上
雄飛「……ってことで、二週間後の日曜から北海道に行くから、数日間は練習に参加できなくなる。」
ダイヤ「そうですか……それは残念ですわ……。」
肩を落とすダイヤ。
鞠莉「ダイヤは寂しいみたいだけど、こっちのことは気にせず楽しんできなさい♪」
ダイヤ「鞠莉さん!」
果南「まあ、お土産期待してるよー。」
善子「ふふふ……二週間後、雄飛たちは堕天するのね!」
花丸「意味わかんないずら。」
ルビィ「うぅ……雄飛さんに練習見てもらえないの寂しいなぁ……。」
しょんぼりと肩を落とすルビィ。
雄飛は苦笑しながら頭を撫でた。
雄飛「帰ったらその分しっかり見てやるよ。」
ルビィ「ほんとですか!?」
その時。
曜「曜ちゃん、帰還でありまーす!」
雄飛「「あ。」」
ルビィ「あ。」
・・・
再びバス車内。
千歌「ふーん。やきもちってやつ?」
梨子「ふふっ。そうね。」
千歌「甘いなぁ〜。」
梨子「なんだか千歌ちゃん、おじさんみたい。」
前の席。
雄飛「よ、曜。」
曜「ふんっ。」プイッ
雄飛「今度、駅前のスイーツを――」
曜「ふんっ。」
雄飛(いつもなら許してくれるのに……。)
しばらく考え込んだあと。
曜「……デート。」
雄飛「え?」
曜「今度の日曜日、デートしてくれたら許す。」
雄飛「!」
曜「最近、二人きりであんまり出掛けてないし……。」
雄飛「ああ!もちろんだ!」
曜「やった!」
後ろの席。
千歌「甘々だねぇ〜。」
梨子「……そうね。」
そう答えながらも、梨子は雄飛とあんなふうになれていたらなんて、妄想を考えていた。
・・・
十千万前の海
千歌と雄飛は旅館の手伝いがあると言って先に帰っていった。
梨子は一人、海を眺めていた。
梨子(いつからだろう。)
最初はただの友達だった。
でも気づけば、ゆうくんを目で追うようになっていた。
困っている人を放っておけないところ。
誰よりも仲間を大切にするところ。
少し不器用だけど優しいところ。
そんなところを知っていくうちに、きっと好きになっていたんだと思う。
梨子(でも。)
曜ちゃんがゆうくんを好きなことも知っている。
その想いが本物だってことも。
だから二人が付き合った時は嬉しかった。
本当に。
嘘じゃなく。
曜ちゃんが幸せそうに笑っている姿を見るのは好きだから。
だけど――
今日みたいに楽しそうな二人を見ると。
少しだけ。
本当に少しだけ。
羨ましくなってしまう。
梨子「……困ったなぁ。」
思わず苦笑する。
応援したい気持ちも本当。
好きな気持ちも本当。
どちらかが嘘なわけじゃない。
だからこそ難しい。
…デート当日
曜「おはよーそろー!」
雄飛「おはよーそろー、曜。ごめんな、わざわざ旅館まで来てもらってしまって…。」
曜「うんん、全然大丈夫だよ!今日もミトシーにいこうよ!」
雄飛「おう!」
…水族館前
雄飛「…相変わらず、入場料たけぇなぁ…。」(2200円)
アルバイトをしていない雄飛にとって2200円はとんでもないほどの高額である。一応、志満姉からのおこずかい制度はあるものの、基本的には住まわしてもらっている側のため受け取らないようにしているからである。
曜「払ってあげようか?」
雄飛「え、」
曜「え?」
財布の中を覗き込むおれに曜がそんな言葉を投げかけてきた。
雄飛「いやいや、そんなの悪いよ。自分の分くらいは、、」
曜「私、この前大会で優勝した賞金があるからだすよ!チケット2つください!!」(4400円)
雄飛「あっ!ちょっ!」
(勢いで買われてしまった)
曜「はいっ!」
チケットをこちらに差し出してくる曜
雄飛「あ、ありがとう…。」
曜「うん!」
この間の埋め合わせのためのデートだったのにも関わらず、そのお代は曜もちであることのかなりの罪悪感を感じながら二人で水族館のゲートを通って行った。
みとしーの入場ゲートを通ってすぐのスロープで俺の手を引く曜の顔はいつもみんなといる時とは少し違う別の笑顔であった。
雄飛「曜。」
曜「ん?なあに?」
雄飛「これからは、曜の笑顔ずっと守り続けるからな」
曜「えっ///そ、その、これからもよろしくお願いします…///」
二人はお互いを見つめ合いながらしばらくの沈黙が流れた。
パシャッ!
二人「「え?」」
カメラマン「いやぁ、お暑いですね!私長らくここでカメラマンをしておりましたが、あなた方ほどのアツアツのカップルは見たことがありませんでした!」
そういう彼女の手には、水族館にきた記念写真の撮影用カメラが握らており、その状況と先ほどの発言から一部始終を見られていたことは安易に想像がついた。
「「////」」
二人は、これまで史上最大に顔を赤くしたという。
…
曜「写真もらっちゃったね…。」
雄飛「ああ…」
あのあとカメラマンから写真をまさかのタダで受けとった俺たちは、イルカショーを見るために中を進んでいった。
雄飛「ここ、何度見てもすごいよな。」
曜「ん?なにが?」
雄飛「なんていうかな、雰囲気が懐かしい水族館なんだよな。」
雄飛の住んでいた兵庫県には須磨シーワールドや城崎マリンワールドがある。
特にマリンワールドに関しては、ミトシーのように海の上につくられている箇所が数か所あり親近感を案じていたのである。
曜「雄くんの実家があった近くの水族館にもいつか行ってみたいな。」
雄飛「実家の近くといっても、ちょっと遠いけどな」
曜「ゆうくんと一緒ならどこまでもついていくよ?」
雄飛(幸せそうな笑顔でそんなことを言うなんて反則級だろ…)
雄飛は曜の手を少し強く握り直した。
雄飛「ああ、おれも曜と一緒ならどこまででも行けそうだ。」
曜「えへへ///」
アナウンス「あと五分でイルカショーおよびアシカショーが始まります。ご入場するお客様はお急ぎください。」
曜「あっ!始まっちゃう!」
雄飛「よし!行こうか!」
曜「うん!全速前進~」
二人「「ヨーソロー!!」」
…十千万前の浜辺…
曜「あー!楽しかった!」
両腕を上に伸ばして背伸びをする曜
雄飛「今日は誘ってくれてありがとな!」
曜「うん!」
雄飛「ゆうくん…」
曜「ん?どうしてた?yっ?!」
曜は雄飛の唇に自分の唇を軽く重ねた。
雄飛「曜…、いきなりだな。どうした?」
曜「私ね、ちょっとだけ独占欲強いかもしれない…」
雄飛「どうしてそう思うんだ?」
曜「この前の練習の時、ルビィちゃんの頭なでてたでしょ?」
雄飛「あ、ああ…」
(そのお詫びのデートだったことを完全に忘れて楽しんでしまっていた…)
曜「その時、最近、そういうことしてくれてないなぁって。」
雄飛「なんだ、そんなことか。」
曜「そんなことっt!?」
ナデナデ
雄飛「曜がそんなこと思ってたなんてわからなかった。ごめんな。」
曜「ち、ちがうの。私の独占欲が強いだけで…」
雄飛はそういう曜の唇を自分の唇でふさいだ。
雄飛「んっ…」
今回はさっきのとは違う少し長くて濃厚なキス。
曜「も、もう///雄くんずるいよう…///」
雄飛「満足か?」
曜「もうちょっとだけ…」
雄飛「全く、曜は欲しがりだな。」
曜「むっ。こんな曜ちゃんは嫌いですか?」
雄飛「いや、むしろ大好きだ。」
曜「えへへ//」
なんやかんや一時間近くいちゃついた。
「じゃっ!帰ろうか!」
「うん!帰ろ!」
そういって二人は肩を並べて歩き出した。
二人のかばんには、今朝まではなかった色違いのイルカのキーホルダーがつるされていたという。
…翌日 朝練
善子「おはヨハネ!」
花丸「善子ちゃん、それもうおはようじゃないずら。」
いつものように部室には賑やかな声が響いていた。
雄飛と曜も少し遅れて部室に入ってくる。
曜「おはよー!」
雄飛「おはよう。」
その瞬間。
梨子の視線が自然と二人へ向いた。
昨日デートに行っていたことは知っている。
どこへ行ったのかまでは聞いていない。
でも。
曜ちゃんの表情を見れば十分だった。
いつも以上に幸せそうな笑顔。
それだけで昨日がどんな一日だったのか想像できてしまう。
千歌「曜ちゃん、なんか機嫌いいね。」
曜「えっ!?そ、そうかな!?」
果南「うん。なんか顔に書いてある。」
曜「うぅ……。」
真っ赤になって慌てる曜。
そんな様子を見てみんなが笑う。
梨子もつられて笑った。
笑ったはずだった。
でも。
梨子(いいな。)
その感情が胸をよぎった。
羨ましい。
ただそれだけ。
曜ちゃんが羨ましい。
ゆうくんに大切にされている曜ちゃんが。
そう思った自分に少し驚いた。
梨子(私、何考えてるんだろ。)
曜ちゃんは大切な友達。
応援したい。
本当にそう思っている。
それなのに。
気付けば視線はゆうくんを追っていた。
「梨子?」
梨子「え?」
雄飛「どうかしたの?」
雄飛の声だった。
梨子「な、なんでもない!」
慌てて首を振る。
すると雄飛は少しだけ不思議そうな顔をしたあと、
雄飛「ならいいけど。」
そう言って笑った。
その笑顔を見た瞬間。
胸が少しだけ高鳴った。
梨子は誰にも気付かれないように小さく息を吐いた。
言えない、言っちゃだめだ。
それが二人のためだから。
次回は北海道に旅立ちます。