東方姉妹心   作:鍵雨天子

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お久しぶりです。
今回は物語を完結させてからの打ち込みで、すごく時間がかかってしまいました。
ですが何度も推敲したので、それなりの完成度にはなりました。

それでは序章(プロローグ)、お楽しみあれ。


ZERO Eye

―私は何をしているのだろう?

 

 

 

ふと自分に問う。

 

 

答えは出ない。

 

 

 

 

暗い、暗い、ただ闇の奥深く。

 

 

 

 

 

 

私は此処から出られない。

 

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * 

 

 

―その昔、私は地上にいた。

私はそこに居た人々と話したかった。

 

それだけ、只それだけだった……。

 

 

 

しかしその人々は、私を恐れ、嫌い、避けていた。

 

 

そして、私は、その苦しみに耐えきれず、心を閉ざした―

 

 

 

 

 

サトリでは無くなった私は、みんなと仲良く話す事ができると思っていた。

しかし、その考えは浅はかだった。

私は……

 

 

 

 

 

 

―私は、誰からも話をされなくなってしまった。

最初は、ただ避けられているだけだと思っていた。

しかし、話しかけても誰も返してはくれない。

それどころか、気づいていないように見えた。

(なぜだろう……)嫌な予感がした。

…帰ってから、私の姉であるさとりに聞くと、思わぬ答えが返ってきた。

 

「あなたは、みんなから見えなくなったのではなく、あなたの存在に気付かなくなったのよ。」

 

その言葉に唖然とした。

 

「え……うそ、嘘でしょ……?」

 

「あなたは(サードアイ)を閉ざしたでしょ?それを閉じると、人の無意識に入ってしまう。いわば、道端に落ちている小石のようなものよ……。」

 

 

私は言葉を失った。

 

何故、よく考えなかったのだろう。

 

何故、そうなると考えなかったのだろう。

 

姉は私を「こいし」と呼び、前と同じように接し続けてくれた。

 

しかし、この閉じた心では耐えられなかった。

 

そして、ある決断をする。

 

 

自分自身を封印すると―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雷鳴が轟く嵐の夜―その天候は私の心そのものを表していた。

 

 

「お姉ちゃん、私……」

 

「もういいのよ、私がついてるから。」

 

その姉の心配する言葉に、まだ少し迷っていた私の心は完全に壊れた。

 

「私、もう苦しいのは嫌!だから……」

 

「え?こいし……待ちなさい!!」

 

窓の外で光る雷とは対称に、私の瞳は光を失う。

 

私は封印の書を開き、魔法陣の発光と共に、記されている禁忌の呪文を唱える―

 

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

 

(そうだ、私は―)

 

思い出した。そして気づいてしまった。

 

この選択が最悪の結末となることを。

 

でも、私は決めたのだ。

 

ずっとこのまま、何もせずここにいることを。

 

誰が何を言おうとも、私は何も聞きたくない。

 

 

 

 

―今、私は苦しくない。寂しくない。

 

 

 

感情がすでに消えているから。

 

 

 

 

 

 

いつから此処に居るのかも分からない。

 

 

 

 

 

 

ずっと、ずっと前からかもしれない。

 

 

 

 

 

それとも、ついこの間かもしれない。

                                                     

 

 

 

 

しかし、これだけは断言できる。

 

 

 

 

 

(あの能力は二度と使わない)

 

 

 

 

 

 

封印した、私の本来の能力。

 

 

 

 

 

 

 

危険で、禁断にして禁忌の能力だった。

                                        

 

 

 

 

絶対に使いたくはない。

 

 

 

 

 

 

 

                                       

 

―心を読む能力だけは。

 

 

 

 

 

To be continued.

 

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