僕の彼女は曜ちゃんです⚠再編集中 詳しくはあらすじへ   作:ゆうきoog3

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よろしくお願いします!
更新遅れて申し訳ないです!その分だけちょっと長めに作ってみました!

今回はタイトルにあるように一年生編です!


あらすじ

雄飛は千歌に渡された紙を頼りにとりあえず図書室にいってみることにした。


7話

 

雄飛(国木田花丸……千歌のメモによると、一年生で大体図書室にいることが多い、って書いてあるけど⋯)

 

俺は、千歌から無茶ぶりされた勧誘リストを握りしめ、図書室の前で立ち止まった。

中からは静かな空気と、本のページをめくる音がかすかに聞こえてくる。

 

雄飛(……緊張するな。知らない子にいきなり話しかけるとか、マジで苦手なんだよな)

 

意を決してドアを引くと、涼しい空気とともに本の匂いがふわりと鼻をくすぐった。

カウンターの席に、栗色の髪の小柄な女の子が座っていた。

 

彼女は一心に分厚い本を読んでいたが、俺の気配に気づいたのか、顔を上げる。

 

花丸「……こんにちはずら」

 

柔らかい声に、どこかほっとするような温かみがあった。

だけど、こちらをじっと見つめる瞳には、少しだけ警戒心も混じっている気がした。

 

雄飛「あ、あの……一年の国木田花丸さん、ですよね?」

 

花丸「……そうだけど、何かご用ですか?」

 

雄飛「あ、俺、二年の吉田雄飛って言います。スクールアイドル部に最近入ったばかりで……」

 

言いながら、自分でもよくわからない状況に少し戸惑う。

 

雄飛「……えっと、その……高海千歌って子、知ってますよね?」

 

花丸「千歌さんならもちろん知っています。明るくて元気な二年生……」

 

雄飛「ですよね。その千歌が、“スクールアイドル部に興味ありそうな子”として、花丸さんの名前を挙げてて……」

 

花丸「……」

花丸は本を閉じ、机の上にそっと置いた。そして、小さく首を傾げる。

 

花丸「……どうして、マルが誘われたのか、わからないずら」

 

雄飛「え?」

 

花丸「マル、運動とか苦手だし……みんなの前に出るのもちょっと……」

 

俯く花丸の声は、どこか自分を責めているようにも聞こえた。

 

雄飛(ああ……昔の俺と似てる。自己評価が低くて、人前が苦手で――。)

今が完璧になったわけではないが、両親を失い、絶望していた少し過去の自分を思い出した。

 

だからこそ、言葉を選んで返した。

 

雄飛「……それでも、千歌は“花丸さんがいい”って言ってたんです。“きっと、何か光るものを持ってる”って」

 

花丸「……千歌さんが?」

 

雄飛「うん。俺には正直、まだよくわからないけど……でも、あいつの直感ってけっこう当たるんだとなんとなく思うんだよ。」

 

花丸はしばらく黙っていたが、やがて小さく笑った。

 

花丸「ふふっ……なんだか、不思議な人ずらね、雄飛さんは」

 

雄飛「そ、そうか……?」

 

花丸「でも……話してくれて、うれしかったずら。少し、考えてみる」

 

その言葉に、俺は心からホッとした。

 

雄飛「よかった……あ、これ、部室の場所と練習時間。よかったら、いつでも来てください」

 

花丸は小さくうなずいて、紙を丁寧に受け取る。

 

花丸「ありがとうずら、雄飛さん」

 

---

 

花丸とのやりとりがひと段落し、俺は図書室の静けさに肩の力を抜いた。

 

雄飛「……なんとか、一人目クリア、って感じかな」

 

花丸「ふふっ。マルに声をかけるの、きっと緊張したずら?」

 

雄飛「まぁ、正直に言えば……かなり」

 

思わず苦笑いする俺に、花丸も楽しそうに目を細めた。

 

花丸「……スクールアイドル部、他にも声をかけてる子って、いるずら?」

 

雄飛「ああ……えっと、千歌のリストには、あと二人。一人は“津島善子”、もう一人は“黒澤ルビィ”って子なんだけど……」

 

花丸「あっ」

 

雄飛「知ってるのか?」

 

花丸「うん。二人とも、マルの大事なお友達ずら!」

 

少し誇らしげに言う花丸。その表情は、先ほどよりもいきいきとして見えた。

 

花丸「善子ちゃんは、ちょっと変わってるけど……本当はすごくまじめで、優しい子ずら。あと、ルビィちゃんは――」

 

花丸の目がさらにやわらかくなった。

 

花丸「がんばりたいのに、なかなか一歩が踏み出せない子。でも、アイドルが大好きなんだよ」

 

雄飛「そうか……よかったら、二人に会わせてもらえるか?」

 

花丸「うん。ちょうど今日、このあと三人で一緒に帰る予定だったから……よかったら、一緒にどうずら?」

 

雄飛「助かる。ありがとう、花丸さん」

 

花丸「……“花丸って、呼んでもいいずらよ?先輩ですし⋯」

 

雄飛「えっ、いや、それは……ちょっと俺にはレベルが高いかも……」

 

花丸「ふふっ」

 

雄飛「が、がんばります⋯。」 

 

少しからかわれているように感じた雄飛であった。

 

---

 

その後、図書室を出た俺は、放課後の校門前で花丸と一緒に、二人を待つことになった。

 

数分後――

 

背筋をピンと伸ばし、特徴的なポーズを取りながら、ひとりの少女がこちらに向かってくる。

 

善子「ふふふ……我が名は堕天使ヨハネ!この穢れし地に降り立ちし者……」

 

花丸「善子ちゃん、またやってるずら」

 

善子「ちょ、ちょっと!“善子”って言わないでって何度言えば――って、誰?」

 

途中でようやく俺に気づいたらしく、善子――いや、ヨハネの目が鋭くなる。

 

花丸「あ、紹介するずら。スクールアイドル部に最近入った、吉田雄飛さん」

 

善子「……は? スクールアイドル部の、男子……?」

 

雄飛「え、えっと、はい。事情があって部に入ることになって……今日は、君を誘いに……」

 

善子「ふ、ふふふ……このヨハネを、スカウトに来るとはいい度胸ね……!」

 

雄飛「え……? よ、ヨハネ?」

 

善子「この身は闇より生まれし堕天使! ヨ・ハ・ネ! 地上のアイドルなんて概念で測れる存在じゃないのよ!」

 

花丸「いつものやつずら……」

 

善子「だ・か・ら、“善子”じゃなくて――ヨ・ハ・ネっ!!」

 

ルビィ「わ、わわっ……また始まってるぅ……!」

 

声に振り返ると、もう一人の少女――赤色のツインテールに小動物のような少女が、慌てたように駆け寄ってきた。

 

花丸「ルビィちゃん、お疲れさま。紹介するずら。この人は、雄飛さん」

 

雄飛「は、はじめまして、吉田雄飛っていいます」

 

ルビィ「あ、あのっ……は、はじめまして……黒澤ルビィです……!」

 

ルビィは緊張でぷるぷると震えながら、ぺこりと頭を下げた。

 

花丸「ルビィちゃん、雄飛さんは、千歌さんに頼まれてスクールアイドルに誘いに来てるずらよ」

 

ルビィ「え……わ、わたしを……?」

 

雄飛「あ、うん。千歌が“きっとルビィちゃんは、アイドルの素質がある”って。実際、聞くところによるとアイドルが好きなんだよな?」

 

ルビィ「……は、はいっ……す、好きです……! でも……」

 

声がしぼむ。

 

ルビィ「で、、でも⋯。ルビィ……人前に出ると緊張して……足が震えちゃうの……!」

 

雄飛「それでも、好きって気持ちは、本物なんだよな?」

 

ルビィは小さく頷いた。

 

雄飛「じゃあ、無理にとは言わない。でも、もし“やってみたい”って気持ちが少しでもあるなら……待ってるからさ」

 

花丸「ルビィちゃん、マルも一緒だから、怖くないずら。」

 

花丸は、やさしくルビィの手を握った。

それはルビィのことを応援しているようにも見られた。

 

善子(ヨハネ)「ふん……ま、まぁ、ちょっと面白そうだとは思ってたし……その、興味がなくもない、かな……!」

 

そう言いつつ、ヨハネは腕を組みながらそっぽを向いた。

 

雄飛(……どうやら、まだ全員確定ってわけじゃなさそうだだな⋯)

 

 

けど――確実に一歩、踏み出した気がした。

 

日が傾き始めた頃、俺は旅館の前に腰を下ろし、しいたけの頭をゆっくり撫でていた。

 

大きな身体に似合わない、やたら気の抜けた顔つき。

でも、妙に落ち着くのはなんでだろうな……。

 

 

 

雄飛「……ふぅ」

 

ふと吐いた息が、潮の匂いを含んだ風に溶けていった。

 

 

 

――今日一日、いろんな子に声をかけた。

国木田花丸、津島善子、黒澤ルビィ。みんなそれぞれ違う反応だったけど……

どの子も、真剣に耳を傾けてくれたと思う。

 

 

 

まだ入ってくれるかどうかはわからない。

でも、俺なりにやれることはやった。そんな風に思えた。

 

 

 

しいたけは、俺の手に頭を押し付けてきた。

撫でるのを止めるな、と言っているようだった。

 

どうやら考え事に意識を奪われ手が止まっていたらしい。

 

 

雄飛「……お前はわかりやすいな」

 

 

 

と、背後から足音と軽快な声が聞こえた。

 

 

 

千歌「お、ゆうくーん!しいたけ、散歩いこーっ!」

 

 

 

雄飛「うわっ……おどかすなよ」

 

 

 

千歌「えへへ、ごめんごめん♪」

 

 

 

リードを手にした千歌がしゃがみ込んで、しいたけの首輪をつける。

しいたけは「ふごぉ」と嬉しそうに鼻を鳴らした。

 

 

 

千歌「今日はどんなだった?勧誘、行ってきたんでしょ?」

 

 

 

雄飛「……ああ。話はしてきた。でも、入ってくれるかどうかは……」

 

 

 

千歌「まだ、わからない、かぁ」

 

 

 

しばらく沈黙が流れる。

庭を吹き抜ける風が、木々の葉をさわさわと揺らしている。

 

 

 

千歌はリードを軽く握りしめたまま、空を見上げてぽつりとつぶやいた。

 

 

 

千歌「うーん……でもね。きっと、大丈夫な気がするんだ」

 

 

 

雄飛「……そう簡単なもんじゃないだろ。スクールアイドルって、言葉で説明して伝わるようなことじゃないし」

 

 

 

千歌「うん、そうなんだけどね」

 

千歌は少しだけ、いたずらっぽく笑って俺の顔をのぞき込んだ。

 

 

 

千歌「でもさ。話を聞いたあとに、“ちょっと考えてみる”って言ってもらえたんなら、もうそれだけで第一歩だと思うよ?」

 

 

 

雄飛「……」

 

 

 

千歌「結果はどうなるかわかんないけど……でも、ちゃんと“ゆうくんの言葉”は届いてると思うよ?」

 

 

 

彼女の言葉は、楽観的で、でもどこか不思議な安心感をくれた。

べつに俺のことを深く理解してるわけじゃない。ただ、今見えてることをまっすぐ信じてるだけ。

 

だけど――それが、ありがたかった。

 

 

雄飛「……そうかもな」

 

 

 

千歌「でしょっ♪」

 

 

 

しいたけがしびれを切らしたように、リードを軽く引いた。

千歌は「おっとっと」と言いながら、立ち上がる。

 

 

 

千歌「じゃ、いってきまーす!」

 

雄飛「ちょっと待った。俺も行くよ」

 

千歌「えっ?」

 

雄飛「少し歩きたい気分だし、あいつ(しいたけ)もデカいから一人じゃ持て余すだろ」

 

千歌「ふふっ、たしかに!じゃあ一緒に行こっ♪」

 

 

 

手綱を握りながら、堤防沿いの遊歩道を歩いていく。

夕焼けが西の海にゆっくり沈んでいく。潮の香り、風の音、時折通る自転車のカゴが軋む音――そんな小さな音たちが、なぜか心に染みた。

 

 

 

千歌「ルビィちゃん、花丸ちゃん、善子ちゃん……入ってくれるといいねぇ」

 

雄飛「ああ。俺なりに、ちゃんと話したつもりだけど……」

 

千歌「うんうん、それで十分だよ。ゆうくん、思ったよりちゃんとしてるし」

 

雄飛「……“思ったより”って言うな」

 

千歌「えへへ、なんかそういうとこ、曜ちゃんに似てるなぁって思っただけ」

 

雄飛「曜に?」

 

千歌「うん。なんでも全力でやるところとか、あんまり無理してる感じ見せないとことか。あー、でも曜ちゃんはちょっと無茶するけどね」

 

雄飛「……そうかもな」

 

 

 

海辺の風が頬を撫でた。しいたけは浜辺の匂いを嗅ぎながら、尻尾をゆらゆら揺らしている。

 

千歌「やっぱり、沼津っていいよねぇ」

 

雄飛「……うん」

 

千歌「旅行行っても楽しいけど、帰ってきたときの“ああ、帰ってきたなぁ”って感じ、好きなんだー」

 

雄飛「わかるよ。……ここに来てから、まだ日は浅いけど。なぜか俺もそう思えるようになってきてる、」

 

千歌「ふふっ、そっか。じゃあ、しっかり馴染んでもらわなきゃね、十千万にも、浦の星にも、そして――スクールアイドルにも!」

 

雄飛「……プレッシャーがすごいな」

 

千歌「えへへっ、がんばって〜」

 

 

 

そんなやりとりをしているうちに、家の灯りがぽつぽつと点りはじめた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

風呂を済ませた後、自室に戻る。

畳の匂いとほんのり軋む床の音。壁一枚向こうには千歌の部屋。

今日一日がようやく終わったことを実感して、ベッドに体を預けた。

 

 

 

雄飛「……疲れたな」

 

まあ、明日は休日だし、ゆっくり寝れるか…

あ、でも旅館の手伝い…あ、明日はOFFの日か。

 

そう思いながらスマホを机に置こうとしたそのとき――着信音と共にスマホが震えた。

 

 

 

 




投稿がかなり遅れてしまい申し訳ありません!
次もかなり遅れると思います!

長々と失礼しました!( ̄▽ ̄;)
次は短めにします、(*´ω`*)

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