ユグドラシルメシア   作:仮面ピコ

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結局お盆休みはダラダラしてるせいであんまり執筆できませんでした(汗)


第93話 すてきなホリデイ

リサ「与作は木をきる~♪ヘイヘイホー♪」

 

アリス「ヘイヘイホー♪」

 

リサ「ヘイヘイホー♪」

 

アリス「ヘイヘイホー♪」

 

リサ「与作~「木を切ってるだけでうるせえな…」ん、仕方ないでしょ歌いたくなっちゃうんだから」

 

太陽が丁度真上に昇っている時刻に、リサ達は日常生活に使用するための薪を切っていた。

カイは気だるそうにしながらも黙々と薪を割っており、側には割った薪が山のように積まれている。

薪を割っているリサも女性の体力とは思えぬ程に薪を割っており、切った量はカイと比較しても大差がないほどにまで多い。

アリスは愛莉と共に割られた薪を貯蔵してある倉庫へと仲良く運んでおり、どちらが多く運べるか競い合っている。

因みにアリスは一切手を抜かず全力で運搬しているため全く勝負になってはいない。大人気ない限りだ。

 

リサ「ふ~。こんだけありゃ二週間は余裕でしょ。ありがとねカイ。こういう時に男手があると助かるよ」

 

カイ「俺がいなくてもゴリラばりの力があるあんた一人でも何とかなると思うけどな~」

 

リサ「誰がゴリラだって~?乙女に対してそんなこと言う奴には刺激的絶命拳を食らわすわよ。さあ尻をこっちに向けな」

 

カイ「あからさまなカンチョーの構えをするな。今から起きる悲劇が容易に想像できる」

 

リサ「刺激的絶命拳は嫌だったかい。それなら千年殺しにしてあげるよ。さあ尻をこっちに向けな」

 

カイ「やろうとしてること一緒だろ!」

 

リサ「でもやっぱりやめておくわ。刺した瞬間茶色の物体がダムの如く決壊してオーバーブーストしかねないかもだしね。あー汚い」

 

アリス「学校に行ってたらクラスのみんなに『脱糞男ウンコマン』とか言われて不登校になっちゃうやつだね…ブフッw」

 

カイ「おい、不潔な渾名付けて人で遊んでんじゃねえよ」

 

アリス「ごめんごめんwww反省してるよwww」

 

カイ「なにわろてんねん」

 

愛莉「カイのおなまえ、ウンコマン?」

 

カイ「断じて違うからな!?生きるのさえ苦になってくる不名誉極まりない渾名付けてんじゃねえよ!てめぇのせいで愛莉にも変な勘違いされるだろーが!」

 

アリス「ごめんごめんwww反省してるよwww」

 

カイ「なにわろてんねん」

 

?「見つけましたわよアリスさん!」

 

この場にいる何者でもない凛とした声がした方向へ顔を向けると、異世界を自由自在に行き来することが可能な扉、ワールドゲートが開かれていた。

中から現れたのは、時空防衛局最高経営責任者であるユンナ・ヴィクトリア。

 

アリス「どしたのユンナ?トイレなら玄関から入って右にあるよ」

 

ユンナ「お花を摘みに来たわけではありません!アリスさん、あなたユグドラシルの警護を怠っておりますわよ!タクトさんとレアさんが休暇に入った次はあなたが担当になると申しましたわよね?今はテュフォンさん一人で使命を全うしておりますのよ!」

 

アリス「あっちょんぶりけっ!忘れてた!今すぐ帰還致します!てなわけで私はドロンするね!愛莉、また遊びに来るからねー!I'll be back!」

 

愛莉「アリスおねえちゃん、またねー!」

 

ワールドゲートを召還し、為すべきことをするためこの世界からそそくさと去っていった。

 

ユンナ「まったく…わたくしが言わなければ忘れ呆けて異世界を放流し続けていたでしょうね…」

 

リサ「あんたも毎度毎度苦労人ねぇ。よくやってると思うよ」

 

ユンナ「時空防衛局を束ねる者として当然の義務を果たしているだけですわ」

 

リサ「たまには羽を伸ばしてもいいんじゃないのかい?もし今時間が空いてるならあたしの家で昼飯でも食っていきなよ」

 

ユンナ「時間は…ないことはありません。一息入れるのも職務においては重要なことですものね。お言葉に甘えてもらってもよろしいですか?」

 

リサ「勿論さね。カイも構わないでしょ?」

 

カイ「否定する理由なんかねぇよ。俺も居候みたいなもんだしな」

 

愛莉「やったー!ユンナおねえさんとごはん!」

 

ユンナ「愛莉さん、お久し振りですわ。また背が伸びましたわね」

 

跳び跳ねて喜びを体現している愛莉をユンナは慈しみのある瞳で見つめ抱擁し頭を撫でる。

 

アレク「俺も日々成長してるんだぜ。俺もナデナデシテー。モルスァ!!」

 

ユンナ「わたくしに触れようとしないでくださいませ変態」

 

アレク「久々に会うからベアハッグの如く愛莉みたいに抱擁しようとしただけなのに辛辣だぜ」

 

カイ「またこいつも突然現れやがった…」

 

アレク「コラそこの妖怪君。絶対零度をも下回る冷ややかな視線を向けるなよ」

 

ユンナ「あなたの日頃の行いのせいではありませんの?胸に手を当てれば分かることでしてよ」

 

アレク「胸に手を…では遠慮なく」

 

ユンナ「なっ!?何故わたくしの胸を触ろうとしていますの!?」

 

アレク「いや、胸に手をって言うから…下心は一切ないぜ(下心)」

 

ユンナ「自分の胸にという意味ですわよ!破廉恥ですわ!!///」

 

アレク「おにしずくも!?」

 

顔を真っ赤に染めたユンナの全力のビンタを受け、

アレクはベ○ブレードの如く回転しながら吹っ飛び木に激突し無様に墜落した。

 

リサ「やれやれ、アレクも相変わらずね~」

 

ユンナ「そういうリサさんこそ相変わらずですわ」

 

リサ「あら、あたしが美人ってこと?そんなこと、ありますけどねー!」

 

カイ「残念な美人だろ」

 

リサ「とことん失礼な奴ねあんたは」

 

カイ「そんな格好してりゃ残念な美人って言わざるを得ないだろ」

 

ユンナ「リサさんはいつも変わった格好をしていらっしゃいますわよね」

 

愛莉「おかあさん、にあってる!」

 

リサ「ありがとう~愛莉~。テイ○ズのティアの衣装よ。この格好だからって冷血女なんて呼んだりしないでよ?」

 

アレク「あの棘のある言い方が良いって言う輩もいるんだからな。因みに俺も良いと思っている一人だ」

 

カイ「復活早ぇな…。てめぇの好みなんて頗るどうでもいいっつーの。それよりさっさと片付けて飯にしようぜ」

 

アレク「腹減った~。リサ、昼飯は何にするんだ?」

 

リサ「今日は素麺にするわよ。おにぎりも作るから握るの手伝いなさいよ」

 

アレク「任せろ。俺が愛を込めてにぎにぎこめこめするぜ!」

 

愛莉「あいりもやる!にぎにぎこめこめ!」

 

ユンナ「ではわたくしも微力ながらお手伝い致しますわね」

 

 

~~~~~

 

 

アレク「はぁ~食った食った。ごちそうさまだぜ」

 

リサ「お粗末様。さて、あたしはこれから『アガートラム』の手入れするから、愛莉の面倒見といておくれよ」

 

昼食を終え、縁側から吹き込んでくる涼しい風を浴び居間で寛ぎ始めるなか、リサは一人自室へと戻っていった。

 

アレク「何をしましょうかね~…愛莉、何かしたい遊びはあるか?あ、弾幕ごっこは勘弁な。俺がやったら弾幕(ガチ)になっちまう」

 

愛莉「ん~…じゃあ、おままごとしたい!」

 

ユンナ「可愛らしい児戯ですわ。わたくしもよく幼い頃は家に仕えていたメイド達と遊んでもらっていましたわ」

 

愛莉「おかあさんやくはユンナ!おとうさんやくはアレク!おにいちゃんやくはカイでやろう!」

 

アレク「良かったなユンナ。お前は俺の愛する妻だってよ」

 

ユンナ「あ、あなたの妻になることを光栄だなんて思っておりませんわ。べ、別に嬉しくもなんともありません。これは遊戯なのですから…そう、遊戯のための偽りの家族なのですから…///」

 

愛莉「ユンナ、かお、あかくなってる。おねつあるの?」

 

ユンナ「い、いいい、いえ、ななな何でもありません大丈夫ですわよ元気ですわよ!元気100倍アソパソマソですわ!!」

 

カイ「色々とバグってるな~。おいユンナしっかりしろ」

 

ユンナ「はっ!?……コホン、取り乱しましたわ///」

 

愛莉「じゃあはじめるね~!おかあさんはばんごはんのじゅんびをしてて!」

 

ユンナ「承知致しましたわ」

 

愛莉「おとうさんはあたしとおうまさんごっこして!」

 

アレク「よし任せろ!パンツァー・フォー!」

 

カイ「それ戦車だろ」

 

愛莉「おにいちゃんはおうまさんをたべようとするおっかないライオンさん!」

 

カイ「おにいちゃん役なのかライオン役なのか分かんねぇな…てかこれおままごとなのか?」

 

愛莉「は~や~く~!」

 

カイ「へいへいわ~ったよ。…ガオー食っちまうぞー(棒)」

 

アレク「ひひ~ん怖いひ~ん。食われる(性的な意味で)ひ~ん」

 

カイ「おいてめぇ余計なこと付け加えてんじゃねえ」

 

アレク「俺は普通にセリフを言っただけだぜ。これを付け加えた作者に文句を言うんだな」

 

カイ「メタいこと言うな」

 

アレク「ライオンさん怖いひ~ん。逃げるんだよォ!」

 

愛莉を背に乗せたアレクは家を飛び出し、人間が出せる速度とは思えぬ四足歩行の走りで疾走し森の中へと入っていった。

 

カイ「…時々あいつが人間なのか怪しく思う」

 

ユンナ「わたくしは常時そう思っておりますので。それよりも追わなくてよろしいのですか?愛莉さんのためにも遊戯に付き合ってあげた方がよろしいのではなくて?」

 

カイ「面倒臭いけどしゃあねぇ。行くぜ!」

 

家を飛び出し、一回で100mは優に越える超人的な跳躍をしアレクの追跡を開始する。

木々の枝から枝へ飛び移り、着実にアレクとの距離を詰めていく。

 

カイ「あいつ、まだ律儀に四足で走ってやがる」

 

視認できる距離まで追い付いたが、アレクは未だに四足走行で獣の如く森林内を疾走していた。

二輪車にも引けを取らない速度だが、背に乗っている愛莉は怖がるどころか愉悦しており、最初と変わらず無邪気な笑顔のままでいる。

 

アレク「ずきゅんどきゅん走り出しー♪」

 

カイ「見つけたぜ~おうまさん!」

 

アレク「お、来たなライオンさん!って、おいおい、四つん這いで走れよ」

 

カイ「俺は二足歩行の生物なんだからお前みたいにイカれてなけりゃ四足走行でそこまでの速度で走れねぇんだよ!」

 

アレク「妖怪なんだから多少頑張りゃなんとかなるだろ!諦めんなよ、お前!! どうしてそこでやめるんだ、そこで!!(松○修造)」

 

カイ「無駄に熱いんだよ!愛莉!振り落とされんなよー!」

 

愛莉「わかったー!!わーい!!たーのしー!!」

 

アレク「俺に追い付けるかなライオンさん?009並の走りを見せてやるぜ!」

 

カイ「俺もエターナルズの一人にも負けねぇ速度で走ってやんよ!待てゴラァ!」

 

二人は大人気なく更に速度を上げ、大自然の中を疾走する。

遊戯とは思えぬ速度で爆走し、木々をすり抜け、川を越え、更には巨大な滝すら飛び越えていく。

先程と変わらず四足走行で移動を続けるアレクに疲労の色は一切見えず、カイとの距離が詰められることもない。

 

カイ「あいつのパワーとスタミナ、やっぱり化け物だな。妖怪である俺の比じゃねぇよ…」

 

カイは人間ではなく、妖怪の種族で、当然ながら人間よりも身体能力は桁違いに高く勝っている。

更に付け加えると、戦闘能力の高さにおいてはどの妖怪と比較しても上位に位置しており、生半可な輩が相手だろうと容易に捩じ伏せる力があることを自他共に認めている。

 

相当の手練れであるカイだが、人間であるアレクには敵わない。

アレクに限らず、ユグドラシルメシアの人間であるアリス達にも出せる力を発揮しても遠く及ばない。

 

愛莉「カイー!!がんばれー!!」

 

未だ手の届かない位置から、愛莉の純粋無垢な応援の声が森に木霊しカイの耳に入ってきた。

 

カイ「そんなに応援されちまったら、応えない訳にはいかねぇよな!」

 

相手が種族など関係なしに、自分より強い存在だろうと気にすることはしない。

相手より実力が劣ろうが自身が未熟だと思うこともない。

愛莉という非力なたった一人の少女を、命を掛けてまで守るべき大切な存在のためなら、屈強な相手だろうと躊躇いなく牙を向ける。

 

カイ「アレク!今からお前を取っ捕まえてやるから覚悟しとけよ!『荒禍魔幻』!」

 

カイの体から暗赤色の闇が溢れ、命を宿しているかのように不気味に揺れ動き、人間の手の形へと形成されていく。

数秒と経たぬうちに生み出された数本の闇の手は一直線に走るアレクの元へと伸びていく。

地獄の底から這い出てきたと錯覚しても不思議ではない鬼哭啾啾たる闇はアレクを捕らえようとするも、俊敏な身のこなしで木から木へと飛び移り回避を続ける。

 

愛莉「うわ~あはははは!はや~い!」

 

アレク「お気楽でいいな~。俺は結構避けるので手一杯なんだがな」

 

カイ「さっさと捕まって楽になっちまえよおうまさん!」

 

アレク「悪いなライオンさん。俺は勝負も遊びもガチでやる人間なんだよ!捕まえたけりゃ本気で来な!」

 

カイ「後悔するなよ!」

 

アレク「遊びでも後悔したくないから本気で来るよう言ってんだよ!」

 

カイから放出される闇が更に増加するに比例して手の数も増量する。

対してアレクは悦楽に笑みを溢しながら手に自慢の剣の内の一本であるグラムを召喚し、迫り来る禍々しい文字通りの魔の手を斬り伏せていく。

 

ただの遊戯にしては過剰な攻防戦。

穏やかな日常が過ぎていく筈だった森林はたった二人によって騒々しいものへと転化してしまった。

しかし無闇に自然を破壊しないよう気を遣ってはいるようで、二人は木々を一切斬り倒したり粉砕することなく戦闘している器用とも言える芸当を繰り広げている。

 

アレク「あ、やべ…」

 

カイ「えっ…」

 

追って追われる逃亡劇は突如として終わりを告げた。

並び立つ木々をすり抜けた先にあったのは断崖絶壁の崖だった。

気付いた時には時既に遅し。

三人は重力に従って崖から落ちていく。

 

アレク「うおおおお~アスノヨゾラ哨戒班のサムネにも使えるくらいの落下だぜ~!」

 

カイ「言ってる場合かー!」

 

愛莉「うわーいとんでるー!とりさんみたいー!」

 

カイ「愛莉ー!」

 

視界には聳える山々や小川が見える風光明媚な風景が広がっているが、満喫している場合ではない。

カイは一人で落下している愛莉に必死に手を伸ばし、その小さな体を掴み抱き寄せる。

迫り来る地面に備え着地する準備をしていたが、落下速度が徐々に低下していき、最終的には宙に浮く状態となった。

 

カイ「ん?何だ?」

 

?「心配になり後を追いかけて正解でしたわ」

 

宙に浮く手段を持ち合わせていないカイが困惑の色を浮かべていると、上からユンナが降下してきた。

ユンナは念力で落下するカイを宙に浮かべており、自身も念力により宙に浮かんでいる。

 

アレク「おいいいいぃぃ何で俺は助けないんだよおおぉぉ!!」

 

助かったことに安堵しているカイの隣をアレクが凄まじい速度で落下していき、地面に激突した。

 

ユンナ「お二人のことですからヒートアップして戦闘になっていると思っていたのですが、案の定でしたわね」

 

カイ「見透かされてたか…すまねぇ。熱くなりすぎちまってた」

 

ユンナ「愛莉さんに怪我がなかったことと、この世界の自然に危害を加えていないことだけは称賛に値しますわ。特に愛莉さんを傷付けるなんて失態を犯してしまえば、リサさんが黙ってはいませんよ」

 

カイ「確かに…ホントに殺されちまう。俺も愛莉に何かあったらなんて考えたくはないからな。流石に今回は反省するぜ」

 

ユンナ「…心から反省しているなら大丈夫ですわね」

 

愛莉「ありがとうユンナおねえちゃん!カイもありがとう!すっごくたのしかったよ!」

 

カイ「そっか。へへっ、それなら良かったぜ」

 

ユンナ「愛莉さんも楽しんでくれたみたいで良かったですわ。さあ、リサさんも心配していますし、帰宅しましょう」

 

アレク(おいユンナ…何で俺を助けなかったんだよ…。怒りすぎて怒りのデスロードだぜ)

 

ユンナの脳内にアレクの声が響いた。

脳内で思考している事柄、心情等も読み取る能力、テレパシーがあるユンナには、口に出さずとも集中すれば脳内で語り呟いていることが聞こえてしまう。

今回の場合は、ユンナが読み取ろうと意識したわけではなく、ユンナの能力を認知しているからこそ態々声を張り上げることはせず直接脳内で話せるようテレパシーで語りかけているようにしているようだ。

 

ユンナ(日頃の行いのせいだというのが分かりませんの?自業自得ですわ)

 

アレク(迷惑掛けてるわけじゃねえんだからよ~。悪戯してるわけでもないだろ?)

 

ユンナ(わたくしにラブレターを999通送ったのが悪戯ではないと?一通だけ果たし状も混ざっていましたし)

 

アレク(バレないと思ったのに見つけるとは流石だぜ。あれだけの数の中から見つけたってことはまさか、あのラブレターの中身を一通一通確認して読んだのか?)

 

ユンナ(ま、まさか、そんなわけありませんわ。わたくしの髪は絹糸のように艶があることやモデルにも劣らない抜群のプロポーションであることや普段凛として厳しいけど心優しいところは誰よりも知っているということなど知りませんわ。ええ、知りませんとも)

 

アレク(…やっぱり見てるんじゃねえか。意外とポンコツってことも書いてあっただろ~?そういうところが可愛いとか)

 

ユンナ(なっ/// わ、わたくしを誉め殺して何をしでかすつもりですの!?)

 

アレク(別にな~んにもしようとしてないぜ。事実を文字にしただけだぜ)

 

ユンナ(あ、あなたという人は……こ、この女誑し!///)

 

アレク(おいおい、ニビシティのジムリーダーやもっこり男って呼ばれてる奴じゃあるまいし、そこら辺の女を口説き回ってるわけじゃないんだぜ?)

 

ユンナ(………一昨日にFamiliaという喫茶店のメイド達全員を口説いていたというのに何を仰いますか)

 

アレク(何で知ってるんだか…。あ、さては俺の記憶を自慢の能力で盗み見たな!プライバシーの欠片もねえ奴だな!乙女らしくもない卑怯なことする時空防衛局の最高責任者ってゴシップ流して文春砲くらわすぞゴルァ!)

 

ユンナ(マスコミ等のメディアで怯みはしませんわ。慣れっこですので。わたくしに意見する前に誰彼構わず女性を口説くのをお止めになった方がよろしくってよ、変態さん)

 

アレク(この野郎言いたい放題言いやがって。美人だからって許されると思うなよ!)

 

ユンナ(そ、そういうことを安易に仰るから女誑しと言っているのです!///)

 

アレク(んなこと言われても美人なのは事実なんだから仕方ねえじゃん。女性的な美しさ(特におっぱい) が詰まってるしな)

 

ユンナ(っ~~~!この変態!スケベ!おっぱい星人!!///)

 

アレク(俺に悪口を叩くとはいい度胸だ。後悔することになるぜ。くらえ!妄想18禁エロ同人ユンナ・ヴィクトリアver!)

 

ユンナ(いや、あわ、あわわ…な、ななな、なんですの…わたくしが、こ、こ、こんな…は、ハレンチな…はわわ、ダメ……いや、いや……いや………)

 

ユンナ「きゃああああああああああああ!!!!///」

 

テレパシーを利用しアレクと会話をすること数秒経過。

沈黙していたことに疑問に思っていたのも束の間、ユンナは林檎にも負けない程にまで真っ赤に染まり、頭上からは湯気が出てしまい、最終的には両手で顔を覆い乙女らしい悲鳴を上げてしまった。

 

ユンナは現在、テレパシーによりアレクの心の内、脳内で思考していることが分かるよう自身と意識を直結させてある状態にある。

当然ながら、アレクが脳内で思い描くものもユンナにも写し出されることになる。

アレクがわざと見せ付けたのは、文章で表せない程にまで卑猥な映像。

更に卑猥で不埒な事をされている対象がユンナ自身なので、尚更質が悪く、怒涛の勢いで押し寄せてきたエロ全開の映像を目にしてしまい羞恥心が爆発してしまった。

 

この小説をご覧の男性の諸君。

残念ながらこの小説は18禁向けではないため、アレクの妄想した映像の詳細を文字にして表現することができないので、読者の皆さんで想像していただきたい。

どのようなものを思い描くかで君の変態度合いが分かるぞ☆

 

カイ「な、ちょ、うわああああああああ!?」

 

赤面し悲鳴を上げるユンナはアレクによる攻撃(笑)を受け、使い続けてきた念力の集中が途切れてしまった。

念力により宙に浮いていたカイは飛行能力を用さないため、重力に従い落下していく。

死んでも怪我を負わすまいと愛莉を胸の内に抱き抱えることで、容赦なく打ち付けてくる木々の枝から守り抜く。

騒々しい葉擦れの音が鳴ること数秒、複数にも生える枝を貫き破りながらカイは落下していくも、アレクと違い華麗に着地をすることに成功した。

 

カイ「危なかったぜ…。愛莉、大丈夫だったか?」

 

愛莉「だいじょーぶ!たのしかったよ!それと、たすけてくれてありがとう!」

 

カイ「まあ、愛莉が楽しんで無事でいてくれたなら何よりだぜ」

 

無邪気に日の光よりも眩しい笑顔を浮かべる愛莉の頭をカイは慈しむように撫でる。

自身の命よりも大事な存在とも言い切れる、守るべき小さな少女を守護し、笑顔を絶やさずいてくれることに心から安堵した。

 

胸を撫で下ろしているカイの真横にはアレクが地面に横たわっており、徐々に降下してきているユンナを眺めほくそ笑んでいた。

 

アレク「ふふふ、見たか、俺の究極奥義を」

 

カイ「何したか知らねぇけど最低なことをしたのは分かった」

 

アレク「男の夢を想い描いただけだぜ。さて、俺はユンナの魔の手から逃れるために異世界にスタコラサッサしないといけ「逃がすと、思いますか?」……ないんだけど、バイオのベビー並にしつこく追ってきそうな勢いだし、何より怖いぜ」

 

先程よりも低いトーンで声を発し、ゆっくりと宙から地に降り立ってきたユンナの姿は、正に修羅そのもの。

俯いて表情は見えないものの、明らかに怒りの念が募っているのが誰が見ても分かってしまい、なんなら般若が背後に見えそうまである。

現に、手に持っている愛用の槍、エンプレスジャッジメントの石突となる部位に装飾された5つの湾曲した小さな刃は念力により浮かんでおり、目の前にいる怨敵を排除しようと宙に漂っている。

 

ユンナ「このわたくしに淫らな行為をさせておいて、お咎め無しで済むと思っているんですの?」

 

アレク「お前自身に××××××したわけじゃねぇんだから、許してヒヤシンス」

 

ユンナ「………反省の色はなしですか。情状酌量の余地はなしですわ。これまで散々苦汁を嘗めさせられましたからね。今日こそあなたを実力で葬ってみせましょう」

 

アレク「お、落ち着けユンナ。ヒッヒッフー。俺は悪くねぇ!シャミ子が悪いんだよ!」

 

ユンナ「誰なのですかそのお方は?己の罪を人に押し付けるなど、救いようがありませんわ。この場で成敗致します」

 

アレク「ま、待て、待つんだ剛!」

 

ユンナ「Go?行っていい、ということですわね?」

 

アレク「違う、そうじゃない!待てって!7時半に空手の稽古があるんだ!」

 

ユンナ「今日は休みなさい!覚悟しなさいこの変態ー!!」

 

アレク「本格的にヤバい!それじゃ、さ~よ~お~なら~!!あ、カイ!リサに晩飯はいらないって言っといてくれー!!」

 

アレクが踵を返すのとほぼ同時に、宙に漂う刃が一斉に獲物を狩るように襲い掛かる。

変則的に飛び回る5つの刃をアレクは巧みな動きで全て回避し、手にした剣、グラムで防ぎ払いながら森の奥へと走り去っていった。

 

ユンナ「カイさん、リサさんには御相伴に預かれず申し訳ないと伝言をお願い致します。それでは失礼致します」

 

礼儀正しく礼を済ませ、凄まじい速度で宙を飛行しアレクを追跡していった。

 

喧騒だった場は、そよ風に揺れて鳴る葉擦れのさわさわとした音だけが心地好く聞こえる。

 

カイ「……お前のかーちゃんも心配してるだろうし、帰るか」

 

愛莉「うん!たのしかったからもうかえろー!カイ、かたぐるましてー!」

 

カイ「ったく、しゃあねぇな~。ほら、いくぜ」

 

愛莉「わーい!たかーい!」

 

肩車をされ、愛莉の変わらず上機嫌で無邪気な声を聞き、釣られて笑みが漏れてしまう。

不変なくこの輝かしい笑みが永久に絶えないよう願うと同時に、自身も更に力を付けなければならないと思うのだった。

 

 

~~~~~

 

 

リサ「さあ、今日の晩飯はあたし特製のカレーライスよ!しっかり食いな。おかわりもいいわよ」

 

愛莉「やったー!カレー!」

 

カイ「大分走って疲れたから腹ペコだぜ」

 

アレク「俺は命を掛けた逃亡劇を繰り広げてお前の倍以上は疲れたぜ…。異世界を何回渡ったことか」

 

カイ「何でお前がいるんだよ…」

 

リサ「ホントに神出鬼没だねぇ。ほら、折角来たんならアレクも食ってきなよ」

 

アレク「遠月茶寮料理學園総帥も認めた伝説のカレー…!」

 

リサ「んな大層なもんじゃないっての。さあ、おあがりよ!」

 

アレク「それでは皆さん手を合わせろ!この世の全ての食材に感謝を込めて、」

 

「いただきます!」

 

 

~~~~~

 

 

ユンナ「はあ、はあ…アレクさん、今度お会いした時は必ず雪辱を果たしてみせますわよ」

 

アリス「やっはろーユンナ!ま~たアレクに悪戯されたの?」

 

ユンナ「悪戯の域を越えてますわよ!あんな…あんな破廉恥で卑猥なことを…///」

 

アリス「薄い本が厚くなるね~。コミケで出したら高く売れそう」

 

ユンナ「おやめなさい!!///」

 

 

 




やっぱりギャグ回を書くのは楽しいです♪
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