僕の彼女は曜ちゃんです⚠再編集中 詳しくはあらすじへ 作:ゆうきoog3
俺がスクールアイドル部に入った次の日。
だんだん慣れてきた高海家の朝食――味噌汁と焼き魚、そして炊きたての白いごはんを囲んで、千歌と志満姉、美渡姉と笑いながら朝を過ごした。
家の件だが、今はなんやかんやで高海家が営む旅館『十千万』に住まわせてもらっている。掃除や荷物運びといった手伝いをしながらの居候生活だ。
曜「おはよー!ちかちゃーん!」
外からは、曜の声が聞こえてきた。
千歌「はーい!ゆうくん、いこー!」
雄飛「お、おう!」
鞄を取りに自分の部屋へ戻り、急ぎ足で勝手口から外へ出る。
朝の澄んだ空気と、ほんのり香る磯の香りが鼻をくすぐった。
曜「ふふっ、朝から元気だね、ちかちゃん。」
曜はそう言いながら、にこっと笑った。
その笑顔は、いつも通りの明るくて優しい曜だったけど――
雄飛(……なんだろう、笑ってるけど……ちょっとだけ、目が笑ってない気がした。)
ほんの一瞬だけの違和感。
でもそれは、たぶん俺の思い過ごしだと、自分に言い聞かせた。
そのとき、曜は明るく笑ってはいたけれど――心のどこかで、ほんの少し引っかかる気持ちを抱えていた。
曜(……なんで、あたしこんなに気にしてるんだろ)
千歌と雄飛が、同じ家に住んでる。 隣の部屋同士で、朝も夜も、一緒に過ごしている。
旅館で手伝いしてるってことも、状況も、ちゃんとわかってる。 でも……「うらやましい」って気持ちがあることを、曜は自分で気づいていた。
曜(いつも通りに、笑わなきゃ……楽しく、いつもみたいに)
そう思いながらも、無意識のうちに、曜の視線は少しだけ鋭くなっていた。
⋯
梨子「あ、ひさしぶりだね!ちかちゃん!」
聞き慣れない声が耳に入る。振り返ると、優しい眼差しの女の子が立っていた。
梨子「あれ?あなたがこの前、ちかちゃんの家に引っ越してきたっていう雄飛くんだっけ?」
雄飛「あ、はい、吉田雄飛って言います!よ、よろしくお願いいたします!」
梨子「ちょ、ちょっと、同級生なんだからそんなにかしこまらなくていいのに~。私は桜内梨子!よろしくねっ」
雄飛「あっ、はぃ、うん、よ、よろしく!それと俺は千歌の家に引っ越してきたってわけじゃなくて、一時的に住まわせてもらってるだけなんだ」
梨子「えっ!?そうだったの?な、なんかごめんね……」
雄飛「いやいや、一応言っておかないと、変に誤解する人がいたりしたら困るしな、ハハ」
俺はそう言って曜のほうを見る。案の定、曜はじっとこっちを睨んでいた。笑ってるけど目が怖い。
曜(……ほら、またそんなこと言うし)
曜は心の中でため息をつく。 そんなつもりじゃないとわかっていても、家の話が出るたび、つい心がザワつくのだった。
千歌「あっ!?もう、こんな時間だー!!いこー!みんなー!!」
梨子「ちかちゃん、まってよー!」
俺も三人のあとを追って走り出す。
【放課後】
千歌「ゆうくん!放課後だよっ!」
雄飛「お、おう。そう急かすなって……」
千歌「はやくはやくーっ!」
雄飛「い、いったいどこに行くんだ……?」
千歌「ふんふ~ん♪」
……ダメだ、聞いてない。
千歌は俺の手を握ってぐいぐいと引っ張っていく。周囲の視線が気になる。男子一人、女の子に引っ張られる構図ってどうなんだ。
辿り着いたのは、校舎裏の体育館下にある、少し古びた教室?だった。
雄飛「……ここって?」
千歌「部室っ!」
雄飛「部室?ああ、スクールアイドル部の……」
千歌「そー!って言っても、結成したてで何もないけどねっ」
雄飛「なるほど……。それで、部員を増やしたりする予定とかあるのか?」
千歌「うん、目をつけてる子はいるよー!」
雄飛「入ってくれそうか?」
千歌「……わっかんない!」
思わず膝から崩れ落ちそうになった。千歌らしいといえば千歌らしいが……この子、勢いで生きてるな。
雄飛「で、俺をここに連れてきたってことは、その子たちを勧誘しに行くんだよな?」
千歌「うん、そゆことー!よろしくねっ!」
雄飛「……は?いや、待て待て、それってつまり、俺が一人で行けってことか?」
千歌「うん。だって、私やることあるしー!はい、この紙に書いてある子に声かけてきてねっ!じゃあねっ!」
雄飛「お、おい!千歌!? おまっ、待てよ!」
俺の叫びもむなしく、千歌は部室の奥へと姿を消した。
……いや、さすがに冗談だろ。
きっと戻ってきて「なーんちゃって!」とか言うやつだ。
うん、そうに違いない。
だが待てども、千歌が戻ってくることはなかった。
雄飛「あのヤロォーーーー!!ふざけんなーーーーっ!!」
紙を握りしめる。 そこに書かれていた名前のひとつ――
『国木田 花丸』
……よし。まずは一人目、だな。
これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします!!
次回は花丸ちゃんです!