ストーリー続けていくうちにこっちの方がいいかなと思ったので(汗)
これからも『ユグドラシルメシア』をよろしくお願いします!
アシュリー「こんにちはー。リサさーん、久し振り~」
リサ「あら、アシュリーちゃん!久し振りね!今日はお休みなのかい?」
アシュリー「うん。予定が空いてたから会いに来ちゃった。これ、差し入れのシュークリーム。良かったらみんなで食べよう」
リサ「気が利くじゃ~ん。おやつタイムだし丁度いいわ。ほら、上がって上がって~」
アシュリー「お邪魔しま~す」
黒い雲が空を覆う、憂鬱になりそうな曇天が広がる昼過ぎ頃。
日光が当たらず湿度がいつもより僅かに高くじめじめとしており、いつ雨が降っても不思議ではない空模様なため出掛けることを控えていた一日。
刺激的な出来事がなくリサ本人も退屈していたため、アシュリーという来客が訪れたことを嬉々として迎え入れた。
廊下を進み居間へと続く扉を開けると、
リョウ「ぬおおおおおおおお!!」
カイ「はああああああああああ!!」
愛莉「ふたりとも、がんばれー!」
男性二人の野太い声と可愛らしい幼女の声が耳に入った。
何をしているのかと言うと、カイとリョウがテーブルの上で腕相撲をしており、愛莉が無邪気に応援している。
リョウ「ぐぬぬぬ…お、アシュリー!」
カイ「隙ありー!」
リョウ「どてっこつ!?いってええええ!」
愛莉「しょうしゃ、カイせんしゅ!」
カイ「よっしゃー!!」
リサ「暑苦しいったらありゃしないわねぇ」
アシュリー「リョウ君、久し振り!元気にしてた?」
リョウ「うおっと。相変わらず手厚い歓迎で。元気なのは当たり前田のクラッカーじゃ」
リサ「こっちはこっちで暑苦しいわねぇ」
愛莉「アシュリーおねえちゃん!ひさしぶりー!リョウとラブラブだね!」
アシュリー「お、おね…あ、あははは。ラブラブだなんて、照れるなぁ~///」
リョウ「お前男なんじゃから照れる要素あるんかい?」
リサ「これは薄い本が厚くなるわ。┌(┌^o^)┐ホモォ…」
リョウ「おいやめて頂戴。書こうとするなよ?作者もLGBTに理解ある方やけど書く気は毛頭あらへんからな」
リサ「メタいな~」
居間に入るなりリョウに抱きつくという大胆な行動をとるアシュリーを見ていると恋人のそのもの。
アシュリーは性別は男なので勿論リョウとは恋人ではないのだが、愛莉はアシュリーのことを女性だと思っているため『おねえちゃん』と呼んだことにアシュリーは苦笑いを浮かべるのだった。
アシュリー「そうだ、シュークリーム買ってきたんだ。みんなで食べよう!」
カイ「小腹が空いてたし良いタイミングだぜ。早く食おうぜ」
愛莉「わーい!シュークリーム!ありがとうアシュリーおねえちゃん!」
アシュリー「どういたしまして。あと、ボクはおにいちゃん、だよ」
愛莉「ファッ!?」
リョウ「なんちゅう声出とんねん。ファーwww」
カイ「お前のその引き笑いも大概だろ」
リサ「待ちに待った放課後ティータイムといこうかしら」
カイ「放課後じゃねぇよ。ただのティータイムだ」
リサ「ピーチクパーチク五月蝿いわね。怒りすぎると禿げるわよ?」
カイ「俺は人間と違って妖怪なんでな。そんな簡単に禿げて…ん?」
リサ「っ!……あたしも感じ取ったわ」
賑やかな雰囲気に包まれていた場は瞬時にして糸が張ったように張り詰められた。
緊張感から顔が強張るリサ達を見て異変を感じ取ったのか、愛莉は怯え自然とリサの足元にしがみついた。
リョウ「山にピシャーチャが侵入したんか?」
リサ「そのようだけど、あたしの張った結界を潜り抜けた後すぐに出たみたい。でも、方角的に向かった先には小さな集落がある」
カイ「人を寄せ付けないことは可能でも奴等には通用しないんだよな~」
リサ「あたしは魔術師や陰陽師じゃないからね。あたしが得意なのは封印、結界を張るなんて児戯程度のものだけしかできないわ」
カイ「だとしても山全体に結界を張れるのはなかなか凄いと思うんだがな」
リサ「お褒めの言葉ありがとう。いつまでも駄弁ってなんていられないわ。あたしは行くわ」
カイ「おい、人前に姿晒して善行をしたところでお前に向けられる目や評価が変わるわけでもない。誰かを助けたって意味ねぇだろ」
リサ「あたしが忌み嫌われてるのなんて重々承知よ。あたしが行って誰かを救っても、罵詈雑言を飛ばされるだけで感謝されることなんてない。それでも、誰かが傷付いて苦しみ悲しむ姿なんて見たくもないし、想像もしたくもない」
カイ「……まあ、お前ならそう言うよな。分かったよ、そこまで言うなら俺も止めはしねぇよ」
愛莉「おかあさん、またいってくるの?」
リサ「ええ、あたしは行かなくちゃいけないの。だからまたいい子にお留守番してて」
愛莉「もし、かえってこなかったら…あたし、しんぱいだよ……」
今にも泣き出しそうな表情で弱々しく言葉を呟く反面、服にしがみつく手の力は強くなる。
行ってほしくない。その願いがそのまましがみつく強さへと変化している。
今から向かわなければならないのは生か死か、どちらかが左右する戦場。
戦う力を持たない幼子を連れていくなど殺すも同然と言えるため、連れていく選択などない。
不安と深憂の眼差しを向ける愛娘の頭を撫でながら、リサは優しい口調で語り掛ける。
リサ「愛莉、あたしが向かわないと、この家も危ないかもしれないし、何より、沢山の人に迷惑が掛かるかもしれない。大丈夫、お母さん強いから、あっという間に怖~い化け物を倒しちゃうから。絶対帰ってくるって約束する」
愛莉「ほんとうに、かえってくる?」
リサ「あら、あたしが嘘ついたことなんてあったかい?」
愛莉「うん、ほしのかずほど」
アシュリー「ブフッwww……あ、ご、ごめん!」
カイ「いや、これはリサが悪いな」
リサ「えっと、まあ…日頃のことは置いといて、必ず帰ってくるって約束は破ったことはないでしょ?だから、今回もいい子に待ってて。帰ってきた時はまた笑顔であたしを迎えてほしいの。あなたは泣かずに笑顔でいるのが一番似合う、太陽のように眩しいあたしのただ一人の娘なんだから」
愛莉「…うん。あたしまってる。おかあさんのかえり、えがおでまってる!」
リサ「いつも寂しい思いさせちゃってごめんね。でも、ありがとね愛莉。必ず帰るから、指切りしよっか」
愛莉「うん!」
リサ「指切りげんまん、うそついたら針千本飲ます、指切った。よし!しっかり約束したよ!お母さんを信じて応援してて!」
愛莉「うん!フレ、フレ、おかあさん!」
小指と小指を絡めて指切りげんまんをする。
幼子を宥めるための気休めと言えばそれまでだが、リサは子供と交わした安い約束とは捉えておらず、必ず交わした契りを守る固い決意を示し行った。
この世にいるたった一人の愛娘を、一人置き去りにする最悪の結末を迎えないために。
リョウ「運がええのう。厄介事があるならわしも協力するで」
アシュリー「ボクは家に愛莉ちゃんと残っておくから、カイ君はリサさんと一緒に戦ってあげて」
カイ「いつもは俺が愛莉と留守番してて非番だったんだがな。まあ、たまには戦わないと腕が鈍っちまうもんな」
面倒臭そうにしていたが、久々に戦闘するせいなのか、どこか楽しげにも見える。
現に気怠そうな態度とは裏腹に、瞳には闘争本能が芽生えたかのように、静かだが確かに轟々と炎が灯っている。
リサ「良かったわね愛莉。今日はアシュリーお姉さんが一緒にいてくれるって」
カイ「アシュリーお姉さんといい子にしといてくれよ」
愛莉「うん!アシュリーおねえちゃんといいこにしてる!」
アシュリー「あはは、お兄ちゃんなんだけどな~」
リサ「あたしは準備してくるからちょいと待っててよ」
リョウ「四十秒で支度しな」
リサ「ラ○andベ○ー じゃないんだからそんなに早く着替えることはできないっての」
リョウ「そんじゃ三分間待ってやる」
リサ「了解よ」
必ず帰還するという強い想いを胸に、表には出さずとも未だに不安を抱えている愛する娘の頭を撫で、リサは戦闘準備のため自室へと駆け込んだ。
~~~~~
全方角を見渡すも緑豊かな自然が広がる盆地に、数百人程の人が暮らす集落があった。
都会のように多くの人々や乗用車が行き来することもない、喧騒とは程遠い田舎と呼べる静かな集落は、今現在悲鳴と絶叫に包まれていた。
「グゴアアアアアアアァァァ!!」
阿鼻叫喚となる元凶である存在は、咆哮を上ケながらいとも容易く民家を紙のように叩き飛ばしている。
5メートルはあろう巨体に加え、大木を思わせる太い腕、鉄をも引き裂く程にまで鋭い爪。
人の頭一つ分はある一つ目が特徴的で、一度見たら忘れられぬ悍ましい姿はこの世のどの生物からも当てはまらない、理から乖離した存在と言える。
この世界を破滅へと導く存在、ピシャーチャ。
ある日、突如として出現し人間を襲撃して食らい始めた異形の怪物。
理性はなく、何故人間だけを執拗に狙い食らうのか、その目的すら不明瞭。
この世界の人類が生み出した通常兵器でも対抗が可能なため、比較的対処しやすいが、その凶暴性と人間を食らう習性があるため危険なことに変わりはない。
更に個体数は一体だけではなく、この世界全土に目撃情報があることから千は余裕で越える数が存在していることが結論付けられている。
何処から来たのか、増殖する要因があるのか、何故人間だけを食らうのか、何も分からぬ未知の存在に怯え暮らしているのが、この世界の実態だ。
「くたばれ化け物ー!!」
誰もが恐怖に駆られ逃げ出している中、拳銃を手にした一人の若い青年がピシャーチャの方へと駆け寄り、心臓に標準を合わせ引き金を引いた。
通常兵器が通用するとは言え、巨体相手に拳銃一つでは歯が立たず、意識を此方に向ける程度しかない。
「お兄ちゃん!逃げてー!」
命を投げ捨てるような無謀にも程がある行動だが、勿論意味がある。
ピシャーチャが破壊していた民家の中に、青年の妹が取り残されており、彼女を救うために行った勇気ある行動だった。
「グギュガアアアァァァァ!!」
癪に触ったのか、感情は一切読み取れないが、ピシャーチャの目標は民家に取り残された少女から銃弾を浴びせてきた青年へと変わり、咆哮を上げながら走り始める。
「嫌ー!!お兄ちゃーん!!走ってー!!」
瓦礫に隠れながらも少女が走るように促すも、青年は未だに銃口を向けたままその場に立ち竦んでいる。
異形の怪物が迫ってくる光景は、一般人からすれば恐怖以外の何でもないだろう。
恐怖により縮み上がり放心状態となった青年は蛇に睨まれた蛙そのもので、ピシャーチャにとっては絶好の獲物でしかない。
ピシャーチャが舌舐りしながら迫り、自身の命の灯火は消えようとしていると察した時には、もう怪物の口が目と鼻の先にあった。
自身の人生はここで終了するのだと認知する直前、ピシャーチャは進行方向を変え真横へ移動していた。
「……えっ?」
我に帰ったときには何が起きたのか理解が追い付かなかった。
ピシャーチャは真横に移動したのではなく、何者かによる強力な打撃を受け吹き飛ばされていた。
人が為せるものとは思えぬ出来事に唖然としていると、青年の前に一人の女性が降り立った。
背中が大きく開いたノースリーブのアンダーウェアに、小紫色の指貫の形に近い装束を身に纏い、顔には黒色の半狐面を付けている。
何より異彩を放つのは、彼女の身の丈程の大きさはある大型の武器。
?「なかなか度胸があるじゃない。ほら、立てる?」
優しく微笑みながら伸ばされた手に、反射的に掴もうとした。
だが、伸ばされた手を青年は掴むことはなく引っ込めた。
目の前にいる女性の仮面の奥に凛と輝く六芒星のハイライトが特徴的な翡翠色の目が見えてしまったから。
ピシャーチャとはまた別の畏怖の念が溢れ、差し出された手を無造作に叩き弾き、手足が縺れる勢いで走りだし少女の手を取り何処かへ去っていった。
カイ「はぁ~…根も葉もない噂を聞いて何も知らずに忌み嫌ってる奴か。食い殺してぇ」
リョウ「よすんじゃ。それこそ悪評が広がるだけじゃ。大丈夫か、リサ?」
リサ「ノープロブレム。こんなの慣れっこよ」
女性の後ろから呆れ混じりの言葉を溢したのはカイ とリョウだった。
仮面を被った女性、リサは少年の恩知らずな行動に意に介することなく微笑みながら応えた。
心配させまいと虚勢を張っているわけではなく、本心であることは口調や態度を見てカイとリョウは理解できていたため、これ以上言及することはなかった。
「グゴアアァァ!ギュグガアアアアァァァ!!」
リサ「あんなのでくたばるわけのないわよね~」
民家の瓦礫の山に埋もれていたピシャーチャが瓦礫を吹き飛ばしながら、憤怒の感情が籠められた咆哮を上げる。
鼓膜を突くような劈く咆哮は地や空を震わせ、人間という脆弱な種族ではその一声のみで失神仕兼ねない凄まじい威圧感がある。
しかしそれは戦う力を持たぬ一般人に限る。
ピシャーチャの前に立つのは幾つもの修羅場を潜り抜けてきた人間二人と妖怪一体。
どれだけ怒りに身を任せた咆哮を上げられようが、三人にとってはただの虚仮威しでしかない。
リョウ「やかましいのう。そんな馬鹿でかい声上げんなよ耳がないなるわ」
リサ「だまらんかースグル!」
カイ「お前ら余裕だな…。それくらい心の余裕がある方が逆にいいのか?」
リサ「ネタを出して満足したところで、お仕事開始しますかね」
その言葉を皮切りに、手にした等身大はある巨大な武器を軽々と担ぎ上げ戦闘態勢に入る。
大砲にも類似した銃の一種のようにも見えるが、杭打ち機、パイルバンカーと呼ばれる武器で、リサが設計、製作した愛用の代物。
リサ「さていくよ、『アガートラム』。今日もあんたに頼らせてもらうから、しっかり活躍して頂戴ね」
カイ「常々思うけど華奢な体でよくそんなバカでけぇもん振り回せるな」
リサ「あたしがゴリラ女とでも言いたいの?よろしい、ならば戦争だ」
カイ「そこまで言ってねぇよ」
リョウ「おふざけはそこまでにしとけよ。来たぞ!」
リサ「おっと、奴さんおいでなすったわね。集中しないと…」
地を鳴らしながら走り迫るピシャーチャを見据え、戦意を滾らせ感覚を研ぎ澄ませることに集中し始めたのだが…。
『イッツ、ルナティックターイム!狂気の世界へようこそ!』
『パパパッパッパッパ、パァウァー!!』
『ピロロロロロ…アイガッタビリィー』
『私の氷はちょっぴりコールド、あなたの悪事を完全ホールド!』
『やめろぉ、ジョッカー!!ぶっとばすぞぉ~!!』
『ビタミン、ミネラル、カルシウム、タウリン、EPA、DHA。にぼしは完全食よ』
様々なネタが脳内を駆け回り埋め尽くすせいで集中しようにも出来ない状況に陥っていた。
リサ「あーもう!色んな作品のネタが浮かんでぜんぜん集中できないじゃない!ダレカタスケテー!」
リョウ「またかいな。集中するのだけは苦手やもんな~。毎度のように感覚頼りに動いてみ!」
リサ「丁度そうする一秒前よ!」
高く振り上げられた手から伸びるギロチンのように厚く巨大な爪がリサ達に振り下ろされる直前、目で捉えるのも難しい俊敏な動きでその場から離れ致命傷となる一撃から逃れた。
カイ「遅いぜ!『荒禍魔幻』!」
ピシャーチャの背後に回り込んだカイは体から暗赤色の闇を出し、自らの腕に闇を纏わせ突貫する。
即座にカイの存在に気付いたピシャーチャは振り返り様に腕を振るい、その自慢の爪とカイの闇が激しく衝突し合い、衝撃波だけで瓦礫が四方八方へと飛び散る。
アルティメットマスターを抜刀したリョウも援護に向かおうとしたが、背後の民家の壁を突き抜け漆黒の光線が放たれリョウを強襲した。
義足である右足をジェット噴射させ、空中を回転しながら華麗に着地し、光線の放たれた民家の方角を睨み付ける。
リョウ「一体なわけないわな。スパロボみたいに増援してくんなよな~」
「ゴグアアアアアアアァァァ!!」
愚痴を溢す最中、新たに出現した、と言うより元々集落に襲来した内の一体が民家を突き破りながら地を響かせながら突進してきた。
リョウ「わしがどういう存在かも知らずに立ち向かってくるその勇気だけは認めるで。いや、勇気や勇敢という言葉は不似合いじゃね。無謀じゃ」
不気味に光る金色に光る左目の瞳を向け言葉を漏らしながら、迫り来る巨大な爪を片手で鷲掴みにし、易々と何百kgはあろう巨体を持ち上げ先程までいた民家へと投げ飛ばした。
リョウ「そっちは頼むで」
リサ「はいよ了解。無限増援されて死なないようにね」
リョウ「縁起でもないこと言わんといて」
冗談を交わしつつ笑顔で互いに背中を預け、目の前にいる敵に視線を戻す。
カイとピシャーチャの激しい衝突は未だに続いている。
劣勢に追い込まれていたのは、人間の数倍の巨体を誇るピシャーチャだった。
闇による打撃を数回受けたせいか、体には殴打された跡が残り、口から生える鋭い牙も数本折れてしまっている。
リサ「ありゃ放っておいても決着付きそうだけど、見てみぬ振りは性に合わない!」
ピシャーチャの真上まで大きく跳躍し、パイルバンカーの先端を頭部の中心へと打てるよう標準を合わせ引き金を引く。
リサ「『ペネトレイトインパクト』!」
パイルバンカー本体の中で炸薬が火を吹き、金属製の杭が勢いよく射出され、的確にピシャーチャの頭部へと直撃する。
鉄や石が砕け散る生々しい音が聞こえるのとほぼ同時に、ピシャーチャの頭部は原型をとどめない程までに瞬時に変形し、生命活動を停止させた。
赤黒い鮮血が絶えず噴水の如く溢れ出たまま、直立していた体は支える力を失いゆっくりと地に倒れ伏し、二度と起き上がることはなかった。
リサ「ふぃ~。いっちょあがり」
カイ「手を出す必要なかったんだがな。ま、一応例は言っておくぜ」
リサ「素直じゃないわね~。あたしの大活躍により救われましたありがとうリサ様って言ってくれていいのよ?エリス様のようにあたしを崇め奉ってもいいのよ?」
カイ「アホなこと言ってないで残りのピシャーチャを片付けに行くぞ」
リサ「そうね。その前にリョウの加勢に向かうわ」
リョウの助太刀に行こうと思っていた瞬間、何かが近くの地面にドサリと落下してきた。
生気を感じさせない単眼が視界に入った時点で、それがピシャーチャの頭部だと理解するのは一瞬だった。
リョウ「その必要はないで。もう終わった」
リサ「さっすがユグドラシルメシア。こんな化け物屁でもないってことね」
リョウ「これでもメシアの中じゃ実力は最弱なんじゃけどね」
カイ「実力はって付けるあたり相当殺り合える自信はあるんだな」
リョウ「まあ、持ってる能力が能力やからのう。この忌々しい能力に勝るものは無いに等しいで」
カイ「確かに無いだろうな。その忌むべき力でこの怪物の存在を消し去ることができりゃ楽なんだけどな」
リョウ「好き好んで使いたくない。況してや使用するにも制限あるんじゃ。冗談でもこの力を求めるようなことは言うな」
カイ「へいへい、悪ぅございましたっと」
リサ「楽しく会話してるとこ申し訳ないけど、新手のお出ましよ」
先程の戦闘の喧騒を聞き付けてかどうかは不明だが、民家が並ぶ方角から数多のピシャーチャが地を響かせながら此方へと迫って来ていた。
それ以外に、後方から迫る異形の怪物から逃れようと死に物狂いで走る存在も確認できた。
「助けてくれー!」
「足を止めるな!喰い殺されるぞ!」
阿鼻叫喚しながら走っていたのは、この集落に住む人間達だった。
後方から嫌でも聞こえてくる臓器を振るわせ、地を響かせる足音は、死が迫り来る音そのものと言っても過言ではないだろう。
足を止めれば最期。彼等の餌食になるのは明白だ。
生きたいというどの生物でも持つ本能のまま闇雲に走る。
「おい、あんた達も早く逃げろ!」
リサ達の真横を通りすぎる際に、20代半ばの青年に逃げるよう促されるも、勿論リサ達は逃げる素振り一つ見せず、人々の恐怖の象徴を見据えている。
カイ「覚悟はいいか?俺はできてる」
リョウ「我が身はすでに覚悟完了!」
リサ「もちろんあたしは星を見るわ…」
カイ「それは覚悟はできてるってことでいいんだよな?それじゃ行くぜ!」
地を蹴り一斉に走りだし、ピシャーチャの大群へと勢いよく突っ込んでいく。
リサ「『メタルバレット』!」
先程とは別の引き金を引き、砲身の上下左右にある小さな砲身から鉄製の鋭利な形状をした弾丸を飛ばし、ピシャーチャの単眼を正確に射抜いた。
激痛に踠くピシャーチャの首を砲口の下部に取り付けられた刃で斬り落とし、着地と同時に別のピシャーチャの腹部に『ペネトレイトインパクト』を放ち、その巨体に風穴を空け絶命させる。
ピシャーチャも一方的に殺戮されるわけもない。
同胞を殺された怒りが籠められてるかどうか定かではないが、一際大きな咆哮を上げた一体のピシャーチャが腕を振り下ろし、リサの体を完膚無きまでに引き裂こうとする。
岩石や大木をも思わせる一撃。
回避する暇も与えられぬまま、リサはアガートラムを真横にした状態で、何百kgはあろう威力の豪腕から放たれる爪の一撃を防いだ。
通常であれば鋭利な爪に血肉を引き裂かれ、圧倒的な力により叩き潰され命が絶たれるところだ。
だが、リサは常人ではないため常識など通用しない。
細身の体の何処にそのような力があるのか分からぬピシャーチャも思わず面食らった様子を見せた。
リサ「図体がでかいだけで力は大したことないのよね~。あたしとほぼ同じ体格のカイの方がよっぽど強いわ。『ホリブルファイヤー』!」
パイルバンカー内に収納されていた手の平より一回り大きな通常の物より小型と言えるの火炎放射機が展開され、灼熱の炎が放射された。
矮小な機械から放たれるものとは思えぬ炎は轟々とピシャーチャの腕を焼き焦がしていき、瞬く間に全身に炎が行き渡る。
声にもならぬ悲鳴を上げ苦悶しているピシャーチャを横目に、リサは次の目標である、カイと戦闘を繰り広げている3体のピシャーチャの内の一体に目掛け駆け出す。
カイ「丁度いいところに来てくれた!この一番暴れん坊な奴は任せた!」
リサ「任された!」
一体だけ矢鱈と猛撃を加えてくる一体を『荒禍魔幻』により生成された闇の拳で殴り飛ばした。
巨体が軽々と宙に浮き、直進するリサへと放物線を描き飛んでいく。
空中で踠くだけのピシャーチャは最早飛んで火にいる夏の虫。
リサは大きく跳躍し、抵抗も出来ぬピシャーチャの胸部に『ペネトレイトインパクト』を放つ。
鉄の杭が心臓を貫き、胸部が原型を止めない程にまで凹み破裂し、凄まじい衝撃は巨体を持ってしても耐え切れず、背中が花を咲かせるように弾け開き大量の鮮血と共に血肉や臓器も散っていき、周辺は怪物の鮮血による深紅の雨が降り注いだ。
カイ「一撃とは流石だな。俺も、決めるぜー!」
更に多量の闇を放出し集束、一本の槍の形状へと変化させ、一体のピシャーチャの首元を突き刺し絶命させる。
不規則に並ぶ鋭利な歯で噛み砕こうとしてくるピシャーチャの口を闇を纏った手で防ぐ。
ピシャーチャが口を塞ごうとどれだけ力を込めても、万力で固定されたかのように口は微動だに動くことはない。
カイ「面倒臭かったけど、久々に力を解放できて楽しかったぜ。じゃあな!」
不敵な笑みを浮かべ、更に闇の力を増幅させピシャーチャの口を無理矢理押し開いていく。
口を開ける可動域の限界を越え、骨が折れ砕けるような不快な音が聞こえた。
止めと言わんばかりに口の中から闇を多量に注入し始め、数秒と経過しないうちに収まりきらなかった闇が体を突き破ることでピシャーチャは絶命した。
リサ「うわ~惨たらしい。古きもの達もドン引きするかも」
カイ「俺あそこまで惨いことしないっつーの。にしても、こいつら図体が大きいだけであんまり強くねぇな。なんだか物足りねぇけど、闇を摂取できるから文句は言えねぇよな」
リサ「あんたからしたら実力は物足りないでしょうけど、ただの人間からすれば脅威でしかないのよ。ほら、さっさと喰いなよ」
カイ「言われなくてもそうするぜ」
カイは無惨な姿と成り果てたピシャーチャの亡骸を掴み、有ろう事か、齧り付いた。
食べ物という部類に決して入ることのない怪物の死肉を貪り喰らう姿は異様なもの。
不快な顔をせず一心不乱に喰らい、肉の塊は十数秒と経過せぬうちにカイの胃袋へと収まった。
カイはただピシャーチャの肉を喰らったわけではない。
ピシャーチャの肉を好き好んで喰らっているのではなく、体内に含まれる闇を摂取しているのだ。
カイは闇を扱う妖怪。
必然的に、闇の元となるものを摂取しなければならない。
自身で闇を産み出すことも可能だが、最小限生き抜くためだけでなく、戦闘を行えるだけの労力を得るためにも血肉を貪らなければならない。
ただの血肉では普段行う食事と何ら変わらないため、闇を得るためには条件がある。
闇の力を持つ存在か、心に闇を抱えた負の感情が著しく多い存在に限られる。
純粋な闇だけでなく、負の感情でさえもカイにとっては極上の餌となってしまう。
卑怯卑劣が売りな悪人、殺人を躊躇無く行う殺人犯等の、人として悪辣で極悪非道な行動を犯す、一般的に言う悪人に分類される人間も、カイにとっては闇を蓄えるための肥やしでしかない。
今回補食しているピシャーチャにも闇を微量ながらも含んでおり、カイにとっては人を喰らうよりもよっぽど合理的で闇を蓄える贄としては申し分がない。
カイ「ふぅ~。味は上手くはねぇが、闇が含まれてるのは俺にとってありがたい限りだぜ。お陰で人を喰らわずに済んでるわけだしな」
リサ「人間を喰らうなんて御法度よ。あんたが例え妖怪だったとしても容認なんてできな…っ!」
視界に映る隅の方で、何か動いているのが確認できたためカイから其方の方へと視線を移すと、十数メートル先にピシャーチャがいた。
生き残りのピシャーチャはリサ達のことを優先せず、倒壊した家の破片を手で払い退けていた。
何をしているのか不明瞭だったが、倒壊した家の木材と木材の人一人が入れる隙間に逃げ遅れた若い女性がいるのが確認でき、補食しようと行動しているのは確かだった。
抵抗する術を持たない女性は無惨に補食される恐怖に怯えながらどうにか命が助かるよう身を震わせながら祈ることしかできない。
リサ「させない!『ヘキサグラムカース』!」
仮面の奥に宿る六芒星が刻まれた左目が翡翠色の輝きを放ったと同時に、ピシャーチャの足元に六芒星の魔方陣が出現した。
何事かと声を漏らしたピシャーチャは瞬時に自身に何が起きたのか理解し困惑した。
どれだけ身体に力を入れても動かなかったからだ。
目の前の獲物を狙おうと、この場から逃れようと踠きたくても、体を杭で打たれたかのように梃子でも動かない。
金縛りのように身動き一つ取れなくなったピシャーチャの脳天に、驚異的な脚力により跳躍したリサが放つ『ペネトレイトインパクト』が直撃した。
骨が粉砕され原型を止めない程に変形してしまったピシャーチャは当然ながら即死したようで、巨体が静かに地面へと倒れ伏した。
異形の怪物が目の前で死んだことを確認した女性は恐る恐る未だに襲われた恐怖に体を震わせながらも倒壊した家から這い出てきた。
周囲に残党がいないことを360度見渡し安全を確保したリサはアガートラムを担ぎ上げ、空いている左腕を四つん這いで倒壊した家から這い出てきた女性へと優しく差し伸べる。
「ひっ…!」
リサ「あたしは敵じゃない。あの怪物はもういないから大丈夫よ」
「嫌…来ないで!やめてぇ!」
この世界では異形の怪物と渡り合える超人は存在しない。
人類の叡智により生み出された兵器による武力があらゆる面で主流となるこの世界で、人一人が超人的な力を発揮し怪物を倒せばどのような反応を示すだろうか。
人間に仇なす怪物を倒した英雄として喝采を浴びるか、怪人と渡り合える人外染みた力を持つ怪人と捉えられ忌み嫌われ最悪の場合は抹殺の対象となるか。
リサの場合は、この世界では後者に当てはまってしまった。
「おい貴様!俺の娘に何してるんだ!」
男性の怒声が聞こえたと思うと、側頭部に鈍痛が走った。
石を投げられたと気付き、投げられた方角を見ると、正体不明な存在に恐怖し震えながらも斧を持っている中年の男性がいた。
「む、娘から離れろ!」
「お父さん!」
父親の姿を見て、必死な形相で走りとも呼べぬ走りで一目散に駆け出し父親の背後へと隠れた。
後方から女性の捜索に来た人達も、リサの姿を見るや否や、手にした鎌や包丁、猟銃を向け警戒態勢に入った。
「噂は本当だったんだ。怪物が現れたらこの女も現れるってのは…!」
「ああ。『災厄の魔人』は本当にいる!」
「こいつがいるから、怪物達が現れるんだ!」
「殺せ!『災厄の魔人』が死ねば、あの怪物もいなくなる!」
「賛成だ!やっちまおうぜ!」
カイ「おいてめぇら…訳も知らずに好き勝手にほざいてんじゃねぇよ…!」
揃いも揃ってリサに対し罵詈雑言を飛ばし、今にも襲い掛からんとしている集落の人達の謗りをリサは反論することなく沈黙を貫くだけだった。
対してカイは我慢ならなかったカイは鬼のような形相で憤怒し闇を放出させる。
リサ「カイ、よしな!」
カイ「だけど、良いのかよ!言われたい放題言われてよ…!」
リサ「あたしは気にしてない。だから手を出すのはやめな」
リョウ「そうじゃ。ここでカイが人を殺してでもしてみんさい、さっきも言ったようにリサの悪評が更に悪化するだけやで」
ピシャーチャとの戦闘を終えたリョウがカイの肩に手を起き諭した。
理屈は合っており筋も通っている事なのだが、気持ちが追い付かず、受け入れることが難しい。
大切な人を誹謗中傷されれば、誰であろうと頭に血が上る。
リサの『過去』を知るカイは、集落の人々が無知とは言え、無知だからこそ飛ばす罵詈雑言を黙認することなど出来なかった。
しかし下手に手を出し負傷者を出してしまえば、リサの出鱈目な風評が更に広がることとなるため、歯を食い縛り耐え忍ぶしかなかった。
「『災厄の魔人』の隣にいるあの男、怪物を骨すら残らず喰っちまうって噂の怪人じゃねえか?」
「怪物を喰らう人間なんているわけない!あいつも『災厄の魔人』と同類の化け物だ!同時に奴も殺すしかない!」
リサ「やれやれ、あたしだけじゃなくカイにも変な噂が流れてるみたいだね」
リョウ「人は根も葉もない噂を信じるものなんよ。それを真実だと決めつけ、自分も正統派な人間なんだと思いたいだけなんかもしれへんけどな」
「お前らのせいで、この集落は滅茶苦茶だ!死んで償いやがれ!」
衣食住する家を、集落を理不尽に破壊され悲哀と憤怒に震える住人の一人が手にした猟銃でリサを撃ち抜こうと引き金を引いた。
銃声が轟き木霊する。
放たれた銃弾は、リサに届くことはなかった。
銃弾が放たれる前からリョウがリサの前に移動し、胸を貫く筈だった銃弾を掴み止めていた。
リョウ「なあ、言わせてもらうわ。ピシャーチャに自分達の住む場所を破壊された事に心中は察するで。でもな、二人の事を録に知らない連中が、しょうもない噂話頼りに物を言うな」
明確な殺意と敵意が向けられた集落の人々は蛇に睨まれた蛙と同様に動けず、誰一人として反論すら出来なかった。
見た目の歳相応には似つかわしくない凄みに押され、少しでも余計な行動を見せようものなら瞬時に殺されるのではないかと錯覚すらしてしまう。
リサ「……ありがとう、リョウ。さあ、帰りましょう。愛莉が待ってる」
カイ「はぁ~…後味悪くてしょうがねぇけど、リサの顔に免じて許してやるとするか」
集落の人々の言動を歯牙にもかけない態度を見せるリサはアガートラムを軽々と担ぎ背中を向け帰路の途につこうと歩み始めた。
リョウも集落の人々に向ける殺意と敵意を解き、大きな溜め息を吐き歩み始め、有りもしない醜聞を信じる人間に未だに憤慨の意が収まらないカイは一睨し舌打ちした後に二人の後に続く。
三人が集落を去ろうとするが、追おうとする者は誰一人としておらず、帰路の途につく彼等をただ黙視することしか選択肢はなかった。
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カイ「あ~ムカつくぜ!全員喰い殺してぇよ!」
リサ「落ち着きなって。そんなに怒ってばっかりいると禿げるわよ?」
カイ「んなことで禿げてたまるか!ったく、お前がそういう性格だからあんまり悔しいとか思っていないのは分かるけどよ、変な勘違い受けて辛いだろ」
リサ「辛くない、と言えば嘘になるよ?でも、あたしが言ったところで真面に聞き入れてくれるとは思ってないし、あたしは誰かが傷付く姿を見たくないだけで戦ってるだけだし」
リョウ「聞こえはいいが、結局損してるのはリサ自身やで。利益を求めず誰かを救うことは美徳じゃ。でも自分の身を削ってでもやることじゃあらへんのやないか?」
リサ「もぉ~前にも言ったじゃない。あたしは自分のために戦ってるからいいの。あたしが戦ってる理由、覚えてるでしょ?」
カイ「えっと、ラブ&ピースって言ってたやつか?」
リサ「半分正解!もう半分は?」
リョウ「愛莉のため、じゃろ?」
リサ「ピンポーン大正解!あんな気味の悪い化け物が闊歩するような世界じゃ愛莉の安全は100%保証なんて出来ないでしょ?なら戦える力を持つあたしが、あの怪物を一匹残らず駆逐してやればいいのさ。そうすれば愛莉と一緒にいられる平和な世界が作れる。誰に拒絶されたって構わない。赤の他人に嫌われたって何とも思わないね。たった一人の愛娘のためなら、命だって賭けられるもんよ」
仮面を被っていても、揺らぐことのない決意の瞳が凛々と輝いているのが分かる。
一人の戦士としてではなく、愛する娘、愛莉を想う母として、人々の心無い非常な言葉を浴びることに耐え忍びながら戦っている。
世界中の人々から嫌悪されながらも戦うリサの負担は想像に絶する程に艱難辛苦な道のりなのは確か。
それでも、愛莉のために、愛莉と平穏に共に過ごせる場所を失いたくないから、戦えているのだろう。
大切な者を守る、リサはそれだけで立ちはだかる脅威と恐れずに戦う理由になる。
リョウ「ホンマ、立派なもんやな。誇らしいで」
リサ「ちょ、だから頭撫でないでって」
カイ「ただ命を賭けるのは勘弁してくれ」
リョウ「それはごもっともじゃ。わしらも悲しいのは勿論、残される愛莉が一番悲しいからのう」
カイ「お前一人で背負いこむことはねぇ。俺達だっているんだ。迷惑掛けたくないなんか今更言わせやしねぇからな」
リサ「ふふ、ありがとね。お人好しの妖怪さん」
リサが心が折れずに戦えてる理由は、愛莉の存在は勿論のこと、カイやリョウ達仲間がいるからだろう。
成人しているとは言え、若いリサは人々から罵詈雑言を飛ばされ続けていては精神的に追い詰められていた。
娘の存在以外に友人や仲間と呼べる存在がいたからこそリサは精根尽き果てることなく戦ってこれているため、カイやリョウ達の存在は間違いなくリサの支えとなっている。
カイ(愛莉もリサも、俺が守る。それが俺が出来る二人への恩返しだ。例えまた人を喰らうことになってでも、必ず守る!)
アシュリー「あ!帰ってきたよ愛莉ちゃん!」
愛莉「ホントだ!おかあさん、おかえりなさーい!」
玄関前でアシュリーとボールで遊んでいた愛莉はリサの姿を見た途端走り出した。
眩しい笑顔を振り撒く愛莉を見て無事に帰ってきたと実感を得て、リサはアガートラムを地面に置き駆け寄ってくる愛莉を抱き締めた。
リサ「ただいま、愛莉。約束しっかり守ったでしょ?」
愛莉「うん!やくそくまもって、おかあさんえらい!」
リサ「愛莉もお利口に留守番して偉いわよ」
愛莉「えへへ~♪」
カイ「よぉ愛莉。泣きべそかかずに留守番出来て偉いじゃねぇか」
愛莉「カイとリョウもおかえりなさい!ないたりしないよ!なかないってやくそくしたし、アシュリーおねえちゃんがあそんでくれてたから!」
リョウ「それなら良かった。アシュリー、愛莉の面倒見ててくれてありがとな」
アシュリー「このくらいお安いごようだよ。愛莉ちゃん可愛いからずっと遊んであげられるよ」
愛莉「アシュリーおねえちゃん、いとしのリョウとおかえりのチューはしなくていいの?」
アシュリー「ち、ち、チュー!?えっと…リョウ君が良かったら、ボクはいいよ?///」
リョウ「やらねぇよ」
リサ「┌(┌^o^)┐ホモォ…」
これで書いてるストック最後です!
これから投稿ペースかなり落ちますがこれからもよろしくお願いします!