謎の世界で生き残るために傭兵団作った   作:全力執奏

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後始末

ロウリア王国は、クワ・トイネ公国とクイラ王国の連合軍に破れた。

 

殆んど、暁の傭兵団が戦ったけど、気にしては駄目だ。

 

結果、ロウリア王国は国土の半分をクワ・トイネ公国とクイラ王国に割譲。

 

国名をローリア王国に名前を変える。

 

次の国王は、斬首される前国王の息子(二歳)になり。副国王はクワ・トイネ公国とクイラ王国から二十年派遣される。

 

まあ、亜人差別主義は邪魔なので、ローリア国王が変な風にならないようにするためのものだ。

 

後、人種差別撤廃と奴隷解放も行った。

 

ただ、文明レベルと言うか、教育などのことを考えて、解放された亜人は、クワ・トイネ公国とクイラ王国、暁の傭兵団が職場を斡旋したりすることになった。

 

無一文で放り出されるのが目に見えていたので、そのフォローだ。

 

ただ、亜人差別はローリア王国人全てが持っている訳ではない。

 

奴隷から解放された後で、再雇用された元奴隷もいる。

 

それと、人権もクソもなかったローリア王国の奴隷制度を出来るだけ人権を付与させた。

 

まあ、主人の奴隷への暴行禁止。強姦禁止。殺人禁止。むち打ち禁止とか。

 

見つけ次第、重い罰金が化せられるように法律を変えさせた。

 

人種差別撤廃は、法律に明記することに意義がある。

 

まあ、今はどこまで効果があるか。

そもそも、差別は無くなるものではないので、気長に待つしかない。

 

▼△▼△

 

 

「では、戦争が終わりましたので、教官業務と割譲した地域の治安維持以外の仕事は契約を打ち切るという形で」

「はい、暁の傭兵団の皆様にはどれだけ感謝しても足りません」

「こちらも、色々と口を出させてもらいました。お気になさらずに、それにまだ商売があります。これからもよろしくお願いいたします」

「はい、こちらこそ」

 

 

こうして、初の暁の傭兵団の仕事は終わった。

 

「次は第三文明圏を見に行くか」

 

 

そう思って、グッと背を伸ばして、マクロスシティを歩いていると。

 

「何処へ行くつもりですか?」

 

ぞわっとする感覚に襲われて、後ろを振り替えると黒いオーラを纏ったベルファストが立っていた。

 

「え、な、何?」

「暁の大陸に移住してもらった元奴隷の方達、新しい開拓地の陳情が溜まってます」

「はい? 事前に色々用意していたはずだけと?!」

「はい、ですが、予想より遥かに多かったのです」

「え?」

「クワ・トイネ公国もクイラ王国も頑張っていますが、暁の傭兵団と支援の規模が違います。それに暁の傭兵団は派手に暴れましたから、暁の傭兵団の人気は凄いですから。お陰で暁の傭兵団の名を語る輩まで現れています」

 

「良し、八つ裂きにしろ」

 

俺の宣言に、ベルファストは淡々と答えた。

 

「問題ありません。クワ・トイネ公国とクイラ王国が怒ってましたから、少なくても二カ国では、取り締まりがしっかりと行われています。それにローリア王国にはDOLLSの治安維持部隊がいるので、問題ないです」

 

「そうか、あーと、とにかく書類仕事があると?」

「はい」

「魔帝の調査は……」

「既に第三文明圏の各国に誰を送るか、決まっています。とは言え近い場所からですが」

「大丈夫か?」

「はい、問題ありません。一例を挙げますと、フェン王国には、瑞鶴(アズレン)様、高雄(アズレン)様、綾波(アズレン)様、零戦(DOLLS)様五人。移動は伊400様にお願いします」

「うーん、それなら、何かあっても大丈夫かな?」

「緊急時には、伊400様がコンゴウ様へ御連絡を入れます」

「分かった。なら、俺は仕事をしようかな」

 

▼△▼△▼△

 

第三文明圏 列強国 パーパルディア皇国 

 

 

 

 

 

 

 

 薄暗い部屋、男達は国の行く末に関わる話をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「これだけ、待っても連絡が来ないか。やはり、死んだようだな。しかし、暁の傭兵団?聞いたことの無い名前の傭兵団だな」

 

 

 

「どうやら、ロデニウス大陸の東方向にある小さな大陸から来たそうです」

 

 

 

「いや、それは報告書を見れば解るが、今までこのような国はあったか?大体、ロデニウスから1500km程はなれた場所にあるなら、我々が今までの歴史で一度もその大陸に気づかないことなんてあり得るか?」

 

 

 

 

 

「あの付近は、海流も風も乱れておりますので、船の難所となっております。なるべく近寄らなかったので、解らなかっただけではないでしょうか?」

 

 

 

「しかし、文明圏から離れた蛮地であり、海戦の方法も、きわめて野蛮なロウリア王国とはいえ、たった8隻に4400隻も撃沈されるとは、現実離れしているな?」

 

 

 

「噂では鉄の巨人が現れたと」

 

 

 

「巨人、巨人か。蛮地になら、そんなモノがいるかも知れないな。だが、現実的なことを考えると大砲を造り上げたのだろう」

 

 

 

「大砲ですか、確かにそれなら、巨人より現実的ですね」

 

 

 

「だが、ロウリアが負けたとなると、我々の資源獲得の国家戦略に支障をきたすな」

 

 

 

「ええ、それと他の噂では、王都で鉄の竜も現れたとか」

 

 

 

「ふむ、クワ・トイネ公国が殺したのか。それとも暁の傭兵団が殺したのか。もう少し、確認をしてから報復するか」

 

「文明圏外では、移動中に死ぬことは希にありますからね」

 

 

 

 

 

 

▼△▼△▼△

 

 

グラ・バルカス帝国(通称第8帝国)情報局

 

並べられた電気式受信機に、電子音が連続して鳴り響く。現代の者がそれを聞いたのであれば、信号形式は違えど、モールス信号と間違う事だろう。

 

「閣下、ロデニウス大陸の情報について、現地から報告が届きました」

 

きらびやかではあるが、スッキリとした黒い制服の男が報告を始める。

 

「概要は?」

 

「はっ!ロウリア王国のクワ・トイネ公国並びにクイラ王国への侵攻は、暁の傭兵団と名乗る者達をクワ・トイネ公国とクイラ王国が雇い、失敗に終わり、国王は斬首、国名をローリア王国へ改名、新たな国王は前国王の幼い息子だそうで、領土の半数を失ったようです!」

 

「何!?」

 

いつもは概要を聞くだけで納得し、仕事は部下に任せ、責任は自分がとる閣下と呼ばれた男の片眉がつり上がる。

 

「たかが、傭兵団一つで、ロウリア王国が敗北? 我々の分析では、ロウリア王国の圧勝で、ロデニウス全域が、ロウリアになるはずだったが……詳細は?」

 

「暁の傭兵団はかなり強力な傭兵団らしく、陸戦でも、海戦でも4400隻の大艦隊は、ロウリア王国軍は全滅。戦争を通して、暁の傭兵団は損害無しだそう」

 

報告は続く

 

「なお、暁の傭兵団の兵装ですが、船舶に付いてはまだ情報がありません。鉄の巨人と呼ばれる者達と金属の翼を持つ空を飛べる少女達、王都では銃と戦車が目撃されています」

 

「待て、銃や戦車は分かる。だが、巨人? 空飛ぶ少女達? 何だそれは?」

 

「不明です」

「……そうか、航空戦力には固定翼機の確認は?」

「固定翼機の目撃情報はありません」

 

 

 

「ふぅむ、巨人と空飛ぶ少女、銃と戦車。謎が多すぎるな。ロウリア王国を無傷で倒している。そのことから、巨人は恐らくバリスタが効かないのだろう。空飛ぶ少女もワイバーン以上の力だろう。銃と戦車の数は分かるか?」

 

「銃は兵士全員に、戦車は4台ほどだと聞いています」

 

「ふむ、航空支援をしっかりお行わないと、歩兵に多少の被害が出るかもしれん。ま、大局に影響は無いだろう」

 

 

 男はその話題に興味を無くす。

 

 

「そういえば、レイフォル国艦隊とは、どうなっている」

 

「国家監査軍が、すでにレイフォル艦隊を補足しています。間もなく戦闘に入る予定ですが、提督は遊び心が過ぎるようで、蛮族に空母はまだ使わず、戦艦1隻のみを差し向けるそうです」

 

 

「1隻か、戦場伝説を作るには丁度良いな」

 

 

▼△▼△

 

 

「駆逐艦ですか?」

 

書類仕事は早く終わった。仕事量は少ない。

俺はベルファスト(アズレン)に紅茶を入れてもらい。

次の仕事の前にちょっと一息入れる。

 

「ああ、ローリア王国。クワ・トイネ公国、クイラ王国向けの海賊対策に、と思って。あ、魚雷とかは外すけど。まだ、魚雷は使えないと思うしね」

「なるほど、しかし、彼等に駆逐艦が使いこなせますか?」

「うーん、覚えられないなら、何かあった時には滅ぶだけだから、別に良いんじゃないかな。それに、移民してきた人達にも雇用が出来る」

「技術流失や防諜のことを」

「あ、移民は全員白だよ。鑑定したから」

「…………」

 

ベルファストがジト目で俺を見る。

早く言ってほしかった。という顔だ。

 

「分かりました。販売する駆逐艦の選定に入ります」

「あ、対空攻撃が得意なのをまずは、優先でワイバーンはやはり怖いから」

「畏まりました」

 

 

少しずつ、売る船の大きさをデカくすればいい。

半年後に軽巡洋艦を打診するか。

後は妖精さん達に借りている土地と港の改造をしてもらわないと。

 

やることが、多いな。

 

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